マッシュルームが黒い!その見分け方を解説
見た目のかわいらしさと、くせのない味で人気のマッシュルーム。
いざ調理しようとマッシュルームを縦にカットすると、断面が黒い、変色していることがありますよね?これって大丈夫なの?腐ってる?鮮度や消費期限は大丈夫…?と心配したことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は黒いマッシュルームの正体を調査し、鮮度の見分け方や消費期限、美味しい食べ方などについてもご紹介します。マッシュルームに馴染みがない人や、しばらく食べてなかった人は、きっとマッシュルームが食べたくなりますよ!
それではまず、マッシュルームのプロフィールからご紹介します。
世界中で人気のマッシュルーム
マッシュルームは、英語では「マッシュルーム」、フランス語では「シャンピニオン」、あまり知られていませんが、和名は「ツクリタケ」といいます。秋から冬にかけて旬を迎え、日本国内ではマッシュルーム生産で有名な企業がある岡山県、千葉県、山形県が主な産地です。
日本ではいろんな種類のきのこが売られているため、マッシュルームを購入する機会は少ないかもしれませんが、世界で最も生産量、消費量の多いきのこはマッシュルームなのです!
マッシュルームの魅力
実は栄養たっぷりで女性の強い味方
淡白そうな見た目とは裏腹、マッシュルームの中にはいろんな栄養素が含まれています。
糖質や脂質の代謝機能を整え疲労回復や美肌づくりに効果的なビタミンB群、塩分の排出を促進しむくみ防止になるカリウム、骨を強くするビタミンDなどが豊富。
食物繊維も多く含まれているため整腸効果が期待でき、低カロリーなのでダイエット中に適した食材ですね!
栄養面だけでなく味も優秀
マッシュルームの中には、うま味成分であるグアニル酸が椎茸の3倍程も含まれています。実はよいダシが取れて調味料代わりにもなるのです!女性に嬉しい栄養が豊富で、味わい深く食べごたえもあるのに低カロリー。マッシュルームを侮ってはいけませんね!
日本で見かけるマッシュルームは2種類
マッシュルームはブラウン種、ホワイト種、オフホワイト種、クリーム種の4種類がありますが、日本で見かけるのはブラウン種とホワイト種の主に2種類。マッシュルームといえば、ブラウン種を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
しかし、世界的にはホワイト種の方が収穫量も多くメジャーなマッシュルームとなっています。
■ブラウン種:香り豊かで煮込み料理やスープに適し、ホワイト種より消費期限が長い。
■ホワイト種:上品な風味なのでサラダやあっさりした料理に。消費期限に注意し鮮度のよい状態では生食可能。
ジャンボマッシュルームは見た目のインパクト大
最近では、直径が7~10cm程で重さが100g以上にもなる「ジャンボマッシュルーム」も人気です。栽培時に手間をかけて大きく育ったマッシュルームは肉厚で歯ごたえが良く、ソテーするとまるで鮑のよう!
丸のまま調理すると料理の主役にもなるポテンシャルがあります。パーティーなど皆が集まる場所でおもてなしすれば、話題になりますね。
マッシュルームの見分け方のポイント
鮮度の見分け方は、傘、軸、ヒダ
スーパーなどでマッシュルームを購入するときは、できるだけ新鮮なものを選びたいですよね。「どの部分を見れば鮮度を見分けられるの?」という人は、傘、軸、ヒダをチェックしてみてください。
■傘:開いていなくてしまりがあり表面は傷がなく滑らかで肉厚なもの
■軸:短く太く、切り口の部分が変色していないもの
■ヒダ:傘の裏側のヒダは黒いものより白いものの方が鮮度がよい
断面が黒い?でも黒い部分は大丈夫!
マッシュルームをカットしたら断面が変色して黒い…せっかく買ったのに、もしかして腐ってる?鮮度は大丈夫?と思った人、ご安心ください。
マッシュルームは収穫した後も成長し続けています。軸は徐々に伸び、傘の裏側であるヒダの部分は薄いグレーから褐色または黒い色へと変色していくのです。冷蔵庫で保存していて取り出したら、なんだか変わった?ということもあるかもしれませんね!
ヒダの黒い色は痛んだり腐ったりしているわけではなく成熟の証のようなものですので、加熱して食べれば問題ありません。そのため、料理する際にマッシュルームの傘や断面が黒いからといって捨ててしまわないでください!
ちなみに海外では、傘が開いた黒い状態の方が成熟していて美味しいとされています。
土のような黒いものは食べてもいい?
マッシュルームの軸の部分にポロポロと黒い土のようなものがついていることがありますが、これは栽培時に用いるピートモスという培地です。
ピートモスは植物が堆積して泥炭化したもので黒い土ではありません。マッシュルームは椎茸のような原木栽培ではなく堆肥で栽培するため、このような培地が付着することがあるんですね!
ふきんやキッチンペーパーで黒い部分を拭き取ってから調理しましょう。
マッシュルームの上手な扱い方
マッシュルームの消費期限
マッシュルームは冷蔵保存し2~3日中に使い切るようにしてください。
きちんとした保存状態であれば収穫から1週間程は大丈夫と言われていますが、スーパーなどで購入した場合、収穫から何日経過しているのか、保管状態はどうだったのか、消費期限がわからないことが多いですよね。長く日持ちする食材ではないため、できるだけ早く消費する方が安心です。
調理前に注意するポイントは?
軸部分が変色して黒い場合は要注意
調理する際、マッシュルームの傘の部分は黒い状態でも大丈夫ですが、軸の部分が黒い(変色している)場合やヒビが入っている場合は鮮度が落ちている可能性があるので注意が必要です。
黒い部分ではなく、危険信号はニオイやぬめり
状態が悪くなると水分がにじんできてスポンジのように柔らかくなってしまいます。
ツーンとした悪臭を放っていたり、ぬめりが発生したりする場合は危険信号。残念ながら腐っている可能性が大きいです。安全面を優先し処分するようにしてください。
基本は冷蔵保存で大丈夫
保存する際はポリ袋の中に入れ、2~5℃位で冷蔵保存してください。
水洗いすると水分がついて痛みやすく腐る可能性が高くなるため、洗わずに保存することがポイントです。
せっかく買ったのに腐ることは避けたいですよね!
食べきれない場合は冷凍保存がおすすめ
マッシュルームは冷凍可能です。使いやすい大きさにカットしてから冷凍庫の中に保存しましょう。
冷凍することでうま味成分が出やすくなるため、風味がさらに豊かになります。ただしコリコリとした食感ではなくなるので、冷凍した場合は歯ごたえを重視しない煮込み料理などに利用するといいですね。
使用する際は解凍すると水っぽくベチャっとなってしまうため凍ったまま調理し、冷凍後は1か月以内に使い切るようにしてください。
黒い色に変色!その対策はレモン
マッシュルームは酸化すると黒い色に変色してしまうことがあります。
いざ使おうと取り出すと、まっ黒いマッシュルームに変わっていたらびっくりしますよね。
変色防止対策としてレモン汁をかけてから冷凍保存するようにしましょう。
マッシュルームを美味しく食べよう
新鮮なマッシュルームは生で食べられる!
マッシュルームは生で食べられる唯一のきのこです。
欧米のレストランでいただくサラダの中には、スライスしたマッシュルームがよく入っていますよね!ぜひご家庭でもサラダに取り入れてみませんか?
生食の場合はホワイトマッシュルームの方が適しています。消費期限に注意し、収穫から3〜4日までの新鮮なものを使用しましょう。
代表的なマッシュルーム料理
マッシュルームは炒める、煮る、揚げるなどいろいろな調理法が楽しめます。
意外かもしれませんが、和食にも合うんですよ!
マッシュルームを使った料理をいくつかご紹介します。
マッシュルーム入りピラフ
エビとマッシュルームやコーンが入ったピラフは子どもにも人気ですよね!ピラフにスライスしたマッシュルームが入っているとテンションが上がりませんか?
マッシュルームのアヒージョ
オリーブオイルとニンニクで食材を煮込む人気のスペイン料理です。
マッシュルームやエビのアヒージョは、スペインバルでは定番。パーティーやバーベキューでも手軽に作れて美味しい一品として重宝しますよね!
パスタ/スパゲッティ
クリーム系、オイル系、トマト系やミートソース、どのソースにも合う万能食材。喫茶店でケチャップ味のナポリタンを頼んでマッシュルームが入っていると、ほっこりした気分になりませんか?
マッシュルームピザ
マッシュルームがたっぷりと入ったピザは日本でなかなか見かけませんが、見つけると頼みたくなりますね!
マッシュルームカレー
マッシュルームが入ったレトルトカレーが販売されています。スライスしたマッシュルームより、ごろごろっと大きなマッシュルームが入っている方が贅沢感もあって美味しいですよね!カレーの具は定番化しがちですが、たまにはマッシュルームカレーも作ってみませんか?
マッシュルームスープ
コンソメスープに入れても美味しいですが、マッシュルームをふんだんに使ったポタージュスープは絶品ですよね!うま味を存分に味わえる調理法です。特別な日にもいかがでしょうか?
マッシュルームサラダ
生食可能なのでスライスしてサラダに入れることも。ひらひらしたマッシュルーム入りのサラダが食卓にあると華やかになりますよね!欧米ではサラダの具として定番です。
マッシュルームオムレツ
ホテルの朝食でオムレツを作ってくれるサービスがありますが、マッシュルームはリクエストしたくなりますよね!
マッシュルームのお味噌汁
意外かもしれませんが和食にも合います。
マッシュルームをお味噌汁の実として使ってみてください。マッシュルームのうま味が味噌や出汁とよく合い、シャキッとした歯ごたえが楽しめます。
他にも、キッシュ、リゾット、グラタン、マリネ、シチュー、肉詰めやオーブン焼き、ステーキの付け合せやソースとしてなど、さまざまな料理に使えますね!
マッシュルームを手に入れよう
スーパーでの価格はいくら?
日本ではスーパーで気軽に手に入ります。大手ネットスーパーを5社ほど調査してみましたが、5つ前後入った1パックで100円〜250円ほど、缶詰タイプだと65g〜90gの缶詰で120円〜250円ほどでした※。
缶詰だと日持ちするため便利ですがシャキシャキした歯ごたえはありません。煮込み料理などの場合は手軽に取り入れられる缶詰、サラダはフレッシュな生を使うなど、使い分けをするといいですね。買い物の際は、既に説明した「見分け方のポイント」を参考にして選びましょう!
※あくまで調査時点(2018年8月)の価格であり変動しますのでご留意ください
マッシュルームは自家栽培できる!
新鮮なマッシュルームを収穫して食べたい!と思った人は、自宅で気軽にマッシュルームを栽培できるキットが販売されていますので、是非チャレンジしてみてください。
プランターや培地などがセットになっていて、温度や水やりに気をつけて栽培すれば40日程度で収穫できます。栽培適温時期が秋〜春のため、期間限定で販売されていますので購入時期には注意してください。
自分で栽培した新鮮なマッシュルームをもぎ取って食べると、美味しさも倍増しそうですね!
まとめ:断面が黒い状態でも大丈夫
以上、「マッシュルームの断面が黒いのは食べても平気?腐ってる?その見分け方を解説!」をご紹介してきました。マッシュルームをカットして断面が黒い状態だったとしても、もう動揺せず見分けられますね!
傘が黒いのは成熟の証で加熱すれば大丈夫、消費期限が切れているわけではありません。海外では成熟した黒い状態の方が好まれることもあります。低カロリーで味わい深く栄養豊富なマッシュルーム、ぜひご家庭でも他のきのこと同様に使ってみてください!
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