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海釣りと潮の関係は?潮の流れや満ち引きでの釣果やおすすめを解説!

海釣りをしていると「今日は潮がいいね」とか「今日の釣りは潮が悪いから」などという、釣り人同志の会話をよく耳にします。海釣りの釣果に関係しているといわれる潮。ここでは潮の流れや満ち引きの仕組みから、海釣りをより楽しむ為の潮の見かたをご紹介します。
更新: 2021年1月15日
山口 徳成
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海釣りと潮の関係とは?

海釣りでは、釣果を左右するほどの影響力を持つといわれる潮汐。よく「今日は大潮だから、潮がいいね」とか「今日は潮が動いてないから釣れない」など、釣り人同志の会話にでてくる「潮」というキーワード。

海釣りに関係するのは釣り場やエサだけではありません。実は、潮の干満も大きく影響することがあります。ここでは潮と釣果の関係、そして潮見表の見方や読み方を知って、釣れる時間帯を予測しましょう。
 

満潮と干潮の仕組みとは

月と地球の自転による「起潮力」

潮汐(ちょうせき)とは、海面の水位(潮位)は約半日の周期でゆっくりと上下に変化する現象のことです。満潮や干潮などど言われる現象です。潮汐が起こる主な原因は、地球に月が及ぼす引力。

そしてもう1つは、地球の自転による遠心力と月が地球の周りを公転する際の力を合わせた「起潮力」です。 もちろん地球と太陽との間でも、やや小さい起潮力が生じます。
 

満潮・干潮とは

そして起潮力と地球の自転によって、潮位が上がりきった状態が「満潮」です。逆に潮位下がりきった状態が「干潮」です。地球は1日に1回転する為、満潮・干潮は1日に2回ずつ発生します。

また、地球の周りを月が約27.3日の周期で公転しているため、毎日満潮と干潮の時刻は、約50分ずつ遅れていきます。 当然、満潮時と干潮時の潮位やそれらの差も毎日変化しています。

潮汐の仕組みとは

大潮・小潮の仕組み

「大潮」とは、図1のように地球に対して月と太陽が直線上に重なり、月による起潮力に、太陽からの起潮力が加わり、1日の満潮と干潮の潮位差(潮の満ち引き)がもっとも大きくなる日を差します。

逆に月と太陽が互いに直角方向に位置する図2のときは、月による起潮力と、太陽による起潮力とが互いに打ち消しあい、1日の潮の満ち引きがもっとも小さくなります。この日は「小潮」と呼ばれます。

新月と満月の日は「大潮」になり、下弦・上弦の月の日は「小潮」になります。この周期は「潮回り」と呼ばれ、約15日間の周期になります。

皆既日食は大潮

月の地球周回軌道、および地球の公転軌道は楕円なので距離が一定ではありません。地球から見える月の大きさが違うのもこのためです。

月が地球にもっとも近い時、太陽が全部隠れるのが「皆既日食」で、逆に月が地球にもっとも遠い時、月は小さく見えているので太陽が周りに残るのが「金環日食」になります。

そのため、皆既日食のときには、もっとも潮位に差がある「大潮」になります。いつもよりも潮位に差があるので、磯釣りなどをするときは気をつけないと、足場が海に沈んでしまうこともあります。
 

潮見表・潮汐表を調べよう

潮汐(ちょうせき)表や潮見(しおみ)表、潮位(ちょうい)表とも呼ばれます。その日の満潮・干潮の時刻と潮位、今日は何潮かが簡単にわかる表や、タイドグラフと呼ばれる潮位の推移が一目でわかるように、表示されているものがあります。

釣りに行く日の潮の種類と、満潮・干潮時刻を知るために、海釣りをする釣り人にとっては重要な表となります。釣具屋さんに無料で配布されていたり、気象庁のHP、スマホアプリなどや、タイドグラフ機能のついた腕時計などがあります。


タイドグラフのついた腕時計は釣り人にはマストアイテム。月齢や現在の潮位などがある程度わかるので、非常に便利です。

気象庁 | 潮汐・海面水位のデータ 潮位表
気象庁が提供するページです
釣り人専用の潮汐表・潮見表&お天気サイト『釣割タイドグラフ』

海釣りに関係する「潮の満ち引き」

潮汐表の見方がお分かりいただけたでしょうか。では潮の満ち引きは、海釣りの「釣れる」、「釣れない」にどのような関係があるのでしょうか。海釣りの際に満潮時や干潮時など、特別に何かをする必要があるのでしょうか。

結論から言いますと潮の満ち引きだけではなく、様々な要因が関係しています。その1つは潮の流れにあります。もう1つは狙う魚の種類です。ここでは潮目によっておすすめの魚も併せてご紹介します。
 

海釣りに関係する潮の流れ

海釣りをするポイントの把握

狙う魚にもよるが、潮の流れで堤防の内側か、外側を狙うのかが変わってきます。

潮の満ち引きが、海釣りに重要な点は潮の満ち引きによる、潮の流れにあります。船釣りではあまり関係ありませんが、防波堤や、川の河口、港湾で海釣りを楽しむ場合は重要な点です。魚の習性にもよりますが、魚は潮の流れに沿って進んできます。

干潮から満潮への時間帯は、海の沖から港の中へと進む潮の流れ、逆に満潮から干潮への時間帯は、港の中から沖へと潮の流れが変わります。この潮時を見極めることが、海釣りの釣れる、釣れないなど釣果に関係してきます。

干潮・満潮のタイミングでの海釣り

満潮時におすすめの海釣り①

満潮時に狙う魚のおすすめは、スズキ釣り。小魚を狙うスズキを防波堤や、港湾などから狙うなら干潮から満潮へと向かう、上げ潮のタイミングがおすすめです。

これは1つには、干潮時に潜んでいた小魚が、潮の流れと潮汐により岩場など隠れ家から出てきて、餌を取るため動きまわります。その小魚を狙って、スズキなどの大型の補食魚が出てくると言われています。
 

満潮時のおすすめの海釣り②

また、アオリイカ釣りも干潮から満潮への上げ潮のタイミングがおすすめです。逆に満潮から干潮への下げ潮のタイミングには、アオリイカは沖へと出て行ってしまうためおすすめできません。
 

干潮時が狙い目の海釣り①

気軽にちょい投げ釣りで人気のハゼ釣り。ハゼは満潮時には食いつきが悪いといわれています。その為、干潮時のタイミングが狙い目となります。
 


ここでご紹介した釣り方はほんの一例です。このほかアジ釣りやキス釣りなど、干潮から満潮への潮の流れが良いときにおすすめです。釣果は潮の流れや、満ち引きだけでなく、魚の習性も釣れる、釣れないに関係してきます。
 

海釣りに関係する潮どまりとは?

海釣りをする際に、もっとも釣れない時間帯と言われるのが「潮どまり」。潮どまりとは、ちょうど干潮になったとき、もしくはちょうど満潮になった時間帯です。このときは潮の流れがなく、魚の活性も弱まっているといわれています。そのため、潮汐表などで予め、しっかりと時刻を確認しておきたいですね。

海釣りで良く聞く「上げ3分」とは?

海釣りで魚がよく釣れる時間帯といわれる「上げ3分」とは、干潮時の潮どまりを「0分」とし、満潮時を「10分」とした考え方で、干潮時からおよそ2時間弱後の時間帯です。このとき潮が動き始め、魚達も活性が高まり、えさの食いつきがよい時間帯といわれています。予めタイドグラフで確認しておきたいですね。

海釣りで良く聞く「下げ7分」とは?

海釣りでよく釣れるといわれる「下げ7分」も同様に満潮から、干潮へと向かう時間の7分目ということになります。干潮の時間帯の2時間弱前にあたります。この時、潮の流れが沖から港湾側へ向いている為、沖に出ていた魚が、岸側でよってくるといわれています。

出典: https://www.pakutaso.com/20110534124post-70.html

海釣りの一般論ですが、魚を狙うおすすめの時間帯は、潮の流れがある時間帯ということです。干潮・満潮時からおよそ2時間弱前後がもっとも魚の活性が高く、潮どまりの釣れない時間帯を避けて海釣りを楽しみましょう。

海釣りにおすすめの潮とは?

満潮・干潮による潮の流れは実は毎日同じではありません。潮汐は、前述した通り月と太陽の位置関係で大きく左右されます。大潮・中潮・小潮・長潮・若潮と呼び分けられています。

これらは1月に一定のサイクルで回っており、釣れる・釣れないにも大きく関係してきます。ここでは海釣りにどのように関係しているか、それぞれの潮目での海釣りについてご紹介します。
 

大潮の場合の海釣りは?

大潮は1日の潮位差が最も大きくなり、海釣りにも絶好の日とされています。潮位差が最も大きいと言う事は、潮の流れが速くなりますし、潮の動きも大きくなります。そのため魚が最も活性が良くなると言われているのです。

しかしながら注意すべき点があります。それは場所によっては、潮の満ち引きのせいで足場がなくなったり、干潮時には水深が浅すぎて、釣りにならなくなったりする場合があるからです。前もって調査しておくことが重要です。
 

中潮の海釣りは?

中潮は、大潮と小潮のちょうど中間に位置し、適度な潮の流れが、海釣りに適していると言われています。大潮と比べると潮の流れや、潮位差はありませんが、海釣りしやすくおすすめです。
 

小潮の海釣りは?

最も潮位が低く、潮の流れが少ない為、海釣りにあまり向いてないと言われています。しかしながら、日本海側はもともと潮位差が少ないところが多くあります。そのような場所は、小潮、長潮、若潮の時でも釣れると言われています。また群れをなす、アジ釣りやイワシ釣りなどは小潮のほうが良いとも言われています。
 


長潮、若潮の海釣りは?

こちらも小潮と同じく、潮の流れが少ないためあまり釣りに適していないと言われています。もちろん全く釣れないと言うわけではありませんが、わざわざ長潮と若潮を狙って、海釣りの計画を立てる必要はないでしょう。

釣果が期待出来るタイミングとは

魚の習性や、地形にもよると言ってしまえばそれまでなのですが、大切なのは「潮の流れ」です。潮の流れを好む魚、好まない魚と分けられますが、一般的に潮の流れがあるほうが魚が釣れるといわれています。

そのため、一番潮の流れが速い、もしくは大きい「大潮」でなおかつ、上げ3分または下げ7分のタイミングを狙うというのがお手本のような答えになります。

海釣りのポイント、どのような地形かということも非常に重要です。日本海側と太平洋側を比較した場合、潮位差がかなり異なってきます。日本海側では満潮時と干潮時の潮位差がわずか10㎝という場所もあり、太平洋側は1mにもなる場所もあります。

どこでどのような魚を、いつ釣るのかということを必ず念頭において、潮汐を調べることが「釣れる」釣果をあげるコツです。

地球上の生物は月の影響を受けている

地球上の生物は月の影響を必ず受けています。海ガメが8月の大潮の際に産卵するなど、大潮というのは生物にとって非常に重要なポイントです。我々人類も、満ち潮のときに誕生し、引き潮の際に息を引き取る、と昔から言われています。

魚ももちろん大潮など潮、月の引力に作用された習性が必ずあります。釣りも1つの科学です。自然と向き合いながら「今日の潮はどうかな?」、「明日のこの潮のときはどうだろう?」などと考えを巡らせば、釣りの楽しみはさらに広がっていきますよ。

最後に

いかがでしたでしょうか。潮の流れ、満ち引きは海釣りの狙う魚によっては、非常に重要なファクターになります。海釣りで「なかなか釣れない!」と嘆いている方は、ぜひ潮汐表を参考にして、大潮の時期や中潮の時期など、「釣れる」と言われている時期を確認してくださいね。

もちろん満潮時・干潮時の時間帯も確認して、「潮の流れが良い時間帯」にタイミングを合わせて海釣りを楽しんでください。きっと釣果に現れてくるはずです。
 

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