ハタガネってどんなもの?
クランプとは
ハタガネはどんなものかをご紹介する前に、クランプについてお伝えします。クランプというのは、材料を作業台に固定する工具のことをいいます。「締め具」とも言われ、ねじ部分を締め付けて使います。作業をするときに動いてしまうと取り付けが難しい場合がありますよね。そういう時にクランプを使えば、作業台にしっかり固定し、安全に作業を行うことができます。
また、接着剤やボンドを付けたものを、乾燥するまで一時的に材料を圧着させておく時にも使います。クランプには用途に合わせてタイプも種類もさまざまあり、ハタガネはそのクランプの中の一つです。DIYをする方にとっては、本当に便利な道具なんです。
ハタガネとは
では、クランプという工具の一つでもあるハタガネ。ハタガネはどういうものなのでしょうか。ハタガネは、主に板などの厚さの薄いものを圧着する場合に使い、2本を使って表と裏から締め付けます。固定させたいものを固定したり、物を接着する場合に長い間しっかり固定する場合に使います。接着させたいものが多い場合は、その多さによってハタガネの使用本数も変わります。
今回はこのハタガネについて、部品名称を始め、使い方や自作してハタガネの代用する方法など、変わった使い方含めご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハタガネの部分名称
さて、ではハタガネはどのような作りになっているのでしょうか。画像にあるように、上から締め付けねじ、顎、棹、固定ねじという部品名称があります。顎の部分が出ていて、そこに材料を挟んで締め付ける構造になっています。ハタガネの作りはこの画像のようなものになっているのですが、種類によって形が少し違うもの、そしてサイズに種類があります。この後サイズや種類などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ハタガネの使用方法
ハタガネの使用方法は?
ではハタガネの使い方ですが、まず圧着させたいものの長さに合わせて二つの顎を広げます。締め付けねじと固定ねじを緩め、顎を広げていきます。そして、顎の間に材料を挟んだら、締め付けねじと固定ねじで材料を圧着させていきます。写真にあるように、ハタガネを2本使い、材料を圧着させていきます。
接着剤やボンドはもちろんそのままでも接着しますが、こういったハタガネを使うことでより、強力に圧着することができるんです。
ハタガネの使い方①
ハタガネの使い方ですが、自分で家具をDIYする際に、材料が固定されていと動いてしまって作業しにくいという場合がありますね。例えば物に釘を打ちたいときや、ひとまず固定して作業したい場合に使います。写真のように、固定すれば作業しやすくなるので、DIYをよくするという方は、持っておくことをおすすめします。
ハタガネの使い方②
ハタガネのもう一つの使い方も何度か説明しましたが、写真のように木の板などを接着したい場合、接着させた部分を圧着させるために使います。ボンドや接着剤は、そのまま付けておくだけでも接着しますが、例えば家具などをDIYする場合はしっかり接着されていた方が安心です。その場合こういったハタガネを使った方がしっかりと接着剤やボンドが圧着できるので、接着させたい場合はハタガネを使うことをおすすめします。
ハタガネを使う時の注意点
ハタガネを使う時の注意点をお伝えします。ハタガネは、顎の部分を材料や作業台に挟んで締め付けて使うもの。作業台であればしっかりと安定したところで使うようにした方がいいですね。ハタガネの顎の平面部分を作業台などに取り付けるので、作業台や取り付ける部分が曲がっていたり、そもそも作業台自体がぐらぐらして安定してないとしっかりと作業することができません。ちゃんと安定して作業できるものを使って、ハタガネを固定して使うようにすることをおすすめします。
また、ハタガネは締め付けていけば、力でいくらでも締め付けていけます。例えば木の板などを接着する場合は、締め付けすぎてしまうと板にひびが入ってしまったり、折れてしまう、跡が付いてしまう場合があります。ですから、あまり締め付けないようにしましょう。材料のへこみなどが気になってしまう方は、顎に布などを挟んで締め付けた方が安心ですね。
力を入れすぎず、程よいところで固定する。作業台に取り付けるのであれば、動かないくらいに固定して確かめながら作業するのがよさそうです。
ハタガネの種類
ハタガネには種類がある
ハタガネには種類があります。メッキの方法や長さ、使用するものによってさまざまな種類があるので、ここではそのハタガネの種類についてご紹介します。これからDIYするものによって参考にしてみてくださいね。
真鍮ハタガネ180mm
こちらは真鍮メッキの180mmのものです。これはつまり、18cmのものなので、そこまで大きくないものを圧着、または固定したい場合に使います。1本売りしている場合や、2本合わせて販売している場合もありますが、基本的には2本購入することをおすすめします。
シルバーメッキハタガネ450mm
こちらはメッキ仕上げの長さ600mmサイズ。先ほどのハタガネより大きなものを固定したい場合に使用します。他にも、長さは750mm、900mmなどさまざまあるので、圧着したいもののサイズに合わせて購入してくださいね。
Lハンドルハタガネ
こちらは、ねじ部分がLハンドルになっているハタガネです。固定する場合、力が必要な場合もありますが、Lハンドルなら締め付けやすいので、大きなものや力が必要なものにはLハンドルハタガネを使うといいですね。長さも種類豊富なので、固定したいものの長さに合わせて購入することをおすすめします。
パイプクランプ
こちらはクランプとありますが、ハタガネの種類です。写真を見ても分かりますが、とても大きなハタガネで、大きなものを圧着したいときに使います。締め付けねじはL字になっており、回しやすい構造になっています。お家のDIYで使うことはあまりないかもしれませんが、大型の家具などを作るときには必要になるかもしれません。自分で作るものの大きさを見て購入を決めてください。
フラットバーハタガネ
こちらのハタガネは、顎の部分が平らになっていて、より安定しやすい構造のようです。締め付ける力は強く、上で紹介した普通のタイプのハタガネよりも強力なハタガネです。
Tバーハタガネ
このTバーハタガネも、とても強力なハタガネです。長さも760mmから2270mmまでそろっており、大きなものを圧着したい場合に使用します。DIYをする際、強力に固定しないと難しいという場合や、大きなものを固定、または接着したいという場合に使用するといいですね。
ハタガネの選び方は?
では、ハタガネの選び方についてお伝えします。ハタガネの選び方ですが、まずは固定したいものの長さによって選びます。ハタガネの種類でもお伝えしましたが、ハタガネにはサイズがさまざまあります。何を固定したいかによって、ハタガネのサイズを選ぶことをおすすめします。
また長さのあるものや強力に圧着したいものについては、ハタガネの種類でご説明した、フラットバーハタガネやTバーハタガネを使うといいでしょう。
ハタガネはどこで買える?
ハタガネはホームセンターで購入できます。種類もサイズもたくさんあるので、自分が作るものに合わせてホームセンターで購入するのがいいでしょう。また、通販でも種類がたくさんあるので、もし使いたいものが見つからなかった場合はインターネットの通販サイトを利用して購入するのがいいですね。
最近は百均でもクランプを売っていたりするので、百均のクランプでもいいでしょう。サイズは少ないですが、サイズが合えば低価格でゲットできます。あとは自作。ハタガネは自作でも作ることができます。自分の欲しいサイズのものを手軽に手作りできるので、自作もおすすめです。
ハタガネを自作する
ハタガネは自作できる?
ハタガネを自分で作ることができるんです。どういう物を代用すれば自作のハタガネができるのかをご紹介します。ハタガネは、小さい物なら1000円程度で購入できるものもありますが、大きなものになると5000円や10000円ほどするものもあります。自作すれば数百円でできてしまうので、経済的にも、ハタガネを自作するのはおすすめです。
ハタガネの作り方①
こちらのハタガネは、圧着したいものの長さに合わせた長ねじと木の板、六角ナット、蝶ナットを使って自作しているようです。木の板に、長ねじの太さの穴を開け、長ねじの上下に付けます。そして、上下どちらともに、六角ナットと蝶ナットを取り付けできあがり!とても簡単にできるので、ぜひこの自作ハタガネを代用して使ってみてください。
ハタガネの作り方②
ハタガネの作り方の二つ目です。この作り方はほぼ、一つ目に紹介したものと同じです。ですが、木の板を使わない方法ですので、木の板に穴を開けるのが大変という場合や、厚さのあまりないものであればおすすめの自作の方法です。
それは、①でご紹介した木の板の代わりに大きめのワッシャーを使う方法です。ワッシャーを使えば穴を開けなくて済みますし、すぐにできてしまいます。ハタガネを購入するのを考えている方は、この自作ハタガネでも十分代用できるので、ぜひ自作してみてくださいね。
ハタガネの作り方③
こちらは、196円でハタガネを自作した方法が動画で紹介されています。数千円はするハタガネですが、これなら200円もせずに作れるんですね!このハタガネは、一方が固定されており、片方だけを締め付けて付けるタイプのハタガネです。U字型の部品とプレート、木の板と六角ナットを使って自作しています。U字の部品を使っているので、より強力に固定することができそうです。
動画の最後にはU字を使わなくてもボルトとナットだけでもいいとご紹介していますが、もし厚みのある物でしたらこの動画のようにU字タイプを使うといいかもしれませんね。大きなハタガネの代用になりそうな自作ハタガネ。大きなハタガネは特に高価なので、このタイプの自作ハタガネも、大きなものをDIYする際にはおすすめです。
ハタガネの作り方④
こちらは二つの長ねじと木の板を使って、ギターを接着するのにオリジナルのハタガネを作っています。このように、例えば市販のハタガネに希望のサイズや形がなかったとしても、自分の欲しいハタガネを自作することができるんです。
ハタガネの変わった使い方
ここではハタガネの、少し変わった使い方をご紹介します。もちろんハタガネは物を固定したり、また、接着をする際に乾くまで材料を圧着させるために使うものですが、他のものに代用できる方法があります。ぜひ参考にして、お家で取り入れてみてくださいね。
ハタガネの使い方①
こちら、コーヒードリッパーをハタガネで代用しています。ハタガネを使えば、どんな幅の机にもハタガネを固定できるので便利ですね。まさかコーヒードリッパーの代用に使えるとは。棹の長さがあるので、木の板が厚い机にも問題なく固定できます。ハタガネなら場所も取りませんし、お出かけの際などにはおすすめです。
ハタガネの使い方②
こちらは板にハタガネを取り付けて、鍵をかけています。長さが合っていればどんなところにでも取り付けられるハタガネ。ハタガネの棹も長いので、鍵かけに代用できるんですね。
ハタガネの使い方③
こちらはお店のオブジェに使っているようです。ハタガネの上部に植物が括り付けてあります。今話題の、インダストリアルなインテリアにはぴったりですね。お家のオブジェの一部やインテリアにも、ハタガネは活躍しそうです。
ハタガネの使い方④
こちらはアクリル板に絵を止めています。両側から物を締め付けるという使い方だけではなく、紙を止めるという使い方もあるのですね。しっかりと締め付ければ紙も止められるので、メモ帳なども作れそうです。
こちら、ハタガネをカレンダーに使った商品です。実際に販売しているんです。やはり、ハタガネはインダストリアルな家具にはぴったりな道具なんですね。カレンダーが木の板にしっかりと固定されています。
ハタガネの使い方⑤
こちらもオブジェとして使っています。ハタガネを木の板に取り付けて、棹に花を括り付けています。木の板にならどこでも取り付けられるので、横にも上にも棹を向けて、何かを掛けたり括り付けたりできますね。お家のインテリアに、特にインダストリアルなインテリアにはおすすめのハタガネ。いろいろと考えて、取り入れてみてくださいね。
ハタガネのまとめ
さて、ここではクランプの一つであるハタガネについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。ハタガネはものを接着させたり固定する場合に使える便利なもの。ハタガネを使うことで物を強力に接着できたり、作業台に固定して作業できることが分かっていただけたかと思います。また、ハタガネを自作して代用する方法や、ちょっと変わったハタガネの使い方までご紹介しました。ぜひ、お家で便利なハタガネをDIYに使ってみてくださいね。
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