かぶの豆知識
かぶってどんな野菜?
かぶはアブラナの一種で菜の花やチンゲンサイ、白菜、キャベツ、ブロッコリーが同じ仲間にあたります。かぶにはさまざまな呼び名があり、一般的に知られているのは「かぶら」、「かぶな」で、春の七草の一つでもある「すずな」もそのひとつです。かぶの品種は非常に多く、大きく分けると小かぶ大かぶ、赤カブ、長い形をした日野菜などがあり地方固有の品種も数多くあります。
かぶの歴史
かぶの原産地は中央アジアと地中海ではないかと言われています。日本に渡来したのは奈良時代だと言われていて、「日本書紀」に持統天皇が栽培を奨励する作物として「蕪」という文字が書かれています。江戸時代になると全国にさまざまな種類のかぶが栽培されるようになり多くの品種が誕生しました。
かぶの旬な時期と、かぶの葉っぱの保存方法
かぶの旬な時期と産地
かぶの旬の時期は春の3〜5月と秋の10月〜11月ですが、寒い時期の方が甘みが増しておいしくなります。おもな産地は、千葉県、埼玉県、青森県などです。また、千枚漬けに使用される京都の聖護院かぶや滋賀県の細長い形をした首が赤い日野菜(ひのな)など地方固有の品種が知られています。
かぶを選ぶ時のポイント
新鮮なかぶを選ぶ時のポイントは、皮にハリとツヤがあり、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。根にひびが入っていたり傷があると、味が落ちていたり硬かったりします。また、茎と根の部分のつなぎ目が黒く変色していなく、葉がピンと張っていて鮮やかな緑色のものが鮮度がよいとされています。
かぶの根に含まれる栄養素
かぶの根には消化酵素のアミラーゼが含まれており、胃もたれや胸焼けを解消する働きや整腸効果があります。また、不溶性の食物繊維やカリウムが含まれていて便秘解消に役立ちデトックスの効果があります。そのほか美白効果が期待できるビタミンC、貧血に不可欠な鉄分・葉酸が含まれています。
かぶの葉の保存方法 1 〜冷凍保存〜
よく食べらている白い部分は根っこにあたり、葉っぱがついているとかぶにすが入り栄養をとられてしまうので保存する際は必ず葉っぱを切り落としましょう。葉っぱは2日ほどでしおれてしまうので、さっと湯通してアクを抜き、食べやすい大きさにカットして冷凍保存することをおすすめします。1ヶ月は保存できます。
かぶの葉の保存方法 2 〜お手軽な冷蔵保存〜
もうひとつのかぶの葉の保存方法は、葉の部分を湿らせたキッチンペーパーで包み茎を下にして保存袋にいれ立てた状態で野菜室に保存します。3日程保存可能なのですぐに使い切るのであればこちらの方が手間がかかりませんね。
かぶの葉っぱは意外と栄養豊富なんです
みなさんはかぶの葉っぱをどう調理していいか困ってしまうことはありませんか。炒めたり、漬物にしたりとどうがんばっても全部使い切れずに処分してしまうといったもったいないことになってしまいますよね。ですが、かぶの葉っぱは野菜の中でも栄養要素が豊富でさまざまな効果・効能があるのです。ここからは栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能や人気のスープや鍋、ナムルなど無駄にしないかぶの葉っぱの人気の食べ方を紹介します。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 1
βカロテンで美容や免疫力アップ
かぶの葉っぱはβカロテンが豊富に含まれるので緑黄野菜に分類されます。βカロテンの効能は体内の酸化を抑える非常に高い抗酸化作用があり、シワや老化や免疫力をアップすることによりガンを予防する効果があります。また、βカロテンは油との相性がよいので茹でるより炒めた方がより効果的に摂取できます。
体内でβカロテンからビタミンAに変化
かぶの葉のβカロテンは体内でビタミンAに変わります。このビタミンAは、皮膚や髪を健康に保ち、疲れ目や視力の低下を防ぐ効果があります。βカロテンはかぶの根には含まれていないので、葉っぱを食べないともったいないですね。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 2
カルシウムで歯や骨を強くする
かぶの葉100gに対し250mgのカルシウムが含まれています。この数値はかぶの根の10倍のカルシウムが含まれていることになります。また、このカルシウムの量は牛乳100gに対して2倍以上、他の野菜に比べダントツトップの含有量です。カルシウムの効能は骨粗鬆症などの病気のはもちろんのこと、精神安定、動脈硬化や高血圧予防、脂肪吸収の抑制に働きますので欠くことのできない栄養素の一つですね。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 3
豊富な鉄分で貧血に期待大
かぶの葉っぱにはほうれん草や小松菜と同じくらいの鉄分が含まれています。鉄分は主に赤血球をつくるのに必要な栄養素ですので、貧血の予防や改善に効果があります。鉄分の他に、鉄分の吸収を高めてくれるビタミンB1、B2、Cや葉酸、亜鉛、ミネラルなどの栄養素もバランスよく含まれているので妊娠中の方の栄養補給に最適です。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 4
かぶの葉っぱは根よりもビタミンCが豊富
かぶはビタミンCが豊富で、特に葉っぱは根の約4倍ものビタミンCが含まれていて、ほうれん草の約2倍に当たります。ビタミンCは鉄分の吸収を高めてくれ、シミやシワを予防し、コラーゲンの生成に役立ちます。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 5
食物繊維やカリウムでデトックス効果
かぶの葉には根に比べ、食物繊維やカリウムが豊富に含まれています。便秘やむくみの改善、コレステロールの吸収を抑え、血糖値の急激な上昇を抑える効果、体内の有害物を排出する働きがあるのでデトックスするのに最適ですね。
栄養豊富なかぶの葉っぱの効果・効能 6
血液を止血する・骨の形成に役立つビタミンK
かぶの葉にはかぶの根には含まれていないビタミンKが豊富に含まれています。このビタミンKは血液を凝固し、出血を止める作用があります。血液の凝固材(固まらないようにする薬)を飲んでいる人は注意が必要です。また骨の健康維持に深く関わっていて、骨にあるタンパク質を活性化させ骨の形成を促すことでも知られています。
かぶの葉っぱの食べ方について 1 炒める方法
人気のレシピ 〜かぶの葉の甘辛醤油炒め〜
かぶの葉っぱが手に入るとまず思いつくレシピは甘辛醤油の炒め煮です。かぶの葉っぱを細かくみじん切りにし、油をひいた温めたフライパンにみじん切りの葉っぱを入れじっくり炒めます。葉っぱ自体に火が通ったら酒、砂糖、醤油を適宜いれ味を染み込ませ、煮汁がなくなったら出来上がりです。密閉容器に入れて冷蔵で3〜4日は保存できます。ご飯に混ぜれば菜めしになり野菜不足解消になります。
人気のレシピ 〜かぶの葉と豚バラ肉の炒め〜
かぶの葉と豚バラ炒め~我ながらイケてた♪今、マイブームの安っすい芋焼酎に合う合う、熱々の白飯にONもグゥ~かな(^w^) #酒の肴 #かぶの葉 pic.twitter.com/nSZ5czPKIY
— ろろすけ (@nonberoro) December 4, 2016
かぶの葉を細かくみじん切りにします。温めたフライパンにごま油をひき、みじん切りのしょうがを香りがたつまで炒めます。その中に豚のバラ肉を入れ炒めます。豚肉の色が変わったら、かぶの葉を入れ、軽く塩、コショウします。仕上げに醤油を回しいれたら完成です。お酒のおつまみやご飯のお供としても最適です。
かぶの葉っぱの食べ方について 2 スープにする
人気のスープレシピ 〜かぶの葉と具沢山スープ〜
かぶの葉の食べ方としてスープに入れると沢山食べられるのでおすすめです。初め食べやすく切ったベーコンを油で炒めます。そこへお好みの野菜と細かく刻んだかぶの葉を入れ、コンソメスープを入れくたくたになるまで煮ます。味をみて薄かったら塩、コショウを少々いれ味を整えたら出来上がりです。味を変えて豆乳をいれてもよいですね。シンプルで優しい味なのでどんなおかずにもぴったりです。
人気のスープレシピ 〜かぶの味噌汁〜
かぶの葉をきれいに洗って水気をきり、2~3㎝の大きさに切ります。フライパンにごま油を引き鶏ひき肉を炒め色が変わったら、かぶの葉を入れます。鶏ひき肉とかぶの葉に火が通ったら、だし汁を加え味噌、醤油、昆布茶を入れて味を整えたら完成です。ごま油の風味が食欲をそそり、卵をおとすとより食べ応えのある味噌汁になります。
人気のスープレシピ 〜かぶの葉のグリーンスープ〜
かぶの葉は細かくみじん切り、さっと茹でる。茹でたかぶの葉と豆乳、コンソメをミキサーにかける。ミキサーにかけたスープをこし、鍋にこしたスープと水、塩、オリーブオイルを入れ温める。豆乳は温めすぎると分離してしまうので注意する。器にもりつけて、お好みでコショウをかけて完成です。色鮮やかなグリーンが食卓を彩ります。
かぶの葉っぱの食べ方について 3 鍋にする
人気の鍋レシピ 〜かぶの葉と肉団子鍋〜
寒い時期はかぶの葉っぱ鍋はいかがでしょうか。昆布でとった出汁にまるめた肉団子を入れ、団子に火が通ったら櫛形にきったかぶとかぶの葉っぱを入れます。かぶが透き通って火が通ったら、酒と醤油を少々いれ数分いれ最後にごま油を回しかけたら完成です。葉物の野菜が高い時期にかぶの葉は経済的で重宝します。
人気の鍋レシピ 〜かぶの葉のポトフ〜
かぶ、じゃがいも、人参、玉ねぎは皮をむき、食べやすい大きさに切ります。エリンギは根元を切ります。キャベツは手でちぎります。かぶの葉も食べやすい大きさに切り、別にしておきます。鍋にカットした野菜とソーセージ、水、固形コンソメ、ローリエを入れコトコトと野菜が柔らかくなるまで煮ます。野菜が柔らかくなったら、かぶの葉を加え塩胡椒で味を整えて完成です。体が温まり、野菜がゴロゴロして食べ応えのある鍋です。
かぶの葉っぱの食べ方について 4 ナムルにする
人気のナムルレシピ
ナムルはもやしやニラなどが思いつきますが、かぶの葉をナムルにしても美味しいです。かぶの葉は軽く塩茹でし、絞って水をよく切ります。軽く塩をふり、すりごまをいれます。仕上げにごま油を回しいれ軽く混ぜたら出来上がりです。とてもヘルシーでビビンバの具材に最適なナムルです。
かぶの葉のおひたし
かぶの葉をサッと塩茹でし、茹で上がったら冷水につけます。粗熱をとったらしっかり水気を絞り2~3㎝に切ります。ボウルに切ったかぶの葉、だし汁を入れしばらくひたします。ひたしたかぶの葉を固く絞って器に盛り付け鰹節をまぶし、お好みでポン酢や醤油をかけたら完成です。
かぶの葉っぱの食べ方・人気のレシピ 赤カブ編
赤かぶの葉っぱも食べられます
これまで白いかぶの葉っぱのレシピを紹介してきましたが、赤カブの葉も同じように調理して食べることができます。ここからは簡単な赤カブのキムチの作り方をお伝えします。
赤カブのキムチ
赤カブいちょう切りにし、葉っぱは食べやすい大きさに切ります。赤カブは色が綺麗なので皮はむかないように。粗塩をまぶし10分おきます。待っている間に、ボウルににんにくのすりおろし、炒ったすりごま、粉唐辛子、黒砂糖を混ぜ合わせ、水気をきった赤カブとかぶの葉を合わせた調味料の中に入れ手で混ぜ合わせます。冷蔵庫で20分以上休ませたら完成です。赤カブのいろどりが美しく味がさっぱりしているので、揚げ物などのサイドメニューとしてもおすすめです。
かぶの葉っぱの栄養素、人気のレシピ:まとめ
笠原シェフの豚かぶら作りたくてかぶを買ってきた♡かぶの葉は栄養満点なので、これからふりかけを作ります:fist:#かぶの葉 pic.twitter.com/pVevBT90by
— maho.kaho2969 (@mkaho2969) November 12, 2017
これまでかぶの葉っぱの栄養素、人気のレシピについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。処理するのに困っていたかぶの葉がこんなにも栄養価があって、さまざまな調理方法で美味しく食べることができるということがわかったのではないでしょうか。これからはかぶの葉っぱは捨てずに記事のレシピを参考に、美容や健康に取り入れてみてくださいね。
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