検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

ニカド電池の特徴や使い方は?気になる他の種類との違いや使い道を解説!

ニカド電池の特徴や使い方をご存知でしょうか?今では減少傾向にあり、ニカド電池の存在を知っている方も少しずつ減ってきてはいますが、まだまだ現役で使われているニカド電池。今回はそんなニカド電池の特徴・使い方・種の種類との違いなどを解説していきます!
2020年8月27日
T・S
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

ニカド電池の特徴や使い方は?

モーターを使用した機器を使っている方なら聞きなじみのある「ニカド電池」ですが、あまりそういった機器を触っていない方であれば、どのような電池なのかイメージが湧かないかもしれません。また、名称は知っていても、どのような電池で、どういった用途に使うのが適しているのかを知っている方も多くありません。今回はそんなニカド電池の特徴や使い方などを解説していきます!

ニカド電池とは?

ニカド電池は過去によく使われてきた電池

ニカド電池という名称に馴染みの無い方が増えてきましたが、実は一昔前までは充電地と言えばこちらでした。今は他のものが主流となってきていますが、今でも普通に使われています。もちろんメリットもありますが、一般的な使用用途では使いにくい面が多々あった為、少し日陰の存在となってしまったのです。

ニッケルにカドミウムを混ぜたニカド電池

ニッケルとカドミウムを電極に使用した電池のことを指します。ニッケル+カドミウムだから「ニカド」という訳ですね。このカドミウムは様々な点で問題視されていることが原因で、少し嫌われることがあります。

カドニカ・ニッカドと呼ばれることも

この名称はニッケルとカドミウムから来ており、主にニカド電池と呼ばれていますが、その呼び方を必ずする訳ではありません。ネットショップなどを見ると分かりますが、ニッカド電池という名称や、カドニカ電池、ニッケル・カドミウム電池と書かれていることもあります。これは全て同じニカド電池を指しています。

ニカド電池の特徴

内部抵抗が少ないニカド電池

様々な点で問題視されたり、使いにくい面を持っていますが、それでも使われているのはちゃんとメリットがあるからです。まず、内部抵抗が少ないのが特徴。内部抵抗とは「電気の抵抗」のことを指し、抵抗が大きいほど電流の放電が妨げられます。この内部抵抗が小さい為、大電流の放電をすることが出来、パワフルなのがメリットなのです。

過放電にも耐えられるニカド電池

充電池の電圧がほぼゼロになるまで放電することを「過放電」と言います。この過放電をすることは電池にとって良くないことなのですが、こちらは過放電にも耐えることが出来ます。現在主流のリチウムイオン系の電池と比べると、こちらの方が少し雑な扱い方が出来る電池と言えますね。過放電になることはあまり多くないかもしれませんが、これもメリットです。

低温環境でも使えるニカド電池

電池は低温の環境下では電圧が下がってしまうことがあります。しかし、こちらはそんな環境でも通常通りに使用することが出来ます。0度くらいの環境で電池を使用するというシーンはあまり一般的では無いかもしれませんが、もしそうゆう用途があるのであればこちらの方が適していると言えますね。また後述するリチウム電池も低温環境でも使えます。

ニカド電池と他の電池との違い

ニカド電池とリチウム電池との違い


リチウム電池はリチウムという素材を使って作られています。これは特殊利用される金属で、電圧を保持する力に優れ、長期間使うことができ、耐久力も高いのが特徴です。比べてみますと素材が違うのはもちろん、安全性に優れています。大きな違いとして、ニカドは一定電圧を保つのが不得意ですが、リチウムは一定の電圧を保つことが出来ます。

主流なリチウムイオン電池・バッテリー

様々な電子機器に使われているリチウムイオンバッテリーですが、これは過去のリチウム電池とは違い、高容量なのが特徴です。ある程度の価格帯の電子機器などにはほぼリチウムイオンバッテリーが使われていますよね。また電圧も高く、今までにあった電池のデメリットをしっかりカバーした製品となっています。リチウムイオンのものは再利用が可能で、メーカーによって回収されています。

ニッケル水素電池との違い

改良版とも言えるのがニッケル水素電池です。これはカドミウムの代わりに水素を使った電池です。ニッケル水素電池の特徴は、端的に言えば大容量版です。ニッケル水素電池はニカド電池と互換性がありますが、全く同様に使えるという訳ではなく、シビアな機器においては適した電池選びをする必要があります。

ニカド電池のデメリット

パワーはあるが充電に難があるニカド電池

リチウムイオンバッテリーとの違いとして、低用量かつ充電に難があることが挙げられます。低用量であれば当然、充電回数が上がりますよね。しかし、ニカド電池は後述する注意点を守って充電する必要があり、一般使用するには少し面倒な電池なのです。その代わりにパワーがありますので、瞬発力を必要とする機械には向いています。

ニカド電池は電子機器に向いていない

パワーがありますが、電子機器に使用する場合、瞬発的な力は必要ありません。それよりも、安定した電力供給と高容量であることが求められますので、現在では電子機器に使われることはほぼ無くなりました。安定した電力を必要とするものではなく、何か力をかける必要がある時に使うのに適しています。

ニカド電池がイタイイタイ病に繋がる?

少し嫌われものとなってしまった原因に、カドミウムによるイタイイタイ病のイメージがありました。イタイイタイ病とは昔日本で起きた公害病でかかってしまうと痛みを始めとした苦痛に襲われ、最終的には寝たきりになってしまう恐ろしいものです。現在では対策がしっかり取られている為問題ありませんが、そういう危険なイメージもあるのです。

ニカド電池の互換性

ニカド電池の電圧は表示されていない

通常の電池はほぼ電圧が1.5Vとなっているのに対し、こちらの電圧は1.2Vから1.3Vとちょっと低めであり、かつ安定性がありません。また、ニカド電池自体に電圧の表記がないこともあり、知らずに機器にはめてみて、機器が動かなくて困るといったケースもあります。電圧が低くても動く機器もありますが、放電量が大きいのでショートの恐れもあります。その為、互換性には優れないと言えますね。

家電にニカド電池を使用する際の注意点

もし使うのであればショートの恐れが少ないものに使いましょう。普通の家電製品に使うと過電流が起こる可能性がありますので、高放電を受け止められる機器に使うことをおすすめします。また、電圧が安定していないので、普通の家電製品に使うと上手く動き続けてくれない可能性もあります。

互換性のあるものはニッケル水素電池


ニカド電池を使うべき機器に対して、互換性のある電池を選ぶならニッケル水素電池です。全く同じという訳ではありませんが基本的な部分は同じようになっていますので互換性があります。他のものとの互換性はありませんのでご注意下さい。

ニカド電池の放電

ニカド電池は自然放電している

扱う上で絶対に覚えておきたいのが「自然放電」です。他の電池も自然放電は起こりますが、他の電池よりも放電しやすく、使っていなくても電力が減っていってしまうのです。ですので、一旦充電をしておいても、しばらく経ってから使おうとすると機器が全然動かないというケースがよくあるのです。

ニカド電池の放電を防ぐには?

使わなくても自然放電してしまいますので、沢山充電をしておいても数か月放置してしまえば使えなくなってしまいます。この放電を防ぐ方法は基本的には定期的に充電するしかなく、少々扱いに手間がかかるデメリットがあります。特殊な使用用途がある訳では無いのなら、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池電力などを使った方が無難と言えます。

ニカド電池は備蓄用に出来ない

自然放電してしまいますので、もしもの時に備える備蓄用として扱うのはおすすめ出来ません。数か月もすれば使えなくなってしまいますので、災害用の備蓄には他の電池を使いましょう。また、災害用の用品は基本的に通常の電池を使うことを想定している場合が多いので、互換性の悪いニカド電池はあまり相性が良くない可能性があります。

ニカド電池の充電

ニカド電池専用の充電器で行う

充電は専用の充電器で行いましょう。ニッケル水素電池の充電器などでも充電が出来ない訳ではありませんが不向きです。専用の充電器が販売されていますので、そちらを使うことをおすすめします。

ニカド電池はメモリー効果に注意すること

定期的に充電しましょうと先述しましたが、ここで覚えておくべきなのが「メモリー効果」です。メモリー効果とは、容量がまだある状態で充電を繰り返す内に電気容量が減っていく現象を指します。もしメモリー効果が起きてしまった場合はすぐに容量が無くなるようになります。その際は二か月ほど休ませてから充電すると復活します。

ニカド電池の使い方

ニカド電池はモーター系の機器に使用する

ここまでデメリットも多く書いてきましたが、現在でも残っている理由は、やはりパワーがあるからです。例えば、DIYなどでよく使うドリルドライバーなどのバッテリーには使われていることが多いですよね。昨今はリチウムイオンバッテリーが使われることが増えてきましたが、やはりパワーを必要とする機械ではニカド電池の方が適しています。

ラジコン・ホビーに使われるニカド電池

ドリルドライバーのようなDIY器具だけではなく、おもちゃなどにもよく使われます。例えばラジコンなどは瞬発力を必要としますので適していると言えます。需要が減ってきていましたので、ニッケル水素電池の方が安くてよく使われるようになっていましたが、様々な需要が増えるに従って、また普及してきました。

ニカド電池に関するTwitter

リチウムイオン電池は使い切らなくていい


こちらはニカド電池・ニッケル水素電池とリチウムイオン電池では扱いが異なることが書かれています。ニカド電池とニッケル水素電池は使いきることでメモリー効果を防ぐことが出来ますが、リチウムイオン電池はメモリー効果が起きにくい電池ですので気にする必要はありません。現在使われている機器はリチウムイオン電池がよく使われていますので、これは覚えておきたい知識ですね。

カドミウムでゴジラを撃退?

含まれているカドミウムがイタイイタイ病の原因であることを先述しましたが、実はカドミウムは有名映画「ゴジラ」で兵器として出たことがあります。これはスーパーXというカドミウムを含んだ兵器で、弾頭にカドミウムが装備されていました。これは架空のお話しではありますが、カドミウムとはそれほどに危険だということが分かるエピソードですよね。

充電器の互換性に注意

こちらは互換性について言及しています。昔はニカド電池が主流だったこともあり、今でも充電池と言えばニカド電池というイメージがある方も多いのです。しかし、普通の充電器で互換性の無いものを充電するのは非常に危険行為ですので、専用の充電器で充電しましょう。

ニカド電池で火傷

こちらの方は普通のおもちゃに入れて火傷した経験を紹介しています。必ず起こる事件ではありませんが、そういった可能性があることは知っておく必要があります。普通の電池とは違いがあり、互換性が無いことを覚えておきましょう。

まとめ~ニカド電池の使い方~

今回の「ニカド電池の特徴や使い方は?気になる他の種類との違いや使い道を解説!」はいかがでしたでしょうか?

特徴やメリット・デメリット、ニッケル水素電池・リチウムイオン電池などとの違い、また使い方などを解説させて頂きました。使い道が合えばとてもありがたい電池ではありますが、ラジコンやドリルドライバーといったパワーを必要とする機械を持たない場合はあまり使用用途がありません。逆に、そういったものをよく使っている場合は大変役に立ちますので、使用用途があれば是非使ってみて下さい!

ニカド電池が気になる方はこちらもチェック!

今回はニカド電池について解説させて頂きましたが、他にも今回の記事に関連する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。