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イモネジ(ホーローセット)の種類や特徴を解説!合わせる六角レンチは?

イモネジ(ホーローセット)の種類や特徴を解説します。イモネジと言えど、その種類はかなり豊富です。種類によっては使い方に細かな違いがある場合がほどんどになります。また、イモネジを使うにあたって六角レンチの選び方などもお伝えします。
更新: 2021年2月15日
tryyua
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目次

はじめに

ネジといえど様々な種類がありますが、日常生活で見かけるネジとは違うタイプのネジの1つがイモネジです。今回はこのイモネジに関する情報をお伝えします。イモネジの特徴や種類、そして使い方や実際の価格など、購入から利用までに必要な情報をくまなくお伝えします。イモネジについて知識を増やしたい方におすすめの記事です。

イモネジとは

ネジの一種

イモネジとはネジの一種です。虫ネジや止めネジ、さらにはホーローセットといった別名称もあります(ホーローセットはHSと省略されることも)。

一般的なネジでは、ネジ部・円筒部・頭部という3つの大きな部分から成り立っていますが、それに対してイモネジはほぼ全体がネジ部となっていて円筒部や一般的な頭部がありません。とは言っても先端部分の形状が様々であったり、ネジ部と同じ径の頭部には六角形の穴がある仕様になっています。

工業機器や自転車、自動車など様々な物に仕様

イモネジは様々なものに使われるネジとして活躍しています。採用例としては、工業用機器や自転車・ロードバイク、そして自動車部品です。自動車部品では、サスペンションやミッションを操作するシフト関連部品の固定などに使われています。

このように、様々な種類の機械にこの六角穴のついたネジが活躍しているのです。どの種類のイモネジ(ホーローセット)でも使えるというわけではないので、使用用途(締め付け先)に合わせてホーローセットの種類を選ぶことが重要となります。

イモネジの特徴

ネジ部の径と頭部の径が同じ

イモネジの特徴の1つは、何と言ってもネジ径の径と頭部の径が同じということです。ネジと言えば、ナベ・サラ・丸・ラッパなど、ネジ先端の反対方向は何らかの形状になった頭部となっているのが日常生活でよく見かけるネジになります。

しかし、イモネジは見ての通りそのような頭部にはなっていません。そのため、イモネジ(ホーローセット)を締め付ければ締め付けるほど、穴の中に埋まっていくことになります。

先端形状が様々

イモネジの特徴としてもう1つ挙げられるのは、ネジ部先端形状の種類が様々であることです。一般的なネジであれば、ネジ部先端は平たいものが普及しています。

しかし、イモネジの先端は、同じように平面になっているものから、とがっているものや凹み形状のものなどのようにその形状種類が多種多様です。この形状の違いは、イモネジがその役割を果たすにあたって非常に重要になってきます。

イモネジの種類

イモネジの種類を分けるのは先端形状


イモネジの種類を分けるうえで必要になるのはその先端形状になります。先端形状の種類で5種類存在しているので、イモネジのバラエティーの豊かさがよくわかります。以下ではその5種類のイモネジを紹介します。

その1:くぼみ先

くぼみ先タイプは先端にくびみを持っているイモネジです。くぼみ先タイプのイモネジは、数ある種類のイモネジの中で最も普及しているホーローセットになります。一般的に、特に指定がなければ、使用される種類のイモネジはこのくびみ先タイプです。

その2:平先

平先タイプはネジ部先端が平らになっているイモネジです。ネジ部先端が平たいネジは多く普及しているので、その点では一般的な先端慶応の種類ともいえます。先端が平たくなっているので、締め付けた時に先の部材が傷つくのを防止できるというのがメリットです。着脱の頻度が多いイモネジなら、先の部材の傷防止に平先タイプが活躍します。

とがり先

とがり先タイプは先端がとがっているイモネジです。とがり先タイプのイモネジを止めネジ・緩み止めネジとして使用する場合、一度締め付けたら再び取り外すことはないのが基本となっています。

つまり、イモネジで固定するものをそのままずっと固定しておきたいときに活躍するタイプのイモネジなのです。止めネジ・緩み止めとしては優秀ですが、何度も取り外すというような使い方には向いていないので注意が必要です。

棒先

棒先タイプはネジ部先端に棒のような部分が付けられたイモネジです。イモネジ径よりも径の小さい先端となっているのが特徴となります。この先端形状のイモネジを使うメリットは、締め付け先の隙間が部材の関係で狭い場合でも締め付けられるという点です。

ダブルポイント

ダブルポイントタイプは、くぼみ部分ととがり部分を組み合わせたような先端構造となっているイモネジです。先端部の中央にはくぼみができているのですが、このくぼみ部分にとがり部分が付いたような形状になっています。緩み止め効果、確実な食い込み、ブレ防止効果が期待されます。

イモネジの使い方

2つの平らな部材を固定

イモネジの基本的な使い方は2つの平らな部材を固定する方法です。一般的なネジで部材を固定する場合、ネジ頭部および先端部から締め付けられたナットの両方向からの締め付けによって固定します。これに対してイモネジは、イモネジを六角レンチで締め付けることで先端部分を相手方部材に押し付けて固定するのです。


ネジ頭部は見えない

止めネジ・緩み止めとして使われるイモネジですが、イモネジのネジ頭部は一般的なネジのようになっていません。そのため、ネジを六角レンチで締めこんでいくと穴の中にイモネジ本体が入っていくような形になります。

見栄えとしては、穴が開いているような状態となって、ネジが入っているかどうかパッと見てわかりません。

イモネジを使用するメリットとは

見栄えが良くなる

イモネジを止めネジとして使うメリットの1つが見栄えをよくできることです。緩み止めなどに使う一般的なネジを使用すると、その締め付ける部分にネジが締め付けられているのがわかりやすく、部材本体が持っているデザインに見栄えの面から影響を与えてしまいます。

しかし、イモネジのような穴付かつ小さいネジを使うと、特に頭部がネジ径規格と同じであるため露骨に目立ちません。また、イモネジを使うことで機器全体をコンパクトにすることも可能となります。イモネジ自体がコンパクトですから、その恩恵を大きく受けているのです。

作業性の効率化

もう1つメリットを挙げるとすればそれは作業性の効率化になります。イモネジの締め付け作業は一般的なネジと比べてもより効率的です。六角穴付きの頭部に六角レンチを差し込むことでイモネジの取り付け作業ができます。

六角レンチ自体が小さく、扱いやすいので、止めネジも締めやすく、作業スペースが広くなくても作業しやすいのです。つまり、狭いスペースに取り付ける際も六角レンチでイモネジを締め付けられることとなります。

高い性能

そして小さいだけでなくその締め付け能力の高さもイモネジの強みです。緩み止めに使う止めネジとしての役割・機能を十分に果たしてくれる部品になります。

イモネジの呼び径・六角レンチ規格

イモネジの呼び径

イモネジには呼び径・六角レンチ規格が決められています。これら2つの項目をチェックしておけばイモネジ選びに困ることはありません。イモネジの呼び径を一部紹介しますと、M1.4から0.mm間隔でM2.0、M2.5、M3/4/5/6、そしてM8から2間隔でM24までなどがあります。

イモネジの呼び径ごとに使用するレンチのサイズが決まっている、つまり穴付きであるイモネジの穴の規格は呼び径ごとに確認が必要ということになります。

イモネジの穴の規格・使用レンチ

イモネジの穴に使用する六角レンチの規格ですが、M1.4からM1.8までのものが使用レンチ0.71、M2なら0.89、M2.5は1.27でM3は1.5、M6までは5間隔で2.0-3.0です。

ネジ呼び径M8の六角レンチ規格は4.0、M10は5.0、M12とM14は共に6.0で、M16は8.0です。M18とM20は10.0で、M22とM24は12.0となっています。基本的に呼び径が大きくなれば使用するレンチの規格も大きくなる傾向です。ただし、呼び径が違うイモネジ同士でもレンチ規格が同じ場合があることを覚えておきましょう。

イモネジの一般的なサイズ

その他項目も呼び径を見れば確認できる


イモネジの一般的なサイズは決められています、つまり規格でまとめられているということです。先ほど紹介したネジの呼び径毎のレンチ規格のように、その他の項目も規格が定められています。

その他項目とは

ここで紹介するその他項目というのは、ネジの呼び径の他に、二面幅の呼び、そして呼び長さになります。ネジの呼び径該当箇所はイモネジのネジ部分の外径です。

二面幅の呼びは六角穴付き部の六角の二面幅(二面幅=向かい合う辺の間の距離のこと)を、そして呼び長さとはイモネジの長さを示しています。例えば、ネジ呼び径  M1.6で二面幅の呼び0.7で呼び長さは2-8です(単位はmm)

イモネジの価格

単体売りかパック売りか

緩み止めや止めネジとして使うイモネジの価格は、イモネジを1本単位の単体で購入するか大量に入ったパック買いで購入するかどうかで変わってきます。イモネジを取り扱うネット業者を俯瞰すると、基本は3-1000本ほど入ったパックを1個単位で販売するのが一般的です。

業者によって1本単位で購入できるところもありますので、必要最小限だけ欲しい方はそのようなところを探すと良いでしょう。とはいえ、必要以上に購入してしまうと保管するときに邪魔になりかねないので、そのあたりの判断は大切です。

2個入り1パックで299円

例えば、くぼみタイプの穴付きイモネジのネジ呼び径M10を例にすると、2個入り1パックで価格299円というものがあります。なお、イモネジの材質は鉄鋼材料の1つであるクロムモリブデン鋼(俗に言うクロモリ)です。

他には、穴付きイモネジの材質が鉄の呼び径M1.6のくぼみイモネジ1000本入り1パックなら、1本あたり17.18円というものもあります。まとめて購入するほうが、当然ですが、1本あたりの単価は非常に割安で手に入ります。

まとめ

六角穴付きで日常生活で多くみられるネジとは少し違った形をしているイモネジは、その小ささを活かして縁の下の力持ちのように、一見地味ですが、緩み止めやネジ止めの役割を果たしてくれる大切な部品です。

緩み止めとして高い効果を発揮するには、使用用途や目的にあった種類のイモネジをいくつかある中から選択する必要もあります。

購入時には、ネジ呼び径やそれにあった穴付き用にレンチを用意したうえで購入し、効率的な作業をできるように心がけましょう。購入するなら、できれば先を見越してほどよいまとめ買いがおすすめです。

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