キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンプ カラー テント ロープ 紐 径3.5mm×20m レッドM-3255
ガイラインを極めよう!
ガイラインとはテントやタープを地面に固定するためのロープのことです。単にロープと呼んだりガイドロープとか張り綱などと呼んだりすることもあります。テントやタープの付属品を使っている人も多いでしょう。完全に自立するテントやタープを使っている人には付属品のガイラインすら使わない人もいます。ペグにこだわる人は増えてきましたが、ガイラインにこだわる人はまだまだ少ないようですね。
ガイラインの必要性
ガイラインはテントやタープを設営するのに必要不可欠なアイテムです。キャンプは自然を相手に楽しむレジャーですので、万が一に備える必要があります。どんな晴天であっても突風が吹かない可能性はゼロではありませんし、強風が吹き始めてからガイラインを張るのは面倒です。特にキャンプのハイシーズンといわれる半袖で過ごす季節は天気が急変しやすいので、必ずガイラインを張りましょう。
ガイラインを交換する理由は?
快適な使い勝手や強度を求めてガイラインを市販のものに交換する人は多いですね。また、経年劣化や紫外線による劣化でガイラインが緩みやすくなったら交換しなければなりません。色や模様だけでなく視認性も考慮してガイラインを交換すると、テントサイトが華やかになります。交換するならあなたらしさも演出したいですよね。設営の度に交換するものではないので、素材や種類、機能やデザインを軸にして吟味しましょう。
付属品はダメなの?
テントやタープに付属しているガイラインでも設営可能です。しかし使い物にならないペグが付属している場合はガイラインも頼りないものが付属していると捉えましょう。ガイラインとして市販されているものは緩みにくいのに解きやすく、結び癖が付きにくいので使い勝手がいいですよ。交換しても付属品のガイラインは残しておいて、軽いものを吊ったり結んだりするのに活用しましょう。
ガイラインの種類
素材
ガイラインには素材によって特性に違いがありますので、用途や好みに合わせて選択しましょう。大きく分けると合成繊維とスーパー繊維の2種類に分けられます。合成繊維のガイラインで代表的な素材はナイロンとポリエステルで、特性は違いますが用途としては十分な働きをしてくれます。スーパー繊維の代表的な素材にはテクノーラ(パラ系アラミド繊維)やダイニーマ(超高分子量ポリエチレン繊維)があります。
ガイラインを選ぶ方法は?
レジャー用のテントやタープで使うガイラインを性能で選ぶことも大切ですが、色や模様で選んでも差しさわりありません。パッキング重量にこだわりたい登山でのテント泊、徒歩旅、自転車やバイクでのツーリングではガイラインの直径を細くする代わりに強度がある素材を選びたいですね。
ガイラインの選び方:ナイロン
ナイロン製ガイラインは合成繊維ではもっとも強度があり、耐摩耗性も良好です。ナイロンには弾性がありますのでテントやタープにかかる負荷を吸収してくれます。安価で入手できるのでナイロン製ガイラインを愛用する人は多く、長巻を色違いで購入したいときでも費用が抑えられるのでおすすめです。
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ナイロン製ガイラインの注意点
ナイロン製ガイラインは紫外線で劣化しやすいので交換頻度が高くなります。また水分を含むと強度が若干落ち、硬くなって扱いにくさも生じます。ナイロン製ガイラインほどの強度を求めないなら、紫外線や水濡れに強いポリエステル製ガイラインを選びましょう。中芯はナイロン製で表皮はポリエステル製のガイラインもありますよ。
ガイラインの選び方:テクノーラ
パラ系アラミド繊維であるテクノーラを素材にしたガイラインは登山者に人気があります。テクノーラ製のガイラインは引っ張りに強く、衝撃吸収性が高いのが特徴です。テクノーラは紫外線で劣化しやすいので中芯として使用され、表皮はポリエステルが用いられています。
テクノーラ製ガイラインの注意点
テクノーラ製のガイラインは登山用テントで用いられることが多く、レジャーキャンプ用テントのガイラインとしては市販されていません。もちろん、テクノーラ製のガイラインをレジャーキャンプ用として使用しても性能を発揮します。しかしレジャー用テントに登山用テント並みの性能を求める理由がないので需要が少なく、テクノーラ製のガイラインが市販されることは今後も少ないでしょう。
どうしてもテクノーラを使いたい人におすすめ
セット内容:ガイライン6m×2本、2m×4本、蓄光自在×8個
重量:80g
素材:中芯:テクノーラ(R)、表皮:ポリエステル
どうしてもテクノーラ製のガイラインをレジャー用テントで使用したい場合はダンロップのφ2mm×200mを使いましょう。またファイントラックのゴージュタープガイラインセットならヘキサタープにぴったりの長さです。
ガイラインの選び方:ダイニーマ
ダイニーマもテクノーラと同じくスーパー繊維として注目されています。テクノーラとダイニーマを比較すると強度や弾性は同等ですが、ダイニーマは軽量ですので登山用テントのガイラインとして人気がありますね。需要があるため入手しやすいのもメリットです。ダイニーマも紫外線に弱いため中芯として使われ、ポリエステル表皮で覆われています。
素材:中芯/ダイニーマSK78、外皮/ポリエステル16打
直径:2φ(2mm)
平均重量:2.9g(/m)
平均破断強度:224kg
ダイニーマの注意点
ダイニーマ製のガイラインは高性能がゆえに高価なのが難点です。予備をパッキングできない登山や徒歩旅では強くて軽量なダイニーマ製のガイラインを用意したくなりますが、長巻を予備でパッキングできるキャンプでは必要性が低いですね。レジャーキャンプでダイニーマ製のガイラインを使うのはもったいなく感じます。
補足
現在ダイニーマは、商標上「イザナス」と呼ばれています。しかしアウトドア関連では今も「ダイニーマ」と呼ばれることが多いですね。
ガイラインの選び方:パラコード
パラコードとは第2次世界大戦中にアメリカの落下傘部隊が使用していたパラシュート用のロープです。現在はパラシュート用ロープとしては使われておらず、スポーツ性が乏しいレジャー向けのロープとして用いられ、手芸材料としても人気があります。パラコードは強度を確保するためにナイロン製で、耐荷重性が明記されており、色や模様が豊富なのが特徴です。
耐荷重が明記されたパラコード
パラコードの注意点
素材:ポリエステル
サイズ:長さ:30m、直径:4mm
内芯:9芯(1芯は3条があります)
耐荷重:250kg
ポリエステル製のパラコードは明記された強度が確保されていないと指摘する声もありますので、設営中にチェックする頻度を増やしましょう。「ナイロン製以外はパラコードではない」とされていますが、レジャーキャンプでのテントやタープの設営で耐荷重を重視しない場合なら、紫外線による劣化が緩やかなポリエステル製パラコードも役立ちます。
パラコードのもうひとつの楽しみ方
パラコードは色やデザインが豊富なので、編みこんで自作アイテムを製作する人も多いですね。長巻を入手してマスコットナタやペグハンマーのグリップに巻きつければ統一感が楽しめます。目立つ色のパラコードをペグロープにすれば撤収時に引き抜きやすいですし、紛失しにくいですね。パラコードを活用すればレジャーキャンプで心豊かに過ごせる演出ができます。
ガイラインの選び方:リフレクティブ
リフレクティブガイラインには光を反射する素材が編みこんであり、夜間の視認性を高められます。夜のテントサイトでガイラインに足を引っ掛けて転倒しそうになったことは誰もが経験することですよね。リフレクティブガイラインはナイロン、ポリエステルともに市販されていますのでチェックしてみましょう。リフレクティブガイラインで小さな輪を作り、要所に配置するのも効果的です。
リフレクティブガイライン
リフレクティブガイラインと蓄光ガイライン
リフレクティブガイライン以外にも夜間の視認性を高められるガイラインがあります。蓄光ガイラインは光があたった後しばらくの間発光するので、リフレクティブガイラインよりも便利ですね。逆にリフレクティブガイラインは光を当てたときしか反射しないので自然な雰囲気を保てますが、蓄光ガイラインの暗闇に浮かび上がる光を不気味に感じる人も少なくありません。
リフレクティブ自在も効果的
テントをガイラインでペグダウンするときに多く使われている自在金具にもリフレクティブタイプがあります。自在金具だけが発光するので不気味な雰囲気がありませんし、今使ってるガイラインを無駄にしなくていいですね。ガイラインにつけるLEDマーカーもありますのでチェックしてみましょう。
ガイラインの結び方
ガイラインの結び方を紹介します。ポピュラーな結び方や便利な結び方をまとめました。ガイラインの結び方を知っておけばテントサイトをアレンジするときに役立ちます。ガイラインの結び方を会得するには家で練習するよりもキャンプ場で実際に使ってみることが大切です。ガイラインでどんなことができるかだけを知っておいて、キャンプ場で必要になったらスマートフォンで調べてもいいでしょう。
ルールよりも使い勝手重視!
紹介するガイラインの結び方は一例です。他にも結び方がありますし、オリジナルの結び方を開発するのもいいですね。簡単で素早くできる結び方、確実な結び方、解きやすい結び方などをキャンプ場で試行錯誤して楽しみましょう。ガイラインだけを使うのではなく、余ったシートや木の枝を組み合わせる方法もあります。
ガイラインの結び方:止め結び
止め結びはガイラインで作ったループ(輪)にランニングエンド(ロープの端)を通し、ランニングエンドと元(ランニングエンドの反対側)を引けば完成します。ロープにコブを作りたいときに用いますが、固くなって解きにくいのが弱点です。オーバーハンド・ノットとも呼ばれています。
止め結びのなかま:ひと結び
ひと結びは止め結びと同じ結び方ですが、用途が違います。立ち木やポール、シートのハトメに通して結びますが、すぐに解けてしまいます。ひと結びは完結した結び方でなく、ガイラインを結ぶ際の動作として捉えましょう。
止め結びのなかま:ふた結び
ふた結びはガイラインを立ち木やポールに結ぶときに用います。テントのガイライン用ループやタープのグロメットにガイラインを結ぶときにも便利です。簡単で本能的に使える結び方ですが、確実に結べますし簡単に解けます。ツーハーフ・ヒッチとも呼ばれています。
ガイラインの結び方:ホンダノット
ホンダノットはガイラインで輪を作る一番簡単な方法です。止め結びを2回行うだけで完成します。1個目の止め結びが固くなって解きにくいのが弱点です。
輪を作る結び方のなかま:もやい結び
もやい結びはもっともポピュラーな輪を作る結び方です。結ぶのも解くのも簡単で、確実に輪を作れるので世界中で慣れ親しまれています。ガイラインで輪を作る機会は多いので、もやい結びは必ず覚えておきましょう。ボーラインとも呼ばれています。
輪を作る結び方のなかま:引き解け結び
引き解け結びはキャンプで応用しやすいので必ず覚えておきましょう。元を引けば輪が締まっていきますのでタープ用ポールの先端にガイラインをかけるときに便利です。もやい結びではタープの設営中に脱落しやすいのですが、引き解け結びは絞まりますので脱落しません。
ガイラインの結び方:自在結び
自在結びはガイラインをピンと張りたいときに便利です。自在金具がないときに使いましょう。難しく見えますが、ひと結びが集まって完成する結び方ですので比較的に簡単です。トートライン・ヒッチとも呼ばれています。
張りを調整する結び方のなかま:縮め結び
縮め結びは少し複雑ですが、立ち木やポールに渡したガイラインの張りを調整できるので便利です。ガイラインを立ち木に渡す前に施しておくといいですね。左右両方からの張りがある限り緩みませんが、解くのはとても簡単です。シープ・シャンクとも呼ばれています。
ガイラインの結び方:8の字結び
8の字結びはガイラインに大きなコブを作るときに用います。グロメットにガイラインを通して止めたいときに使います。止め結びよりも大きなコブが作れますし、解くのも比較的に簡単です。8の字結びと呼ぶよりエイトノットと呼ばれるほうが多いですね。
8の字結びのなかま:二重8の字結び
二重8の字結びは8の字結びのようにコブを作る結び方ではなく、ガイラインで輪を作る結び方です。確実で簡単ですし、8の字結びさえ覚えていればガイラインで輪を作れます。
ガイラインの結び方:よろい結び
よろい結びはガイラインの途中に輪を作る結び方です。タープ下にシェラカップやお玉などをの軽量なものを吊るときに使います。ハーネス・ループとも呼ばれています。
途中に輪を作るなかま:バタフライノット
バタフライノットはよろい結びよりも強い輪をガイラインの途中に作りたいときの結び方です。複雑に見えますが、仕組みを知ってしまえば簡単に結べます。熱でガイラインが溶けてしまう可能性がありますのでガソリンやガスのランタンを吊るのは避けましょう。
ガイラインの結び方:巻き結び
巻き結びは立ち木にガイラインを渡すときに使います。巻いて止めるだけなので簡単ですし、使う機会が多い結び方ですので必ず覚えておきましょう。クローブ・ヒッチとも呼ばれています。
巻き結びを強化!:2重巻き結び
巻き結びだけでは不安なときは二重幕結びをします。ガイラインと立ち木の接する面積が増えますので確実に結べます。2重で心配なら3重4重…と巻き数を増やしましょう。ダブルクローブ・ヒッチとも呼びます。
ガイラインの結び方:1重継ぎ
立ち木にガイラインを渡そうとしたら長さが足りなかった…そんなときは何本かのガイラインを継ぎ足しましょう。1重継ぎは結ぶのも解くのも簡単ですし、確実にガイラインをつなげられます。シート・ベンドとも呼ばれています。
ロープ同士をつなぐなかま:2重テグス結び
2重テグス結びはテグス結び(フィッシャーマンズノット)よりも強固にガイラインをつなげます。結んだり解いたりするのに手間がかかりますが、絶対緩んで欲しくないときに使えます。ダブルフィッシャーマンズノットとも呼びます。
余談:自在金具について
ガイラインでテントをペグダウンするとき、自在金具は楽に張力を微調整できる便利な道具です。テントに付属している自在金具が頼りないときは必ず交換しましょう。自在金具が足りなくなったときには自在結びで対処できますが、自在金具ほど微調整はできません。張力を強めにするか弱めにするかは人によって好みがありますが、あまり強く張りすぎるとテントやタープを傷めてしまいますので注意しましょう。
2穴の自在金具
2穴の自在金具は市販品がたくさんありますので好みの色が選べますし、扱いやすいのでおすすめです。穴にガイラインを通すときは「く」の字の腹側から背側へ通したのち、背側から腹側へ戻すように通します。8の字結びで止めましょう。樹脂製とアルミ製がありますが、性能に大した差はありません。
3穴の自在金具
3穴の自在金具は端から順にガイラインを通すだけでいいので簡単に扱えます。破損の心配も少ないですし、緩むことも少ないですね。スムーズに移動させられるのでおすすめします。近年ではアルミ製の3穴自在金具も増えてきました。
自在金具の保管方法
自在金具をガイラインにつけたまま保管すると状態を確認する機会が減ってしまいますので、撤収時はなるべく外して保管しましょう。テントにガイラインと自在金具を結んだまま保管する人もいますが、ガイラインや自在金具とテント生地が擦れて傷んでしまう可能性がありますので、撤収時に外して別々に保管することをおすすめします。
ガイラインを極めよう!まとめ
ガイラインは素材で強度や耐久性が変わり、視認性を高める機能を備えたガイラインもあります。登山でのテント泊では性能を重視すべきですが、レジャーキャンプでは色やデザインにこだわって選ぶとテントサイトに彩りを与えられます。ガイラインのロープワークは必要を感じる結び方や簡単な結び方から少しずつ覚えたいですね。キャンプは自然の中での生活の知恵を学べるレジャーです。工夫することで楽しさがましますので、ロープワークにチャレンジしてくださいね。
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タープの設営にはロープワークを駆使できる場面がたくさんあります。ガイラインの素材による特性も実感できるのでチェックしてくださいね。
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ガイライン:素材不明
自在金具:素材不明。頼りなく、破損しやすい。
ペグ:スチール製。先端が尖っていない。