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釣ったタコの締め方ガイド!上手に持ち帰る方法とさばき方や食べ方まで解説!

海釣りに出かけると、思いもよらずにタコが釣れることがあります。せっかく釣れたタコですが、締め方が分からなくて手放したり、鮮度を落としてしまった経験はないですか?海釣りでいざタコを釣ったときのために、タコの種類、締め方、さばき方も覚えておいてください。
2020年8月27日
はぐれ猫
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日本のタコの生息地とは

海鮮料理には引っ張りだこなタコですが、締め方を覚える前に、どんな海域でよく釣れるのかを、まず把握しておいてください。

浅瀬の岩場に棲むタコ

タコの種類によって、好む海水温は異なります。沖縄や小笠原諸島など温かい海を好むタコもいれば、東北地方以北の冷たい海域を好むタコもいます。しかしいずれのタコも、殆どの種類は水深数メートルから200メートルの、浅瀬の岩場、サンゴ礁、砂地などを好んで、周囲に擬態しつつ生息しています。

磯釣りならば釣れる可能性

磯で根魚を狙う磯釣りでは、エサやルアーを用いた釣りをしますが、いずれの方法でもタコが釣れることがあります。特に海底を探る釣りの場合は、エサやルアーがタコの目に付きやすいためです。

日本のタコの本場は北海道

かつて明治時代のころまでは、兵庫県の明石ダコが有名でした。農水省の2015年調査によれば、日本でタコの水揚げがもっとも多いのは北海道(18,700トン)で、2位は兵庫県(2,800トン)、3位は香川県(1,200トン、)4位は青森県・福岡県・長崎県(1,100トン)となっています。

日本で釣れる主なタコの種類

日本の海域は広大なので、タコの種類も様々です。特に日本近海で釣れる可能性が高いタコ、何種類知っていますか。

マダコ

タコといえばマダコというほど、よく知られるタコで、瀬戸内海や東シナ海など温暖な海にいます。マダコは腕の先まで含めて体長が60センチほどの中型のタコで、日本のタコの水揚げでは一番多いタイプ。締め方をまず覚えるのもマダコが第一です。

ミズダコ

腕を広げると3~5メートル、体重は10~50キロにもなる、世界最大のタコがミズダコ。日本の東北地方以北を含む、北太平洋の冷たい海に生息します。これまでのミズダコの最大の記録は、長さ9.1メートル、重さ272キロに達しました。美味しいタコですが、個人での捕獲は一苦労です。

イイダコ

大きさは30センチほどにしかならない、体に突起が多いのが特徴な小型のタコ。東アジアに特有で、日本では北海道の南方から沖縄にかけての浅瀬に棲んでいます。貝の中に隠れる習性があるため、伝統的に二枚貝を使ったイイダコ漁が行われます。

ヒョウモンダコ

熱帯から亜熱帯にかけての海にいる猛毒のタコで、日本では小笠原諸島や南西諸島の浅瀬に潜んでいます。ヒョウモンダコのテトロドトキシンという猛毒は、時に人間を死に至らしめることがあります。小柄ですが、見た目も青い斑点の豹紋で毒々しいので、近づかないことが賢明です。

タコの捕まえ方

タコは釣りでたまたま釣れることがありますが、昔からの仕掛けを使った専用の捕まえ方もあります。締め方と共に覚えておいて損はしません。

タコ壺

タコは体にジャストフィットする狭い場所を、安心な棲み家とする習性があります。その習性を利用したタコ壺漁は、古来より引っ張りだこでした。

魚かご

古来より筌(ウケ)を使った漁が行われていましたが、その技術は今も魚かごの仕掛けとして生かされています。小魚などが一度入り込むと、外に出られない仕組みです。魚かごにタコが中に入ることがあります。

二枚貝漁

小型のイイダコを捕まえる時に使われているのが、二枚貝の罠です。網に幾つもの貝殻が付いていますが、これはイイダコが二枚貝の中を好む習性を利用しているのです。


らっきょうルアー

らっきょうをルアーとして釣り上げる方法があります。これはタコがらっきょうが大好物だから、エサにしているわけじゃありません。変なものには目がなく、何でも絡みつくタコの旺盛な好奇心を利用しているのです。信じられない方は、タコがいそうな岩場でお試しください。

タコの締め方の前に体の構造を知る

タコを釣り上げた時には、適切な締め方をしたいですが、そのためには体の構造を知っておいたら役立ちます。

タコの胴体

よくタコの頭と呼ばれている袋状の部位がありますが、実はここはタコの内臓が入っている胴体です。中を開いて見れば心臓、胃、肝臓など主要な内臓を見ることができます。

タコの頭部

ではタコの頭はどこかと言えば、頭部と足の間です。ここに目が付いていて、全身の神経が集中する脳は、目と目の間にあります。頭から足が生えている構造であり、古くは白亜紀まで生息したアンモナイトと同じ頭足類です。

タコの腕(足)

一般にタコ足と呼ばれる、吸盤付きのくねくねとした部位は、生物学的に言えば腕(触腕)がふさわしい呼び名だといいます。英語でもアームと呼ばれているのです。ところでタコは腕が8本と言われますが、タコ本人は6本を腕として、2本を足として使い分けがされているとは意外なことです。

タコの神経

生きたタコの腕を切り落とすと、腕がウネウネと活発にうごめいています。これは神経を切断した時の刺激で、動き続けるといいます。また、タコは腕をなくすと、ピ○コロ大魔王のようにして神経や細胞を再生することも可能です。タコは泣く子も黙る万能性を持っているのです。

タコの締め方

生きている新鮮なタコは、締めることによって調理をしやすくし、鮮度を保つこともできます。釣り人も漁師も料理人もおこなっている、タコの適切な締め方・さばき方です。

締め方で用意する道具

タコ処理に用意する道具は、それほど多くありません。まな板、包丁、それに内臓を入れる袋です。携帯用にするなら、まな板は厚さ3mmのシートまな板がおすすめです。

締め方1・タコ腕をまな板に密着

一番最初に、タコの腕(足)をまな板に密着させます。タコの吸盤がまな板にくっつくので、処理のときに安定感が向上します。タコを横向きにしても、処理しにくいだけなのです。釣り場や船上でも、平らな場所ならばどこでもできます。

締め方2・頭部に包丁を入れる

タコを処理するときには暴れるのでおとなしくさせます。その方法は、眉間に包丁を突き刺すのみです。これによってタコの神経の勢いが衰えることが期待できますが、活きが良い場合は神経の中枢を潰したところで、動きを止めることはできません。

締め方3・裏側のスジを切る

タコの胴体部分は、軟骨状のスジで連結されています。そのスジの部分に包丁または指をいれて分離します。これによってタコの内臓が入った腹部を、裏返す準備ができました。

締め方4・内蔵を取り出す

タコの内蔵は袋状の胴体の中です。実は包丁を使わずとも、素手で袋をめくり、ひっくり返せます。ここでも袋の内部のスジを素手で取り外し、エラ、内臓や墨袋など、付属しているものは全て取り除きます。しかし内臓を取り去っても動き続けるタコは、どんな神経してるんだと言わんばかりです。

締め方実践中の注意事項

元気の良いタコは、神経系を寸断されても、暴れて手元が狂うので気をつけてください。大型のタコになるほど作業は難しくなります。内臓に含まれる黒い部分は墨袋であり、潰すと墨まみれになる可能性があるので、さばき方実践中には注意が必要です。


釣った現地で締めてもいい

釣ったタコの処理は自宅でやっても良いですが、釣った後に海辺や船上で、締めることもできます。そのほうが持ち帰りやすいというメリットも出てきます。包丁などの道具が無くても、小型なタコなら素手によっても可能です。

種類は違ってもさばき方は同じ

タコにはマダコ、ミズダコ、イイダコなどいますが、タコの種類に関わらず、さばき方は同じです。ただミズダコの場合は、巨大なだけに素手で扱うことにも抵抗感があります。さばき方についても、慣れた人でも一苦労です。

タコの持ち帰り方

タコの締め方をやりこなし、鮮度を保ったまま自宅に持ち帰る方法があります。それはクーラーボックスと氷、ビニール袋といった道具です。

クーラーボックスに氷

クーラーボックスと氷は、フィッシングでは新鮮に釣果を持ち帰る道具として必須ですが、タコでもそれは変わりません。春の暖かくなる時期から初秋にかけては、特に重要です。氷によってタコの鮮度をきちんと保って自宅に持ち帰りましょう。

タコは1匹づつ袋に入れる

他の魚は一緒にまとめてビニール袋に入れてしまいますが、タコは1匹づつを袋に詰めて持ち帰ります。そうでないとと持ち帰りの途中で、吸盤により他の魚を傷めつけてしまうためです。タコを釣った時のために、ビニール袋は何枚か持参しておくのがベストです。

タコのぬめり取り

タコの締め方を実践すると気が付きますが、タコにはナメクジみたいなぬめりがあるです。ぬめりのない状態に処理する方法も覚えておいてください。

塩を用意する

自宅に持ち帰って、内臓を取り除いて処理が完了したタコは、特有のぬめりを取らなければ美味しくありません。そのためには特別な道具は必要なく、単純な塩を用意します。

塩もみでぬめりを取る

タコの全身に多めの塩をまぶして、ぬめりを取る処理を行います。この作業は素手で行ってもいいですが、ゴム手袋を付けても構いません。タコの全身を塩まみれにしたら、流水でよく洗って、素手でぬめりがとれたかを確認してください。

ぬめり取りの変わった方法

しつこいタコのぬめりですが、所変わればぬめり取りの方法も変わったものがあります。例えばみかんネットにタコを入れてぬめりを取る、洗濯機でぬめりを取る、片栗粉でぬめりを取る方法などもあるのです。気になる方法ためしてみませんか。

茹でダコの方法

ぬめり処理済みタコを使用

すでに締め方を終え、ぬめりを取った状態のタコを用意します。使う道具は大きめの深底鍋と、氷水を入れるボールです。鍋で湯を沸かして茹でる準備をしておきます。氷水は茹でダコの身を締める効果があります。

タコの茹で方

鍋に塩をひとつかみ入れて、腕(足)から少しづつ鍋に入れるようにします。全体を熱湯につけたら、そのまま2分から5分ほども熱湯で茹で上げます。時間を長くするほど固めに仕上がります。素手なので火傷には注意です。

氷水にひたして白い膜を取る

茹で上がったタコをすぐさま氷水に浸します。この時タコには白い膜が付いていますが、これは取り切れなかったぬめりの残骸です。素手できれいにこすって、白い膜を落としてください。


タコの美味しい食べ方①

タコの刺身

タコの刺身は生ダコもありますが、安全性が高いのは茹でダコを使用した刺身です。締め方などの下処理が終わって、茹でたタコならば、刺身の食べ方のレシピはとても簡単です。基本的にタコは内臓や目玉など食べられない部分を除いて、全身を刺身で食すことが出来ます。

タコの刺身のレシピ

タコの体の部位でも刺身の食べ方向きと言われるのが、腕の太い部分。ここをスライスして用いることで、刺身の見栄えが良くなります。腹部の身もスライスして刺身向きです。青じそなどのつまを用意、わさび醤油の食べ方が最高です。

タコの美味しい食べ方②

タコ焼き

釣ったタコの食べ方としては、たこ焼きも代表格です。タコの切れ端の部分だけでも美味しく使うことが出来ます。この料理を作るには、締め方をきっちり実行した後、ホットプレートのたこ焼き器や、鉄串などの道具、必要な具材などを手元に揃えてください。

たこ焼きの材料

生地にはたこ焼き粉、または小麦粉、たまご、削り粉、かつおだしを用います。タコ焼きの中身としては、処理を施したタコ、お好みで野菜(きゃべつや長ネギ)や天かす、紅生姜を入れます。仕上げにかけるのは、お好み焼きソース、マヨネーズ、青のり、かつおぶしです。

タコ焼きのレシピ1

タコは予め茹で上げたものを準備しておきます。ボールに水、たまご、たこ焼き粉、削り粉、ダシを適量入れて、かき混ぜてたこ焼きの生地を作ります。

タコ焼きのレシピ2

たこ焼き器に油を塗って、生地を流し入れます。すぐにタコ、野菜、天かす、紅生姜などの具を入れて、生地を付け足し、固まるの待ちます。串でひっくり返して丸く整えるのがコツです。くるくる回し焼きをし、焼き色を付けたら、ソース、マヨネーズ、青のり、かつおぶしをかけて完成です。

これからタコ釣りタコ料理

今回タコの締め方等の解説、いかがでしたでしょうか。今後は急にタコを釣った時にも、さばき方、ぬめりのとり方、茹で方、食べ方がわかっているから、もう安心です。あとは自宅で調理して、ビール片手に美味しい刺身や、タコ焼きを味わうだけです。

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