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石楠花(シャクナゲ)の育て方!植え替えや剪定、花が咲かない原因まで解説!

色鮮やかな石楠花(シャクナゲ)の花は、春の庭先を素敵に演出してくれます。剪定せず自然樹形で育てることもでき、庭木としてもおすすめです。そんな石楠花(シャクナゲ)の育て方や植え方などを詳しくご紹介。開花を満喫できる素敵なスポット情報もお届けします。
更新: 2022年2月7日
kaorin007
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石楠花(シャクナゲ)とは

石楠花(シャクナゲ)の基本情報

●学名:Rhododendron subgenus Hymenanthes 
●別名:ロードデンドロン、ロドデンドロン
●科名/属名:ツツジ科/ツツジ属
●原産地:ヨーロッパ・アジア・北アメリカ
 

石楠花(シャクナゲ)の開花時期

石楠花(シャクナゲ)は、19世紀中ごろに中国から西ヨーロッパに渡った植物です。石楠花(シャクナゲ)の花の美しさが当時のヨーロッパの人々を魅了し、いろいろと交配を重ね多くの品種が生まれました。西洋では、今なお春を告げる花として庭先を演出するのに欠かせない木です。春を告げる花として知られる石楠花(シャクナゲ)の開花時期は、4月下旬から5月中旬になります。

石楠花(シャクナゲ)の特徴

花の特徴

おもな花色は、白色や赤系統のものが多いです。品種によっては、オレンジ,黄,紫,茶などのものもあります。大振りの派手やかな花を咲かせるのが、石楠花(シャクナゲ)の花の特徴です。開花時期になると美しい大きな花を咲かせてくれるので、鉢植えだけでなく庭木としてもおすすめの花です。

葉の特徴

石楠花(シャクナゲ)の葉には、ロードトキシンという植物性の毒があります。この毒には、吐き気・下痢・呼吸困難などを起こす性質があり注意が必要です。漢方薬として使われている「石南(オオカナメモチ)」とは異なるものなので、利尿効果や滋養強壮効果などは期待できません。

石楠花(シャクナゲ)の育て方についてご紹介

春に派手やかな花を咲かせる石楠花(シャクナゲ)は、鉢植えにしても庭植えにしても素敵な花です。そんな石楠花(シャクナゲ)の育て方ポイントをいろいろとご紹介しましょう。植え方のポイントや植え替えに適した時期、肥料・水やり、増やし方や剪定方法まで幅広い情報をお届けします。

石楠花(シャクナゲ)の育て方①【栽培場所】

日当たりに気を付ける

石楠花(シャクナゲ)の鉢植えを置く場所や植え付ける場所は、日当たりに気を付けるのがポイントです。石楠花(シャクナゲ)は、根元に光が当たり過ぎると育ちが悪くなります。そのため3月~10月頃までは、あまり西日が強くない半日蔭で育てるのがおすすめです。特には鉢植えの場合は、夏の圧者や直射日光を避け風通しの良い涼しい場所を選びましょう。

酸性の土質を好む

石楠花(シャクナゲ)は、酸性で水はけのよい土地を好みます。地表近くに細い根を張るのが特徴なので、腐植質にとんだ水はけのよい土壌に植えるのが良いでしょう。水はけが悪い場合は、底部に大粒の軽石などを敷き込んめば改善できます。

大粒の軽石


石楠花(シャクナゲ)の育て方②【植え方】

植え付けや植え替えにおすすめの時期は春と秋の2回

石楠花(シャクナゲ)の植え付けや植え替えににおすすめの時期は、3月~5月上旬または9月中旬~10月頃です。種まきで育てる場合は、10月頃に種を採取し3月頃にまくとよいでしょう。ただし、種まきで育てる場合は、花が咲くまでに10年近くかかります。なかなか花が咲かない種まきよりは、苗での植え付けがおすすめです。

植え方のポイント

石楠花(シャクナゲ)の植え方で大切なことは、ポットなどから苗を出した時に株をいためないように注意することです。植え替える際には、軽く根の部分をほぐして広げながら植えましょう。春に植え替える際の植え方で気を付けることは、芽が伸び始める前に植え替えることです。鉢植えの場合、植え替えた後に葉が小さくなったり葉色が悪くなる時は根詰まりをおこしていることがあります。鉢植えの場合は、2年に1度のペースで一回り大きな鉢に植え替えることがおすすめです。

石楠花(シャクナゲ)の育て方③【肥料のやり方】

花後にお礼肥をやる

石楠花(シャクナゲ)の肥料をやる時期は、庭植え・鉢植えともに4月中旬~6月の花後の時期に肥料をやります。肥料としては、有機質肥料や緩効性化成肥料を与えるとよいでしょう。9月下旬~10月にも同様の肥料を与えるとより効果的です。花や木の様子を見て2月の寒肥を与えてやるのもよいでしょう。庭植えの場合は、枝葉が茂っている範囲の外周に肥料を置いてやると効果的です。

石楠花(シャクナゲ)の育て方④【水やり】

鉢植えの場合

石楠花(シャクナゲ)の鉢植えの場合、土が乾いたらたっぷりと水をやるようにしましょう。根が浅くはる石楠花(シャクナゲ)は、乾燥しやすいのが特徴です。ただし、過度の水分を与えると根腐れをおこしてしまいます。ベランダなどの外置きの鉢植えの場合は、天候と鉢の土の状態を見ながら水やりをおこないましょう。室内の鉢植えなら、土が乾燥している場合にしっかりと水やりをおこなうことが大切です。

庭植えの場合

庭植えの場合は、夏以外水やりを気にすることはないでしょう。ただし、土が乾燥していたら状況を見ながら適度に水やりをおこなうことが大切です。夏の乾燥しやすい時期には、朝夕の涼しい時間帯に乾燥を防ぐために水やりをします。冬場の乾燥する時期には、温かい日の午前中に水やりをするのがおすすめです。

石楠花(シャクナゲ)の育て方⑤【接ぎ木】

一般的な増やし方の【接ぎ木】

石楠花(シャクナゲ)のオーソドックスな増やし方としては、接ぎ木で増やすのがおすすめです。接ぎ木の植え方としては、台木に耐暑性の高いアカボシシャクナゲを使うとよいでしょう。前の年のしっかりとした枝を7~8cm程きり下葉を落として葉を4~5枚程度にします。残した葉も半分にカットするのが接ぎ木の植え方のポイントです。

石楠花(シャクナゲ)の育て方⑥【挿し木】

挿し木におすすめの時期


石楠花(シャクナゲ)を挿し木で増やす方法は、発芽しにくいのであまりおすすめできない増やし方だといえます。挿し木で増やしたい場合は、湿度が高くなる6月もしくは枝が硬くなる9月がおすすめです。

挿し木の方法

挿し木にする枝を長さ7~8cm程切り取ります。切り取る際は、切断部分を傷めないよう清潔なナイフを使いましょう。葉は、4~5枚程度残しておきます。斜めに切った切り口を発根促進剤を含んだ水につけ、数時間置けば挿し木用の木の完成です。植え方のポイントは、根が出るまで乾燥させないよう日陰で育てることです。挿し木での増やし方は、根が出ずに失敗することも多いので挿し木をする際の注意点に気を付けておきましょう。

石楠花(シャクナゲ)の育て方⑦【剪定】

剪定におすすめの時期

石楠花(シャクナゲ)の剪定におすすめの時期は、花後です。7月~8月に中心の新梢の芽を摘み取るとよいでしょう。剪定と芽摘みを一緒にやれば効率的ですね。基本的に石楠花(シャクナゲ)は、刈込みなどの剪定作業をしなくても大丈夫だといえます。剪定なしの自然樹形で育てることが可能です。

剪定用ハサミ

千吉 ラチェット式 剪定鋏 SGP-22R

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剪定の方法(芽摘み)

石楠花(シャクナゲ)は、側枝が少なく上にのびやすいのが特徴です。樹形を整える場合は、ヨコへ伸ばすように整形してやりましょう。側枝を伸ばす作業で大切な作業が、芽摘み(芽かき)です。芽摘み(芽かき)の方法は、頂芽を摘み取ります。この処理をすることで枝を横に広げることが可能です。花後に花がらを摘み、花芽ができる7月~8月に新梢の芽を摘み取ります。こうすることで、翌年に摘み取った目の付け根から新しい芽が吹き出し側枝を伸ばすことができるのです。

石楠花(シャクナゲ)の育て方⑧【その他の手入れ】

花がら摘み

花が咲かないという現象を防ぐためにも花がら摘みは大切です。開花時期が過ぎれば、速やかに花がら摘みをおこないましょう。花がら摘みをしないでおくと、翌年に花が咲かないということもあるので注意が必要です。花がら摘みをせず種をつけてしまうと枝の伸びが遅くなり、花芽がつきにくくなり花が咲かないという状態が起こります。

石楠花(シャクナゲ)の花が咲かない原因と対策

暑さで弱ってしまう

石楠花(シャクナゲ)の花が咲かない原因としては、石楠花(シャクナゲ)自体が若すぎるか花をつける体力がないほど弱っているかのどちらかです。暑さや過湿に弱い石楠花(シャクナゲ)は、夏などの高温時期に弱ることがあります。近頃の園芸品種は、比較的暑さに強いものもありますが暑さ対策には気を付けておきましょう。出来るだけ直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所で育てることが大切です。

病害虫に注意

石楠花(シャクナゲ)の花が咲かない原因の1つに病気や害虫があります。石楠花(シャクナゲ)のかかりやすい病気としては、うどん粉をまぶしたような白いカビが生えるうどん粉病や葉に小さな淡褐色の斑点ができる褐斑病などです。うどん粉病が花梗部に発生すると花が咲かないこともあるので気を付けておきましょう。また、アザミウマやカイガラムシ、アブラムシなどの害虫もつきやすいので病気と害虫の両方に効果のある殺虫剤を散布しておくとよいでしょう。


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石楠花(シャクナゲ)を楽しめるおすすめのスポット

常光寺(長野県)

自宅の庭で石楠花(シャクナゲ)を楽しむのもよいですが、石楠花(シャクナゲ)が咲き誇る名所で花を愛でるのも素敵ですね。そんな石楠花(シャクナゲ)の咲き乱れる素晴らしい風景が楽しめるスポットといえば、長野県にある常光寺だといえるでしょう。2000本の石楠花(シャクナゲ)が裏山一面を覆うように咲き乱れる景色は、何とも言えない迫力です。庭園にいたるまでの遊歩道で自然を肌で感じながら、石楠花(シャクナゲ)の絶景を満喫することができるでしょう。

常光寺に関する基本情報

●住所:長野県塩尻市上西条675
●問合せ先:0263-52-2584
●アクセス:
車利用の場合/塩尻インターから約10分
電車利用の場合/JR中央本線みどり湖駅下車徒歩約10分
 

岡寺(奈良県)

奈良県にある岡寺では、石楠花の開花時期を迎える4月中旬~5月上旬にかけて「石楠花まつり」がおこなわれます。西国33ヵ所観音霊場の1つである岡寺は、厄除けの寺としても有名です。境内には、石楠花の道やモミジのトンネルなど四季折々の美しさを楽しむことができます。開花を迎える石楠花(シャクナゲ)の数は、なんと境内に3000本のあるといわれています。重要文化財の仁王門付近や本堂へ続く道、本堂周辺を鮮やかに彩る石楠花(シャクナゲ)の開花は、まさに圧巻です。

岡寺の基本情報

●住所:奈良県高市郡明日香村岡806
●問合せ先:0744-54-2007
●アクセス
車利用の場合:西名阪自動車道の郡山インターを降り国道24号線を南下。天理インターを降りる場合は、国道169号線利用で飛鳥方面へ向かいます。
電車利用の場合:近鉄南大阪線「橿原神宮前駅」下車。駅の東口から奈良交通バスを利用し「岡寺前」バス停で降ります。バス停から徒歩10分程度です。

まとめ

春に美しい花を咲かせる石楠花(シャクナゲ)

4月~5月に開花の時期を迎える石楠花(シャクナゲ)は、まさに春を告げる花だといえるでしょう。色とりどりに咲く花は、鉢植えにしても庭植えにしても美しいものです。そんな石楠花(シャクナゲ)は、暑さに弱いのが特徴です。育て方のポイントをしっかりと押さえて、きれいな花を毎年咲かせたいものですね。

挿し木が気になる方はこちらをチェック!

石楠花(シャクナゲ)の増やし方の1つとしても挙げられる挿し木ですが、こちらの記事では挿し木を上手におこなうポイントがいろいろと紹介されています。こちらの記事をチェックして、挿し木で増やすのは失敗しやすいといわれる石楠花(シャクナゲ)を上手に増やしてみてはいかがでしょう。簡単に挿し木で増やせる草木の紹介もされているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。