火打石で本格キャンプ!!
キャンプなどの際に必ずやりたいのが、そう「火起こし」です。いわゆるキャンプファイヤーというやつですが、コレをすると心が癒されるという方が多いようですね。そんなキャンプファイヤーを楽しむ際、普通であれば木材をくみ上げていき、ライターなどを用いて火をつけるというのが一般的な作り方ですよね。しかし、火打石を用いる作り方ならキャンプそのものの臨場感が高まり、より一層楽しくなります。火打石での火起こしは大変ですが、出来るとかなりかっこいいので大変おすすめです。
火打石での火起こしは最近の流行
実は、火打石を使った火起こしは最近流行しているようです。動画サイトでサバイバル生活を実況する配信者さんの存在が大きいのかも知れません。「何かに影響されてするなんて危険ではないのか」と思われる方も居るでしょう。しかし、使い方さえ大きく間違わなければ火事になることはありませんので、ご安心ください。原理さえ分かればそう難しいものでもなく、誰でも簡単に利用することが出来ます。火起こしが出来ると、友人とのキャンプなどでも一目置かれるような存在になれます。
火打石とはそもそも何なのか
「火打石は、ぶつけ合うと火花が出る石」という認識の方がほとんどではないかと思います。中には人工的に作られたものだと認識している方も居ます。確かに人工的に作られたものもありますし、作り方も存在します。しかし、当然のことながら火打ち石は自然界に存在しているのです。ですが、そういったものに触れたことがないと火打石がどういうものなのか正しく認識できません。ではいったい、火打石はどのようなものなのでしょうか。
火打石の材質
自然界に存在する火打石は、様々な種類の石によって形成されています。有名な種類ですと石英や黒曜石といった種類の石です。他にもジャスパーやホルンフェルス、サヌカイトといった種類があります。これら複数の材質が組み合わさり、火打石が形成されます。ジャスパーは宝石の種類にあたり、石英の結晶が集まったものです。日本ですと「讃岐岩」という名称でも知られるサヌカイトが一般的な種類の火打石です。火打石の正体が宝石、なかなか衝撃の事実ですね。火打石は、これらの種類単体か複数の種類が混合して出来たものを指すのです。
最新の火打石
新しい火打石の材質は、より加工が簡単なマグネシウムを主原料にしているものが多いです。安価でなおかつ柔らかい素材のマグネシウムは、火打石にはぴったりだといえます。それらの火打石については後々ご紹介させていただきますが、手軽に手に入る上に火花が簡単に散るので使い方を大きく間違えると火事の原因にもなります。かなり手に入りやすくなっており大変おすすめなのですが、十分に注意してください。
火打石の原理とは
火打石の原理を知らないという人は、今では珍しくありません。かくいう私も、今回こういった記事を執筆させていただくまでは知りませんでした。単純に「石と石がぶつかり合って火花が生まれる」と考える人も多いですが、実はそれは性格ではありません。原理を知っておくと、火事を起こす危険性がぐっと下がりますし、火起こしの要領も非常に良くなります。
なぜ火花が出るの?
火打石を「打ち金」と呼ばれる物に打ち付けると火花が出ます。打ち金とは文字通り鉱物によって形成されたものです。これとぶつけることで火花が出るため「火打石」と言われているわけですがその仕組みを説明できる人はあまり居ません。実は、火打石から火花が出ているわけではありません。火打石は、打ち金を削ることで火花が発生させているのです。ですので、火打石同士を打ち付けても火花は出ません。
火打石おすすめの使い方1:縁起
火打石の使い方というとキャンプでの火起こしを彷彿とさせますが、日本においては特有の使い方があります。火というのは、古来から神聖なものとして扱われてきたことが多く、不思議なことに世界共通の歴史認識といいますか、人類の遺伝子に組み込まれているのです。それが「厄払い」や「ゲン担ぎ」といった縁起に由来するものです。今ではあまり行われませんけどね。
幸運をもたらす?火打石の使い方
使い方はいたって単純で、玄関で火打石を誰かに鳴らしてもらうだけです。火打石の原理を利用したこの使い方は「切り火」といわれる物で、時代劇なんかを観ていると見つけることが出来ます。身を清めたり、魔を払うといった考えの下で行われてきた風習ですが、今でも受験当日なんかでは切り火をしている家庭も多いようです。運気の作り方の一つでもあるゲン担ぎは、幸運だけでなくその人のやる気を引き出してくれる手段でもあるのでおすすめです。
火打石おすすめの使い方2:焚き火
そして定番の使い方は、キャンプでの火起こしですね。火打石を使った方法は、木の棒などを用いた火起こしに比べると幾分かは簡単ではありますが、それでもかなりハードルは高いです。ですので、初心者の方は火打石での火起こしはあまりおすすめしません。着火材と組み合わせた使い方ですとある程度は簡単になりますので、どうしても火打石で火起こしをしてみたいという初心者の方は、着火材を補助として使ってみましょう。
自然にある着火材を使って火起こし
火打石を使って火起こしをする際、当然のことながら薪に火花を浴びせても火なんてつくはずがありません。そこで必要になってくるのが着火材です。初心者はホームセンターなどで販売されているものを使用しましょう。ある程度慣れてきた人であれば、自然界に存在するもので十分着火可能です。たとえば倒木の表皮、特にスギが良いですね。コレをはがして細かくすると良い着火材になります。後はススキの穂の部分も、よく燃えてくれます。そして最も手に入りやすい着火材として、松ボックリも挙げられます。何れも良く乾いたもので無いと燃えませんので注意してください。
火打石の探し方
火打石は、実はキャンプ場や河原などでも手に入れる事が出来ます。決まった探し方は特に無く、見つけるのは困難を極めることが推察されますが。先ほども説明したように、火打石の材質は複数の鉱石によって形成されているので、見つける事字体は不可能ではないのです。最も単純な見つけ方は、打ち金を持っていっておいてひたすら石を打ち金に打ち付けるというものです。この見つけ方は、当然ながら時間がかかりますので忍耐力が必要です。
特徴などは無いのか
特徴を知っていると探し方に役立ちますが、正直な話一目見てわかるという特徴はありません。しいて言うのであれば「隙間が殆どなさそう」な石が火打石として使える可能性は極めて高いです。しかし、手製の打ち金を持って行っておくと火打石と巡り合いやすいです。作り方はいたって単純で、サビた刃(ノコギリやカッターがベスト)のサビをある程度落とし、切れ目を入れた木材にボンドを流し込んだら刃をそこに打ち付けるだけです。かなり簡単なのでお試しください。
火打石のおすすめ代用品1:メタルマッチ
メタルマッチは、文字通り金属で作られた火打石といったところです。使い方は単純で、メタルマッチ本体を付属部品で勢い良くこするだけです。すると、火花が大量に出てきます。原理は火打石と同じく、削られた金属が燃焼され、火花となるのです。ネットショッピングサイトでも簡単に見つけられるので、探し方に苦労するということはありません。
メタルマッチの材質は?
メタルマッチは、マグネシウムという材質で作られていることが多いです。金属としては非常に加工しやすいので、作り方も簡単なんでしょう。マグネシウムはやわらかいので簡単に削ることが出来、火花を発生させやすいのです。
火打石のおすすめ代用品2:鎌と石
鎌は、あの稲刈りなどで使う鎌です。そしてその辺の石を使います。原理は単純で、鎌を石が削った際に火花が発生するのです。非常に端的な火打石といったところでしょう。しかし上手く火花が出てくれる石を見つけられるかどうかは運次第です。火花が出る石の探し方や見つけ方は存在せず、ただひたすら石で鎌を削り続けるだけです。ですが、火打石を購入するよりも安上がりな上簡単に火花が出てくれるのでけっこうおすすめです。
鎌の材質は関係あるの?
どういった材質の鎌が火花が出やすいかと疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。正直な話、材質は一切関係ありません。火打石において重要なのは、石よりも打ち金と言っても過言ではありません。鎌の金属から火花が発生するわけですから。中には鎌などいらなくなった刃物を用いて打ち金を作る方もいます。簡単な作り方は先ほど記しましたが、当然鎌自体をそのまま使っても問題はありません。なるべくであればステンレスより鉄製のもののほうが良いです。
火打石はどこで手に入る?
火打石は実は、アウトドアにおいては非常に一般的なアイテムです。ですのでネットで検索するという探し方で簡単に出てきます。また、川原やキャンプ場などでも見つけることが可能です。ですが打ち金になるべき石を見つけることは非常に難しいです。そのため、ネットを含め店舗で購入するのをおすすめします。
ネットで購入する際の注意
ネットで購入する際には、粗悪品を掴まされることに注意しなければなりません。
特にアウトドア用品は、実際に手にとって見ないと分からない部分も多々あるのでネットで購入するのにはややハードルが高いといえます。
最も危険なのが、「電話番号」を載せていない店舗で購入することです。
もし不具合などがあった際、メールのみでのやり取りの場合相手がしらばっくれる可能性もあるからです。
ですので、ネットで火打石を購入する際は店舗選びに注意しましょう。
火打石のまとめ
火打石に関して、もし興味を持っていただけたのであれば幸いです。火打石の原理は、ある意味で「逆」だったというのは今回調べてみて面白いポイントでした。より簡単な探し方があればよかったのですが、自然界で火打石を見つけるというのはやはり困難なようです。また着火材、いわゆる火種の作り方を見てみるのも非常に面白く、ソロキャンパーさん達の経験と知恵を垣間見ることが出来ました。火打石は、そういった実用面だけでなくかつて我々の生活の一部として存在していたという点も面白い点です。パワースポットなどのブームはまだ続いていますし、今後火打石が再び我々の生活の中に溶け込んでいくという可能性もあるかもしれません。
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