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栃木百名山ガイドブック
栃木は人気の山がたくさん
栃木県には日本アルプスのような3000mを超えるような山はありません。しかし、栃木県の位置、地形、歴史的に見てみると素晴らしい山々がたくさん存在します。まずは、栃木県の山の分布や歴史的背景について紹介します。
栃木県の地形
栃木県は東北地方から続いている山岳部と関東平野が接する場所にあります。山地は東に八溝山地があり標高1000m以下の低山が連なっています。県北西部および西部一帯では東北地方から続いている奥羽山脈が標高2000m級を含む山地を形成しています。
那須・高原・日光の3火山群が知られています。また、県南西部には足尾山地が分布し、山地北部の険しい山容、南部は標高が徐々に減り穏やかな山容となっています。
歴史的背景
日光の歴史は766年に勝道上人が男体山の山麓に四本竜寺を建立したのが起源だといわれています。上人は男体山の山頂を極め、その後も中腹に神宮寺(後の中禅寺)、山頂に二荒山神社奥宮を建立しました。日光は山岳信仰の拠点となったのはそのためです。
日光は関東全域からの信仰を得て、たくさんの修験僧が入山するようになりました。弘法大師空海や慈覚大師円仁などの高僧も来山したと伝えられています。
栃木の日本百名山
日本百名山は、小説家、随筆家である深田久弥が「品格・歴史・個性」を兼ね備えた標高1500m以上の山という基準で選定したものです。栃木県からは4つの山が選定されています。1917mの那須岳、2486mの男体山、2578mの奥白根山、2144mの皇海山です。
皇海山は日帰りは厳しいですが、他の山は日帰りで登れます。これらの山は、季節を通じて多くの登山者が訪れています。もちろんおすすめの山です。那須岳と奥白根山はロープウェイでアクセスすれば初心者でも登れます。
栃木百名山
栃木百名山ガイドブック
日本百名山の発刊以降、登山人気の高まりから各地の百名山が選定され多くの登山者の登山の目安となっております。栃木県でも、2005年に栃木県登山連盟が監修した「栃木百名山ガイドブック」が下野新聞社より出版されました。
季節により様々な花や風景が楽しめます。初心者でも多くの山が登れます。登山口へのアクセスも分かりやすく載っています。すべての山を日帰りで登った健脚者も結構います。
栃木県の山の難易度
登山の難易度については、山頂と一般的な登山口を結ぶルートごとに体力度、危険度を定め、山のグレーディングとして公表しています。栃木県の山を登山する際はご活用ください。
栃木県 山のグレーディング(栃木県山岳遭難防止対策協議会)
栃木県内の主要な登山ルート(82ルート)について、体力度と技術的な難易度で評価しました。 縦軸に1~10段階の体力度のグレーディング、横軸にA~Eの5段階の難易度のグレーディングをしました。 使い方 自分の調べたい山を「栃木 山のグレーディング一覧表(50音順)から見つけ、体力度と技術的難易度を確認してください。 現在の体力や能力・技術に応じた「山選び」をしてください。その際、過去に登った山の体力度及び技術的難易度が参考になりますが、「過去の体力や能力・技術はあくまで過去のもの」であることを十分に認識してください。 初心者の方は、ベテラン登山者のアドバイスのもと、体力度・技術的難易度の低いルートから、徐々に経験を積み重ねていってください。
美しい花と出会えるハイキングスポット
まずは、花で有名なハイキングスポットの紹介です。初心者におすすめ、誰でものんびり歩けて美しい花に出会える人気スポットです。季節によって様々な花を楽しめる場所や、魅力的な花の群生が見られる場所を紹介します。時間が空いたらでかけませんか。
桜のスポットは県内にたくさんあります。その中でもハイキングができるおすすめスポットを3ヶ所紹介します。大平山、黒磯公園と那珂川河畔公園、堂の下の岩観音です。
桜を堪能できるスポット
太平山
大平山は約4000本のソメイヨシノが山全体に植えられています。特に太平山遊覧道路の両側約2kmが桜のトンネルはハイキングに最高です。栃木ICからのアクセスが便利です。
黒磯高原と那珂川河畔公園
那珂川河畔公園と黒磯公園を歩くハイキングです。黒磯公園にはソメイヨシノなど約240本の桜があります。北側斜面のカタクリの里では、カタクリの花が桜と同じ頃に見頃を迎えます。また、螺旋階段(ふれあい橋)の上から眺める那須連峰と桜のコラボは絶景です。
那珂川河畔公園では約250本のソメイヨシノが那珂川河畔に植えられています。那須インターからのアクセスがおすすめです。
堂の下の岩観音
堂の下の岩観音、樹齢約350年以上といわれるエドヒガンやソメイヨシノ、ヤマザクラなどの巨木がライトアップされます。水面に映る桜や菜の花とのコラボなどが大変美しくまるで1枚の絵のような風情たっぷりです。
「奥の細道」で芭蕉が立ち寄った遊行柳、堂の下の岩観音、芦野御殿山などをのんびりハイキングしてはいかがですか。那須インターからのアクセスがおすすめです。
季節の花々を楽しめるスポット
季節ごとに花が楽しめて、気軽にハイキングができるおすすめスポットです。みかも山公園、井頭公園、とちぎわんぱく公園がおすすめです。
公園といっても栃木県が整備しており四季折々の花とともに、体力に応じて手軽なハイキングコースが選べます。みかも山は栃木百名山にも選定されています。壬生インターからすぐです。
初心者におすすめの登山スポット3選
ここでは、初心者でも手軽に登れるトレッキングルートを紹介します。沢山の人が一年中訪れており、四季折々の花や、山頂からの眺望が美しい山を選びました。
①大川戸登山口から周回する足尾山と雨巻山
大川戸登山口から足尾山を経て猪転げ坂を登り雨巻山頂へ、展望台から眺望を楽しみ三登谷山をまわり登山口に戻るコースです。最近トレッキングのコースや駐車場が整備され、県外からも多くのハイカーを迎えています。
海なし県の栃木の山のうち、山頂から太平洋が望める数少ない山のひとつです。また、筑波山、スカイツリー、富士山が一望できる展望台もあります。
②赤川ダム登山口から周回古賀志山
赤川ダム駐車場に車を止め、宇都宮市サイクリングセンターから、南コースをゆっくり登り、御嶽山で日光連山の眺望を楽しみ、古賀志山山頂で宇都宮方面や筑波山を眺め、北コースで駐車場に戻るルートです。
③大平山から晃石山そして馬不入山縦走帰りは電車で
大平下駅から下皆川登山口へ向かい太平山神社から太平山、晃石山、馬不入山を縦走し岩舟駅に下山します。帰りは岩舟駅から大平下駅までのんびり電車で戻るルートです。
途中男体山など日光連山が良く見えます。また、南には関東平野西には栃木県の低山が一望できます。桜を筆頭に四季折々の花々が楽しめます。
途中にある晃石山は栃木百名山のひとつです。縦走と行っても、軽快なトレッキングコースです。道標もあり道迷いの心配はありません。
中級者におすすめの登山スポット3選
せっかく行くのだから、しっかり登山を楽しみたい。そんなあなたにぴったりなトレッキングコースを紹介します。道標はしっかりしており、道迷いの心配はありません。それぞれ素晴らしい眺望や季節特有の高山植物との出会い、そして特に紅葉の季節は圧巻のコースです。
①絶景の紅葉満喫日本百名山那須岳
那須の紅葉は赤が最高です。赤を中心に色とりどりに染まった姥ヶ平の紅葉は万人の心を引きつけます。那須岳ロープウェイで山頂駅に降り、那須岳山頂で絶景を楽しみます。一度下山し牛ヶ首から姥ヶ平で紅葉を眺め、那須岳を周回します。
峰の茶屋跡から峠の茶屋を経由し、山麓駅に戻るトレッキングルートです。この時期は道路渋滞がありますから注意しましょう。アクセスは那須高原SAがおすすめです。
②中禅寺湖と男体山が一望絶景の紅葉を社山で満喫
日光といえば男体山が有名ですね。ここでは中禅寺湖の南岸にそびえる社山おすすめします。湖面に浮かぶ逆さ男体山や八丁出島を始めとした中禅寺湖周辺の紅葉は見事です。頂上から黒檜岳方面に続く笹原の眺めはアルプスの少女ハイジを彷彿させます。
季節ごとの花々も味わえます。下山時のイタリヤ大使館別荘や英国大使館別荘で飲むコーヒーも格別ですよ。アクセスは日光清滝ICがおすすめです。
③アカヤシオが山一面を多い尽くす袈裟丸山
袈裟丸山、あまり聞かない山ですが足尾山地にそびえる前袈裟丸、中袈裟丸、後袈裟丸、奥袈裟丸の山並みの総称です。おすすめは塔ノ沢登山口から、1時間程歩いた所に「寝釈迦」が御影石の岩上にあります。西向きの寝姿のお釈迦様の像です。
山頂手前に開けた場所があり、目の前に雄大な赤城山が見下ろせます。天気が良ければ富士山も見えます。道中の小丸山からは白根山や男体山などの日光連山が目の前に見えます。山一面を覆うアカヤシオは見事です。
前袈裟丸から同じ道を戻り登山口に向かいます。アクセスは、日光清滝ICか、太田藪塚ICからがおすすめです。
難易度が高いおすすめ登山スポット3選
栃木山のグレーディングで比較的難易度の高い三つの山を紹介します。石裂山は体力度は日帰り可能な2、梯子のアップダウン有りの危険度Cの山です。大倉山は峠の茶屋駐車場からは1泊2日が適当な体力度8、危険度はBの山です。
稜線歩きと眺望がおすすめです。日本二百名山の女峰山は男体山と肩を並べる日光の名峰です。当該ルートは体力度4(1泊以上が適当)危険度Bですが、ルート中に宿泊できる小屋やテント場がないため、日没までに下山できなくなる恐れがありますと注意書きがある山です。
①石裂山
石裂山は滑落事故で有名な山です。技術的に難しいとかでの恐怖より、不注意で大変な事故になってしまうのではないかというような恐怖感が有る山です。梯子や鎖場はしっかりと整備してあります。低山にしては短時間でも十分すぎるほど楽しむことのできる山です。
途中の沢の苔むした風景や、葵の御紋のモデルであることで知られるフタバアオイで新・花の百名山に選択されています。アクセスは鹿沼若しくは栃木ICからがおすすめです。
②大倉山
栃木県から大倉山を目指すのは健脚者でも厳しい縦走を強いられます。ここでは、福島県下郷町林道大峠線終点駐車場から大峠に向かい大倉山を往復するルートをおすすめします。日帰り可能で那須連峰を臨む絶景を堪能できます。
ニッコウキスゲやチングルマの群生が楽しめます。一度登ったら何度も訪れたい、そんなトレッキングコースです。アクセスは白河ICからがおすすめです。
③女峰山
男体山の隣にそびえる標高2463mの西の峰が女峰山で、東の峰が赤薙山と呼ばれています。3つの登山路がありますが、ここでは霧降高原登山口から赤薙山を経由し女峰山帳を往復するルートを紹介します。
登山口である霧降高原駐車場から小丸山展望台までの1445段の階段は高低差は240mで天空の階段と呼ばれています。ここから見るキスゲ平のニッコウキスゲの群生は見事です。そこから標高2010mの赤薙山の山頂を目指します。
ここからが難所です。たかが300mの標高差ですが、旧火口の縁を登り下りを繰り返しながら登頂します。このルートの眺望や紅葉も一見の価値があります。アクセスは日光ICからがおすすめです。
知る人ぞ知るおすすめ登山スポット3選
最後に番外編。残雪の時期にだけ現れる天空の回廊をもつ大佐飛山、雪の戦場ヶ原から小田代原を抜けないとたどりつけない氷爆庵滝、そして、標高328mの低山ながら岩場を登り切った後の360度の絶景や命知らずの鎖場をもつ岩山のトレッキングルートを紹介します
①大佐飛山の天空の回廊はおすすめ
那須連峰の西側に、真っ白くそびえる大佐飛山塊、その主峰が大佐飛山です。夏はシャクナゲなどの藪が深く、冬は雪が深く万人を遠ざけます。雪が溶けて登山口までのアクセスが可能となり、しかも残雪が残る約1ヶ月間だけ。
天空の回廊と呼ばれる登山路が登れます。途中の那須連峰の絶景は往復11時間のロングトレッキングの疲れを癒やしてくれます。雪の回廊から見る青空にきらめく日光連山や高原山の山並みも雄大です。アクセスは黒磯板室ICがおすすめです。
②庵滝の氷瀑はおすすめ
日光の氷瀑といえば雲竜渓谷が有名です。最近登山マニアに流行の青くかがやく氷爆庵滝、規模は小さいが戦場ヶ原から小田代原の雪中行軍や雪の中にそびえる日光連山の山並みは訪れる人の心を奪います。
三本松から往復12km、8時間の雪中行軍はおすすめトレッキングルートです。アクセスは日光清滝ICがおすすめ。
③岩山のボルダリングはおすすめ
ボルダリングの練習場として人気のある岩山、初心者でも安全な日吉神社から山頂に向かい猿岩を迂回しゴルフコースを眺めながら下山する周回ルートをおすすめします。体力度1危険度Cの歩行時間3時間のトレッキングコースです。
最後の猿岩の鎖場は落差が30m傾斜は60度ほど、感覚的には垂直に近いです。ここは難易度Dとなります。経験者でなければおすすめしません。アクセスは鹿沼ICがおすすめ。
日帰り登山におすすめの服装
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最後に栃木の山の日帰り登山の服装について紹介します。ここで紹介したルートの中で庵滝と大佐飛山を除けば春から秋にかけての季節が登山適期となります。登山中は長袖のシャツにライトシェルがあれば大丈夫です。
山頂は風よけと防寒用の薄手のインナーが有ると良いでしょう。庵滝と大佐飛山は厚手のダウンに風よけのアウトシェルやカッパがおすすめです。天気が良ければ雪の照り返しで汗が出る場合もありますから。重ね着で調節しましょう。
まとめ
栃木の登山やハイキングのおすすめ穴場のコースを紹介しました。他にも沢山素晴らしいコースがあります。初心者から経験者までそれぞれの技量や経験に応じて楽しめます。また、栃木県は有名な温泉や美味しい食べ物がたくさんあります。
時間があれば、登山でかいた汗を流し、美味しい地元の蕎麦を食べるのも楽しみのひとつです。都内からも高速道路で3時間もあれば登山口まで到着できますから日帰りも可能です。週末の一日を栃木で過ごしてみるのはいかがですか。
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