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アウトドアで活かせる「ドラム缶風呂」の作り方!準備から入り方まで解説!

これまでの人生で、ドラム缶風呂を経験したことがありますか?例えばキャンプのシーンでドラム缶を使ってみれば、普通のキャンプの楽しさがワンランクあがります。ドラム缶風呂の作り方は単純ですが、適切な準備と作り方を覚えてからトライしてみましょう。
更新: 2021年12月10日
はぐれ猫
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この記事で紹介しているアイテム

五右衛門風呂用 ドラム缶

ドラム缶風呂用 すのこ

ドラム缶風呂の特徴

ドラム缶風呂は、想像してみたら、かなりパッと思い浮かべられると思います。しかしドラム缶風呂を実際すぐ自作できるとなったら、自信がありますか?

屋外の簡易的なお風呂

ドラム缶風呂は、屋外でお風呂に入る施設がないときでも、お風呂に入りたい欲求が満たされる簡易的なアイテムです。キャンプ場に持ち込む人は時々見かけるし、電気やガスが無い緊急的な場面でも重宝します。

ドラム缶の下で火を焚く

五右衛門風呂と同じ仕組みで、ドラム缶をセットして、ドラム缶の真下で火を焚き、中に溜めた水をお湯に変えることが基本です。単純な発想ではありますが、しかし実際にドラム缶風呂を始めるには、道具の調達やコツが必要になります。

ドラム缶風呂の知られざる歴史

いまではキャンプの楽しい要素になっているドラム缶風呂ですが、誕生には戦時中からの貧しい時代背景が関係していました。

19世紀末に登場したドラム缶

ドラム缶が世界で最初に登場したのは、1900年の欧州でのこと。日本では第一次大戦が終わって、これから第二次大戦へと向かっていく、1927年から製造が開始されています。日本の家庭に広く普及し始めたのは、1930年台からでした。

第二次大戦中によく作られた

日本中で空襲の嵐が巻き起こっていた、1940年台前半の第二次大戦のさなかのこと。空襲によって自宅とお風呂を失った人々が、ドラム缶を使用して、屋外で簡易な五右衛門風呂を作るようになりました。ドラム缶風呂は、当時から全国的な光景となっていました。

終戦後もドラム缶風呂が多かった

昭和40年台頃までは、戦後の影響もあってか屋内の風呂を持っていない家が多く、庭でドラム缶風呂に入る光景はよく見られるものでした。今では想像も付かないですが、数十年前までドラム缶は日本人に身近なお風呂だったのです。

ドラム缶風呂と五右衛門風呂の違い

ドラム缶風呂は江戸時代以前に一般的だった五右衛門風呂と似たものですが、しかし随所に違いが見られます。

石川五右衛門と五右衛門風呂

五右衛門風呂と呼ばれるお風呂は昔からありました。この名の由来を知らない人はいないと思いますが、安土桃山時代の大盗賊として有名な石川五右衛門がいました。この人が捕らえられた後、生きたままで釜茹での刑に処されるという恐ろしい出来事が起こり、この名が定着したといいます。

五右衛門風呂との違い

ドラム缶風呂も昔から五右衛門風呂と呼ばれてきましたが、若干の違いがあります。ドラム缶が全部金属なのに対して、当時に広まった五右衛門風呂は、鉄の釜の上に木桶の枠を取り付けて、湯を満たしていました。

長州風呂のほうがイメージに近い

むかしのお風呂でドラム缶風呂に最も近いのは、長州風呂と呼ばれる五右衛門風呂です。長州風呂は湯を溜める釜はまるごと鉄製で、紙コップのような形状をしていました。ただ長州風呂の場合は、屋内の風呂場に設置するのが一般的でした。こちらのほうが五右衛門風呂のイメージに近いようです。

ドラム缶風呂の作り方①

ドラム缶を用意すること

まずはドラム缶を用意することから始めます。すでに自宅に準備している人や、自宅の棚に気軽な感じでドラム缶を置いてる人は、少ないかもしれません。どこで購入すれば良いのかと、最初から戸惑ってしまいます。

ドラム缶の標準的なサイズ

一般にドラム缶風呂で用いられているドラム缶は、200Lの水が入るタイプ。ドラム缶の標準的なサイズは、高さは90センチ、幅が60センチほど、重量は材質や板の厚みによって異なり、15キロ~30キロほどです。

ホームセンターか通販で

近所のホームセンターに行ってみれば、五右衛門風呂用のドラム缶を見かけることがあります。しかしホームセンターは、お風呂にできるドラム缶を置いているとは限りません。確実に入手するなら、ネット通販が好都合です。


五右衛門風呂用 ドラム缶

出典:Amazon
出典:Amazon

燃料用と間違わないこと

ドラム缶を選ぶ時に間違えやすいのが、燃料貯蔵用のドラム缶を買ってしまうことです。燃料用は上に穴が空いておらず、燃料を出し入れする口とキャップが付いているのみです。これではお風呂用にするため、改造の手間が出てしまいます。かならずオープン式ドラム缶を選んでください。

材質による一番の違いは錆と耐久性

ドラム缶には幾つかの材質があり、一般的な材質には鉄製、スチール(鋼)製、ステンレス製の3種類があり、ほか内面塗装やメッキをしているものがあります。鉄製は錆びるので耐用年数は短くなり、水や錆に強い材質ほど、耐用年数は長くなります。

ドラム缶風呂の作り方②

ブロックを準備する

ドラム缶風呂ではお湯を沸かすため、ドラム缶の下部に焚き火をする空間を設ける必要があります。ブロックを両サイドと後ろに積み重ねて空間を作り、その上にドラム缶を設置する構造が一般的です。

セメントブロック

建設資材基礎として使われる、中空のセメントブロックをドラム缶風呂の基礎とするのは、もっともポピュラーな方法です。セメントブロックは長さ39センチ、高さ19センチで、幅は10~19センチ、1個あたりの重さは10~20キロ程度です。

U字溝のブロック

道路の側溝に用いられる、U字溝ブロックを使っている人もいます。頑丈で安定するし、その形状から火を焚いて湯を沸かすのに好都合だから、好まれているようです。1個あたりの重さは20~40キロもするので、複数の男性がいるなら試したい方法です。

レンガブロック

レンガを積み重ねることで、自作ドラム缶風呂の基礎にすることも考えられます。レンガを敷く地面が硬く真っ平らで、決して崩れないように組み上げる必要があります。

ドラム缶風呂の作り方③

すのこを準備すること

ドラム缶風呂用 すのこ

出典:Amazon

もしすのこがなかったら、ドラム缶風呂の入り方を実践できません。すのこがないまま入浴したら、火で熱されているドラム缶の底で、足を火傷するからです。健全な入り方をするために、すのこは確実に準備すべき道具です。買い求めてもいいですが、すのこの自作もおすすめです。

ドラム缶用すのこの作り方1

すのこは角材と板材を使って作ります。構造も作り方も極めて単純なので、自作することができます。まず角材を並べて、その上に板材を釘やネジで固定します。

ドラム缶用すのこの作り方2

自作したすのこを、今度はドラム缶の形状に合わせてカットします。すのこにドラム缶より若干小さい円を描き、円に沿ってのこぎりで切断すれば完成です。すのこの切り口は危険なのでヤスリなどで角をなくして、滑らかにすると安全です。

ドラム缶風呂の作り方④

火起こしの準備

普通のライターでも良いですが、安全に効率的に湯を沸かすなら、ロングノズルのチャッカマンを使います。あるいはキャンプのときに準備するバーベキュー用のガスバーナーを使っても着火できます。火おこし器も活躍する時です。

薪を準備すること

ドラム缶風呂のお湯を沸かすためには、適切な火力が必要です。そのためには薪を拾い集められたら良いですが、キャンプ場によっては薪になる枝が落ちていないかも知れません。ドラム缶やブロックを買う時、薪も購入して置いて損はしません。

ドラム缶風呂の作り方⑤

脚立の準備

ドラム缶は高さが90センチあって、しかもブロックの上に乗って120センチほどにもなります。脚の長さが自慢な女性でも、ひとまたぎ出来ないほど高いのです。だから脚立や踏み台を用意しておくのがベストです。

安定感を求めるなら踏み台や台形脚立

脚立は足場が狭くて、裸足で滑ると怪我をしそうです。一方で踏み台の方は、足の裏の接地面が広くなって、安定感が出てきます。また、台形脚立のような上面が広いタイプを選んでも、出入りがしやすくなります。

ドラム缶風呂の作り方⑥


用意したら使える道具

ドラム缶風呂を実際にやってみるなら、安全性を高めることや、効率性も大切です。それらを向上させるための、いろんなドラム缶風呂アイテムも準備しておくべきです。

ドラム缶を固定する道具

ドラム缶風呂は一段高い場所に設置するので、不安を感じるかも知れません。安全性を高めたいなら、固定バンド、ロープ、ペグなどを準備して、ドラム缶を固定することをおすすめします。

ファイヤーブラスター

昭和の時代には普通に見られた火吹き筒(ファイヤーブラスター)は、いまではキャンプ用品として形を変えて見ることができます。ドラム缶風呂では火吹き筒があったほうが、焚き火の強さや、沸かす温度を調整することに役立ちます。

ファイヤーブラスター

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

水着

すっぽんぽんになって、あられもない自分をさらけ出しても良いですが、裸の状態だとドラム缶風呂に入りにくいことがあります。見られても構わないように、水着を用意しておくと良いです。

水温計

自作のドラム缶風呂でたっぷりのお湯を沸かす時、お湯の温度がいま何度になっているか気になります。それを知りたいならば水温計です。水温計は、キャンプでも使えそうなものを選んでください。

バケツ

ドラム缶に水を入れたり、温度を調節したりする時に必須のアイテムがバケツ。バケツは自宅にあるものでも構いませんが、ドラム缶に使いやすいサイズのものを選ぶべきです。

ドラム缶風呂の作り方⑦

キャンプ場選び

キャンプでドラム缶風呂を設置する時、場所選びは最重要課題になります。ドラム缶を持ち込み可能なキャンプ場を探しましょう。それにキャンプ場内では、水を調達できやすい場所を選ぶ必要があります。

安定する地面を選ぶことが大切

キャンプ場ではありがちですが、落ち葉の堆積したふかふかの地面や、ぬかるんだ場所、やわらかない草地は、ドラム缶風呂が安定しません。硬い地面の場所、砂利の場所、コンクリやアスファルトなど、固められた場所は、安全にドラム缶風呂を設置できるでしょう。

お湯で濡れても問題ない場所

もし土の地面でドラム缶風呂をやると、地面は水を含んで、人が歩くとドロドロになる可能性があります。その点も考慮して、硬く水はけのよい地面の場所を選ぶべきです。

視線を気にするなら

自作ドラム缶風呂に入浴する場所は、人の目が気にならない樹木の影、車やテントの影になる場所などで、気になる視線も遮れます。ただあまりテントに近すぎると火事の心配も出てきそうです。

ドラム缶風呂の作り方⑧

ドラム缶風呂の組み立て

場所が決まったら、いよいよドラム缶風呂の組み立て開始です。意識するポイントは、ぐらつかない安定感や、お湯を沸かすための焚き火スペースのじゅうぶんな確保です。ドラム缶の幅60センチという規定内で、クリアする必要があります。

セメントブロックでの作り方

セメントブロックは、お湯を沸かす焚き火をするため、30センチほどのスペースを開けて自作します。あまり間隔を広げると、ドラム缶が不安定になってしまいます。寝かせて置いて積み重ねるのか、立てて並べて置くのかによって、必要なブロックの数が違ってきます。

高くし過ぎると作り方として危険

ドラム缶風呂は高さを嵩上げするほど、当然ながら危険性も増しています。そもそもドラム缶の中に入りづらくなるし、バランスを崩してもし倒れたら、大怪我にも直結します。セメントブロックは高さ30センチくらいで制限してみてください。

ドラム缶風呂の適切な入り方①

お湯を沸かす係が必要

ドラム缶風呂の入り方は、焚き火の前に張り付いて、温度調節する係がいてこそ。あまりお湯が熱くなりすぎないように湧いたら火を消したり、ぬるくなったら着火したり薪をくべたりするのです。ここでは温度のサービスに徹底する人になってください。

ドラム缶風呂の適切な温度

人間の体温より若干熱いくらいが、丁度よい湯加減となります。その温度は40~41度程度です。42度以上だと熱めのお湯で、36度以下だとぬるすぎます。入り方を徹底するなら、水温計で温度を測りながら、沸かす温度を調整してみましょう。


バケツに水を準備して温度調節

お湯を沸かす時には、ドラム缶に水を注入するだけでなく、必ず持参のバケツやクーラーボックスなどの容器に、水を溜めて準備しておきます。これは入浴する時、お湯の温度の調節のためなのです。

入る人は水着に着替える場所確保

ドラム缶風呂に入浴する場合は、入浴の前と後に着替える必要が出てきます。人に見られないところといえば、車の中、またはキャンプ場に設置されているトイレの個室を使ったりもできます。

ドラム缶風呂の適切な入り方②

入り方の基本

いよいよドラム缶風呂に入る瞬間がやってきました。入り方では、ドラム缶の横に設置した脚立や踏み台が重要になります。脚立から踏み外さないように気をつけて、ドラム缶に向かいます。

必ずすのこを入れること

ドラム缶風呂の入り方では、身を投じる前に、自作したすのこを忘れずにドラム缶の中に沈めるようにしてください。すのこは最初、お湯に浮いている状態ですが、人が乗っかることで沈み込んで行きます。

ドラム缶の底以外は熱くない

自作ドラム缶風呂でお湯を沸かしたら、間違いなくドラム缶全体の金属が熱くなると考えたことはないですか?しかしドラム缶を熱した時、激熱状態になるのは焚き火に接する底の部分だけで、ドラム缶の他の部分は触れないような温度にはなりません。

お湯を溢れさせない入り方

これもドラム缶風呂の入り方では重要な部類に入る注意点ですが、ドラム缶の中で沸かすお湯の量は、大人が入ってもざばーっと溢れない程度の適量をこころがけます。もし沸かした時のお湯が多すぎて溢れ、焚き火が消えてしまったら一大事です。

子供の入浴は親がクレーン役

ドラム缶風呂の幼い子供の入り方の時は、大人が子供を抱きかかえてクレーンの役割をしてあげることができます。そのときには足元の火や脚立などに注意するようにしてください。

ドラム缶風呂の後片付け

キャンプ場を水浸しにしないよう

ドラム缶風呂の入浴が終わったあと、残った湯をその場にざばーっと捨ててしまうかもしれません。しかしそれをやってしまと、キャンプ場の地面が水浸し状態になってしまいませんか。悪影響のない場所を見つけて、捨てるようにしましょう。

ドラムやもブロックも忘れず回収

自作したドラム缶風呂のブロックなどは、安いかったし重たいし邪魔だからと、帰りは不法投棄してしまいたくなるかもしれません。しかしドラム缶風呂をやる以上は、最後まで責任を持って持ち帰るようにしてください。

キャンプでドラム缶風呂にトライ

ドラム缶の五右衛門風呂を自作したら、いつもよりキャンプが一層盛り上がってしまう理由が理解できましたか。最初に自作するのにはお金がある程度必要ですが、その後は何度も使うことができます。いろんなキャンプ場で、自然のなかで、ドラム缶風呂を楽しんでみてください。

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