カルカッタコンクエストDCとは
ギア・スプールだけじゃない圧倒的ブレーキ性能
カルカッタコンクエストDCはシマノから登場している丸形リールのハイエンド機種に電子制御ブレーキが搭載されたハイエンドリールモデルです。カルカッタコンクエストシリーズモデルは多くのアングラーに長年、愛され支持されてきた丸形ベイトリールでリールの外観は渋い中に格好の良い高級感がある金属ボディで男心をくすぐる見た目となっています。
シマノ独自のDCブレーキが人気
カルカッタコンクエストDCは50モデルや100モデル・200モデル・250モデルの目的に合わせたラインナップが存在しており、また性能面ではギアやスプールは勿論、シマノ独自のブレーキ性能であるDCブレーキはアングラーにとても人気があります。今回はこのカルカッタコンクエストDCをインプレを交えて紹介します。
カルカッタコンクエストDCのDCとは?
50.100.200.250に搭載されているDC機構
カルカッタコンクエストDCの【DC】とはデジタルコントロールの事を指しカタログでは略されDCと記載されます。デジタルコントロールとは電子制御によってスプールの回転数に応じたブレーキを自動で調整して掛けてくれるブレーキシステムです。デジタルコントロールブレーキはシマノ独自のシステムとなっています。
カルカッタコンクエストDCに必要な電力
カルカッタコンクエストDCのブレーキシステムは電子制御によって機能を発揮するので当然、電力が必要不可欠となります。デジタルコントロールブレーキシステムに必要な電力の確保はキャストした際のスプールの回転を利用して充電しますので別で電力を確保する必要はありません。
購入直後は気を付けて!
カルカッタコンクエストDCに限らずデジタルコントロールブレーキシステムを搭載しているモデルを購入した直後は当然電力の充電がありませんのでキャストして充電する必要があります。この時に気を付けて頂きたいのが電力がない状態=ノーブレーキとなりますのでバッククラッシュしないよう軽めにキャストして充電をしましょう。
カルカッタコンクエストDCは初心者におすすめ?
DCモデルがおすすめな理由とは
ベイトリールには通常マグネットブレーキや遠心ブレーキシステムが使われており、使用するルアーの重量や風の強さによってメインブレーキを調整する必要があります。このメインブレーキの設定はラッチであるON/OFFを切り替えたりつまみを回して調整したりと操作は簡単ですがその場の状況やフィールドによって異なる細かな設定を変えるのには経験と知識が必要となります。
通常は手動でブレーキ調整
しかし、マグネットブレーキや遠心ブレーキシステムはキャストした瞬間から構造上ブレーキがすぐに掛かるためにバッククラッシュの危険性は低く初心者でも安心して使用できます。ただし、ブレーキがすぐに掛かるという事はスプールの回転数が落ちてしまい遠投性能は思いのほか落ちてしまいます。慣れたアングラーならばブレーキ調整で遠投性を上げることが出来ますが初心者にはある程度の経験を積む必要があります。
DCは自動制御だから初心者でも扱いやすい
マグネットブレーキや遠心ブレーキシステムとは違いデジタルコントロールブレーキシステムは必要な時にブレーキが自動でかかるオートモードが搭載されていますので経験や知識がない初心者でも簡単に扱うことが出来ます。そして、マニュアルブレーキと比較して数値上ではスプールの回転数が20%近く高い為に遠投性能がマニュアルブレーキよりも上回っています。つまり、初心者でも遠いポイントへ難なくキャストすることが可能という事です。
DCブレーキのモードのインプレ
DCブレーキは「モード」と呼ばれる設定をを切り替えることが出来ます。モード設定自体は製品によってそれぞれ異なりますが基本的にはPEやフロロ・ナイロンなど使用するラインに合わせて変更することが出来ます。特にPEラインは遠投やカバーを狙う際にメリットが大きい為に使用するアングラーが多く初心者にもおすすめします。ただし、これがDCブレーキでは無ければ初心者にはPEをおすすめしません。
DCブレーキならばPEラインも扱いやすい
PEラインはラインの中でも特に糸噛みでのバッククラッシュが多く、修復が困難です。その為、糸噛みが起きないよう気を配りながらのキャストは初心者に大きな負担が掛かります。しかし、DCブレーキならばモード設定とスプールの回転数に応じた自動ブレーキがアングラーの補助をしてくれるため比較的トラブルが起こりづらいです。製品によってはモード設定の中にライン以外にもルアーの重量に合わせたりなど細かな設定もできたりします。
DCブレーキは良い点ばかりではない
カルカッタコンクエストDCも例外ではない
カルカッタコンクエストDCの50.100.200.250モデルのようにデジタルコントロールブレーキシステムが搭載されているモデルは初心者でもとても扱いやすく細かな設定が無いために釣りに集中することが出来ます。DCブレーキは確かにとても優れた丸形ベイトリールですが逆に言えばDCブレーキはフィールドやその場に合わせた細かな設定が出来ないという点がデメリットとなります。マニュアルブレーキならば「少しだけブレーキを弱めたい・強めたい」といった細かな設定をアングラー自身で変えることが出来ます。フィールドやルアーによってはこれが功を奏す事も多くあります。
高性能だからこそ取り扱いに注意が必要
カルカッタコンクエストDCやその他のDC機は初代から現在までに掛けて大きくその性能を高めてきました。その性能はアングラーを補助し大きく釣果に貢献してくれますが性能が良すぎる分、マニュアルブレーキ搭載リールと違う不具合が出てきます。初期のカルカッタコンクエストDCで例えるならば「DC機能が突然動作しなくなった」といったセンサーの汚れによるトラブルなどです。初代カルカッタコンクエストDCはセンサーが外に出ていたために汚れやすかったのが原因でした。これ自体はセンサーを拭けば簡単に直り、二代目からは改良されてました。しかし、改良された後もDC機能が動作しなくなることがあります。
DC機能が動作しない原因とは?
カルカッタコンクエストDCの50.100.200.250モデルなどのDC機能はまず、水による故障は基本的には有りえないとメーカーであるシマノさんが仰っていたそうです。では何が原因なのか?
一番の理由は間違ったメンテ
まず一番多いのがリールのメンテナンスを自身で行い間違ったメンテ作業・組み立てを行ってしまう事です。デジタルコントロールブレーキシステムは精密機器のため下手なメンテナンスは逆に壊す可能性が非常に高いです。その為、しっかりとした知識が必要となります。次に磁界によるDCの電子制御破壊です。マニュアルブレーキを搭載しているリールと違い電子制御を搭載しているため磁石にはかなり弱くなっています。
意外な磁石の落とし穴
磁石でカルカッタコンクエストDCなどが壊れると知っても磁石など、そもそも所有していないから問題ないと軽く考えては行けません。磁石は意外にも身近なところに使われているのです。例えば自宅にある音の出る機器それらのスピーカー全てに強力な磁石が付いています。カルカッタコンクエストDCなどのリールはこれらから避けて保管する必要があります。そして、ここで落とし穴となるのが車の中です。車内にはスピーカーが沢山存在します、その中にリールを保管していたり、スピーカーの近くにリールを置いていたら自身の気づかない間に壊れているなんて事もありますので保管場所には最新の注意が必要となります。
DC機能搭載リールは価格が高い
DC機能を搭載したリールは当然ながら価格は高くなり、その価格は同じ性能のマニュアルブレーキのベイトリールと比較すると1万円近くも高額になります。そして、故障などからパーツを購入する際も高額となり金銭面ではかなりデメリットとなります。しかし、その金額を補うほどの機能を持ち合わせノーブレーキでの飛距離やアキュラシ―の向上などしっかりと考え抜かれた構造ですので金額を気にしないのならばメリットが多いリールとなります。
カルカッタコンクエストDC50DC/51DCインプレ
DCブレーキで軽量ルアーもキャスト可能
通常、軽量ルアーや小型ルアーはベイトリールでのキャストが難しくバッククラッシュなどの原因となりますがカルカッタコンクエストDC50DC/51DCは軽量ルアーや小型ルアーのキャストに優れておりDCブレーキのおかげでストレスなく思い通りのキャストが行えます。トラウトのスプーンや小型ミノー・バスのスモラバや小型クランクなどに最適です。ギア比は6.2:1となっており最大ドラグ力は3.5㎏/34.3Nと不意に掛かった大物とのファイトも安心して対応できます。
カタログ落ちとなった100.200.250モデル
ギア比やスプール回転性能は新型モデルにも劣らない
カルカッタコンクエストDCの100.200.250モデルは既にカタログ落ちとなり新品を手に入れるのは困難となります。ギア比やスプールの回転など新型カルカッタコンクエストモデルにも負けず劣らずの性能を備えているだけに手に入れたいリールとなりますが現状では中古品を探し回って購入するしかありません。
カルカッタコンクエストDC100DC/101DCインプレ
凡用性が高くシーバスにもおすすめ
カルカッタコンクエストDC100DC/101DCは新型モデルにも劣らない汎用性が高くフレッシュウォーターやソルトなどの様々なフィールドで活用でき、キャスト性能は快適でギア比・パワーも高い為にビックバス相手でも余裕を持って寄せることが可能です。ミノーやクランクの10~15gのキャストにはベストマッチします。現在は中古品を探すこととなりますが新型モデルと合わせて考慮してみてはいかがですか?
カルカッタコンクエストDC200DC/201DCインプレ
巻物にはコレ!
カルカッタコンクエストDC200DC/201DCは巻物全般に対応し1/2~1oz程度のルアーにベストマッチします。新型モデルにも負けない安定した飛距離と滑らかな巻き心地が魅力的で十分にラインキャパシティも取れます。DCブレーキのおかげで空気抵抗の高いルアーも難なくキャストすることが可能です。現在は中古品を探すことになりますが巻物系を扱うならば新型モデルと合わせて考えてみてはいかがですか?
カルカッタコンクエストDC250DC/251DCインプレ
最大番手だが旧型のDCブレーキ
カルカッタコンクエストDC250DC/251DCはモデルの中でも最大の番手となりますが2005年に登場したモデルだけあって新型モデルに比べるとギア比やスプール回転性能は落ちてしまいます。DCブレーキも旧型のタイプとなりますのでフィールドで使用するよりコレクションとして飾っておくのがいいかと思われます。
まとめ
カルカッタコンクエストDCはデジタルコントロールブレーキシステムにより驚くほどの快適さや性能を手に入れたことでベイトリールの苦手なアングラーや初心者にとてもおすすめしたいベイトリールとなります。ただし、その性能ゆえに価格は高くなっており簡単に購入することは出来ません。しかしDCブレーキの性能を考慮すればメリットが多く金額以上の性能があるため購入する価値は大いにあります。ギア比やその他の性能も新型モデルに劣らないので一度探してみてはいかがでしょうか。
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