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セツブンソウの育て方と花言葉を解説!見頃の季節はいつ?

セツブンソウの透明感のある白く可憐な花模様はこの世のものとは思えない美しさ。セツブンソウは山林に自生する山野草なので群生地に出かけて美しいセツブンソウを鑑賞するのも素敵です。山野草のなかでは比較的育てやすいと言われるセツブンソウの育て方をご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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セツブンソウってどんな花?

セツブンソウは、日本本州の関東地方以西に自生している山野草です。セツブンソウは球根植物で、多年草に属します。セツブンソウは、おもに石灰岩の土壌に生育し、とても可憐で小さい花を咲かせます。そのたたずまいから「春のプリンセス」とも呼ばれるセツブンソウ。近年では、セツブンソウの苗を目当てとする乱獲や環境の変化で、準絶滅危惧種となっています。日本各地で愛好家などの手により、セツブンソウを保護する運動がなされています。

セツブンソウの花の特徴

セツブンソウの花は、2~3月にかけて可愛らしい花を咲かせます。まさに節分の頃に美しい花を咲かせることから、セツブンソウという名前がつけられました。セツブンソウの花色は、透明感帯びたような、他の植物にはない独特の白色です。セツブンソウは、雑木林などに自生していて、「春を告げる花」と呼ばれることもあります。

セツブンソウの葉の特徴

セツブンソウの葉っぱの長さはだいたい2~3センチ。深い切れ込みがはいったものです。セツブンソウの葉っぱの色はグリーンにやや白味かかったようなカラーです。

セツブンソウの群生地・自生地

日本各地に、セツブンソウの群生地があります。もともと存在していたセツブンソウ自生地のほか、愛好家や地域の方によりセツブンソウの保護活動がなされ、美しいセツブンソウを見られる場所も。セツブンソウは準絶滅危惧種となっている植物なので、鑑賞の際には、セツブンソウの苗を採取したり、周りの環境を損ねることはやめましょう。

<群生地・自生地1>兵庫県丹波市の江古花園

地元の集落に自生していたセツブンソウの株から、種子を移植したのがはじまりです。今では、季節になると群生するセツブンソウが次々に開花して、とても美しい風景を映し出します。また、年によってはまだ雪の残るなかからセツブンソウが顔をのぞかせることもあり、その両者の白のコントラストは、なんとも美しいものです。

<群生地・自生地2>長野県千曲市戸倉地区

戸倉地区のセツブンソウは、2007年「戸倉セツブンソウを育てる会」により整備や保護活動などがなされたものです。戸倉地区のセツブンソウ群生地は、広大です。戸倉宿キティパークの駐車場周辺にセツブンソウ群生地に登る林道があります。林道登り口から群生地へは徒歩で15分くらい、林道入り口には「セツブンソウマップ」看板が設置されています。なお、車の乗り入れは禁止されています。

<群生地・自生地3>岡山県の田殿神社

田殿神社の社殿へと行く参道を挟み、田殿神社境内両側にセツブンソウが群生しています。神社の厳かな雰囲気とセツブンソウのコントラストは、大変素晴らしいものです。


セツブンソウの花言葉

花言葉1・「微笑み」

セツブンソウの可憐な小花。まるで微笑みかけてくれているような愛らしさです。そうしたセツブンソウの可愛らしい花姿からイメージされ、この花言葉が生まれました。

花言葉2・「人間嫌い」

セツブンソウは、山林のなかで人知れずひっそりと咲く山野草です。大きな環境の変化により滅んでしまうことも。そんな繊細なセツブンソウの特質から、人間嫌いと言う花言葉がつけられました。私たち人間は、セツブンソウに「嫌い」と思われないように、自然を守りセツブンソウを保護して、セツブンソウと共存したいものです。

花言葉3・「拒絶」

セツブンソウは、落葉樹の足元の石灰岩の場所などで、たくましく自生しています。人間はもちろん、ほかの植物の咲いていないところで、美しい花をひっそりと咲かせます。その姿は、ほかのなにものをも拒絶しているようでもあり、このセツブンソウの花姿からつけられた花言葉です。

セツブンソウの基本データ

科名属名

キンポウゲ科セツブンソウ属

学名

Eranthis pinnatifida

和名

セツブンソウ

別名

イエニレ


英名

Evanthis pinnatifida

原産国

日本

セツブンソウの育て方・土づくりと肥料

育て方1・土づくり

セツブンソウは、水はけのよい土壌を好む植物です。小粒の赤玉土に鹿沼土や軽石を混ぜたものを準備しましょう。市販の山野草用の土を利用してもよいでしょう。

育て方2・肥料

セツブンソウは、肥料をさほど与えなくてもすぐに枯れてしまうことはあまりありません。ただし肥料をまったく施さないと、次の年の花付きが悪くなってしまうようです。セツブンソウの花が終わったら、お礼肥として、セツブンソウの地上部分が枯れ始めるまでのあいだ、液体肥料を週に1度のペースで与えるとよいでしょう。

セツブンソウの育て方・水やりと場所

育て方3・水やり

セツブンソウは、多湿な環境を苦手とする植物です。鉢植えの場合、セツブンソウを植えている土の表面がしっかり乾いたのを確認して水やりしましょう。地植えの場合には、水やりはほとんど必要ありません。なお、種を採取したい場合、セツブンソウの花が咲いている期間、花に水がかからないように注意しましょう。結実しにくくなってしまいます。

育て方4・場所

セツブンソウは、落葉樹の森林のなかで自生する植物です。その自然に近い状況を作りだすことが、セツブンソウを上手に育てるポイントでしょう。秋から翌春のセツブンソウの開花の季節は、日当たりの良い場所で管理しましょう。地植えの場合、はじめに植えつける際に、西日が直接当たらないところに植えつけます。落葉樹の足元に植えるのがベストです。

セツブンソウの育て方・植えつけと植え替え

育て方5・植えつけ

セツブンソウの球根を入手したら、植えつけをおこないます。セツブンソウの植えつけに適した時期は春です。通気性のよい鉢を準備して、土をいれます。3~4センチの深さの穴に球根をうえつけます。なお、球根はとがっている方から芽がでます。とがっている方を上にして植えつけましょう。また、セツブンソウの苗の植えつけも同様に、通気性のよい鉢に植えつけましょう。


育て方6・植え替え

セツブンソウは、鉢植えの場合、1~2年に一度の植え替えをおこないましょう。植え替える苗の根っこについている古い土を軽く落として、新しい土に入れ替えるのがポイントです。庭植えの場合は、数年に一度、生育が悪くなってきたら植え替えをしましょう。

セツブンソウの増やし方・種の採取と種まき

セツブンソウは球根植物ですが、その球根はあまり分球しません。セツブンソウは種まきにより増やすとよいでしょう。種は育てているセツブンソウから採取するのがおすすめです。

種の採取

種を採取したい時には、セツブンソウが開花しているあいだ、花に水がかからないように注意します。花に水がかかってしまうと結実しにくくなります。自然のままでも結実するのですが、受粉を手助けしてやるとより確実に結実するでしょう。セツブンソウの花が咲いたあと、サヤがつきます。サヤの先が少し割れてきたところで種を採取しましょう。サヤが割れて開いてくるのが、種が熟したサインです。セツブンソウの種は、保存しておくと発芽率が落ちる特性があるので、種を採取したらその足で種まきします。

種まき

セツブンソウの種まきは、種を採取してすぐ。すなわち秋の終わりから冬の季節です。種まきしたものから発芽するのは翌春になります。そこからしっかりした苗になるまで植え替えをせずに育てます。種まき用の土を入れた通気性のよい鉢に種をばらまきし、5ミリ程度の薄さで覆土をします。種まきした鉢は、日当たりのよい風通しのよい場所で管理し、水やりを続けます。セツブンソウは、種まきしてから開花するまで早くて3年の月日を要します。根気強く育てましょう。

「春を告げる花」セツブンソウの美しい花を愛でよう

セツブンソウは、その美しい花姿から多くのファンを持つ山野草です。透明感のある独特の白い小花は、まるで地上に天使が舞い降りたようです。セツブンソウは、日本の落葉樹林のなかに自生する植物で、山野草のなかでは育てやすいとも言われています。各地のセツブンソウ自生地に、セツブンソウの群生を鑑賞しに出かけるのもよし、自宅でセツブンソウ栽培にトライするのもよし。ぜひ美しいセツブンソウの花を愛でましょう。

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