ピラーブラケットとは?
ピラーブラケットとは2X4材の端に取り付けることで柱を立てることができるDIY資材です。天井や壁に穴を開けることなく棚を作ったり収納を作ることができるので、狭い賃貸住宅でDIYするには強い味方です。開いている空間にぴったりサイズの収納を作ることができ、アイデア次第でインテリアなどなんでも作ることができます。
柱を立てる仕組み
ピラーブラケットは2X4材にはめ込む部分と先端にネジのアジャスターが付いています。天井高より短く切った2X4に取り付けたら柱を立てアジャスターで固定することができます。天井と床をつっぱることで柱を固定しています、またネジで固定するのでグラグラせずしっかり固定することができます。
2X4とは?
2X4とは縦2インチ横4インチにカットされた木材の規格のことです。他にも縦1インチ横4インチなどいろいろな組み合わせがあり、長さもいろいろ選べます。あらかじめカットされているので使いやすく、DIYにはよく使われています。ホームセンターであればどこでも売っているので手に入りやすいのもいいことろですね。
ディアウォール、ラブりことの違い
似たアイテムでディアウォールやラブりこがありますね。2X4材を使って柱を立てるというところは同じです。それぞれのアイテムに特徴があるので順番に比較していきましょう。
ピラーブラケットは金属製
ディアウォール、ラブりこはプラスチック製ですがピラーブラケットは金属製です。このためインテリアとしての見た目がかなり違います。どちらかというと男性的なイメージでしょうか?同じく金属製の2X4用パーツがあるので組み合わせて無骨なイメージのインテリアを作ることができます。
バネで保持するディアウォール
ピラーブラケットとラブりこはアジャスターで固定しますが、ディアウォールだけは内蔵されているバネの力で固定しています。木材はきちんと測ってカットしても時間が経つと伸び縮みします。ネジで固定するピラーブラケットとラブリコは小まめに調整する必要がありますが、ディアウォールは少々の伸び縮みならバネが吸収してくれます。
片側固定はピラーブラケットだけ
ディアウォールとラブリコは2X4材の両側に取り付けるのに対して、ピラーブラケットは天井側の片方だけです。これでインテリアの印象がかなり違います。ピラーブラケットは床側がなにもないのでまっすぐ切らないとガタつく心配があり、床が傷つかないようになにか敷くといいでしょう。
ピラーブラケットの使い方
木材を切る
では実際のピラーブラケットの使い方について説明します。まず用意するのは床から天井までより50mm短い2X4材です。この長さは長くても短くてもいけません、自宅の床から天井までを実際に正確に測ってください。長すぎるとつっぱりすぎて天井や床を傷つけ、短すぎるとつっぱりきれずグラグラすることがあり危ないです。
ピラーブラケットの取付け
ピラーブラケットを2X4材の片側に取り付けます。上からはめ込むだけで大丈夫です、あとは側面の穴にビスを打って固定してください。ぐらついていなければ大丈夫です、最後にアジャスターを一番締めこんでおきましょう。これは立てるときに引っかからないようにするためです。
柱を立てる
ピラーブラケットのある側を上にして柱を立てます。柱の下側には滑り止めのために1mmから2mmほどのゴム板をいれるといいでしょう。柱を立てたらアジャスターを回して軽く天井に当てて仮止めします。柱に水平器をあててまっすぐ立っているかどうかを確認してください、ななめになっていると倒れる恐れがあります。まっすぐ立っていることが確認できたらアジャスターを締めて完全に固定して完成です。
ピラーブラケットの活用方法
ピラーブラケットにできること
ピラーブラケットにできることは柱を立てることです。他の使い方は危険なのでやめましょう。柱を立てること意外は自分で考えて作らないといけませんが、その分狭いスペースに収納を作ったり空間を仕切ったりすることができます。特に賃貸住宅では壁に穴を開たくないのでいろいろなことに活用できますね。
ピラーブラケットで作れるもの
ピラーブラケットを使えば棚や収納やインテリアなど作ることができます。ピラーブラケットでは床から天井までの柱が立つのがポイントで、どこでも好きな高さに棚を作ることができます。変わった使い方としては何本た立てた柱に高さの違う板を付けてキャットウォークとして使うこともできますね。
ピラーブラケットのDIYに準備するもの
準備する材料
・ピラーブラケット ・2X4材 ・棚受け ・棚板 ・ビス 棚を作る場合基本的な材料はこれだけです。棚の大きさと棚板の数により必要な量は変わりますので、先に設計しておいて必要な量を計算しておきましょう。木材はつぎはぎせずに使うのが基本です。手書きでいいのであらかじめ設計図を書いて確認しておきましょう。
準備する道具
・メジャー ・のこぎり ・やすり ・ドライバー 最低限これだけはないとできません。まず2X4材の長さは正確に測らないといけません。またピラーブラケットは下側がなにもないので切り口を綺麗に処理しましょう。ビスはドライバーがあれば打つことができますが何本もやっていると手がかなり疲れます、できればインパクトドライバーを用意すると作業が楽ですね。
ピラーブラケットのおすすめの使い方7選
ピラーブラケットのおすすめの使い方に付いてご紹介します。なるべく具体的に材料を計算するために天井高は一般的な2500mmとします。道具については考慮してませんので必要であれば徐々に揃えていってください。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.1
柱収納として使う
基本の柱を作る場合を考えてみましょう。この写真のように賃貸では玄関横のちょっとした狭いスペースが空きがちです。ここにピラーブラケットで柱を立ててそこへよく使う鍵を置いたりメモを貼り付けたりできます。狭い部屋に小物置きができるのは嬉しいですね、見せるインテリアとしても活用できますよ。
必要な材料
・ピラーブラケット本体 1個 ・2X4材 2450mm 1本 ・マグネットペイント 1缶 柱は単純なのでこれだけで作れます。好みの色の塗料でペイントしてもいいですが、今回はマグネットペイントで磁石がくっつくようにします。これで鍵やメモが簡単に張り付けたり取ったりできますね。
柱収納の作る手順.1 柱を立てる
柱収納に使う木材は1本だけなので自分で切ってもいいですしホームセンターで切ってもらってもいいです。自信がなければホームセンターで切ってもらいましょう、その方が切り口が綺麗です。切った柱は先に塗装しておきます、これは立てた後に塗料が垂れてくるとまずいからです。塗装が乾いたら上側にピラーブラケットをつけて柱を立ち上げます。これだけで完成です!すごく簡単ですね。他にも時計をかけたりバッグをひっかけたりいろいろ使えますね。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.2
小物収納棚を作る
賃貸マンションなどでよく天井にでっぱりがありますね、ここを活用して収納棚を作ってしまいましょう。狭いスペースでもうまく棚板を活用して小物の収納ができ、ストーブ上のスペースを活用できますよ。ピラーブラケットの棚には同じPINK FLAGのシェルヴィングステイ(SHELVING STAY)がよく合います。今回はシェルヴィングステイを使った棚を考えてみます。
必要な材料
・ピラーブラケット 2個 ・2X4材 2450mmX2本 ・シェルヴィングステイ 8個 ・1X8材 900mm 4枚 ・塗料(白) 1缶 シェルヴィングステイは2個セットで売っているので4セット買いましょう。棚板には1X8材を選びました、縦1インチ横8インチの木材で棚板にぴったりのサイズですね。写真では壁の色に合わせて白で塗装していますが、色は自身の好みで選べばいいです。基本的に室内で使う分には木材が腐ることを意識しなくても大丈夫です。
小物収納棚の作り方.1 塗装して柱を立てる
まずは使う木材を適切な長さに切ります。次に塗装しておきます。塗装のコツはなるべくまとめて何本かずつ塗ることです、これで効率よく塗装できます。塗料が乾いたら同じ要領で柱を立てます。柱の間隔は離れすぎると強度に影響がきますので内側同士で900mmにします。狭いスペースにも合わせて作ることができます。
小物収納棚の作り方.2 シェルヴィングステイで棚板を取り付け
シェルヴィングステイには向きがあります。2X4にぴったりはまる方が柱側です、ここを棚板の欲しい高さに合わせて取り付けます。もちろん左右で同じ高さでないと棚板が斜めになるのできちんと測ってとりつけましょう。必要な数を取り付けたら、棚板をビスで止めれば完成です!
ピラーブラケットのおすすめの使い方.3
本棚を作る
ピラーブラケットを使えば本棚を作ることもできます。材料費だけを考えれば市販の本棚の方が安い場合がありますが、空いたスペースを活用してピッタリサイズを作ることができます。塗装して壁面にいっぱいにお気に入りの本を置けばインテリアとしてもおしゃれですね。
必要な材料
・ピラーブラケット 2個 ・2X4材 2450mm 2本 ・シェルヴィングステイ 2個セット 8個 ・棚板用2X4材 600mm 8本 今回はスパン600mmで8段の本棚を考えてみます。棚板は2X4にすれば奥行きは約10cmになり単行本や文庫本が入ります。
本棚の作り方.1
柱の間隔は600mmで立てます、広くても900mmまでにしてください。間隔が広すぎると本の重さに木材が耐えられない可能性があります。
本棚の作り方.2 シェルヴィングステイで棚板を取付け
シェルヴィングステイを使って棚板を取り付けます。やり方は小物収納のときと同じで高さを揃えることがポイントです。シェルヴィングステイでは棚板の高さが固定されてしまいますので、これをダボレールに変更すると高さが変えられる本棚にできますよ。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.4
有孔ボードで壁面収納を作る
ホームセンターで売っている有孔ボードを使って小物を掛けるのに便利な壁面収納を作ってみましょう。狭いスペースでも小物掛けを作ることができるのがいいですね。お気に入りの帽子などを飾ればインテリアとしても見栄えもよく、目隠しにも使えますね。
必要な材料
・ピラーブラケット…2個 ・2X4材 2450mm…2本 ・有孔ボード 600mmX1m…1枚 ・有孔ボード用フック 必要な数 簡単な構造なので材料はこれだけです。有孔ボードのフックはいろいろな種類が売っているので、組み合わせて使いやすい収納に仕上げましょう。フックは穴に引っ掛けるだけですがいろいろな形があるのでおしゃれなインテリアに仕上げましょう。
壁面収納の作り方.1 柱を立て有孔ボードを取り付ける
壁面収納の作り方はとても簡単です。これまでと同じ要領で柱を立て、有孔ボードをビスで取り付けるだけです。柱の向きは細い面に有孔ボードを取り付けた方が強度が増し、反対側も使えるのでおすすめです。
間仕切りとして活用する
有孔ボードの代わりに合板を使えば空間を仕切る間仕切りとして使えます。部屋数が少ない賃貸でも小さい書斎が作れますね。他に狭い間隔で並べれば視線を完全に遮らないで空間を仕切ることができますよ。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.5
専用パーツを合わせてPCデスクを作る
写真は学習机ですがシンプルなPCデスクをピラーブラケットで作ってみましょう。机の脚は同じくPINK FLAGのテーブルレッグホルダーを使用します。テーブルレッグホルダーは机の脚として2X4材を固定するためのパーツでピラーブラケットと同じ金属製でよく合います。
必要な材料
・ピラーブラケット…2個 ・2X4材 2450mm…2本・700mm…2本 ・天板(パイン集成材) 900mmX好きな奥行…1枚 ・テーブルレッグホルダー…2個 ・棚板 1X6材 900mm…3枚 ・シェルヴィングステイ…4セット(8個) ピラーブラケットを柱としてそこへ棚板とテーブルの天板を取り付けます。どちらもシェルヴィングステイを使って取り付けて、天板の脚の手前側はテーブルレッグホルダーを使います。シンプルな構造で先ほどの棚の一番下が机になっています。
PCデスクの作り方.1 柱を立て、棚板を取り付ける
まずピラーブラケットで柱を900mm間隔で立てます、今回は900mmですがこの間隔はスペースに合わせた長さでも大丈夫です。空いているスペースを活用してぴったりサイズを作ることができますが、強度の問題で最大でも900mmまでにしておいてください。
PCデスクの作り方.2 天板の取り付け
先に天板にテーブルレッグホルダーで脚を取り付けておきます。そして柱に合わせてみてシェルヴィングステイの位置を決めてから取り付けます。柱の形に天板をカットしておくとぴったりおさまります。これだけで完成です、あとは写真のように有孔ボードやフックを追加していけます。家具の中では大きな机でもDIYすれば狭いスペースを頑張って運び入れることなく作ることができます。賃貸で傷つけたくない壁もこれで安心ですね。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.6
ダボレールでウォークインクローゼット風収納
狭い賃貸住宅には広いウォークインクローゼットは難しいかもしれませんが、ピラーブラケットを使って壁に収納空間を作ってしまいましょう。欲しい場所にぴったりサイズで作れますし、アルミのハンガーラックを買ってくるよりインテリアをしてもおしゃれですね。ダボレールを使った棚にすることで、置きたいものに合わせて棚の高さを変えることができます。
必要な材料
・ピラーブラケット…3個 ・2X4材 2450mm…3本 ・棚板 1X12材 1200mm…2本 ・ダボレール…3本 ・物干し竿…1本 ・物干し竿受け…3個 ハンガーポールはDIY用のものを付けてもいいんですが、サイズにピッタリなものを作るには写真のような物干し竿受けを使うのがおすすめです。これと物干し竿をあわせてちょうどいい収納を作って、物干し竿を外したときもスッキリしまうことができます。
ウォークインクローゼット風収納の作り方.1 柱を立てダボレールを付ける
今回は600mm幅で柱を立てたらダボレールを取り付けますが高さを揃えましょう。高さが揃っていないと棚板がガタガタするのできちんと測って端を揃えてください。これで棚板の高さが揃うので棚受けを取付けます。棚板は落ちてこないようにビスでしっかり固定しましょう。
ウォークインクローゼット風収納の作り方.2 竿受けの取り付け
竿受けも同様に同じ高さでないと斜めになり危ないので、同じ高さにきちんと測って取り付けてください。これで物干し竿を乗せれば完成です。物干し竿は家に余っているものでもいいですし、アルミパイプを切り出してもインテリアとして映えます。アルミパイプの場合はケガをしないように両端を処理してから使ってくださいね。
ピラーブラケットのおすすめの使い方.7
空いた空間にちょうどいい収納を作る
賃貸の空いた空間や狭い収納の中にでもちょうどいい収納を作ることができます。賃貸では収納が不足しがちですから洗濯機の上のスペースも活用したいところですね。もちろん市販の洗濯機上ラックでもいいんですが、アルミのポールが嫌な方にはピラーブラケットを使って木の雰囲気が心地よい収納をおすすめします。
必要な材料
・ピラーブラケット…2個 ・2X4材 2450mm…2本 ・棚板1X12材900mm…2枚 ・ダボレール…2本 ・棚受け…2個 900mm幅の空いた空間を活用するとしてこれだけの材料でできます。空いている空間に合わせて棚板の長さは調整してくださいね。ダボレールを使うことで高さを変えられる自在棚にできます。
収納の作り方
作り方はこれまでと全く同じです。柱を立ててそこへダボレールを取り付けて棚板を取り付けます。洗濯機の上に設置しているので洗濯機のホースやケーブルに当たらないように注意してください。こういったちょっとした空間を活用してちょうどいい収納を作れるのがピラーブラケットの最大のメリットですね。
ピラーブラケットのDIYで注意すること
こまめなメンテナンス
家具は自動車のようにメンテナンスは必要ないと思うかもしれませんが、木材は長い年月で少しずつ伸び縮みします。ピラーブラケットはネジの力でつっぱって柱を立たせているので、もし木材が縮んでしまうとつっぱり力が弱くなり最悪倒れてしまいます。そこで定期的に柱がぐらぐらしていないか確認してください、もしぐらついていたらネジを締め直してください。日常のこまめな点検で事故を防ぐことができます。
何があっても自己責任
ピラーブラケットは非常に便利で使いやすくアイデア次第でなんでも作れます。しかしDIYは自己責任です、何があっても自分の責任になります。もしかしたら作業中にケガをしたり、地震が起きて棚が倒れてきたりするかもしれません。そうならないように十分な強度で設計して、作業は十分に注意して進めてくださいね。
まとめ
ピラーブラケットは本当に考えられたアイテムで、アイデア次第でなんでも作ることができます。収納を中心にご紹介しましたが、インテリアとして作ってもいいんです。空間が狭かったり壁に穴をあけられない賃貸の強い味方ですね。くれぐれもケガには気を付けて、DIYを楽しみましょう!
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