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初心者でも簡単?苔玉の作り方!必要な材料やボール状にするやり方を解説!

グリーンのモフっとしたボールに植物が生え、見ているだけで癒される「苔玉」。インテリアとしても存在感の大きいミニ盆栽で一見難しそうに見えますが、実は作り方は簡単で初心者でも気軽に始められます。そんな苔玉の魅力や初心者でも簡単にできる作り方についてご紹介します。
2020年8月27日
豆飼
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癒し系観葉植物、苔玉が人気

コロンとしたフォルムに苔の質感とちょこんと生えた植物が独特な苔玉。その癒されるグリーンと形状が小さな盆栽や観葉植物として人気を集めています。ひとつ部屋に飾るだけで印象もがらっとおしゃれに変わるインパクトのあるインテリアです。祝い事などではお花を使ったアレンジメントに使用され、下に敷く器までこだわったアート作品としても使われるなど、バリエーションも幅広いのが特徴です。

苔玉は海外でも人気?

盆栽より身近で親しみやすい和のテイストを持ち、気軽に取り入れられることもあり、海外でも苔玉は”Kokedama”とそのまま呼ばれたり”Mossbal”と呼ばれ親しまれているインテリアです。日本でもよく行われていますが、現地でも苔玉の作り方をレクチャーする「苔玉教室」を開くところもあるようです。

苔玉の形状の秘密と植物を植える理由

「苔玉」といいますが形に特に決まりはなく、完全な球状もあれば半円に近い形、円錐に近い形などさまざまです。苔玉は元々は盆栽で用いられる「根洗い」という鉢無しでも崩れないようにする手法を応用したものです。土の外側に苔を糸で巻き付けることで簡易的に鉢がなくても自立し飾ることができ、インテリアとして様々な応用ができます。苔だけの玉でもいいですが、盆栽のように植物があった方がなおおしゃれで癒されますよね。

苔玉は自分で作れる?簡単な作り方は?

苔玉を自分で作る一番簡単な方法としては、苔玉を手作りできるキットが販売されています。材料となる苔や土、苔を固定するテグスが付き、初心者でも簡単に作ることができるセットになっています。植える植物だけは自分でお好みで準備が必要です。また、キットを購入しなくても、苔玉は比較的簡単で初心者でも土や材料を揃えれば簡単に作れます。盆栽のように立派な松などの植物や鉢が必要なく、気軽に始められます。

苔玉を簡単に作れる材料がセットになったキット

苔玉作りに適した植物や苔は?

初心者でも意外と簡単に作れる苔玉ですが、キットを使わない場合、まずはどうやって材料を集めたらいいかが気になるところです。植える植物は何でもお好みで選べますが、中に水分が浸透しにくい分、初心者なら乾燥に強い植物を選ぶ方がいいでしょう。そして苔ですが、こちらも何でもよく、その辺に生えている苔でできます。初心者向けで多く用いられるのはハイゴケやハナヒツジゴケです。その辺にある苔だと種類が分かりにくいので、お店で買う方が間違いありません。

苔玉に使用するおすすめの植物

苔玉に使用する植物は、あまり大きくなりすぎない物が適しています。小さめで成長も遅いものでしたら何でもいいと思いますが、和風であればモミジやシダ類、クロマツ、洋風であればアイビーやポトス、ミリオンバンブー、ヤシ類、中には多肉植物を使っている人もいます。多肉植物を使用する場合はケト土よりも水苔を使用した方がよさそうです。なお、よく外側の苔に使用するハイゴケはシダ類との相性がいいようです。市販品の苔玉では桜や梅などもあります。日当たり(置き場所)や水やり方法は植物によって変える必要があります。

苔玉の初心者向け素材の選び方


苔玉を作る際、一般的には「ケト土」を用いた手法がほとんどです。水分を含むと粘性があがるためボール状にまとめやすいのが特徴で、苔玉製作に適した土です。しかし、ケト土は乾燥するとカチカチに固まってしまう特性もあります。形を作るのが苦手な方にはケト土はいいですが、植物の栽培自体が初心者で苦手という方には、ケト土の代わりに「水苔」や「ピートモス」を使う方法がおすすめです。見た目は変わりませんが、保水性・排水性の面では初心者でも扱いやすくおすすめです。

苔玉の簡単な作り方①植物など材料を揃える

まずは材料を揃えます。ここでは、水苔やピートモスを使った方法ではなく、初心者でも簡単なケト土を使った苔玉の作り方をご紹介します。

材料

 ・植える植物(乾燥に強い物がよい)  ・シート状の苔(ハイゴケまたは気に入った苔を)  ・ケト土、赤玉土(7:3の割合で)  ・植栽用の培養土  ・木綿糸(またはテグス)

材料を揃えます。こちらはキットに同梱されている材料

その他、苔玉を飾る器などの容器を準備しておきます。苔は水でよく洗っておき、土や虫など残らないようにします。苔に茶色い部分があればカットしてきれいに整えておきます。

苔玉の簡単な作り方②土を混ぜる

次に、土を混ぜます。ケト土と赤玉土を7:3の割合でボールやトレーに入れて混ぜてこねます。ケト土は自然由来の土ですので、中にはゴミや小さな枝が混じっていることもあります。ゴミや枝は丁寧に取り除いておきましょう。水を少しずつ足して調整をしながら、耳たぶ程度の固さになるまでこねていきます。

苔玉の簡単な作り方③ボール状にする

こねた土をまとめ、ボール状に整えます。ボール状ではない形にしてもOKですので、その際はお好みの形に整えましょう。ボール状に整えたら、中に植える植物を入れられるようお椀上に上部にくぼみを作ります。その際に少し土を残しておくと、後で植物を植えて蓋をする際に利用できます。大きさは後程外側に苔を貼り付けますので、希望の大きさよりも若干小さめサイズに作っておきます。

練った土を球状にします

苔玉の簡単な作り方④植物を植える

くぼませた部分に植栽用の培養土を入れます。後で植物を入れて口を閉じれる程度の量にしておきましょう。培養土を入れたら、植物の苗を入れて葉っぱを間引いたりきれいに整えておきましょう。足りないようであれば再度培養土を追加して、最後に土で蓋をして全体の形を整えます。

球状の土に植物を植えます

苔玉の簡単な作り方⑤苔を貼り付ける


ケト土のボールの周りに苔を貼り付けます。土が見えないように隙間なく貼り付けます。貼り付けてもすぐにはがれてしまいますので、木綿糸やテグスでくるくると巻き付けて固定していきます。はじめはXの字状にクロスしながら巻いていき、偏らないようにまんべんなく巻いていってずれないようしっかり固定します。なければテグスでも可能ですが、木綿糸だと苔が根付く頃には自然に腐って無くなるのでおすすめです。

苔を土に貼り付けて糸で巻き付けて固定します

苔玉の簡単な作り方⑥観葉植物として飾る

苔玉本体が完成したら、次はインテリアとしての飾り付けです。苔玉のアレンジ方法もさまざま。球状を生かして全体が見えるように皿状の器に載せるのもいいですが、盆栽のように半分程度隠してしまうのもひとつの手です。先にどの器に飾るのか、どういうアレンジにするのかまで考えた上で大きさなど合わせて作っておくとよいでしょう。お部屋のインテリアの雰囲気にも合うようにアレンジしてみましょう。

器にもこだわりを

器も大事な苔玉作品の一部です。適当に余っている食器でもそれはそれでいい味が出ていたりしていいのかもしれませんが、器にもこだわって苔玉に合った物を選びましょう。もしくは器から入ってそれに合う苔玉を作る人もいるでしょう。器と苔玉だけでなく周りにも飾り付けをしたり、ガラス容器に飾ってテラリウムにするなどアレンジ幅ははかり知れません。ネットやインスタで見てみると、みんな趣向を凝らしてオリジナリティあふれる作品を作っていますので参考にしてみてください。

苔玉の簡単な作り方⑦苔や植物の手入れ

苔玉を過去に枯らしてしまったことがある人の多くは、周りの苔ばかりに気を取られて霧吹きでだけ水を与え続けた結果、水が足りずに枯らしてしまうというパターンです。確かに苔に水を与えるには霧吹きがいいんですが、中の植物の根までは残念ながら届きません。夏であれば1日1回、冬は週に2回程度は水を与えて芯まで浸透させましょう。

苔玉に水を芯まで浸透させるやり方

多少手荒なように見えますが、水を張った大き目のボールなどに、そのまま漬け込みます。15~30 分程度放置すると、ずっしりと重みが増しますので、ボールから引き上げて受け皿に戻しましょう。もしくは、深めの受け皿に苔玉を置いている場合は、多めに水を入れておいてあげるといいでしょう。

置き場所や肥料は?

苔は湿気の多い暗い場所を好むイメージですが、一緒に植える植物もありますので、苔玉には日光も必要です。風通しの良い室外がベストですが、苔玉をインテリアとして室内に置きたい人も多いと思いますので、その場合は日当たりのよい窓に置くのがいいです。たまには室外にも出し、冬など寒い日は夜には室内に入れるようにしてください。なお、肥料は苔には基本的に不要ですが、植物に与えたい場合は液体肥料を薄めて必要な成長時期にだけ与えましょう。

苔玉の水苔やピートモスを使った簡単な作り方

水苔とは

水はけや水もちに優れた水苔


水苔とは、水はけと水もちのよい通気性に優れた植え込み材料です。土よりも柔らかく植物の根にも優しく、欄鉢などによく使われているので見たことがある人も多いはずです。乾燥した状態で売られていることも多いですが、水で戻すことができます。100円ショップなどでも扱っているため手軽に入手できます。

水苔をケト土の代わりに使用

「苔」とつきますが外側に水苔を使うわけではなく、ケト土の代わりに水で戻した水苔を使用します。水苔を使う場合も同様、内側から「植物→培養土→水苔→ハイゴケ」という構造になります。ケト土よりまとめにくいので、苔を貼り付ける前にも一度糸で固定します。水苔をお椀上にする際には、フィルムケースなどを使うとやりやすいです。なお、水苔で大きな苔玉にするにはコツがいりますので、初心者は小さめのものを作る方がよいでしょう。

ピートモスとは

赤玉土と混ぜることで水持ちよく、通気性、水はけが良くなるピートモス

ピートモスとは、土壌のphをアルカリ性から酸性に傾ける効果がある改良用度です。水苔などが長い間に推積し腐植し分解して泥炭化したもので、軽量で扱いやすいですが一度乾燥すると吸水が悪くなる特性があります。そのため、他の土と混ぜて使用します。

ピートモスをケト土の代わりに使用

ピートモスを使って苔玉を作る際も、水苔と同様、ケト土の代わりに使用します。手順も水苔と同じですが異なる点は、ピートモスの場合赤玉土と混ぜる必要があります。比率はケト土と同じく「ピートモス:赤玉土=7:3」の割合にします。水を少しずつ加えながら混ぜてこね、軽く握ると水がしたたる程度に湿らせてボール状に整えます。後はケト土の場合と同様の手順で作っていきます。

まとめ

インテリアとして気軽に取り入れられる小さな盆栽「苔玉」。盆栽と思うと作るのも日頃の手入れも難しそうに思えますが、意外と初心者でも簡単に作ることができます。コロンとしたグリーンが生活に癒しを与え、植物を手入れする喜び、更には自分で作ると愛着も増しますのでぜひ試してみてください。

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