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名作バイク漫画『バリバリ伝説』!そのあらすじや見どころ、名言を振り返る!

「バリ伝」をご存じですか。1983年から1991年まで少年マガジンで連載されていた「しげの秀一」の名作「バリバリ伝説」のことです。青春バイク漫画「バリバリ伝説」は当時の若者を熱狂的に惹きつけました。今回はその作品の中で若者の心を掴んだ名言を中心にお送りします。
2020年8月27日
kuma10
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バイカーのバイブル「バリバリ伝説」

四半世紀も前に連載の終了した漫画を「大解剖」するムック本が2018年1月に出るほど長年愛されている「バリバリ伝説」は、連載当時多くのバイク乗りを魅了しました。漫画の内容をなぞるように「大垂水峠」でバトルをする若者も結構いました。まだ「聖地巡礼」などという言葉の無い時代です。漫画の中で使われた名言をそのまま使う若者もいました。今回はバリバリ伝説の魅力に迫ります。

バリバリ伝説って何?

走り屋の合言葉

その昔暴走族や走り屋の間では「オレたちバリバリだぜ!」などと強さや速さを形容するために「バリバリ」という言葉を頻繁に使いました。その時代に産まれた漫画が「しげの秀一」が週間少年マガジンで連載した「バリバリ伝説」です。主人公は高校生の「巨摩郡(こまぐん)」。これは峠の走り屋だった巨摩郡が様々な人との出会いの中でレーサーとして成長して行く物語です。

リアリティが凄い!

1970年代頃から「サーキットの狼」や「熱風の虎」などレース漫画、レースアニメはたくさん輩出されましたが、実際の走り屋にこれほど影響を与えた漫画は他にはありません。それはこの漫画が単に、1人の高校生がレーサーの道を目指し成功するまでのサクセスストーリーでは無いからです。リアルな展開と心の葛藤が「ライブ」を感じさせました。リアリティあふれる作り話ほど人を惹きつけるものはありません。

バリバリ伝説をあらすじで振り返る1

高校生編「1~11巻」

北陵高校に通う巨摩郡(主人公)は同級生の沖田比呂と峠をバイクで攻める日々を送っていたが、関西からやってきた聖秀吉と知り合いお互いライバルと認め合う。ボンボン育ちの巨摩郡と貧しい家の育ちの聖秀吉、バイクに対する考え方もレースに賭ける姿勢も違う二人。しかしその二人の天才性を見抜いたポップ吉村氏の言葉通り二人は鈴鹿4時間耐久レースをパートナーとして戦い激戦を制す。

高校生編見どころ

4時間耐久レースでの激闘で絆の生まれた二人が、高校を卒業する前に峠の走り収めをしに行きますが、その走行中に聖秀吉が事故で亡くなってしまいます。二人がやっとお互いライバルであり、真の友として認め合った矢先の聖秀吉の死。そして聖秀吉の愛車(カタナ750S)を荼毘に付す巨摩郡。「高校生編」の山場です。

ちょっと裏話

存在が大きくなり過ぎ主役の巨摩郡を凌いでしまいそうになった聖秀吉を、作者のしげの秀一氏が作中から排除する方法として「事故死」を選んだそうなのですが、当時ファンの中にも納得のいかない決着のつけ方だと思った方がたくさんいたことは事実です。郡の落ち込んでいる時に現れたりしましたが、活きた秀吉の声ではげまして欲しかったとしげの秀一氏本人ももしかしたら後悔しているかも知れませんね。

バリバリ伝説をあらすじで振り返る2

全日本編「12~21巻」

高校生から工学系の大学に進学した巨摩郡は国際B級ライセンスながらA級ライセンスライダーに混じって全日本選手権250ccクラスに参戦し優勝争いを演じます。相手はヤマハワークスの星野アキラ、強豪カルロス・サンダー。大学生でありながらその年の全日本シリーズチャンピオンを取り、交際中の歩惟に求婚する巨摩郡。次はいよいよ世界を目指します。

全日本編見どころ

自分の前に立ちはだかる、聖秀吉以来の強敵を次々に撃破していく巨摩郡の天才性が「全日本編」の見どころになっています。結果参戦一年目にして全日本チャンプになるのですが、普通であれば何シーズンかはチャンピオンとして防衛をしてから世界へと行くのですが、巨摩郡は特例で世界GPの資格を得ます。漫画、アニメだからとは思いましたが、この後本当にこの流れで世界へ出ていくライダーが増えたのも事実です。

痛快な大学編

全日本編は巨摩郡にとって高校生編に対しての「大学編」といっても良い内容でした。その中で痛快だったのが巨摩郡の通っている大学の裏山で行われていた「裏山サーキット」でのタイムトライアルです。その時には郡の愛車はCB750からNS400に変わっていましたが、飛び入りでコースレコードを叩き出します。大学の2輪部部長(神野幸男)をぎゃふんと言わせプロの力を見せつけたスカッとする回でした。

バリバリ伝説をあらすじで振り返る3


世界GP編「22~38巻」

世界と戦うためにヨーロッパに渡った巨摩郡はバイクレースの最高峰GP500シリーズに参戦します。全日本を勝ち取った時と同じような状況でギリギリのライン取りをした郡に「危険走行」のペナルティが課せられ、ライバルのラルフ・アンダーソンに水を開けられます。ヘコむ郡の夢枕に立つ聖秀吉。発破を掛けられた郡は闘争心を取り戻し世界一の座に着きます。

世界GP編見どころ

世界GP編はすべてが見どころと言っても過言では無いのですが、新たなるライバル「ラルフ・アンダーソン」の存在は無視できません。やはりラルフも天才ですが、亡き母を意識した髪型や「キング・ケニー」の秘蔵っ子などバックボーンが太く、巨摩郡とどちらが勝っても不思議でない出演者です。このラルフをねじ伏せ世界チャンピオンに輝くラストは永遠に語り継がれる名シーンです。

実際のGPに照らし合わせて

世界GP編では実際のGPとの歴史と照らし合わせて読むと違った魅力が表れます。人対人の戦いの他にチーム対チーム、メーカー対メーカーの駆け引きなど見どころ満載です。作品中に実名で出てくるマモラ、ガードナー、ローソンのゼッケンがそれぞれ「マモラ3」「ガードナー2」「ローソン1」となっていますが、これは1986年の総合順位と同じで、このお話が1987年のことであると分かります。

バリバリ伝説の名言1

峠のバトルで

「カメ!」 名言と言えるかどうか審議は覚悟のうえでこれを最初に持ってきました。郡は聖秀吉との峠でのバトルで関西ローカルルールの「ウサギとカメ」をやらされました。まあ、コーナーで倒す時に「カメ!」と叫ぶだけなんですが、これが当時の若者になぜか浸透し、誰にも聞こえないようにメットの中で「カメ!」と叫んでいました。もちろんアニメの世界から飛び出したルールです。

バリバリ伝説の名言2

バイクの擬音が

「ぎゅいーーーっ、ぺかんっ、ゴンゴンゴン、タアアアアアア、スパッ!」 何が始まったんだろうと思われるかもしれませんが、この漫画の擬音は名言に入れても良いレベルだと思います。バイクのエンジン音や歓声はもちろんのこと、コーナーの立ち上がりで開けていくアクセル、跳ね上がる回転計、握りこむブレーキレバー、女の子の登場シーンにまで、その全てに擬音が振られています。

バリバリ伝説の名言3

愛車の名前が

「しび子ちゃん」 あのでっかいホンダのCB750に巨摩郡は「しび子」と名前を付けていました。それまでもバイクアニメはけっこうありましたが、バイクのことは「相棒」や「マシン」、「愛車」などという呼び方が主流でした。バイクアニメはその特性から高校生が主役になる事が多く、バイクも400㏄クラスが主流でしたから、750㏄のビッグバイクと「しび子」のギャップが受けました。

バリバリ伝説の名言4

鈴鹿4時間耐久前「聖秀吉」

「レースに出れるならどんなことでもする」 裏六甲山のウンチーニを自称し、事実バイクを操るテクニックにおいては巨摩郡をもしのぐ聖秀吉。しかし速く走れるだけではレースには出られない。父母を亡くして関西から東京に出てきているため当然強力なツテも無い秀吉。ボンボンのノッポ(郡)にだけは下げたくなかった頭を下げて(土下座までして)鈴鹿4時間耐久への出場を決めるシーンのセリフです。

バリバリ伝説の名言5

鈴鹿4時間耐久「ポップ吉村」

「この何万といる観衆の中であいつがやっていることがわかる人間は何人いるかわかるか?」 この後の「2人の天才がペアを組んでる」に続く神様ポップ吉村の名言です。2人の天才とは当然巨摩郡と聖秀吉の2人なのですが、この言葉は秀吉に向けられています。長時間を闘う耐久レースにおいて何よりも気を付けなければならない事をハイレベルでやってのける秀吉がカッコイイですよ。

チームプレー


耐久レースでは1台のバイクを複数人で交代しながら運転します。タイムの出る走り方をさせれば郡の右に出る者はいません。しかし郡の運転ではバイクを潰しかねません。それを秀吉はマシンのポテンシャルの80%ほどの力で走り、順位をキープすることだけを考えてレースをします。アニメの動画を載せておきますが、鳥肌が立ちますよ。

バリバリ伝説の名言6

鈴鹿4時間耐久後「巨摩郡」

「お前がパートナーでなければ勝てなかったさ」 鈴鹿4時間耐久レース終盤、秀吉が転倒。ボロボロの小さな体でバイクを押して巨摩郡につなぐ。一見いがみ合っているように見える二人の間に絆が生まれました。鈴鹿4時間耐久レース後に郡が秀吉に声を掛けるのですが、実はこのセリフには間に「オレたちは」が入っています。なんとなくBLの臭いもしてドキドキするシーンでした。

バリバリ伝説の名言7

秀吉の愛車カタナを燃やして

「あの世で鬼でも、ぶっちぎれ」 全文は「もってけよ秀吉。最後までおまえとカタナを抜けずじまいか。これじゃ勝ち逃げじゃねえかよ。バカヤロウ。おれはおまえのことなんか思い出さねえぜ。すぐに忘れてやらあ。あばよ秀吉。あの世で鬼でも、ぶっちぎれ」です。興ざめしそうですが、このシーンで「カタナを売って貧しい暮らしをしている妹さんにいくらかあげれば良いのに」と心配したのは私だけではないはずです。

胸騒ぎの朝

4時間耐久レースのあと、プロのレーシングチームにスカウトされた聖秀吉。峠のラストランを郡と約束していた朝の事です。いつも置いてある場所にバイクのキーがありません。探している時に妹が「不吉だからやめて」と止めますが迷信と一笑に付します。アニメ版では峠の道路傍に花が活けられていたりしてこの後の参事を予見させる作りになっていました。

バリバリ伝説の名言8

WGP500での呼び名が

「GUN・BOY(ガン・ボーイ)」 本名の巨摩郡(こまぐん)から、背中に「GUN」と書かれたつなぎで参戦したWGP。そのアグレッシブルな走りから熱狂的なファンが郡には付きます。GUNをガン(拳銃)と読み、欧米では「ガン・ボーイ」と呼ばれます。拳銃の射出腔から飛び出した弾丸のような走りをみせる郡にはピッタリの愛称でした。

バリバリ伝説の名言9

フランスGPで

「かわいげがないくらいバカッぱやい!」 WGP500、フランスグランプリの決勝でラルフ・アンダーソンの罠にかかってしまった郡は痛恨のコースアウトをしてしまいます。闘争心を失ってしまったかのような郡に大ベテランのロン・ハスラムがチャージの見本のような走りを見せつけます。郡の闘志は再燃。心配していた郡にぶっちぎられた時のロン・ハスラムの一言です。

バリバリ伝説の登場バイク「巨摩郡」

HONDA CB750F

1980年頃の日本の法律内での最高排気量である750㏄エンジンのこのマシンは、月販200台が限界と言われていた大型バイク市場でその10倍ほども売り上げていたある意味モンスターバイクです。加えて約70馬力の直列4気筒DOHCエンジンを載せたこのバイクは当時の価格で54万円という高額なものでした。アニメの中であっても巨摩郡の登場は当時の若者の憧れでした。

重量250㎏!

巨摩郡が高校生時代、登場したときに乗っていたCB750F。高校生でこのバイクにまたがること自体本来リアリティーの低いことなのですが、アメリカ帰りのお坊ちゃんであるというバックボーンなどをさりげなく入れる事によって違和感なく登場させました。峠を攻めるには重すぎるこのバイクを高校生の巨摩郡が手足のように操るこのアニメにしびれました。

HONDA NS400R

秀吉の事故のどさくさで盗難にあった「しび子」はあっさり諦めて、郡が乗った2台目が「NS400R」でした。2ストロークV型3気筒エンジンは400㏄ながら約60馬力を絞り出し、値段は63万円もしました。高校生のくせにとやっかみを口にするファンもいましたが、この車体がWGP500の2年連続クラスチャンピオンを取ったNS500の市販バージョンなのもこの後の展開の複線だったのでしょうね。

バリバリ伝説の登場バイク「聖秀吉」

SUZUKI GSX750S カタナ


エンジンスペックはCB750とほぼ同じこのマシンはもともとGSX1100Sとして生まれました。特異で先進的なフォルムは発表当時そのモーターショーの行われた場所から「ケルンの衝撃」と呼ばれました。750㏄にデチューンされて日本の国内向けに販売された時も「カタナ」は暴力的であるという理由でエンブレムははずされ、ハンドルもアップハンドルしか認められず「耕運機」などと揶揄されました。

刀狩り

聖秀吉の「カタナ」は漫画でもアニメでもそこの説明がないので想像ですが、逆輸入車でないのなら1100のハンドルに付け替えています。当時750カタナを購入すると皆それをやりました。ただしこれは違法改造として警察の厳しい取り締まりにあいました。通称「刀狩り」です。アニメの中では許されているがごとく普通に走行していますが、羨ましい限りでした。

バリバリ伝説裏話

ハードボイルド小説から

バリバリ伝説の巨摩郡にはモデルがあります。それが大藪春彦の書いた長編小説「汚れた英雄」の北野晶夫です。1966年から発表された汚れた英雄は後に映画化されますが、その時の主役が「草刈正雄」演じる北野晶夫でした。作者のしげの秀一氏はインタビューの中で「北野晶夫とブルースリー」を足したようなキャラを作ったと言っています。

バイク好きにおすすめ

汚れた英雄を知らない方でもローズマリー・バトラーの主題歌「Riding High」は聞いたことがあると思います。また、この時にレースシーンスタントを担当した「平忠彦」はこの後人気も実力も日本トップクラスにまで登り詰めました。モータースポーツ系アニメや漫画のお好きな方は1度観ておくことをおすすめしますよ。

バリ伝以外の「しげの作品」

頭文字D(イニシャルD)

群馬県の秋名山(榛名山らしいです)の峠道を最速を賭けて走るトヨタAE86トレノ(通称ハチロク)。もともとは主人公「藤原巧海」が豆腐の配達に中学生のころから走らせていたハチロクで、赤城山№2の走り屋を破った事で有名になってしまいバトルを繰り返すはめになってしまう話なのですが、最後は自らの意思で関東最速をつかむサクセスストーリーです。

やはり凄いリアリティ

やはりしげの秀一の作品はリアリティが凄い。この作品では峠道バトルならではのドライビングテクニックなどが本文中に出てきます(溝落としや、インベタのさらにインなど)が、これを真似ようとする読者が現れるため、アニメとヤンマガでの冒頭には読者、視聴者に対して「道路交通法を守り、安全運転を心がけてください」と警告するメッセージが表示されます。

エムエフゴースト

トヨタが新型86(ハチロク)を出した理由の一つに「頭文字D」の存在があったのは確実です。昨年9月から連載の始まった「エムエフゴースト」はその新型ハチロク乗りのお話です。近未来の「一般道クローズドコース」でのカーバトルが主題のこの漫画もすでに多くのファンが付いています。バリバリ伝説を読んだ方もそうでない方も、しげの秀一氏のこの2作品は押さえておくことをおすすめします。

名作を読んでみよう!

名作はいつの時代に見ても名作です。もちろんその時代に合うか合わないかで「ヒット」しない場合もあります。しかしそれはまた別の話です。バリバリ伝説は今の時代にはマッチしないかも知れませんが確実に名作です。アニメのDVD化などされていませんから、もしも興味が湧きましたら単行本かアニメの劇場版DVD(1本だけ出ている)を探してみて下さい。ワクワクが止まりませんよ。

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