絶縁テープとは
電気を通さない素材を使ったテープ
電気を通さないという素材を使用したテープが絶縁テープと言われます。絶縁と言うのは、電流の流れを絶縁しているという意味です。用途と言えば、やはり、電線のむき出しのところに貼っておくことが普通の使用法。もし被覆のはがれたコード類に触ってしまえば、家庭用コンセントでは大変危険なことになります。
電気を通さない事が感電を防ぐ
電気を通さないという絶縁テープが必要な場合は、被覆のこすれて取れた電線の箇所があるとき。これは勿論、家庭用電流を基にした安全上の意味です。絶縁テープにはそれぞれ用途の違いもありますが、ある程度の電流を通さない・絶縁できるように設計されています。なのでそれを二重にも三重にも巻いておくと安全です。
絶縁テープの種類
絶縁テープのゴム・ラバー製
絶縁テープには、普通のカラーリングでよく黒色を目にします。これは、カラーリング効果として、黒い導線の被覆に適しているのです。
こちらはカラーを施したラバー製というかたちで、石油化学製品のひとつです。白いコードの被覆には、やはり白い絶縁テープが適しています。両方のものを持っていれば、貼った時の色の違いをカバーできるでしょう。
絶縁テープのゴム・ラバー製以外のもの
絶縁テープでゴム・ラバー製以外のものでは、グラスファイバーを施したものがあります。これも絶縁系です。ただし、電流を通さない目的での使用に、絶縁テープと称されないものを使用した場合は、電流が漏れる事や、感電する怖れ、そして発火し燃える事が考えられますので、導線には必ず、絶縁テープを使用してください。
塩化ビニルの絶縁テープ
もっとも一般的な塩化ビニルタイプの絶縁テープ
よく、ホームセンターや、安めのショップで見かける一般的なものが、この塩化ビニルタイプの絶縁テープになります。
塩化ビニルと言うのは、ビニールの一種ですが、その化合上、成型が簡単で、量産しやすいために、よく出回っている素材のひとつです。そして、伸縮性に富むこともありますので、多少の引っ張りにも強くなります。
塩化ビニルタイプに一番カラーリングが多い
塩化ビニルタイプの絶縁テープが一番絶縁の中では安価となっています。そして、カラーリングがさ豊富なので、もしかすると絶縁以外の用途に使っているところも多いのではないでしょうか。
接着力もふつうのテープより強く、何重にも巻けば、強度も発しますので、いろいろな用途・使い方が出来るのです。デコレーションとしての使用法もあります。
アセート系の絶縁テープ
アセート系とはアセテートタイプのことです
アセート系絶縁テープは、同じ化学製品のひとつです。これは、素材の繊維の並び上、手で引きちぎれるものになるので、絶縁テープの使い方として面倒なハサミとセットに仕事をしなくてはならない手間が省けます。
巻き方次第でアセテートタイプの絶縁テープも強度を誇りますので、仕事上のさまざまなプロブレムを解決してくれるでしょう。
アセートタイプは使い方が平易です
アセテートタイプの使用法として、例えば危険な箇所での作業に両手を使用できない場合、手でちぎれるため、安全を優先できます。
もしくは、早い作業の必要な箇所でハサミを取る手間がないとき、こういった主に工業での使い方に向いているでしょう。値段も普通の絶縁テープより高めではあるので、金額に見合った使用法がいいですね。
ガラス繊維の絶縁テープ
ガラス繊維と言うのはグラスファイバーの種類です
このガラス繊維の入った素材の絶縁テープは、やはり工業用といったところです。通常の家庭内の用途ではなかなかお目にかからないでしょう。ガラス繊維の眼に沿って、切断し易くもなりますので、やはりプロ仕様といったところです。
ガラス繊維は絶縁に優れます
ガラス繊維は絶縁性にとても優れています。そして温度変化にも強いので、より強い電流の箇所、家庭用ボルト以外の場所での作業に適しているのです。
絶縁に優れると言う意味では、たとえばガラス製のコップなどが有名ですが、樹脂自体も岩石から抽出するグラスファイバーであるので、絶縁にも温度にも耐久力があります。
ブチルゴムの絶縁テープ
ブチルと言うのは特殊なゴムのことです
ブチルテープとも呼ばれるこの種類のゴムは、ちょうど自転車の補修に使われる部品ゴムなど、強度としては粘度が強いことで知られています。そして接着すれば、強い強度によりはがれなくなるのです。
なので巻き方には十分に注意しなくてはなりません。ブチルゴムの絶縁テープは何重にもする巻き方で、強度は一層増します。
ブチルゴムの絶縁テープの使い方
ブチルゴムの絶縁テープの使用法は、絶縁とは違うタイプの使用法があります。先述の自転車のタイヤの補修では、空気を通さないことが有名。
そしてその種類の使用法では、水漏れに強いという性質を利用することが可能です。つまり、配水管の水漏れなどに使用できます。とはいっても排水の圧の低いところに使用しましょう。
絶縁テープの絶縁以外の用途・用法
温度に強い絶縁テープを活かして
絶縁テープの種類は発火に対応するため、ショートくらいの電流の火花には一応対応できます。他にも沸点を100度超えないくらいの熱い場所に対する断熱材としての仕様も可能です。
例えば電気ケトルの熱い取っ手部分や、電気ドライヤーの頭皮に当たりそうな部分に添える巻き方など、要するに発火までではなく、肌に触れると熱い部分に巻く使用法があります。
ラバー樹脂である絶縁テープを滑り止めに
ラバー樹脂の粘着剤の性質も重要なポイントですが、ラバーであることを利用して滑り止めに使用できます。たとえばバドミントンの取っ手部分や、バットのハンドル部分です。
強度な使用感のある場所には、絶縁テープのラバーがはがれる恐れがありますが、簡単な使用法の場所には、ラバー樹脂であることが滑り止めになり、安全性を高めてくれます。
水漏れ対策用の絶縁テープ
塩化ビニルタイプの絶縁テープでは対応できません
水漏れ対策に塩化ビニルタイプの絶縁テープは役に立ちません。これは、水自体に圧力があることと、絶縁テープに塗布されている接着剤は、水に弱い場合があるからです。
なので絶縁テープが万能だと思っていると、その巻き方を工夫したとしても水は漏れてきます。絶縁テープは基本的に物を補強する素材だと考えてください。
水漏れ対策の絶縁テープはブチルテープタイプ
水漏れ対策用の絶縁テープにブチルゴムが適していることは前述しましたが、これは製品としても水漏れ対策として出ています。圧力の強い上水には難易度が増しますが、圧力の低い家庭用排水管には、このブチルテープタイプで対応可能。何重にも巻くと強度が増しますので、水気を切ったうえで使用してください。
工業用の用途別絶縁テープ
工業用の使用法としての絶縁テープ
工業での絶縁テープの使用法と言えば、まず安全対策です。これは、絶縁と言うテーマが一番最初に来ます。
そのほかには突起物への対策や、良く使う工具の使用頻度が増した場合での表面ラバーはがれに、絶縁テープのラバーで対処することが可能です。
特殊作業として必要な絶縁テープ
特殊作業にもいろいろあります。高所での作業や、両手を使えない、片手を取っ手に添えておかなければならない場所などがそうです。
ここでおすすめなのが、やはりアセート系絶縁テープ。片手でも作業を覚えれば、仕事ができます。または、ハサミ・カッター類を使用できない危険個所での使用にもおすすめです。
電気工事に必要な絶縁テープ
電気工事での使い方はやはり対策用
電気工事に於いては、やはり使用者が感電しないための理由。そして、漏電を防ぐためと安全対策のものにはなります。ただし、これは応急処置であることは否めません。
正式には部品ごとの交換や、買い替え・交換・専門技術者による施法など、補修の頻度のひどい箇所は専門業者に任せましょう。素人の技術では事故につながる可能性があります。
絶縁テープでも巻き方を工夫しなくてはならない
絶縁テープと言うのは、粘着質の耐久性や、ゴムの樹脂の耐久性と言うことが問題になります。アセート系は新型の絶縁テープですし、その品質も優れたものです。そして巻き方自体で、更に強度を増します。
またガラス繊維のものも、発熱やショートには強くなっていますので、これらは補修用としての対策と巻き方を工夫して使用しましょう。
絶縁テープのテクニック的用法1
アセート系絶縁テープの使い方・巻き方の工夫
アセート系絶縁テープは、塗着面の皮膜などにあまり干渉しないという利点があります。そして、塗着面に凹凸があったとしても、粘着強度のあるタイプです。
使い方・巻き方次第では、絶縁以外の用途に大幅に貢献できます。たとえばクラフトワークなどで、粘着の弱いことに悩んでいる方や、少々高くても接着して欲しいときがそうです。
ブチルゴム系絶縁テープの使い方・巻き方の工夫
ブチルゴム系絶縁テープは、重ね合わせるとはがすのに相当の難しさを要求する、という側面があります。それを効果として使用するには、両面接着の必要な箇所に、あわせて使用する方法があるのです。
ブチルゴム自体に厚みがありますので、ひとつの緩衝材・クッション材としての二次利用も可能になります。
絶縁テープのテクニック的用法2
塩化ビニルタイプの絶縁テープでクラフトワーク
見た目のこともありますが、たとえばカラーリングの絶縁テープを活かして、ボードに模様をあしらってみるなど、よりアートワークな使用法も可能です。
そのほかは、マスキングテープのような使用法で、ペンキを塗る際の白地抜き効果など、手を凝らした使い方も可能。安価であることがポイントになります。
塩化ビニルタイプの絶縁テープで取っ手周りをすっきり
塩化ビニルタイプの絶縁テープは、強度がそれほどかからない箇所であれば、巻き方次第でハンドリングの強度を高めたり、滑り止めに使用できます。
これは見た目や、手触りに問題のある工具や道具類の補修用として、使用の頻度を上げたいときに有効です。本来は絶縁の意味のテープですが、塩化ビニルの伸縮性を活かせます。
絶縁テープのおすすめ
絶縁テープの種類には、まず海外産と国内産に分けて考えられます。安全対策として必要な絶縁テープの種類であるなら、まず国産を選ぶべきでしょう。アセート系・ブチルゴム系・ガラス系とその使用用途によって選択することをおすすめします。
絶縁テープの使い方に相応した購入をしましょう
まず絶縁テープの中でもガラス繊維系は、絶縁と温度に対する強度があること、ブチルゴム系であれば接着に強度の密閉性を保つこと、アセート系はその類まれな使用のライト感があります。それぞれの使用法に最適な絶縁テープを選びましょう。
絶縁テープのおすすめ①：塩化ビニル系
TRUSCO プレミアムビニールテープ
この塩化ビニルテープはプロ仕様といったところです。そして、その素材はポリ塩化ビニル樹脂になります。温度変化にも強く、寒い温度にも耐久性があるとの表示も。素材の耐久性は、補修用としては必須条件ですので、このようなプロ仕様は助かるでしょう。
耐久性に優れる塩化ビニルタイプの絶縁テープ
高所での作業や、危険個所でも塩化ビニルタイプの絶縁テープの必要性はあります。このような使い方は、耐久度との勝負で仕事をしますので、温度変化に強いことは強みです。さまざまな種類の塩化ビニルタイプがありますが、化学製品としての命はやはり素材の種類の優秀さではないでしょうか。
絶縁テープのおすすめ②：アセート系
日東 アセテート粘着テープ NO.5
アセートタイプの絶縁タイプのおすすめです。あんしんの日本企業製。アセートタイプは手でちぎれるのですが、同時に品質も欲しいところです。そして安全作業が必須であるところでは、やはり使用頻度は高まるでしょう。巻き方次第での強度の工夫も必要です。
おすすめの使用法
主に絶縁用としてが本来の目的のテープです。被覆の調整としての使い方や、電子機器類の絶縁に適しています。通常の絶縁テープでは不安な箇所や、より作業としてのこだわりを見せる使い方に向いています。
絶縁テープのおすすめ③：ブチルゴム系
日東 自己融着粘着テープ
正確な名前は、非加硫ブチルゴム自己融着テープと言います。ブチルゴムテープの中でも耐久性に優れ、あんしんの日本企業製。自己融着と言うのは、接着面の接着力に優れるというもので、貼り合わせたブチルゴムは二度とはがれることがないくらいに接着するという意味です。
ガラスへの接着が有利なブチルゴム系
通常、絶縁テープは塗着面の汚れや、付着物・突起物に注意しなくてはなりませんが、ブチルゴム系絶縁テープは、その伸縮性と柔軟性のある素材の為に、ガラス質のものに付着させることが容易となっています。接着面の密閉性が高い為、はがれてしまいそうなガラス面にもおすすめ。
絶縁テープの正しい使い方
絶縁テープは基本的にハサミが必要です
手で切ることの出来るアセートタイプは別として、必ずハサミ・カッターが必要になります。そのため、絶縁テープを張りたい箇所にまでカッティング器材をもっていくか、あらかじめ切った状態で、接着面へ向かいましょう。多めに切っておいて、腕の袖などに張り付けておけば、連続使用が可能です。
絶縁テープははがれる恐れがあります
絶縁テープは経年変化に強いとは言われていますが、高度の耐久性に関しては、やはり工業用のものが上。そして補修用としても、太陽光に晒される場所や、風雨にさらされる場所、そして温度変化の強いところや、室内の温度の上がりすぎるところ、接着面の温度が上がりすぎるところでは、経年変化に限りがあります。
絶縁テープの正しい巻き方
絶縁テープをはがれないようにするために
絶縁テープは温度や、風雨、太陽光により、へたれが出てしまうことも。なので、強度を増し加える巻き方もそうですが、はがれないようにする巻き方というものもあります。
たとえば、絶縁テープの切断面を綺麗に切り取る方法や、一気に何度も巻いてしまうより、一回の切断で巻き方に工夫をして、長い絶縁テープ一本で巻く使い方がそうです。
絶縁テープをスリップ止めにするとき
絶縁テープを滑り止め・スリップ止めに使用するには、巻き方に工夫が必要です。もし素材の面で言えば、強度の加わるアセートタイプや、その弾力を活かすのであれば、ブチルゴムタイプを使用するのが好ましいのですが、塩化ビニルテープでの使い方の場合は工夫して使いましょう。
たとえばバットだとグリップの方向に巻くよう工夫するなど、張った線上に沿うように力が加わるようにすることが望ましいです。
絶縁テープの温度チェック
温度とはいっても、直接火にあたると危ない
絶縁テープの温度に対する耐久性は、新製品のものほど高い耐久力があります。ですので、安価な輸入ものの塩化ビニルタイプの絶縁テープでは、その摩耗性と言う点で劣ることはあるでしょう。
そして温度と言う点での注意点ですが、絶縁テープの粘着性や、その素材については化学製品のひとつですので、燃えないことはないのです。
温度による耐久性は製品の注意をよく参照すること
新しいタイプのアセート絶縁テープや、ガラス繊維の絶縁テープは他のテープよりも温度変化に強いことはあります。ですが、経年変化としての耐久性については、やはり補修としては部品交換には対策として劣る面も。温度の耐久度についても専門家に相談しましょう。
絶縁テープのまとめ
工業用の使い方として
工業用の絶縁テープとして、安全作業としてのアセート系のほかに、電圧を家庭用よりも上回る時の為のガラス繊維タイプのもの、水回りの強度の為のブチルゴム絶縁テープがあります。巻き方自体で、安全対策や、予防策、補修用と、使用の用途は広がるでしょう。
安全対策のツールとしての絶縁テープ
安全対策としてのおすすめは、やはりまず国産であるということです。そして、おすすめの絶縁テープの中でも、安全基準としてガラス質に適応できるブチルテープがあります。
ガラスの割れ防止と言う点でも、工業用として優れるものです。また強度の耐久性を誇る、ガラス繊維絶縁テープは、家庭用電圧よりも高いボルトに対応できる絶縁タイプとしておすすめ。
これからの日本において、おすすめな安全基準
日本は、災害の多い国だと言われます。災害時の事故を防ぐものとしておすすめなものは、やはり安全基準を満たすものです。
素材の種類としても、製品の種類としてもおすすめな日本企業の製品があります。これからの日本の未来におすすめなのは、より種類の多い安全対策品です。危険性の高い場所は特に専門家によるおすすめ絶縁テープの種類を聞いてみましょう。
DIY工具が気になる方はこちらもチェック！
今回は専門職の方が多く使用している絶縁テープについてご紹介してきました。絶縁テープは電気関連や工事系だけでなく、DIYやクラフトなどにも使用可能です。以下のリンクではDIYに使える工具をご紹介していますので、よければ合わせてチェックしてみてくださいね。
DIY初心者におすすめの道具・工具13選！揃えて置きたい基本のセットはコレ！
DIYでちょっとした棚を自分で作ってみたい。愛犬の小屋を子供と一緒に作ってみたい。でも最初の一歩が踏み出せない。という方も多いと思います。そ...