白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600
goot(グット) 鉛入りはんだ Φ0.8mm
goot こて先クリーナー ST-40
ホーザンフラックス 30ml H-728
goot(グット) はんだ吸取線 CP-1515
goot(グット) 2段切替式ハイパワー TQ-77
KeeYees 900M用こて先キット 12本入り
ARYEE はんだこて台 ルーペ
goot(グット) ニクロムヒーター KS-80R
goot(グット) ハイパワー セラミック CXR-80
はんだ付けについて
はんだ付けとは、熱で溶かしたはんだで、金属を接合させる作業のことです。主に、電気・電子回路の配線の接合に使われます。 はんだ付けは、接合部分に強度を持たせるためではなく、電気的に接続させることが目的です。
よって電子回路のある基盤に、電子部品を取り付ける時に使用されることが多く、正しくはんだ付けされているとしっかりと接合し、正しく電気を通すことができます。
はんだ付けをするのに必要なもの
まずは、はんだ付けに必要なものを用意しましょう。
はんだごて
白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600
はんだ付けで、はんだと接合部を加熱するために使用するものです。 電気式とガス式があり、ガス式は電源が確保できない場所でのはんだ付けに使用しますが、一般的には電気式が主流。使用する用途に応じた「はんだごて」選びが大切です。
使い方ははんだごてのコテ先を熱で温度を上げ、そこにはんだを接触させて溶かします。
はんだ
goot(グット) 鉛入りはんだ Φ0.8mm
はんだにも種類がありますが、通常は「糸はんだ」を使用。真ん中にフラックス(ヤニ)が入っていて、ヤニ入りはんだと呼ばれています。フラックスが入っていないヤニなしはんだの場合は、別途フラックスが必要となるので注意です。
コテ台
ARYEE はんだこて台 ルーペ
はんだごては熱くなっているので、やけどや火災の原因になります。使用しているはんだごてに合ったこて台を使用するようにしましょう。合っていないものを使用すると、コードの癖などで転げ落ちてしまいます。 作業に集中する為にも、はんだごてに合ったコテ台を使用することが大切です。
コテ先クリーナー
goot こて先クリーナー ST-40
コテ先は、はんだやフラックスなどが付着して汚れてしまいます。コテ先は常にきれいにしておかなければ、失敗の原因にも。 クリーナーは、スポンジかワイヤー状のものがあります。
スポンジの場合は、水で濡らして都度コテ先をきれいにしましょう。ただし、使う度にコテ先の温度が落ちてしまうので、注意が必要です。 ワイヤー状の使い方は、汚れたコテ先をワイヤーに突き刺すようにして使用。こちらは温度が低下しないので、効率的に使用できます。
フラックス
ホーザンフラックス 30ml H-728
フラックスはヤニと呼ばれるもので、ヤニ入りはんだの真ん中に入っています。ヤニなしはんだを使用する時はもちろん、ヤニ入りであっても、はんだの広がりが悪い時は、フラックスを使用すると失敗が減少するのです。
溶けたはんだは表面張力で丸くなろうとします。その表面張力をフラックスで減少させることで、はんだが広がり易くなります。 また、フラックスは接合部の酸化防止、表面保護をしてくれる重要なものです。
はんだ吸取線(ウィック)
goot(グット) はんだ吸取線 CP-1515
はんだ吸取線は、はんだ付けに失敗した時はんだの除去に使用。使い方は、失敗した場所に、はんだ吸取線を置きはんだごてを当てます。溶けたはんだを、はんだ吸取線で吸い取ることで、新たにはんだ付けができるようになるのです。
はんだごての選び方
様々な種類がある「はんだごて」。買う時、どれにすればよいか迷いますよね。 「はんだごて」は使用する用途に合わせて選ぶことが大切です。初めて「はんだごて」を買う時の、選び方のコツを紹介していきます。
種類
goot(グット) ニクロムヒーター KS-80R
電気式のはんだごては、主にニクロムヒーターとセラミックヒーターがあります。ニクロムヒーターは、昔から使用されるタイプで比較的安価で販売されているでしょう。最近の主流は、セラミックヒーターで、温度が早く上がるのが特徴。
goot(グット) ハイパワー セラミック CXR-80
セラミックヒーターには、温度調節機能が付いたものもあります。はんだ付けは、常に適切な温度で使用することが重要。温度調節機能があると、失敗を防ぎやすいです。
グリップ形状
goot(グット) 2段切替式ハイパワー TQ-77
ストレートタイプとガンタイプがあります。 ストレートタイプは、一般的によく使用される形状です。鉛筆のように持ちやすいので、基盤などの細かい作業に向いています。
ガンタイプは、ピストルのような形状をしており、持ちやすさと安定感は抜群ですが、場所によっては使いにくいと感じることも。 初めて購入するのは、ストレートタイプをおすすめします。
コテ先
KeeYees 900M用こて先キット 12本入り
用途によりコテ先を使い分けると作業がしやすくなります。通常、エンピツ型のコテ先がついていますが、エンピツ型は当てる角度を変えられるので、一番標準的で使い易いコテ先です。 他にも、「マイナス型」や「C型」など、作業内容や使い方によって変えると良いでしょう。
はんだ付けの基本とコツ
それでは、実際の工程に沿ってはんだ付けの方法をみていきましょう。基本の工程を4つに分けて紹介していきます。コツやテクニックについては、後ほど紹介。まずは、基本の流れを確認しておきましょう。
基本工程1:はんだ付けを始める前のコツ
1-1、コテ先の温度と状態
まずは、はんだごてのコテ先を温めておきます。基盤へ接合する場合の温度は、340度~360度、最大でも360度は超えないようにしましょう。 次に、コテ先の状態を確認します。コテ先が銀色であれば大丈夫ですが、黒くなっているようなら汚れている証拠。クリーナーできれいにしておきましょう。
1-2、基盤の固定
基盤に部品を配置します。この時部品が動かないように、マスキングテープ等で固定するか、部品の足を少し曲げて固定させましょう。慣れるまでは基盤も机にマスキングテープ等で固定すると、失敗は少なくなります。
基本工程2:はんだ付け前のコツ
基盤には、はんだ付けする銅色のランドと呼ばれる部分があります。そこにはんだごてだけを最初に当てて、ランドを温めておきましょう。この時部品の足部分、リードと呼ばれるところもランドと一緒に温めます。だいたい、2秒~4秒くらいが目安。
基本工程3:はんだを溶かすコツ
はんだごてに、はんだを押し当ててはんだを流し込みます。溶接のように繋ぎ合わせるイメージではなく、流し込むイメージを持つことがコツ。はんだがランド全体に行き渡ったら、はんだのみ離しましょう。はんだごてはそのままです。
基本工程4:定着させるコツ
はんだが隅々まで行き渡るように、2秒程度そのまま温め続けます。ランドに馴染んだら、素早くはんだごてを離し、固めます。最後に、余分な部品の足部分を切り、出来上がりです。
はんだ付けをきれいに付けるコツ・テクニック
コツ1:温度
はんだ付けで失敗してしまうのは、ほとんどが温度が適切ではないことが原因です。はんだは、約250℃で3秒間溶融させると、きれいなはんだ付けができます。
コテ先の温度を管理すること、ランドと部品の足を最初に温めておくこと、 はんだを加熱し過ぎないこと、この3つのちょっとしたテクニックを守るだけで、格段に失敗は少なくなるでしょう。
コツ2:フラックスを知る
フラックスは、はんだを付ける上で重要な役割を果たします。はんだが溶ける少し前に溶け出し、ランドの酸化膜や汚れを洗浄、はんだの表面張力を減少させ広がりやすくし、はんだ表面の酸化を防いでくれるのです。
しかし、フラックスは5秒程度で蒸発してしまうので、その間にはんだ付けを完了させることが重要となります。フラックスが蒸発した後も過熱してしまうと、表面のツヤがなくなり、ガサガサになってしまうので注意しましょう。
コツ3:離す時は
はんだ付けが終了し、はんだごてを離す時にテクニックが必要。離す時は、素早く離すことが重要です。 ゆっくり離してしまうと、はんだに“つの”ができて、きれいではありません。せっかく、それまできれいに出来ていても、失敗となってしまうのです。
熱の伝え方
はんだごての使い方
熱を上手に伝えるには、はんだごての使い方が重要。エンピツ型のはんだごてを基盤に対して直角に当てると、伝わる熱は少なくなります。とがった部分しか基盤に当たらず、基盤と部品の足を必要な温度まで上げることができません。
コテ先をできるだけ多く触れるように、はんだごてを少し寝かせるように使うことが必要です。そのために、鉛筆を持つようにすると、良い角度で当てられます。
コテ先の温度
一番重要なコツは、正しい温度を守ること。そのためには、コテ先をきれいにしておく必要があります。 コテ先が汚れていると、熱を上手に伝えることができません。
また、はんだが溶けない原因は、コテ先が温まっていないうちに作業を始めてしまうから。温度が分からない最初のうちは、温度調整機能付きのはんだを使用すると良いですね。
はんだが溶けない原因
これまでのはんだは、錫と鉛が約6:4で混ざっている「共晶はんだ」と呼ばれるものでしたが、最近は環境問題から、鉛フリーはんだへと移行。鉛フリーはんだは、溶ける温度がこれまでに比べて高いのです。知らずに使っていると、はんだが溶けない、なじまないなどの失敗が起こります。
またはんだが溶けないのは、コテ先の温度が低いということも。 温度調整機能付きのはんだごてを使えばコテ先の温度が分かるので、はんだが溶けないという失敗はなくなります。
はんだ付けの失敗例
良いはんだ付けは、表面がなめらかで山形になります。初めてのはんだ付けは、成功か失敗か分かりませんよね。 以下失敗例を紹介していきます。
いもはんだ
表面のなめらかさがなく、ザラザラとした状態のこと。加熱温度に問題がある場合や、接合部分を動かした場合に起こります。
トンネルはんだ
一見キレイにはんだ付けされているが、なかは空洞になっており、接合されていません。電気が流れず、簡単に外れてしまいます。はんだ付けしている時間の問題や、直後に基盤を動かしてしまうことが原因。
ブリッジショート
はんだ付けした2箇所が、はんだで繋がってしまいショートしてしまった状態のこと。望んでない場所に通電してしまい、部品を壊してしまうこともあります。
はんだ付けのリペアテクニック
リペアテクニックを知っていれば、万が一の失敗も怖くありません。失敗してしまった場合は、はんだ吸取紙(ウィック)ではんだを吸い取り、再度はんだを流し込みます。必要ないはんだを吸い取らせている時、はんだが溶けないからと強く当てすぎると、ランドを傷つけてしまうので、注意しましょう。
吸い取れたら、はんだ吸取紙とはんだごてを同時に離します。はんだごてだけ先に離してしまうと、紙が基盤にくっついてしまうので注意。余分なはんだを取ったら、再度はんだ付けして下さい。
はんだ付けが終わったら
はんだ付けが終わったら、コテ先をきれいにクリーニングしましょう。はんだやフラックスがコテ先に残っていると、黒くなってしまうのです。 またクリーニング後、コテ先を保護する為にはんだをコテ先に盛っておくと、酸化物が付着することを防げます。道具を長く使うためにも、この一手間が大事です。
まとめ
はんだ付けは、温度と時間を守ればきれいに付けられます。あとは、自分に合った道具を使うこと。 電子工作をする上で、避けて通れないのがはんだ付け。逆にはんだ付けを覚えてしまえば、作れるものはもっと広がりますよ。
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