アカモクとは
優れた健康効果が大注目されている「アカモク」。食べた事があるという方も多いと思います。アカモクは、北海道(東部を除く)から本州全般で生育していて、非常に繁殖力があり、スーパーフードとも呼ばれている海藻です。 最近は、ほとんど海藻を食べる習慣のない海外からも、その栄養素の凄さが注目されています。 日本では地域によっては古くから食用とされていました。そんなアカモクの生態や特徴などを紹介します。
アカモクとは(生態について)
アカモクは気泡(浮き袋)を持つホンダワラ類の1つで、浅海に分布し、1年生で秋から冬に生長し、4~7mの長さににも成長します。本州中部では冬から春、日本北部では7月頃に成熟期を迎えます。 気泡は細長い米のような円柱状で通常の葉に似た冠葉をつけ、短い柄を持ち、オスとメスが別々の個体という特徴を持つ雄雌異株です。(まれに雌雄同株の個体があります) 北海道東部を除く日本全国のほか、朝鮮半島から中国、ベトナム北部にまで分布しています。
地方によって様々な呼び名のアカモク
アカモクは各地で様々な地方名があります。 秋田県ではギバサ 宮城県ではアカモグ 新潟県ではギンバソウ 新潟県佐渡ではギンバソウ 富山県氷見市・魚津市ではナガラモ 島根県隠岐ではハナタレ 「ハナタレ」は思わず笑っちゃいますね。「花」のハナなのか「鼻」のハナなのか。どちらにしても親しまれていることには間違いないですね。
アカモクの地方によって認識の違い
日本海側の富山県、新潟県、山形県、秋田県などでは日本海の荒波のため、ワカメなどがあまり育ちませんでした。そんな中、アカモクは逞しく数メートルにも大きく育ちます。 そのアカモクの優れた特徴と美味しさを知っていた日本海側では、古くから盛んに食べられていました。しかし太平洋沿岸では、ほとんど食用とされていませんでした。その理由を説明していきます。
アカモクは太平洋沿岸では食用とされていなかった
太平洋沿岸ではワカメやノリの養殖が盛んに行われており、海藻の種類も、ワカメ、ヒジキ、フノリ、マツボ、ノリ、テンクサなど、食用とされている海藻が豊富でした。 春の海藻の出荷時期には、「磯の開口の期間」という漁業権を持つ漁師さん達だけが許される、海藻を獲って良い日が決められているのですが、数年前までは誰もアカモクを獲る人は居ませんでした。 海を大量に漂うアカモクは船のスクリューや養殖棚にからみつく「やっかいな海藻」とされていました。
太平洋沿岸で注目されるようになったきっかけとは
アカモクが太平洋沿岸で注目されるようになったのは震災後のようです。アカモクは漁師さん達の救世主となりました。 あの逞しい生命力の海藻にに沢山の方が勇気づけられたと思います。(これは私は他人事ではないのでとてもうれしいです)
アカモクの優れた栄養素
アカモクの栄養素で1番はやはりヌメリ成分の「フコダイン」です。メカブやモズク、ネバネバ食品全般に含まれている成分ですが、アカモクには他の褐色藻類(ワカメや昆布など)よりも「フコダイン」の含有量が多いのです。 その他にもカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラルが他の褐色藻類(ワカメや昆布など)より多く含まれています。 冬の荒波の日本海側でも逞しく育つ繁殖力の強さは、それだけ栄養素が優れているという事なのですね。
アカモクのフコダインの効能
アカモクの栄養素の中でも特に多いのが「フコダイン」です。「フコダイン」はモズク・コンブ・メカブなどの海藻独特のヌルヌルとした成分の中にある多糖類の水溶性食物繊維です。 この「フコダイン」にはコレステロール吸収の抑制、血圧降下作用などもあり、その成分をを豊富に含んだアカモクは近年TVで話題になっています。 また、アレルギー症状の緩和や、ガン細胞を自滅させる効果もあります。 アカモクの効果はさらに続きます。
優れた効果は他にも
「フコダイン」の整腸効果で、ピロリ菌除去にも効果的と言われています。コレステロール値を下げる効果も優れているため、内臓脂肪の低下に効果的と言われています。 アカモクは、様々な成人病予防も期待できる「スーパーフード」と呼ばれています。「特に運動しなくてもただ食べればいい」などとも放送されていましたね。 アカモクって本当に頼もしい海藻ですね。 次はそんなアカモクのさらなる効能を紹介します。
アカモクのさらなる効能
アカモクに含まれている「フコダイン」は免疫力増強効果も優れています。体内の免疫を司る細胞を刺激して活性化させて、その効果が免疫力アップにつながり、肝機能の改善にも有効とされています。 また「フコダイン」の整腸作用により、ダイエット効果や育毛の効果も!さらに抗酸化作用も優れているので、美肌効果も期待できます。毎日摂りたい食品ですね。 そんなアカモクですが、1つ食べ方の注意点がありますので確認しておきましょう。
アカモクの食べ方の注意とは
アカモクは健康効果がとても期待できる海藻なのですが、だからといって摂り過ぎは禁物です。同じ褐色藻類(ワカメや昆布など)には「ヨード」という成分が含まれています。 「ヨード」の散り過ぎは甲状腺の病気の原因のもなるため、一度に大量に食べるなど、偏った摂り方はしないようにしましょう。何事も程ほどが適量なのです。 次は上手に摂取したい栄養満点なアカモクのレシピを紹介していきます。
アカモクの生を手に入れた時の食べ方
アカモクや同じ褐色藻類(ワカメや昆布など)は生の状態は茶色っぽい色をしています。それを熱湯にさっとくぐらせると、鮮やかな緑色に変わります。 この色の変化をまずは楽しんで頂きたいです。思わず「うわ~!」と声が出るくらいだと思います。 水洗いした後、中心の茎のような部分は固いので取り除きましょう。そのあとさっと湯通しします。
湯通ししたアカモクはすぐに冷たい水で冷やしましょう。すぐに食べる時はそのままでいいのですが、保存するときは、鮮やかな緑色を保つため、すぐに冷やした方が良いです。 味付けは食べる寸前にしましょう。全体に味付けしてし保存すると色が悪くなってしまいます。冷蔵庫で保存し、2日位で食べきりましょう。 長く保存したいときは、湯通しして水けをきって冷凍保存も出来ますよ。
アカモクは食べやすく刻みましょう
さっと湯通ししたアカモクは食べやすく刻みます。刻めば刻むほど粘りが出てきますので、包丁でたたいて刻みましょう。 フードプロセッサーがあれば便利ですね。ヌメリがありますので、包丁を使う時はお気を付け下さい。このヌメリが重要な栄養素です。 新鮮なアカモクは食感も香りも格別だと思います。シャキシャキ、ツルツルです。後はお好みの調味料をかけてまぜて、ご飯にかけて、さあ、どうぞ!
アカモクと相性バッチリなネバネバ食材
ネバネバ食品のアカモク、納豆、オクラ、山芋を組み合わせた丼はフコダイン満載のスタミナ丼ですね。食欲のない時でもネバネバ食材の特徴でツルツルと食べれて、疲労回復にとても効果的なメニューだと思います。 アカモクを準備しておけば、火を使わず切った食材を乗せるだけと、手軽に作れるおススメの食べ方ですね。
アカモクはこんなメニューにも
クセがなくどんなメニューにも合わせやすいアカモクは、ラーメンのトッピングにも使われています。 ラーメンにアカモクの栄養素がプラスされて、エビの香りとアカモクの磯の香りがこちらにも伝わってきそうですね。とっても美味しそうです。
手軽なアカモクの食べ方
アカモクはすぐに食べられる状態で色々販売されています。毎日の味噌汁に入れたり、お蕎麦やうどんなどのトッピングにしたり、冷たくても温かくても美味しいと思います。 そのままはもちろん、冷奴にかけても。クセがなく食べやすいので、色んなメニューに合わせやすいですね。 毎日、少しずつ体に良い物を摂り入れる事が健康につながります。
アカモクとスイーツも合う(こんな食べ方も)
アカモクは乾燥された状態でも販売されています。このようにお菓子作りにも活用できますね。 こういう食べ方ならダイエット中でも安心して食べれそうですね。小さなお子さんにも喜ばれそうです。 次はアカモクの食べ方動画を紹介します。
アカモクの食べ方レシピ動画を紹介
新鮮な魚介類とアカモクをさっと合わせた栄養満点なお洒落なメニューですよね。 とても簡単に作れるので是非お試しください。
アカモクをチヂミに入れるのは新鮮ですね。野菜もたっぷり入っておつまみにも主食としても美味しそうですね。 私もチャレンジしてみたいと思います。 食べ方を工夫すると毎日美味しく食べられますね。
まとめ
今回はアカモクを紹介しました。アカモクにはこんなにも優れた特徴と効能があったのですね。激しい荒波にも負けない逞しさは私も見習いたいです。 浜辺などにも打ち上げられている事も多いアカモクですが、採取する際は、事故の無いようお気を付け下さいね。 ここ数年の間に急に大注目されるようになったアカモク。もしかしたら私達が気が付かないだけで、もっと他にも、身近な優れた食材があるのかもしれませんね。
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