メバル/分類
スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
メバルはスズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属、 小さな港や堤防でも見掛ける事が出来る 身近な魚です。 根魚、と表現される事が多い魚ですが 夜間は水面に波紋を作るほどタナが高く 中層、表層の仕掛けにも反応。 釣りモノが少なくなる真冬でも 身近に楽しめるターゲットとして ルアーゲームでは大きなジャンルを 確立しています。
メバル/外国名
Japanese Rockfish
Rockfish=メバル属 カサゴ、メバルなどいわゆる根魚を ひとまとめにしてRockfishと呼びます。
メバル/学名
Sebastes inermis
10年ほど前までは Sebastes inermis=メバルでしたが 研究によりさらに細分化される事になりました。 単にメバルと呼ぶのはアカメバル、 シロメバルはSebastes cheni、 クロメバルはSebastes ventricosusとなっています。
メバル/由来(漢字
目張
大きな特徴である目の様子から目張、 アカ、シロ、クロは体色を由来としています。 春告魚とも書き 春の訪れを告げる魚としても有名です。
メバル/生息地域・分布
北海道から九州
メバルの生息域は北海道の南部から 九州地方まで、日本の沿岸部に広く分布しています。 特に九州は魚影が濃く ライトゲームのメッカとして有名です。 大きく回遊しないので魚影が濃い場所、 薄い場所の傾向は明確で 同じ地域でも港によって 釣りやすい、釣りにくいの差がはっきり出る魚です。
メバル/生態・生育環境
メバルの食性、特徴、生育環境をチェック!
メバルの生態から食性、特徴、 生育環境の3つをご紹介。 手軽なポイントでも楽しめるメバル釣りですが 偏食性があり、姿が見えたり海面に波紋があるのに 釣れなかったりするのがメバルの面白いところです。 複数のパターンを用意して 高いゲーム性を楽しんでください!
1/3.雑食性
メバルはプランクトン、虫類やイカの稚魚、 甲殻類に沖から入ってきた小魚まで 様々なベイトを口にする雑食の魚です。 エサ釣りなら活きシラサエビ、 ルアー釣りなら小魚やアミ類を模した ワームの釣りが定番ですが 状況によって食性が偏る魚なので どのエサに強く反応するのか、 アタリを探すような高いゲーム性が生まれました。 地域ごとに特色があるので 情報をチェックして釣りの準備を整えましょう!
2/3.メバルは夜行性!
大きな目を持つ魚なので 目が良く夜間の光を好みます。 釣りをするなら夜釣り、 常夜灯や高速道路の電灯など 光のある釣り場がおすすめです。 頭を上に向けて立ち泳ぎする事も特徴で 中層から海面付近を漂うエサを探して 周囲を泳いでまわります。
3/3.海草帯から岩礁帯へ移動
メバルは産卵ではなく孵化させて 稚魚を生む卵胎生の魚です。 12月から2月にかけて海草や藻の多いエリアで 稚魚が産まれます。 稚魚は成長に伴って、 大型のエサを獲得できる岩礁帯へ移動。 港や磯など潮通しの良いエリアで 成熟し徐々に行動範囲を伸ばしながら 産卵へと向かうサイクルを持っています。 大型が狙いやすいのは 産卵が絡むタイミングになりますが お腹が張っているような固体は 資源保護を考えてリリースしてあげましょう。
メバル/特徴・形態
アカ、シロ、クロの違いをチェック!
同種とされてきたメバルですが アカ、シロ、クロと3つの魚に はっきり分類されるようになりました。 混ざって釣れる事もありますが 種類によって傾向があるので 違いをチェックしてみましょう! 代表に選ばれた赤メバルは通称金メバル、 やや赤みがかったゴールドの体色が特徴で 内湾に多いといわれています。 もっとも良く釣れるのはシロメバルで、 真っ白な固体はすぐに判別できますが 色が濃いものはアカメバルにそっくりです。 こちらも内湾に多く、もっとも大きくなるメバルです。 最後にご紹介するのはクロメバル、 こちらは黒やグリーン、ブルーを感じる体色で 磯や沖の岩礁帯に多い事が特徴。 タナは他の2種と比べて低く 底付近を中心に生活しています。
メバル/釣り情報
メバル釣り情報を5つに分けてご紹介!
メバルが狙える時期と釣り場、 エサ釣りやルアー釣りの方法をご紹介。 おかっぱり、船釣りどちらでも楽しめますが 浅い場所を好む魚なので 基本的には岸に近い場所を釣ります。 大型を釣るには経験やテクニックが必要になりますが 小型は気軽に楽しめる釣りなので これから釣りを始める方にも おすすめできるターゲットです。
1/5.メバルが狙える時期と釣り場
メバリングおすすめのシーズンは春と秋。 適水温から離れる季節は 水深のある場所へ移動するので 岸からは釣りにくくなります。 釣り場は常夜灯のある港が定番。 足元が整備されているので 初心者の方でも楽しみやすい釣り場です。 大型を狙う場合はゴロタ浜や磯、 沖釣りでは岩礁帯がメインになります。 夜間の磯やゴロタ浜は危険が伴うので 安全のために必要な装備の準備をして 慣れた方と一緒に出かけるようにしてください。
メバルが釣れる時期&シーズンや時間を検証!夏冬での違いもご紹介
メバルの釣りやすい時期についてのまとめです。ハイシーズンとオフシーズンに加え釣りやすい時間帯も解説しています。春のナイトーゲームなら初心者で...
2/5.岸からのエサ釣り
岸からのメバル釣りといえば関西のエビ撒き、 活きシラサエビを使った釣りが有名です。 ピョンピョン跳ねるので 日中でもメバルの興味をひきつけます。 夜はアオイソメでもOKです。 どちらの釣りも1号程度の柔らかい磯竿に 道糸2号、ハリスは1.5号の細仕掛けがおすすめ。 水深が深い場合はリールが付いた竿に 遊動式のウキが便利です。 小型しか居ない場所でも柔らかいのべ竿を使えば メバルの引きをバッチリ楽しめます。
3/5.岸からのルアー釣り
メバル釣りで最も人気の高い釣り方です。 ルアーゲームらしくメバリングの名前で 製品が展開されています。 ジグヘッドとワームの組み合わせだけでなく メタルジグやペンシルなどハードルアーでも メバルを狙う事ができます。 操作は投げてゆっくり巻くだけなので 初めての方でも安心。 仕掛けはメバル用のルアーロッドに 2000番前後の小型スピニングリール、 ラインは3lb程度でOKです。 様々な状況に対応するために 複数の仕掛けが考案されていますが まずはシンプルで釣りやすい ジグヘッドとワームの仕掛けで メバリングを始めてみてください。
メバルの仕掛けを説明!作り方や夜釣り時の方法もご紹介!
ワームを使った各種リグ、おすすめのルアーなどメバル釣りの仕掛けを細かく紹介しています。また夜釣りでのメバル釣りに有効なポイントも動画付きでま...
4/5.船からのエサ釣り
船からのメバル釣りは季節限定のイワシメバルと 浅場で楽しむエビメバルが人気です。 イワシメバルは接岸する小型のカタクチイワシを 活きエサに使う珍しい釣りで、 岸の見える程度の沖まで出て 数、型を狙う釣り方です。 偏るベイトパターンに対応した釣りなので 時期、地域が限定されますが良く釣れます。 エビメバルは東京湾奥の伝統、 こちらも浅場でメバルを狙う釣りです。 エサは活きモエビを使用、 沖を狙う場合もありますがほとんどが 障害物をタイトに狙う ルアーゲームのように楽しめます。 どちらの釣りも専用の竿、 仕掛けが市販されているので 初めての方でも気軽に挑戦出来る釣り方です。
5/5.船からのルアー釣り
大阪湾、東京湾など都市が近いエリアでは チャーターボートを使った 夜のボートメバリングが人気、 数、型ともおかっぱりより効率よく楽しめます。 タックルはおかっぱりのメバリングそのままでOK、 仕掛けもそのままで楽しめます。 釣り方はおかっぱりの巻く釣りよりも ボート特有の打つ感覚が強い釣り方で 障害物を周りながら良いコースを 巻いてくるようなイメージになります。 キャストの精度に優れ 擦れに強いラインが使える ベイトフィネスタックルもおすすめです。
メバル/味・選び方
購入時は目をチェック!
魚体から眼球が飛び出すほど 大きな目を持っている魚ですが 鮮度が落ちてくると徐々に窪んできます。 目に色艶があってハリのあるもの、 身に締まりのあるものを選びましょう。 締まった肉質の魚で食感はハリがあり味わいは淡白。 寝かせるとやや甘みが出てくるので 刺し身は少し寝かせてから、 すぐに食べる場合や小型のものは 煮てやわらかく、味を付けるような料理が最適です。
メバル/栄養・寄生虫
定番のアニサキスに注意
他の魚同様、注意が必要になるのは 内臓に寄生するアニサキスです。 魚が死ぬと身まで進入しようとするので 鮮度を重視し処理は早めに行う事で リスクを低減出来ます。 他の線虫類が寄生している場合もあるので 目視で除去しながら調理を進めましょう。 寄生虫がいない個体も多いです。
メバル/料理・調理方法
メバル調理のポイントを3つに分けてご紹介!
メバルの捌き方、各種料理と おすすめの料理を紹介しています。 身はハリがありますが火を通しても 硬くなりすぎず、根魚類らしい 美味しい出汁が楽しめます。 過去には庶民的な魚でしたが 現在はやや高額な魚になっています。
1/3.メバルの捌き方
メバルの捌き方を紹介している動画です。 小型で尖った部分の多い魚なので 怪我に注意しながら捌いてみましょう。 細かい鱗が残らないよう丁寧に除去し、 エラ蓋の上から斜めに包丁を入れて 頭を落とし、腹を開いて内臓を取り除いてください。 腹膜に包丁を入れて血合いを洗い水気を取りましょう。 丸ごと使う場合はこのまま、 お刺し身にする場合は三枚に卸し 腹骨をすき取って皮を引けば完成です。
2/3.大型は刺し身、小型は煮こみがおすすめ!
大型ほど脂のノリが良く刺し身が美味しい魚です。 数日寝かせると適度なハリを残したまま 甘みが出て味が良くなります。 小型は身が硬く味が淡白なので スープや煮物、蒸し物がおすすめ。 メバルといえば煮付けが定番です。 貝やトマトと煮込むズッパディペッシェ、 具の多いアクアパッツァ風の料理は 他の食品とメバルの出汁が複雑に絡み合って 小型でも美味しく食べられます。
3/3.おすすめ料理 メバルのズッパディペッシェ
材料 (1~2人分) めばる1尾 あさり200g程度 ニンニク 2かけ プチトマト6~8個 水100cc 白ワイン 100cc 塩コショウ適量 オリーブオイル(炒め用) 大さじ2杯 パセリ(みじん切り) 適量 鷹の爪(輪切り)お好みでひとつまみ オリーブオイル(仕上げ用) 大さじ1杯 ■ あさりの砂抜き用塩水 水500cc 塩大さじ1杯
1 めばるの鱗を取り、腸を取ったら水洗いしてね♪クッキングタオルで水気を拭きとってから塩コショウを振ってね♪ 2 にんにくをみじん切にしてね♪ 3 フライパンにオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れて中火で温めてね♪ 4 ニンニクの香りがオイルに移ったなと感じたら、めばるを投入して軽く両面を焼いてね♪ 5 4に水を投入し強火で沸騰させたら、蓋をして弱火で10分ほど蒸してね♪ 6 5に砂抜きしたあさりと半分に切ったプチトマトを加えて、あさりの蓋があくまで蒸してね♪ 7 あさりの蓋が開いたら白ワインを投入し強火で5分ほど煮たらオリーブオイルを回しかけてから火を消してね♪ 8 皿に盛り付け、みじん切りにしたパセリを散らせば出来上り♪熱々のうちに召し上がれ♪
メバル/その他
尺メバルを釣るために
メバル釣りの大きな目標となる 30cmを越える大型、尺メバル。 狙うためには大型化出来る条件の揃った 魚影の濃い地域で釣りをする必要があります。 釣り場は磯、ゴロタ浜など地形が険しく 流れの強いポイントがメイン。 産卵を意識した固体が接岸する 12月から2月のシーズンが狙い目です。 ワーム、ルアーどちらにもチャンスがあるので ベイトパターンを予測して 複数試してみてください。 大型は引きが強く釣り場も険しいので 8lb前後のラインを巻いた タックルを用意しておきましょう。