トレッキングポールってなに?
ドラクエⅤの主人公が持っているのはシングルのトレッキングポールだ。
修行僧の持っている杖(錫杖しゃくじょう)も。
片や日曜日の昼下がり、家の前を通りゆくシニアが持っているのがダブルのトレッキングポールだ。
以前BS-1で放送されていた。グレートトラバースの田中陽気が使っていたのを見た人もいるだろう。
昔、避難小屋にスキーのポールが置いてあったのをご存知の人もいるのではないだろうか?
辛い登山を補助してくれるアイテムそれがトレッキングポール。
トレッキングポールにはシングルとダブルがある
トレッキングポールとは一言でいうと「杖」
まずはトレッキングポールの種類や機構について解説する。
シングルトレッキングポール
シングルのレッキングポールは身体のバランスを取るのが主な目的。
登山中は荷物をたくさん入れたザックを背負って不整地を歩くので、バランスが崩れる。
それを適時支えてくれるのがシングルのトレッキングポールだ。
推進力は期待できないが、初心者でも扱いやすい。
ダブルトレッキングポール
ダブルのトレッキングポールの効果は推進力。
両手で使うのでジャマになるイメージがあるがそこまでジャマにならない。
両手を使う岩場や鎖場では片手で持てるし、簡単に伸縮できるので差し掛かる前に準備すればよい。
長さの調整
トレッキングポールは使用時は長くして、使用しない時は短くして携帯できる。
長さの調整は大きく分けて伸縮式と折り畳み式がある。
折り畳み式はショックコードで繋がっているだけなので計量、伸縮式は微調整ができるメリットがある。
折り畳み式は基本的に長さ調整ができない、伸縮式は軽さにデメリットがあるのを覚えておこう。
トレッキングポールを使って変った「お散歩」
僕がはじめてトレッキングポールを手にしたのは、数年前の誕生日プレゼント。
存在を知ってはいたけど、体力維持が目的のお年寄りが使っているイメージで、自分で買おうとは思わなかった。
それでも買ってくれたので使うことに。
山に入る前に近所を散歩してみた。同じ格好をした人とすれ違うがみんな姿勢がよいのに気付く。
自分の姿勢がよくなっていることにも気付く。
そしていつもより前を向いて歩いていて、空を見ながら歩いていた。
前を向いて歩くと気持ちまで前向きになるのだ。
トレッキングポールを使って変った「登山」
お散歩で気持ちよく歩けたのだから、登山で使ったらもっと気持ちよいだろうと、勇んで山へ。
でもやっぱり登山はキツイ。
急登では下を見て息も絶え絶え。
それでも両手に持ったトレッキングポールでいつもより楽に進める。
実際にコースタイムは30分も縮んだし、下山時に膝が笑うこともなかった。
鎖場ではジャマに感じることもあるが、気持ちのよさや身体にかかる負担の方が勝る。
いまでは僕の登山には欠かせないアイテムになった(忘れたら取りに行く)
使用歴2年がおすすめするトレッキングポール3選
僕が今使っているのは、素材がアルミで、ロック機構がカムロックのモデル。
カーボンモデルも魅力だがトレッキングポールは元々が軽いアイテムだ。
数倍の価格差を実感できるか疑問を感じる。
それらを踏まえ、登山歴5年、トレッキングポール歴2年の僕が初心者におすすめのトレッキングポールを3つ紹介する
DABADA アルミトレッキングポール
アルミ製で軽量。
細身なので剛性感は低いが低価格が魅力。
体力増進、低山を楽に楽しみたい人におすすめだ。
長さ調整は本体を回して固定するスクリューロック式
シナノ初心者モデル ロングトレイル 125
本体(シャフト)はDABADAの商品より太く剛性がある。
長さ調整がワンタッチで行えるカムロック式でストレスがない。
その分若干重さは増すが、僅かな差。剛性からくる腕のへの負担を少なくしている。LEKI クレシダ FX カーボン AS
軽いは正義という人にはこちらをおすすめする。
片側20gほどの差をどう捉えるかだが、ハードな山に挑む人は候補に入れて欲しい。
また徒歩での旅に行こうと考えている人は数グラム単位での軽量化が大切なのも伝えておく。
トレッキングポールは空を見せてくれる
はじめてトレッキングポールを使ったときの感想は「空が大きく見える」だった。
歩くのも確かに楽になったが、普段いかに下を向いて歩いているかに気付いた。
最近気分が沈んでるなと感じている人はぜひトレッキングポールを持って外に出てみて欲しい。
空の広さを感じるはずだ。
photoAC