オーナーの田堀さんにインタビュー!
先日、和歌山県古座川町にある「一枚岩自然公園キャンプ場」にて、キャンプをしました。その際、オーナーの田堀さんからお話をお聞きしましたので、キャンプ場を設立した経緯や思いなどをお伝えします。
キャンプ場の背景にある理念や想いを知ると、キャンプを何倍も楽しめるでしょう。
運営母体について
ソウカワ
突然のお声かけにもかかわらず、お話くださりありがとうございます。
田堀さん
こちらこそありがとうございます。インタビューなんて初めてで緊張します。
ソウカワ
まず、道の駅と併設されていらっしゃいますが、運営母体としてはNPO法人ですか?それとも個人事業主や会社などの形態ですか?
田堀さん
個人事業主です。詳しくいうと建物は町の所有となっていまして、3年前に町が募集していた施設運営に申し込んだのがきっかけです。
ソウカワ
最近増えていますよね。しかし、個人事業としてやられていると聞いて驚きました。スタッフさんもたくさんお見かけしましたので……。
田堀さん
本当に大変ですよ!でもね、キャンプ場や町興しのために頑張りますよ!
古座川町について
ソウカワ
古座川町についてお聞きしてもいいですか?
田堀さん
はい、実は古座川町ってこれまで観光に力を入れてこなかったんです。
ソウカワ
そうなんですね。どのような背景があるか教えてください。
田堀さん
古座川にはこれまで、長く人が暮らしてきた歴史があります。しかし、人を呼び込む努力をしてこなかったんですね。私はその仕組みをしっかりと整えたくて事業に取り組んでいます。
ソウカワ
素晴らしいですね。
田堀さん
あまり言いたくありませんが、田舎にはマナーを守ってもらうためのルールがないんです。そのため、まずはキャンプ場と道の駅から整備をしていこうと考えています。具体的には、世の中のキャンプ場で共通認識となっていること(焚き火・ゴミ・利用ルールなど)を取り入れて、キャンプ場からも示して守ってもらえるようにしているところです。
ソウカワ
とても大切なことだと思います。私自身もアウトドアやキャンプに関する仕事をさせていただいて、利用者側のマナーやモラル向上の助けになればと考えてます。
田堀さん
3年こちらの施設を運営していますが、最初は大変でした。もちろんいいキャンパーさんもたくさんいらっしゃいますが「キャンプなんかタダやろ」という人やお金を払っていただいても好き放題されることがありました。
ソウカワ
それは大変でしたね。どのようなことに取り組まれて今の状態にされたんですか?
田堀さん
ありきたりですが、地道に声を掛け続けました。何も言わないから変わらないんだと。注意を繰り返すうちにそのような人は来なくなりました。繰り返すうちに「お金を払ってゴミを処理してくれる」「静かなキャンプを過ごしたい」「適切なサービスを受けたい」と考える人の比率が増えました。
ソウカワ
それは素晴らしいことですね!僕もそのようなキャンパーになりたいし、増やしたいと考えています。
田堀さん
こちらがしっかりと伝えるべきことを伝えて、古座川の住民・利用者ともにいい関係を作りながら、残していきたいという想いで取り組んでいます。
古座川の課題
ソウカワ
3年間、田堀さんが一生懸命取り組んで改善が進んでいると感じました。常連の方やファンになっている方についてはどうでしょう?
田堀さん
ありがたいことに常連になってくださる方はいますね。ただし、この地域の課題として水害が多いことが挙げられます。そのため、キャンプ場として整備しきれないんです。古座川町は川と一緒に生きている土地。洪水や氾濫がよく起こります。実際に10年前には道の駅(サイトより高い国道沿い)まで水浸しとなりました。
ソウカワ
それは大変ですね。そうなるとおっしゃるようになかなか整備に取り組めませんよね。
田堀さん
それだけこの地域は水との戦いがあります。先ほど言ったような問題があるので、芝生を敷けない(洪水があるとサイトが流される)ことやトイレを設置できないなどの課題が出てきます。しかし、最近は水害が収まっているため、まずは夏の繁忙期だけでもレンタルトイレを設置してみようか?と計画中です。
古座川町の魅力についてはこちらをチェック!
「一枚岩自然公園キャンプ場」のオーナー田堀さんにお話をお聞きしました。イベントや予約状況などの情報は、公式サイトやSNS、なっぷから確認できます。当記事を読んで気になった方は、ぜひチェックしてみてください!
出典:ライター撮影