シュノーケルについて
シュノーケリングをするときに使うアイテム
シュノーケルはマスクやフィン、ベストとと共に使われる、シュノーケリングというウォータースポーツで呼吸をするための道具です。
シュノーケリングはライセンスが無くても手軽に海の中を覗くことができ、大人から子供まで誰でも楽しめます。プカリと浮かぶだけでも海は気持ちいいですが、海中では水族館とは違った自然な生き物たちの姿を見ることができるでしょう。
シュノーケリングとダイビングの違い
どちらもマスクやフィンを付けて海の中を探検するものですが、ダイビングにはライセンスが必要です。素潜りに近いシュノーケリングと違って呼吸をするための酸素ボンベを背負って潜るもので、スキューバダイビングとも呼ばれています。
ダイビングはボンベの空気を使って呼吸ができるので、シュノーケリングよりも長い時間海の中を楽しむことが可能です。ですので、シュノーケリングとは一味違った海の世界を楽しむことができるでしょう。
シュノーケリングとフリーダイビングの違い
ライセンスが無くてもできるアクティビティにはフリーダイビングや、スキンダイビングというものもあります。シュノーケリングより深いところに潜りますが、ダイビングのようにボンベは背負わずに長時間息を止める形なので素潜りの技術が必要です。
フリーダイビングなどはシュノーケリングと違い、浮力を得るためのベストやジャケットは着用しません。そのため、万が一の事故を防ぐためにサポートや監視体制の整ったところで行う必要があります。
シュノーケリングができる場所
シュノーケリングには、できる場所とできない場所があります。特に遊泳禁止になっている場所では絶対にしないでください。船の航路や漁業場所になっていたり潮流が速い場所もあり、海では危険と隣り合わせです。
また、1人で行うのは危険なので必ず2人以上でチームを組んで常にお互いを確認し合い、気付いたらいないということがないよう注意しましょう。今回は、安全に楽しむためのシュノーケルの基本的な使い方を紹介します。
安全に楽しむための基本的な使い方
海中を見るためのマスクの基本的な使い方
水中を見るためのマスクには、大人用と子供用があります。顔の大きさには個人差があり子供の場合は10歳前後でサイズが変わることが多いので、大人用のほうが合う子と子供用のほうが合う子がいまので注意してください。
子供に無理に大人用のサイズをつけさせると、マスクの中に水が侵入したり溺れる原因になるので危険です。また、マスクは素材によって付け心地が変わるので、自分に合ったマスクを選ぶのが一番の正しい使い方となっています。
マスクのお手入れについて
- 新品のマスクは製造過程でつくコーティング剤などの影響で曇りやすい状態なので、使う前に洗っておきましょう
- 日焼け止めが付着すると曇る原因になるので、定期的にクレンザーや研磨剤入りの歯磨き粉でレンズの内側を洗いましょう
呼吸をするためのシュノーケルの使い方
シュノーケルによく使用されている素材には塩ビ製やエラストマー製がありますが、ゴム独特の味や臭いがします。一方、ゴムの味や臭いが少ないシリコン製のものは熱などにも強く、長持ちしやすいのでおすすめです。
また、どんなに正しい使い方をしていても波のせいで給気部分から海水が入ってきてしまうのは避けられません。そのため、波除けが付いているものならより安心してシュノーケリングを楽しむことができるでしょう。
海中を進むためのフィンの使い方
潮の流れが早いところではフィンがないと陸に戻れません。安全のために必ず着用しましょう。シュノーケリングの際は、ストラップタイプのフィンがおすすめです。ストラップタイプだとマリンシューズと一緒に履くことができます。
間違った使い方としてバタ足の様な動きをしたり、膝を曲げすぎたキックがありますが、これでは水をうまく捉えることができません。太ももから脚全体をしならせることを意識して動かすようにしましょう。
フィンを履くときの注意点
- 水辺から離れたところで履くと移動するときに転倒しやすく危険です
- フィンは浅瀬や水辺のすぐ手前で履くようにしましょう
- ストラップ付きの場合は、ストラップをしっかり止めましょう
ベストやライフジャケットは絶対着用する
ベストやライフジャケットは、安全に楽しむために必要なアイテムです。万が一溺れても、ベストを着ていれば助かる確率が格段に上がります。潮流が速いところに嵌まったり、突然足がつってしまっても身体を浮かせることが可能です。
子供はもちろん、大人も着用しましょう。ベストやライフジャケットは身体に密着させることでその効力を最大限に発揮してくれるので、ゆとりができないようにしっかり装着するのが正しい使い方です。
使い方と合わせて知っておきたい呼吸のコツ
シュノーケルのくわえ方のコツ
シュノーケルのくわえ方は、マウスピースの部分を歯で噛むのではなく唇でくわえます。まず「あ」の口でマウスピースの部分を口に入れ、「い」の口でマウスピースの部分を軽くくわえましょう。最後に「う」の口で口をすぼめます。
お子さんに教えるときも、口を「あ・い・う」の順で動かすので覚えやすいでしょう。誰でも簡単に基本的なシュノーケルのくわえ方を覚えることができます。また、鼻ではなく口で呼吸するので事前に練習しておくと安心です。
シュノーケルの中に水が入ったら
シュノーケリングをしていると波の影響で吸気部分に水が入ってしまうことがあり、そのまま呼吸すると水を飲んでしまいます。その水をシュノーケルから出す「シュノーケルクリア」をすれば、海面から顔を離さずに水を出すことが可能です。
やり方は口から息を勢いよく吐き出すだけと、とても簡単なものになっています。排水弁が付いたシュノーケルなら、吐き出す空気が少なくても簡単にシュノーケルクリアすることができるでしょう。
マスクの中に水が入ったら
マスクの中に水が入ってしまったときは、シュノーケルと同様に「マスククリア」をして水をマスクの外に出します。やり方はおでこにマスクの上部をぴったりとくっつけ、手でマスクを押さえて固定しましょう。
そのまま鼻から長く息を吐き出すと、吐き出した息と一緒にマスク内の水がマスク下部のスカート部分から外に出ていきます。口から息を吸い鼻から長く息を吐くコツを掴めると、簡単にマスククリアができるようになるでしょう。
シュノーケリングをするときの注意点
基本的なシュノーケリングのルール
シュノーケリングは手軽に始めることができますが、油断は禁物です。波や潮の流れ、天気の急変や毒のある生き物との接触などのリスクをきちんと理解して、万が一の事態に備えて対処法や器材の正しい使い方などを身に付けておきましょう。
基本的なルールとしてはあらかじめシュノーケリングが可能な場所か確認したり、天候や満潮・干潮・潮流などを事前に調べておきます。また、飲酒後や体調が優れないときには絶対にやめましょう。
サンゴを傷つけないための注意点
海の中できれいなサンゴ礁を見つけると、思わず癒されるでしょう。そんなサンゴはとても傷つきやすい生き物なので、昨今の海水温の上昇がサンゴが苦しむ原因になっています。
シュノーケリング中に休憩した場所が岩だと思っていたらサンゴだった、というのも傷つけてしまう原因です。休憩をするときは必ず陸に上がってからにして、万一サンゴの上に立ってしまった場合もフィンで傷つけないように注意しながらそっと離れてください。
海の事故の場合は118番に連絡
万が一シュノーケリング中に事故が起きて溺れたり流された場合、陸上からは助けられない状態のときは警察の110番ではなく海上保安庁の「118番」に連絡をしましょう。警察と海上保安庁では管轄が違い、海の事故は海上保安庁の管轄です。
ライフセイバーなどが救出できる状態であれば、119番に連絡して浜辺に引き上げて救急隊を待ちます。これらの番号に連絡することがないよう、安全に注意しながら楽しむのがベストです。
覚えておくと役立つテクニック
少し深く潜ったあと耳に違和感がある場合、その感覚を元に戻すことを耳抜きと言います。耳抜きの方法は鼻をつまんだ状態で鼻から優しく息を吐く、意図的なあくびで喉の奥を広げる、唾を飲み込むの3つです。
適した方法は人によって異なるので、自分がやりやすい方法を探してみてください。耳抜きをせずにシュノーケリングを続けると中耳炎になるリスクがあるので、無理に続けるのは絶対にやめて深く潜りすぎないようにしましょう。
正しい使い方でシュノーケリングを楽しもう
今回はシュノーケルの使い方や、シュノーケリングの注意点などをご紹介しました。シュノーケリングはライセンスが不要なので、大人から子供まで誰でも手軽に楽しめるアクティビティとして人気があります。
初めてでも安心して挑戦するための基本は、正しい使い方をすることです。また、基本的なルールやマナーを守ることは、自分の命を守ることにつながります。安全に注意して、正しい使い方でシュノーケリングを楽しんでください。
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出典:unsplash.com