見どころが多くダイバーから人気
石垣島とは
石垣島は日本列島の最西端にある島で、沖縄本島からは南西方向に約410kmに位置します。沖縄県では本島と西表島に次いで3番目に大きな島で、飲食店やお土産店も多くリゾート気分を満喫できるところになります。
冬でも最高気温が20℃を超える温暖な気候が特徴で、きれいなビーチでは3月中旬から海水浴が可能。また、ラムサール条約の登録湿地になっている「名蔵アンパル」や、トトロに似た鍾乳石がある「石垣島鍾乳洞」といった自然の観光地も豊富です。
石垣島はダイビングにも最適
石垣島の温暖な海はサンゴが繁殖するのにも適した環境で、周りにはカラフルな熱帯性の魚たちが群れをなしています。また、時にはマンタやウミガメのような大きな生き物と一緒に泳ぐことができる、ダイビングにも人気のスポットです。
以下ではそんな石垣島のダイビングスポットの概要についてご紹介し、おすすめのスポットをエリアごとにご紹介していきます。本記事は2022年5月4日の情報をもとにしました。お出かけの際は最新情報をご確認ください。
観察できる生き物が豊富
1.春から夏にはウミガメが見頃
産卵が始まる5月から9月にかけてはウミガメに高確率に出会えるシーズンです。日本国内に生息する5種類のうち、アカウミガメとアオウミガメ、タイマイの3種類を石垣島で観測することができます。
石垣島の西部にある大崎周辺や川平エリアの米原ビーチ、南部の石西礁湖などがウミガメウォッチングで有名な場所です。
2.大人気のマンタに1年中会える
石垣島のダイビングで特に人気の高いターゲットがマンタです。最大で体調が9m近くにまで成長する大型のエイで、空を飛ぶような優雅な泳ぎを見せてくれます。
特に「根」という海中の岩やサンゴの山の周辺は、マンタが体に付いた寄生虫を掃除してもらうために立ち寄るため、出会える確率が高いところです。夏は川平エリアの「川平石崎マンタスクランブル」、冬は南部の「パナリビックコーナー」といった有名ポイントがあり、シーズンを問わずマンタを鑑賞することが可能です。
3.サンゴ礁の生き物は種類が豊富
世界中で約800種類といわれるサンゴのうち、300種類ほどが石垣島の海域で生息しています。菊のような外観の「キクメイシ」や蛍光オレンジやパープルに光る「ハナガササンゴ」のようにサンゴそのものの鑑賞も楽しめるエリアです。
また、サンゴ礁は魚たちの住み家としても重要な場所で、ナポレオンフィッシュなどの大きな生き物や、カクレクマノミやオヤビッチャといった小型で色鮮やかな熱帯魚が多く生息しています。
ダイビングエリアの概要
1.北部エリアはダイビングの穴場
北部エリアは市街地から少し離れていて、ダイビングショップやホテルが少ない場所です。石垣島らしい素朴な雰囲気を楽しみながら、静かに過ごしたいダイバーから人気があります。
伊原間や伊土名などの海岸付近には多くのポイントがあり、乗船時間は5分から30分ほどなので、船酔いが気になる方にもおすすめです。最大水深が20m以下のスポットが多く、ビギナーからも人気があります。
2.川平エリアはマンタと出会えることで有名
川平湾(かびらわん)は石垣島の北西部にあり、日本百景にも選ばれた景勝地です。白いビーチとエメラルドグリーンの海とのコントラストがきれいですが、流れが強いため遊泳は全面禁止になっているのでご注意ください。
周りにはきれいなサンゴや魚たちを鑑賞できるダイビングスポットが点在しています。夏を中心にマンタが見られる場所もあり、近くの港からなら10分程度で到着できるのも魅力です。
3.流れが弱くビギナーにも人気の西部エリア
川平湾の南にあるエリアで、大崎ビーチや名蔵湾の周りにはビギナー向けの穏やかなポイントが密集しています。南部や川平のコンディションが悪い場合にも気軽に移動できる便利なスポットです。
また、御神崎や屋良部崎といった岬周辺は潮の流れが速く、時にはバラクーダやマグロといった大型の回遊魚も現れます。
4.国内最大級のサンゴ礁がある南部エリア
南部エリアには国内最大のサンゴ礁・石西礁湖があります。市街地にも近く、島内でもダイバーから人気のエリアです。水深の浅いエリアが多いため初心者からも人気があります。
海域には竹富島や黒島などの多くの島々があり、場所ごとに異なるサンゴや魚の種類を楽しめるのもおすすめ点です。新城(パナリ)島の近くには新しいマンタスポットも発見され話題になっています。
石垣島のダイビングスポット【北部】2選
1.ビッグマウンテン
梅雨の合間の晴
— ban-chan (@banchan12) June 18, 2021
久しぶりにホームにダイビングに行けそうなのでWAKWAK#石垣島北部ダイビング #japan_okinawa_ishigaki #nikond850 #z330x2 #105mmmacro pic.twitter.com/r3kKblsBH5
伊原間(いばるま)地区の西側の東シナ海にあるポイントです。水深10m程度の白砂の海底は透明度が高く視界がよいのが魅力です。沖に向かって進んでいくと、深さ15mほどの場所に山のような大きな根が現れます。
伊原間港からも近い立地にあり、深さが最大18mほどで流れがほとんどないので、ビギナーのダイバーも安心して潜ることができます。
にぎやかな魚の群れを満喫
1日目11/27(金)
— 帝京科学大スキューバダイビングサークル (@scuba00teika) November 30, 2015
場所:石垣島(ビッグマウンテン)
1本目
最大水深:17.4m
透明度:20m
水温:26℃
陸上は曇りだったため肌寒かったですが
海中は26℃と暖かかったです pic.twitter.com/2xSVTdZIaw
ビッグマウンテンは水深5mから18mまでの根が連なっていて、多くの種類の魚たちを鑑賞できるのが魅力です。キンメモドキやスカシテンジクダイが群れをなして泳ぐ姿は、ダイナミックで見応えがあります。
ほかにも、鮮やかな赤色が特徴のユカタハタが、アカシマシラヒゲエビにクリーニングされる姿や、砂地に生息するウミウシやミナミホタテウミヘビといった多彩な生き物を観察できます。
2.伊土名(いとな)ドーム
石垣島の中北部にある地形が特徴的なポイントです。トンネルの先にある広い空間(ドーム)が特徴で、亀裂の入った天井から光のシャワーがさしこむ様子は、幻想的と評判です。
流れが強いときもありますが、ドームの部分の深さは11mほどなので、ビギナーやブランクのあるダイバーでもチャレンジすることができます。
地形だけでなく生き物の種類も豊富
洞窟内では光のショーだけでなく多彩な生き物たちの観察も楽しめます。群生するエダサンゴが光を浴びて美しく輝く姿は必見です。春先には運がよければ「コブシメ」という大型のコウイカが産卵する貴重なシーンを見ることができるでしょう。
洞窟の周りにはナポレオンフィッシュのような大型魚や、クマノミなどの小型魚も生息しているので、ぜひ探検してみてください。
石垣島のダイビングスポット【川平】2選
1.川平石崎マンタスクランブル
川平地区の浅瀬にあるサンゴが群生するポイントで、近くのダイビングショップからはボートで15分ほどで到着します。根の上の水深は10m程度で、流れもほとんどないため初心者でも気軽に潜ることが可能です。
東西600m・南北200mに渡る広いエリアで、マンタとの遭遇する確率が高いことで世界的にも知名度が高くなっています。サンゴ礁に住む魚たちも多く、観察を満喫できるスポットです。
世界的にも有名なマンタスポット
このエリアにマンタが多い理由としては、エサになるプランクトンが多いことがあげられます。根の周りはクリーニングステーションにもなっていて、複数のマンタが同時に現れることが珍しくありません。
冬は北風が強い場所ですが、5月になると波が穏やかで透明度が高くなり、ダイビングに適したシーズンになります。もしマンタに会いたいなら9月から10月がおすすめです。マンタの繁殖シーズンで、最も遭遇する確率が高くなる季節になります。
2.マンタシティポイント
最大水深が約20mで、流れがほとんどない初心者にもおすすめのポイントで、水深10mほどの根の部分にマンタが集まりやすくなっています。
淵の部分に足を付けて、透明度の高い海を見上げるようにして観察するスタイルです。10数年ほど前に見つけられた比較的新しいポイントで、スペースの関係で停泊できるボートが5艇までという制限があります。
マンタウォッチング以外にも魅力が満載
こちらはマンタを探しに移動するのではなくて、メインの根のところで来るのを待つのが一般的なスタイルです。いったんマンタがやってくると、ホバリングや旋回を繰り返すことが多く、長い時間鑑賞することができます。
周りにはサンゴ礁が発達していて、ナポレオンフィッシュのような大物からウミウシやカエルウオのようなマクロ生物まで多彩な生き物がいるので、マンタを待つ間も充実した時を過ごすことができるでしょう。
石垣島のダイビングスポット【西部】2選
1.アカククリパラダイス
幼魚のときは黒い体に赤い縁取り模様が特徴の「アカククリ」が多く生息しています。成魚になると白黒の縞模様になるのが特徴の生き物です。こちらは最深部が30mほどありますが、流れはほとんどないので初心者でも挑戦することができます。
ポイントがある名蔵湾には川から栄養豊富なプランクトン類が注ぎ込まれているため、多少透明度は落ちますが生物の種類が豊富なのが魅力です。
個性的な生き物が満載
ダイビングポイントではアカククリが、50匹から100匹ほどで群れをなして泳ぐ姿を見ることができます。群れには幼魚が混じっていたり、ホンソメワケベラにクリーニングされるものがいたりとバリエーションが豊富です。
砂地では白黒のストライプが特徴のヒレナガネジリンボウが穴から体を出し、鮮やかなスズメダイが泳ぐ姿を見ることもできます。また、周りにはトラフザメが現れることもある生き物の変化に富んだスポットです。
2.御神崎コーラルウェーブ
石垣島の西側に位置し、夕日の絶景スポットとしても知られる「御神崎灯台」の南にあるポイントです。コーラル(サンゴの意味)という名前のとおり、3m前後の浅瀬からソフトコーラルや枝サンゴの植生があり、潮の流れによってゆらゆらと揺れる姿を楽しめます。
また、10mほどの深さにはリュウキュウキッカサンゴというキャベツの葉のようなハードコーラルが群生していて、透明度が許す限りの絶景を満喫できます。
サンゴ以外の生き物も満載
サンゴの周りにはハナゴイやスズメダイのようなカラフルな生き物が生息し、写真スポットが目白押しです。コンパクトな洞窟もあり、中を照らすとテンジクダイの群れを確認できることもあります。
ほかにも、海底ではノコギリダイが群れをなし、リーフの切れ目の深い水路ではグルクマの集団やナポレオン、ウミガメといった大型の生き物と遭遇することがあるのも魅力です。
石垣島のダイビングスポット【南部】2選
1.パナリビッグコーナー
別名でパナリ島とも呼ばれる新城島(あらぐすくじま)の近くにあり、2016年に発見された比較的新しいマンタのスポットです。
川平地区では潜ることが困難になる冬シーズンにもマンタが出現する確率が高く、10月から5月にかけて多くのダイバーがやってきます。
冬でもマンタと出会える
平均の深さが5mと浅く、水面までを見渡せる透明度があるため、ビギナーでもエントリーができます。浅いためうねりの影響を受けやすく、移動しながらマンタを探すドリフトダイビングがメインとなります。
こちらのポイントではクリーニングから捕食をする姿までマンタのさまざまなシーンを観察できることでも人気です。また、5枚以上のマンタが群れで活動する、珍しい姿が見られることもあります。
2.ヨナラ水道
南部の石西礁湖の切れ目にあり、「マンタウェイ」とも呼ばれる有名な場所です。3月から12月までの長いシーズン潜ることができる環境ですが、4月から6月上旬まではハタの産卵を保護するためエントリーができません。
マンタが現れるのは水深30m近い深さで、流れが強いためドリフトで潜るスタイルなので、中級者以上の技量が必要です。
砂浜とマンタとのコラボは貴重
透明度の高いヨナラ水道は、美しい砂浜とその上を泳ぐマンタのコラボレーションが美しいと評判です。また、複数で隊列を組んでいたり、たくさんのコバンザメを従えていたりと変化を楽しむこともできます。
ほかにも、ウミガメやイソマグロといった大型の生き物と出会える確率も高く、見どころが多いおすすめのスポットです。
南国で多彩な生き物を観察しよう!
石垣島でダイビングにおすすめのスポットをピックアップしてきました。石垣島はダイバーあこがれの魚ともいわれるマンタに、高確率で遭遇できることで人気です。また、きれいなサンゴ礁が広がるエリアでは、カラフルな熱帯魚の観察も楽しめます。
水深20m以下のスポットが多く、ビギナーでも気軽にエントリーできるのも魅力です。ダイビングをご計画の場合は、このような石垣島の人気スポットも候補にいれてみてください。
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