奈良県の三峰山とは
日本には三峰や三山と呼ばれる山がたくさんあります。その中で三峰山と呼ばれるのは、埼玉県秩父市の三峰山と奈良県御杖村の三峰山です。東京周辺在住の方は三峰というと秩父市の三峰山を思い浮かべることでしょう。たしかに関東近郊では西武鉄道が秩父への旅のCMでも紹介され知名度が高くなります。
一方、インスタなどで真冬の霧氷や初春の白つつじが話題の奈良県三峰山は、秩父の三峰山とは違う幻想的な風景が人気です。こちらでは冬から春におすすめ、奈良県御杖村の日帰り登山やハイキングコース、山小屋情報をご紹介しましょう。
日本三百名山の一つ
奈良県御杖村にある三峰山は標高1,235m、日本三百名山の一つです。室生赤目青山国定公園に指定され、標高1,190mの三畝峠は霧氷の観測ポイント、不動滝や白つつじなど様々な名所を楽しめる山になります。
四季折々の楽しみ方ができる三峰山。伊勢神宮参拝に合わせて登山を楽しみたいという方や、名古屋・関西方面から日帰り登山を楽しみたいという方のために、奈良県三峰山への登山ルートをご紹介しましょう。
奈良県御杖村と三峰山
御杖村とは
奈良県東部にある御杖村は、三重県との県境に位置し、周囲を東吉野村や三重県津市、松阪市と接する山間部の村です。標高が高く村のほとんどを三峰山、学能堂山、古光山がしめ名張川の源流もある自然豊かな村になります。
白ツツジや霧氷、丸山公園の桜などの観光、奈良県を代表するブランド牛大和牛の生産と大自然を満喫できる村です。奈良県ならではの歴史ある建物も多く、三峰山登山だけでなく観光にもぜひ訪れてみてください。
御杖村へのアクセス
御杖村は、大阪方面から近鉄榛原駅下車、コミュニティバスで約50分掛西口バス停下車、または名古屋方面から近鉄名張駅下車、三重交通バス約55分敷津バス停下車、さらに御杖村のバスを利用してください。
車では名阪国道・針IC、名阪国道・上野ICのいずれをつかっても、ICを降りておよそ60分になります。車の方は、みつえ青少年旅行村の駐車場を無料で利用できます。また村内は無料のコミュニティバスも利用可能です。
三峰山登山口へのアクセス
奈良県御杖村の三峰山は、春から夏は自然の花や新緑、秋は紅葉に冬は霧氷と一年を通して楽しめる山です。御杖村そのものが三峰山麓の村で、村中心部から山頂まで行くには、徒歩での移動は難しくなります。
そこで三峰山駐車場までは、車で移動してください。公共交通を利用する場合は、名張市、宇陀市方面からコミュニティバスが三峰山登山口まで出ています。コミュニティバスを利用する場合は、本数や時間を調べて利用しましょう。
公共交通でのアクセス
公共交通を利用した東京から御杖村へのアクセスは、新幹線を使って名古屋か大阪まで行きます。近鉄名張駅、または榛原駅からバスで50分乗り継ぎます。日帰りで登山をしたい方は、前日に奈良駅周辺で宿泊することがおすすめです。
奈良駅から榛原駅まで1時間、名張駅は1時間10分、早朝に出発すると両駅から三重交通とコミュニティバスを使って掛西口で乗り継ぐことができます。午前10時には三峰山登山口に到着です。
車でのアクセス
車で御杖村まで行く場合、Googleマップなどの地図では三重県側の福本登山口駐車場と月出登山口駐車場、ゆりわれ登山口駐車場までのアクセスが出てきます。
御杖村がおすすめする三峰山登山口駐車場は、369号線から御杖村役場を経由し伊勢本街道へ、名張川沿いに登ってください。わからない場合は途中に観光案内所があり、壁面に案内の地図があります。10分ほどで青少年旅行村のゲートがあり、その手前が駐車場です。
三峰山登山
三峰山ハイキングコース
三峰登山口の標高は565m、三峰山頂は1235mになります。三峰山登山は、登山口から出発するルートが一般的でそこから不動滝、山小屋、三畝峠を経て三峰山頂にと登っていきます。
御杖村が紹介する登山ルートでは、不動滝を通らず展望小屋から山小屋を通るコースも紹介しています。登山ルートが違うと景色も違うので、何度も訪れたいという方や、近隣の方は両方のルートを楽しんでみるのもおすすめです。
不動滝コース
三峰登山口の標高は565m、三峰山頂は1235mです。三峰山登山は、登山口から出発するルートが一般的で不動滝、山小屋、三畝峠を経て三峰山頂になります。車を降りて登山口に入り832mで橋です。
橋を渡ると登尾ルート、まっすぐ行くと不動滝ルート、夏は涼しく冬は一部凍結する滝は一見の価値あり。三峰山頂を登ったら三畝まで戻り左方面へ行くと新道峠、こちらを通ると登りとは違うコースで駐車場に戻ることができます。
展望小屋ルート
御杖村が紹介する登山ルートでは、不動滝を通らず展望小屋から山小屋を通るコースも紹介しています。下山は不動滝ルートを戻る方法もありますが、不動滝ルートと同じ新道峠を越える新道ルートがおすすめです。
どちらも休憩を入れず4時間で一周し、登山口へ戻るコースになります。登山ルートが違うと景色も違うので、何度も訪れたいという方や、近隣の方は両方のルートを楽しんでみるのもおすすめです。
新道コース
御杖村の公式地図では不動滝や展望小屋を通り、三畝峠から新道と呼ばれるコースを下山と一周するコースをご紹介しています。しかし、いつものコースに飽きたら新道からのコースも歩いてみましょう。
新道峠まで行くと、三峰山頂を目指す道とみつえ青少年旅行村への分岐点が出てきます。日帰りで下山する場合はこのまま三峰山頂を目指し、三畝峠から山頂へ向かってください。高見山ビューポイントで休憩し、登尾ルートで下山します。
三峰山の山小屋
三峰山は登山口から登ったところに数か所の展望小屋があります。一番近い山小屋は1時間ほどで到着、中では焚火をする設備もあるようです。さらに登ると不動滝コースからも到着する山小屋があり、ここで両方のコースが合流します。
標高1235m付近にある無人の山小屋からは、冬には白い雪山、春夏は新緑を楽しむことができます。避難小屋となっていますので、雨風が強いときはこちらで様子をみて、下山ルートを考えてください。
御杖村と三峰山の見どころ
御杖村と三峰山のおすすめと見どころ
奈良県三峰山の見どころといえば、山頂から三重県側八丁平に群生する白ツツジに不動滝、秋に色づく紅葉、冬に人気の霧氷になります。白ツツジの見どころは3月から始まる春から初夏です。
花や緑に色づく雄大な風景を見るのもすてきですが、雪景色と幻想的な霧氷に包まれた山の風景は、奈良県御杖村が誇る絶景といえるでしょう。奈良県は大仏も見どころですが、山歩きやハイキングが好きな方は、御杖村の三峰山も登ってみて下さい。
霧氷
寒い冬でも三峰山を目指す登山客の目当ては、国内でも珍しい霧氷(むひょう)と呼ばれる幻想的な風景です。樹氷とはことなり、過冷却による霧が氷となるものと、水蒸気が氷になるものがあります。
三峰山は霧氷目当てに登る方も多いようですが、天候によっては見られないこともあり、残念という言葉もあるようです。霧氷は八甲田山や富士山などでも見られます。三峰山の幻想的な風景を見逃した方はこちらも参考にしてください。
白ツツジ
ツツジというと庭や街路樹の下に咲く低木をイメージする都会の方もいますが、御杖村三峰山の八丁平から見える白ツツジは大木に咲く、自然の形のツツジです。高い木の上に咲く美しい野生の白ツツジの群生は珍しく、登山やハイキングをする方にも好評。
御杖村では霧氷だけでなく麓の丸山公園の桜や、八丁平から群生している白ツツジを楽しむために、三峰山の春山登山もおすすめしています。
御杖村とコミュニティバス
公共交通を使って三峰山に登るときにお世話になるのが、御杖村のコミュニティバスふれあいバスとわくわくバスです。コミュニティバスは村民が生活をするためのバスで運賃は無料になります。登山やハイキングでも利用できますが、乗っているだけでは三峰登山口は停車しません。
こちらは臨時の停留所のため、登山の前に役場や観光協会に確認をしたり、 バスの運転手さんにお願いしましょう。村の方とのふれあいも登山の楽しみです。
御杖村の周辺施設
どうしても日帰りは難しい、三峰山の景色を見ながら宿泊したいという方のために、御杖村には予約制キャンプ場青少年旅行村と温泉、2件の旅館と山小屋風のログハウスがあります。
御杖村の道の駅にある温泉は日帰りで、宿泊をすることはできません。夜20時まで利用することもできる休憩所やレストランもあり、登山の終わりに疲れを癒してから帰ることもできます。キャンプ場ではテントを張って、大自然を満喫しましょう。
道の駅と姫石の湯
三峰山登山やハイキングの帰りにぜひ立ち寄って欲しいのが、名張市への途中にある道の駅「伊勢本街道御杖村」と姫石の湯です。日帰り温泉姫石の湯は、筋肉痛や関節痛に効能があるという単純温泉です。
2022年1月現在、営業時間は朝11時から20時まで、大人一人700円で入浴ができます。温泉と同じ時間利用できる休憩所もありますので、車の方はこちらで一休みし、登山の疲れを癒してから運転してはいかがでしょう。
みつえ青少年旅行村
みつえ青少年旅行村は、キャンプ場やバーベキュー、川遊びのほかアスレチックもある山の麓にある自然公園です。テントを持ち込んでのキャンプ場、手ぶらでも利用できるバンガローと、さまざまな施設が用意されています。
青少年旅行村に入るには日帰りも有料になりますが、車1台6名まで1500円(2022年1月現在)と低価格。こちらに車を駐車して、登山やハイキング、バーベキューを楽しむ家族連れもたくさんいます。
関東にあるもう一つの三峰山
関東在住の方が地図アプリで「三峰山」と入れると、奈良県御杖村の三峰山ではなく秩父市の三峰山が出ることがあります。秩父は都心からのアクセスもよく、西武線で登山口まで数時間、日帰り登山やハイキングにおすすめの場所です。
秩父の三峰山は標高1332mの妙法が岳、1921mの白岩山、2017mの雲取山の三山の総称になります。登山口は標高318mにある秩父鉄道三峰口駅と、三峰神社の二つのルートがあり、初心者にも登りやすい山です。地図で検索するとき、同じ三峰山なので間違えないよう気を付けましょう。
三峰山の日帰りハイキングコース
真冬は霧氷という美しい自然現象を、春は白ツツジに夏の新緑、秋の紅葉と一年を通して楽しめる登山コースです。三峰山は高見山や白髪峠に続くコースや、一周をぐるっと周回するコースといろいろあります。
関東在住の方は秩父の三峰山もありますが、関西・名古屋方面在住やや旅行で行かれた方は奈良県の三峰山の大自然を楽しんでみてはいかがでしょう。
奈良県の登山に興味がある方はこちらもチェック
奈良県は三峰山以外にもたくさんの登山やハイキングを楽しめる山やコースがあります。奈良県の登山に興味がある方は、三峰山やその周辺を紹介しているこちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。
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