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ミッドランドのインカム、BT X2 PROをレビュー!他社のような不具合ナシ!

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sを紹介します。ミッドランドのBT X2 PRO Sは、音楽を聴きながら会話ができるバイク用インカムです。多彩なモードが使い方を複雑にしている傾向もありますが、口コミレビューでは高く評価されています。
2021年12月29日
hosokawa_taka
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この記事で紹介しているアイテム

はじめに

音楽を聴きながら会話ができる!

ミッドランドのBT X2 PRO Sは、音楽を聴きながら会話を交わせるバイク用のインカムです。音楽を聴きながら会話できるバイク用インカムの中では安いので、ミッドランドに注目しているツーリングライダーは多いことでしょう。

ここでは、ミッドランドのBT X2 PRO Sを口コミレビューを参考にしながら検証します。なお、この記事は2021年12月29日現在の情報をもとに作成しますことをご了承ください。

MIDLANDは映像通信機器の老舗メーカー

MIDLANDは1959年にアメリカで創業し、イタリアにも本部を置く老舗の通信機器メーカーです。また、MIDLANDの日本総代理店は株式会社LINKSが務めています。

海外のインカムメーカーは品質が心配?いえいえ、心配はご無用です。LINKSがMIDLANDとの間に入ってユーザーをサポートしてくれますので、国内メーカーと同じ感覚で愛用できます。

MIDLANDは安心なインカムメーカー

国内メーカー並みにわかりやすい取扱説明書を添付するメーカーであることも、MIDLANDのおすすめポイントです。使い方を簡単にまとめたクイックマニュアルも添付しています。

海外の安いバイク用インカムでは、たどたどしい日本語で綴られた取扱説明書に辟易する口コミレビューは多いです。バイク用のインカムは使い方を熟知していないとフル活用できませんし、ツーリング前の儀式であるペアリングで手間取ることもあります。

取扱説明書はスマホにダウンロード!

印刷された取扱説明書やクイックマニュアルをツーリングで携行するのは面倒です。MIDLANDは取扱説明書とクイックマニュアルを公式ホームページで公開していますので、ツーリング先でも確認できるよう、取扱説明書はスマホに保存しておきましょう。

ダウンロードできる取扱説明書やクイックマニュアルは、購入前の情報集めに役立ちます。他社とのペアリング方法も記載されていますので、インカム選びの参考にしやすいです。

ミッドランドインカムのインターカムモード

多彩なモードを把握して使いこなす

ミッドランドのBT X2 PRO Sには、インターカムモード、グループ通話モード、フォーンモード、FMラジオモードの4種類のモードがあります。多彩なモードを有しているのがミッドランドのインカムの特徴です。

インターカムモードは1対1の呼び出し通話、グループ通話モードは繋ぎっぱなしの同時通話、フォーンモードはデジタル機器の接続、FMラジオモードはFMラジオの視聴で使います。

インターカムモード

ミッドランドのインターカムモードは、必要な時にだけなかまと会話を交わすマスツーリングに適しています。最大4台まで接続でき、最大通信距離は1200mです。

インカム本体側面のフォワードボタン、ミドルボタン、バックワードボタンに他3台のミッドランド製インカムを割り振って登録し、それぞれのボタンで呼び出して通話します。

インターカムモードの口コミレビューで評価

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sの口コミレビューでは、インターカムモードの接続は簡単だと評価されています。他社のインカムとの接続も問題ないとのことです。

ミッドランドのインカムはユニバーサルインターカム機能で他社のインカムと接続できます。なかま全員がミッドランドのインカムを使っていることは稀ですので、ユニバーサルインターカム機能については熟知しておきましょう。

ミッドランド同士のペアリングは簡単に接続できました。音質ですがとても良いです。高速でも良く聞こえました。(中略)また、他社製品セナとも接続できました。


ミッドランドインカムのグループ通話モード

マスツーリングにベスト

ミッドランドのグループ通話モードは音声を全員に送れますので、情報を全員で共有したいマスツーリングに適しています。インカム間の通信距離は700mで、4台まで接続可能です。

ただし、グループ通話モードは全員がミッドランド製のインカムでないと利用できません。また、チェーン連結の接続ですので、どこかで接続が切れると、切れた先と切れた後のグループ通話になってしまいます。

通信距離に関する口コミレビューの評価

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sの通信距離に関する口コミレビューを確認すると、「遮るものがなければ300mでもノイズが入らない」と評価されています。隊列を組んでのマスツーリングで車間が300mも離れることは稀ですので、接続の途切れを心配する必要はありません。

ただし、信号で隊列が分断されたり、自動車やトラックなどで遮られ足りすると、接続が途切れる可能性があります。

娘とにツーリング用に購入。(中略)音質も良好、通信距離も300m程度の距離ではノイズなども気になりません。

ミッドランドインカムのフォーンモード

デジタル機器や同乗者インカムと接続

出典:amazon.co.jp

ミッドランドのインカムのフォーンモードは、デジタル機器との接続に用いるモードです。インターカムモードやグループ通話モードでは、接続相手をインカム本体のサイドのボタンに登録しますが、フォーンモードでは、デジタル機器をインカム本体上部の⊕と⊖のボタンに登録します。

フォーンモードでペアリングしたスマホや音楽プレーヤーの音源は、ステレオ出力で同乗者のインカムとシェアできます(ミュージックシェア)。

ミュージックシェアの口コミレビューの評価

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sの口コミレビューを確認すると、タンデムでのミュージックシェアは、評価の振れ幅が大きいです。特に、音質やノイズにレビューが集中しています。

プツプツというノイズは再起動で解消できるとのことです。タンデムでのミュージックシェアで音質が悪い場合、グループ通話モードのパブリックモードで音楽を聴いている可能性があります。

タンデム時のミュージックシェアなど魅力的な機能が備わっています。(中略)たまにプツプツ音がするときがあり気になりますが再起動すると消えます。

パブリックモードとプライベートモード

ミッドランドのインカムは、グループ通話モードでパブリックモードとプライベートモードを選択できます。フォーンモードで⊖ボタンに登録したデジタル機器の音声を、全員で共有できるのがパブリックモード、個々で楽しむのがプライベートモードです。

パブリックモードでは、先頭のライダーがナビの音声を、最後尾のライダーが音楽プレーヤーの音源を再生する、そんな活用方法もできます。

パブリックモードの口コミレビューの評価

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sのレビューを確認すると、パブリックモードはマスツーリングで大活躍するとのことです。ナビの音声を全員で共有できますので、先頭がルートを案内する通話をしなくて済みます。

ただし、パブリックモードの音声はモノラル送受信です。音楽プレーヤーの音源をステレオ出力できませんので、音質は今一つだといわれています。

音楽等をインカム相手にシェアできるパブリックモードが面白い。ただし、音質は悪いので過度な期待はしないこと。実用的にはナビの音声を共有する程度。

プライベートモードの口コミレビューの評価

ミッドランドのBT X2 PRO Sのプライベートモードを口コミレビューで評価しているライダーは少ないです。プライベートモードでステレオ音源を再生するよりも、パブリックモードでナビ音声を再生するほうが実用的だからです。

なお、インターカムモードで音楽を聴きながら会話を交わすライダーの口コミレビューでは、ステレオ音源で音楽を再生したときの音質が高く評価されています。


他社同レベル機種と比較し安価で、ナビ案内音声は去ることながら音楽音質良好である。

ミッドランドインカムのプロファイル

モードの複雑さを理解する

ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sは、グループ通話モードで接続した4台のメインインカムに、各1台のサブインカムを接続できます。メインインカムにサブインカムをデジタル機器と認識させ、フォーンモードで接続する仕組みです。

しかしこの仕組み、接続の構造を理解していないと、使い方に応用できません。ミッドランドのインカムに複雑さを感じたら、Bluetoothのプロファイルを理解しましょう。

2基のBluetoothとプロファイル

ミッドランドのBT X2 PRO Sには、2基のBluetoothが搭載されています。搭載されたBluetoothは、4種類のプロファイル(言語のような約束事)に対応したものです。

対応するプロファイルは、インカム間でモノラル音声を送受するHSP、インカムとデジタル機器でモノラル音声を送受するHFP、ステレオ音源を高音質で受信するA2DP、リモコン役を果たすAVRCPです。

モードとプロファイル

搭載されたBluetoothは、インターカムモードやグループ通話モードではHSPで対応し、フォーンモードでのナビやレーダー、グループ通話モードでのサブインカムにはHFPで対応し、高品位ステレオ音源の音楽にはA2DPで対応します。

HSPはインターカムモードで1200m、グループ通話モードで700mの距離を確保できますが、HFPとA2DPの通信距離は10mしかありません。

ミュージックシェアに対応するプロファイル

ミュージックシェアはライダー側インカムがA2DPを2回線(スマホor音楽プレーヤー+同乗者側インカム)を、同乗者側インカムがA2DPを1回線(ライダー側インカム)を利用しています。ですので、ミュージックシェア中にインターカムモードで通話を開始すると、ライダー側インカムの回線が足りなくなり、音楽の再生が中断されます。

パブリックモードとプライベートモード

グループ通話モードのパブリックモードでは、当方のミッドランドインカムがステレオ音源にA2DPで対応していても、なかまのミッドランドインカムにモノラルで送信されます。これは、モノラル音声を送受するHSPを経由しているためです。

グループ通話モードのプライベートモードでは、個々のミッドランドインカムがステレオ音源にA2DPで対応します。音楽の好みに違いがある場合は、プライベートモードがおすすめです。

ミッドランドとビーコムの違い

違いを比較して価値を見出す

ビーコムのバイク用インカムとの違いを確認し、ミッドランドのインカムBT X2 PRO Sに価値を見出します。ビーコムは国内メーカーの安心感に人気のあるバイク用インカムです。

音楽を聴きながら会話のできるバイク用インカムはハイエンドモデルのビーコムSB6Xで、価格はミッドランドのインカムBT X2 PRO Sの約1.4倍もします。

ビーコムSB6Xのスペック

ビーコムのSB6XはミッドランドのBT X2 PRO Sのスペックを上回っています。ビーコムのSB6Xに相当するミッドランドのインカムは、BT X2 PRO Sの上位機種であるBT MESHです。

ビーコムのSB6XやミッドランドのBT MESHのメッシュ同時通話では、走行順を決めなくてもいいので実用的です。なお、ビーコムのインカムにはミッドランドのインターカムモードに相当する機能がありません。

マイクの違い


マイクは、ミッドランドのBT X2 PRO SもビーコムのSB6Xも、ムーブマイクとワイヤーマイクが同梱されています。マイクの充実度は互角と評価して問題ありません。

ミッドランドのインカムにはすべてムーブマイクとワイヤーマイクが同梱されていますが、ビーコムの下位機種であるONEでは、アームマイクUNITとワイヤーマイクUNITで選択する必要があります。また、ビーコムのマイクは出力OFFが可能です。

バッテリー交換の違い

バッテリー交換のサービスは、ミッドランドもビーコムも受け付けています。ミッドランドはバッテリー交換の費用を5000円程度と示していますが、ビーコムは金額を示していません。

ビーコムのバッテリー交換費用も5500円程度だといわれていますので、バッテリー交換費用に関しても、ミッドランドとビーコムは互角です。なお、どちらのメーカーも推奨していませんが、DIYでバッテリー交換するユーザーもいます。

Bluetoothプロファイルの違い

ビーコムSB6XのBluetoothはHSP、HFP、A2DP、AVRCPに対応していますので、プロファイルはミッドランドと同じです。しかし、ビーコムはデュアルチップのBluetoothの出力レンジを公表していますので(Class1とClass2)、ビーコムは透明性を評価できます。

ミッドランドはインカムの出力レンジを公表していませんので、どういった仕組みで接続されているのかが分かりづらいです。

おわりに

ミッドランドは実用に合ったバイク用インカム

ミッドランドのBT X2 PRO Sはツーリングの実用に合ったバイク用インカムです。4人を超えるマスツーリングでは、世話役と参加者の役割が明確になりますので、接続台数にこだわる口コミレビューは見受けられませんでした。

ビーコムやミッドランドが採用しているメッシュ通信は実用的ですが、ソロツーリングやタンデムツーリングがメインで、たまにマスツーリングへ参加する程度なら、BT X2 PRO Sがおすすめです。

Bluetoothプロファイルの不思議

Bluetoothのプロファイルは公に定められた規格ですので、プロファイルが合致すれば、シームレスに接続できる印象を受けます。しかし、メーカーに違いがあれば、バイク用のインカムはユニバーサルインターカム機能で接続しなければならないといわれています。

同メーカー同士のペアリングと他社メーカーとのペアリングに、どんな違いがあるのかを調べましたが、ブラックボックス化された印象はぬぐえません。

シェアを競うより共存を

ミッドランドはユニバーサルインターカム機能を初めて世に送り出したメーカーです。他社のインカムと接続できるようにしたミッドランドの功績は、評価に値します。

しかし、メーカーの垣根は未だに高いので「どのメーカーのバイク用インカムでもシームレスに接続できる」そんな日が来ることを、私たちツーリングライダーは願わずにいられません。

インカムが気になる人はこちらをチェック!

ミッドランドのBT X2 PRO Sは音楽を聴きながら会話のできるバイク用インカムとしてはコスパ最強です。しかし、導入のしやすさは安いインカムに劣ります。

音楽を聴きながら会話することはできませんが、安いバイク用インカムもチェックしましょう。ソロツーリングでナビの音声や音楽を聴くだけなら、安いバイク用インカムも大いに活躍します。