夏の宮城をドライブで満喫
いい旅してますか?今週は夏の宮城県の海沿いをドライブで観光します。旅の舞台となるのは宮城県石巻市と女川町です。東日本大震災で宮城県沿岸部も大きな被害を被りましたが、徐々に復興が進み観光施設も新築されたり復活したりしています。今回の旅では海に突き出る「牡鹿半島」にも足を延ばします。
ドライブ旅のスタート地点となるのは三陸自動車道「石巻河南IC」です。震災後に三陸自動車道の整備が急ピッチで進むようになり、各地から宮城県沿岸部へのアクセスも大変便利になりました。果たしてどんな魅力の観光スポットが登場するでしょうか。
ドライブ旅の行程をご紹介
ここで今週のドライブ旅の行程をご紹介しましょう。まず最初は海沿いの博物館にアクセスして宮城県の歴史と深いかかわりがある帆船を見学します。次に海の幸グルメを購入できる名店に移動して手づくり体験を楽しみます。午前の部の最後は老舗の土産店で海鮮グルメのランチを満喫します。
午後の部の最初はランチスポットの近くにある施設でユニークなクラフト作品を見学し、海に突き出た半島の先端までドライブして絶景を堪能します。海の景色を眺めた後は半島にある博物館に立ち寄って地元の文化に触れ、最後は日帰り温泉施設でドライブ旅の一日を振り返ります。
歴史と船の博物館を見学
宮城県慶長使節船ミュージアム サン・ファン館
まず最初に観光するのは石巻河南ICから25分ほどドライブした場所にある博物館です。今から約400年ほど前に、仙台藩主であった伊達政宗が領内でキリスト教の布教活動を容認するのと引き換えに、メキシコとの直接的な貿易を推し進めようと当時のスペイン国王とローマ教皇のもとへ使節を送り込みました。
その外交使節として選ばれた人物が海を渡るために使ったのが様式帆船「サンファンバウディスタ」で、敷地内には復元したサンファンバウティスタが係留されています。館内の展示内容は使節の歴史や大航海時代の帆船の文化などです。
帆船と海の景色を楽しもう!
この博物館は東日本大震災の津波で大きな被害を受けましたが、多くの人々の努力と援助によって2013年11月に復活を遂げました。サンファンバウディスタは日本最大級の木造様式船で、欧風のおしゃれなデザインの船は見ごたえ抜群です。
帆船を見学するには高低差30メートルのエレベーターを利用して野外広場へと向かいます。海の見える谷間のような場所に復元船は保存されていて、外からその姿を見学したり撮影したりすることが可能です。老朽化のため乗船体験はできませんが、館内のVR映像で乗船の模擬体験を楽しむことができます。
観光スポットは宮城のココ!
宮城県慶長使節船ミュージアム サン・ファン館
- 住所宮城県石巻市渡波字大森30-2
- 電話番号0225-24-2210
- アクセス三陸自動車道「石巻河南IC」より25分
グルメな蒲鉾をお土産に!
蒲鉾本舗高政 女川本店 万石の里
博物館を楽しんだなら今度は美味しい海の幸を使ったお土産を購入しましょう。サンファン館から15分ほどドライブすると高政に到着します。海の近くで買えるお土産で人気なのが蒲鉾ですね。魚の身をすりつぶしてつくる蒲鉾はご飯のおかずにも酒の肴にもぴったりなグルメです。
宮城県の沿岸部には蒲鉾の製造工場や蒲鉾を扱う販売店がたくさんあり、観光客の多くがこの魚介グルメをお土産にしています。高政は材料と製法にこだわって美味しい蒲鉾をつくり続ける会社で、女川町で昭和12年に創業を開始した老舗です。
蒲鉾づくりを体験しよう!
高政は元々蒲鉾に使う魚のすり身を製造していた会社で、素材メーカーとしての知識とノウハウを蒲鉾づくりにいかしているのが特徴です。混ぜ物をしてコストを下げた蒲鉾も世に多く出回っていますが、高政の蒲鉾は昔ながらの魚のすり身たっぷりのグルメな味わいの蒲鉾となっています。
高政でぜひ体験したいのが蒲鉾の手焼き体験ですね。女川本店で楽しめる体験で串に刺された蒲鉾を自分で焼いて食べることができます。香ばしい匂いがしてきて焼き目がついたらわざび塩などを振りかけていただきましょう。自分で手を加えたグルメの味は絶品です。
観光スポットは宮城のココ!
蒲鉾本舗 高政 女川本店 万石の里
- 住所宮城県牡鹿郡女川町浦宿浜字浜田21
- 電話番号0225-53-5411
- アクセス三陸自動車道「石巻河南IC」より30分
海鮮グルメで充実のランチタイムを!
マルキチ女川浜めし屋
手づくり体験を楽しんだ後はお楽しみのランチタイムです。高政から5分ほどドライブした場所にある商業施設に移動します。マルキチのある「シーパルピア女川」は2015年に完成した商業施設で、JRの女川駅前から海に向かって真っすぐに続いている素敵なロケーションが魅力です。
マルキチはこの商業施設の「地元市場ハマテラス」のエリアにあるお店で、地元女川の海で水揚げされる新鮮な魚介類を使った加工品を販売しています。お土産を購入するのにも便利なお店ですが、店内で味わえる海鮮グルメが美味しいと評判です。
海鮮浜めしは必食のグルメ
ランチでいただきたいグルメは「海鮮浜めし」ですね。このグルメは魚介類を使った釜めしで、ウニやタコなど女川産の魚介類がふんだんに盛り込まれています。ご飯にもしっかりと魚介のうま味が移っていて、しかも炊き立てアツアツをいただくことが可能です。お吸い物などもついて1,100円という価格はお手頃でしょう。
また、イクラとサケ、カキやホヤなど季節限定の釜めしも見逃せませんね。100円をプラスするとお持ち帰りもできます。釜めしの器は再利用ができるので、宮城観光のいい思い出になるに違いありません。
観光スポットは宮城のココ!
マルキチ女川浜めし屋
- 住所宮城県牡鹿郡女川町女川2-60
- 電話番号0225-98-9989
- アクセス三陸自動車道「石巻女川IC」より
ユニークな施設を見学
Konpo'sFactory
絶品グルメでお腹を満たした後は段ボールでこしらえたユニークな作品を観賞しましょう。その施設はシーパルピア女川の「クラフト体験エリア」にあります。マスメディアでも度々取り上げられて話題となった施設で、屋内にはあの憧れの名車「ランボルギーニ」がとまっています。
ランボルギーニといっても本物ではなく段ボールでつくられた模型です。この施設を運営する企業は元々地元で包装資材の販売事業を行っていましたが、東日本大震災で仕事が激減してしまったため、余った段ボール資材を使ってこの車をつくり上げました。
ダンボルギーニを撮影しよう!
この模型は段ボール製のため正式な名前は「ダンボルギーニ」ですね。ダンボルギーニは実物大の大きさで、全部で500個ものパーツを組み合わせてつくられています。驚くのはワイパーやタイヤ、中の骨組みなどもすべて段ボール製であることで、オール段ボール製のランボルギーニは世界でここでしか見ることができません。
残念ながら車に直接乗り込むことはできませんが、宮城観光の記念にぜひ写真を撮影してみてはいかがでしょうか。ダンボルギーニは誰でも無料で見学することが可能です。ぜひ立ち寄ってみましょう。
観光スポットは宮城のココ!
Konpo'sFactory
- 住所宮城県牡鹿郡女川町女川2-60
- 電話番号0225-90-4235
- アクセス三陸自動車道「石巻女川IC」より20分
南三陸の海の景色を眺めよう!
おしか御番所公園
商業施設で時間を過ごしたなら今度は牡鹿半島のドライブを楽しみましょう。訪れるのはシーパルピア女川から40分ほどドライブした場所にある公園です。この公園は牡鹿半島の先端部に位置しているため、アクセスするには牡鹿半島の中央部を走る県道220号線をドライブします。
ドライブ好きの間では絶景ロードとして知られていて、カーブの連続する路面を走りながら山の景色と海の景色を交互に楽しめるのが魅力です。この県道を走行すると牡鹿半島の大きさをあらためて実感しますね。見どころは牡鹿半島の先端付近に集中しています。
金華山の絶景を眺めよう!
おしか御番所公園は海に面した高台につくられていて、寝転びたくなるような緑の広場が広がっています。ここからは牡鹿半島の全景や金華山の景色が眺められ、特に海に浮かぶ大きな金華山の景色は大変感動的です。夏の時期は太陽光が当たってきらきらと煌めく三陸の海と金華山のコラボレーションを撮影することができます。
公園内には展望台が整備されているのでぜひそこからも景色を眺めてみましょう。金華山とは反対側の牡鹿半島の景色が一望できます。ここから景色を眺めていると日頃のストレスなどどこかに飛んで行ってしまいますね。
観光スポットは宮城のココ!
おしか御番所公園
- 住所宮城県石巻市鮎川浜黒崎
- 電話番号0225-93-6448
- アクセス三陸自動車道「石巻女川IC」より65分
めずらしいクジラの博物館に立ち寄ろう!
おしかホエールランド
牡鹿半島の絶景スポットを堪能したあとはクジラの博物館にアクセスしてみましょう。おしか御番所公園からはドライブで4分ほどです。牡鹿半島は捕鯨の町として栄えてきた場所で、博物館では牡鹿半島の捕鯨の歴史や文化、クジラの生態などについて紹介しています。
東日本大震災の影響で長らく休館となっていましたが、新しい複合施設として見事に復活を遂げました。館内に入場してまず驚かされるのがクジラの骨格標本ですね。大きなクジラの骨格標本が天井から吊り下げられていて、その大きさに思わず圧倒されてしまいます。
他の施設も一緒に楽しんでみよう!
迫力満点のシアターコーナーをぜひ楽しんでみましょう。こちらではダイナミックな大画面映像でクジラと一緒に海の中を泳いでいるような感覚を味わえます。子供だけでなく大人も興奮しながらクジラについて学べる画期的なコーナーですね。
新しく生まれ変わった博物館は「ホエールタウンおしか」という複合施設になっていて、牡鹿半島周辺の自然環境やそこに住む人々の生活を紹介するビジターセンターや、飲食店や土産店が集まった観光物産施設が併設されています。そちらの施設もぜひ一緒に利用してみてはいかがでしょうか。
観光スポットは宮城のココ!
おしかホエールランド
- 住所宮城県石巻市鮎川浜南43-1
- 電話番号0225-24-6644
- アクセス三陸自動車道「石巻女川IC」より60分
温泉でドライブ旅の疲れを癒そう!
道の駅 上品の郷
ドライブ旅の最後は濁り湯の温泉で疲れをほぐしましょう。博物館から65分ほどドライブした場所にある道の駅に移動します。この道の駅は三陸自動車道「河北IC」から下りてすぐの便利な場所にあるため、ドライブ旅の帰りに立ち寄るには最適ですね。
レストランや農産物直売所などが併設されていますが、天然温泉を満喫できる日帰り温泉施設も備わっています。アメニティも整っていて手ぬぐいひとつで立ち寄れるのが魅力的ですね。こちらで楽しめる温泉は黄土色に濁った宮城県内で唯一の泉質の天然温泉です。
鉄分たっぷりの温泉で極上の湯浴みを!
檜風呂と露天風呂のある浴場と石風呂と露天風呂のある浴場の2ヶ所を週ごとに男女入れ替えて使用しています。どちらの湯船も広々していて入浴客が多い日でもそれほど窮屈さは感じません。すべての湯船には舐めるとしょっぱい味がする鉄分と塩分を大量に含んだ温泉が流し込まれています。
温まり方が半端でないため休憩しながら入浴するのがおすすめですね。浴場の隣には無料の休憩所が設けられ、ジュースやソフトクリームなどを味わうことができます。夜9時まで営業しているのでゆっくりとドライブ旅の疲れを癒せるでしょう。
観光スポットは宮城のココ!
道の駅 上品の郷
- 住所宮城県石巻市小船越二子北下1-1
- 電話番号0225-62-3670
- アクセス三陸自動車道「河北IC」より2分
夏は宮城の海を楽しもう!
今週は夏の宮城県の海の魅力を満喫するドライブ旅をご覧いただきましたがいかがでしたか?博物館を見学したり、美味しいグルメに舌鼓を打ったり、素晴らしい景色を楽しんだりと宮城県の夏の海は見どころ満載です。次のお休みはどこに出かけようかと迷っているなら、ぜひ本記事を参考にして宮城県の海沿いにアクセスしてみてください。
出典:ライター撮影