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家庭菜園で失敗しない、トマトのプランター栽培の方法を解説!苗から始めるのがコツ!

家庭菜園で大人気のトマトは支柱の立て方や脇芽の摘み方などのちょっとしたコツがありますが、初心者でもプランターで苗から簡単に栽培できる野菜です。おすすめはミニ品種となり、苗の選び方も併せてチェックしてください。プランターでのトマトの栽培方法についてご紹介します。
2021年8月18日
ring-ring
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プランター栽培のトマトはミニ品種がおすすめ

Photo bykie-ker

トマトは種からも育てられますが、家庭菜園の初心者は苗から育てるほうが簡単に栽培できます。苗から育てると早く収穫するため、家庭菜園の喜びも大きなものに感じられることでしょう。

プランターのトマト栽培のコツは、プランター1個に対して1株茎は「主枝」の1本にすること、2週間に一度追肥を与えることなどがあげられます。支柱に誘引する方法はコツもあるので、いろいろチェックして家庭菜園のご参考にしてください。(この記事は2021年8月17日時点の情報です)

トマトの栽培時期と収穫時期

地域 植え付け時期 収穫時期
寒冷地 5月いっぱい 7月下旬~9月上旬
中間地 4月下旬~5月中旬 6月下旬~8月下旬
暖地 4月上旬~5月上旬 6月下旬~8月下旬

トマトの発芽気温は25~30℃、生育適温は25~28℃の夏野菜で、プランターや直植えに関係なく夏期となります。しかし日本は地域によって気候の変化が大きく、地域によって細かく変化するのでご注意ください。

 

トマトの種類

プランターでトマトを育てるときは、限られたスペースのプランターでも育てやすくて丈夫なミニ品種がおすすめです。最近人気なのは、"アイコ"をさらに甘く育てやすく改良した「とってもアイコ」となり、収穫が追い付かないほどの実つきのよさといわれています。

サクランボのような風味で皮が薄い「ぷるるん」、「イエローミミ」「純あま」などの品種が次々に開発されており、品種の選び方もトマト栽培の大切なポイントです。

中玉と大玉の人気品種

プランター栽培のトマトはミニ品種がおすすめですが、大玉と中玉の品種もご紹介しておきます。大玉は、重さが約200グラムもある「豊作祈願」が人気で、食味も非常によくて生育の後半まで豊作です。濃厚な甘みとほどよい酸味が特徴の「ぜいたくトマト」も注目されています。

中玉は、プラム形のトマトがブドウのように鈴なりになる「ルビーノ」や、大玉品種の栽培に自信がない人も安心な生育旺盛の「サブレ」も人気です。

トマトの病害虫と対策

出典:ライター撮影

トマトの病害虫は、病気では連続する日照りや大量の降雨などによる"ひび割れ"被害が多く見られます。果皮が乾燥しすぎたり果実が肥大化しすぎたりなどが原因です。対策としては急激な温度と水量の影響を受けないようにします。移動できるプランター栽培は、畑での栽培比べると対策がしやすいでしょう。

害虫は、ヨトウムシやアブラムシ、カメムシなどの食害で果実が腐敗する被害があります。防虫ネットで対策を打ちましょう。

鳥害も起こる

鳥害に関してはプランター栽培の場合はあまり考えられませんが、念のために頭に入れておくとよいでしょう。

トマトは果実が大きく成長してくるとカラスなどに狙われやすくなります。対策は、トマトの果房全体をネットで覆うか、株全体もくるんでしまう方法です。または、果実が成っている高さにヒモを張るのも有効とされています。

トマトの育て方①:用意・土作り

育て方:用意するもの「プランター」他

出典:ライター撮影


トマトの上手な育て方の最初のポイントは、プランターなどの道具を用意することです。「プランター」はサイズ・素材・重さをチェックしてください。安価で土が入っても持ち運びしやすく、収穫後の後片付けも便利なプラスチック製がおすすめです。

プランターのサイズは、直径30センチ×深さ30センチ、容量は15リットルほどとなります。小さいサイズや深さがないものは生育してくると安定しないためおすすめできません。

土は培養土でOK

プランターに入れる「培養土」は、すでに肥料が入っている「元肥入り野菜用」を選んでください。「花と野菜用」などの草花兼用の培養土で充分です。

畑で栽培するときはたくさんの土が必要なため、元々の土に苦土石灰や堆肥などを入れて土づくりを行いますが、手軽にできるトマトのプランター栽培はそこまでする必要はありません。

鉢底ネット・鉢底石・ジョウロ・支柱

プランター栽培は、一般的な鉢と同じようにプランターの底に排水性を高める穴があいています。この部分を適度にふさがなくてはいけません。そこで土の流出をふさぐための鉢底ネットと排水性を高める鉢底石を敷きます。

鉢底石はあらかじめ袋状ネットに入れておくとトマトを栽培した後に培養土と区別しやすいです。ジョウロは、水を入れたときに持ち運びしやすい大きさのもので、"蓮口"がついたものを選んでください。

プランターの代わりに袋栽培もできる

トマトなどの野菜栽培は、トマトのプランター栽培の要領で袋を使用した育て方もあります。市販の培養土が入っていた袋を使えるため、新しくプランターを買う必要もなく一石二鳥です。トマトの生育をよくするために、地面から10センチメートルの高さまで裏表に目打ちなどで水抜き用の穴を開けます。

プランター代わりの袋栽培は、サツマイモやジャガイモなどの栽培に適していますが、家庭菜園に慣れてきたらトマトも楽しそうです。

トマトの育て方②:苗の選び方と植え付け方

育て方:苗の選び方

Photo byKatya_Ershova

トマトの苗の選び方のコツは、第1花房に蕾か花が1~2輪咲いている苗を選んでください。選び方を失敗すると、トマトが思うように生育しないこともあります。苗選びは最初のトマトの育て方のポイントのためしっかり苗を吟味してください。

苗の数は、生育をよくするために一つのプランターに一株にします。トマトの品種は大玉や中玉よりも、育てやすい品種の「アイコ」などのミニトマトがよいでしょう。

育て方:プランターのセット

トマトな上手な育て方の手始めは、植え付け前の準備です。栽培するプランターの鉢底穴をネットでふさいでください。それから鉢底石をプランターの底に敷き詰めます。

次に培養土をプランターの縁から2~3センチメートル下まで入れてください。ちなみにこの空いた部分はウオータースペースといい、水をあげたときに溢れないようにするための空間です。プランターを軽くゆすって土を落ち着かせ、培養土の表面を手で軽くならします。

育て方:植え付け方

プランターをセットした次はトマトの苗をプランターの中央に1本植え付けます。移植ゴテなどを使ってトマトの苗の根鉢よりも少し大きめに植穴を開けてください。根鉢を崩さないように人差し指と中指を使って苗の根元を挟むようにして取り出します。

植え穴にトマトの苗を入れて周りを手で軽く押さえ、根鉢と培養土を密着させてください。植え付けが完了したら、プランターの底穴から水があふれるほどにたくさん水を与えます。

トマトの育て方③:支柱立て・誘引・芽かき

育て方:支柱はピラミッド式

出典:ライター撮影

トマトの苗をプランターに植え付けた次は、トマトの苗に沿ってプランターに支柱を立てます。トマトは草丈が高くなるため、3本の支柱を同じ間隔にして上で留めるピラミッド式のものがプランター栽培ではおすすめです。

畑でトマトを栽培するときは長い支柱を何本も立てる必要がありますが、プランター栽培はこのように手軽なため初心者も失敗が少ないのです。


育て方:支柱に「誘引」させる

トマトの上手な育て方の最大のポイントは、支柱への誘因です。トマトは草丈をツルのように長く伸ばして生育する野菜のため、支柱に誘引することで光合成が促進されて生育がよくなります。プランター栽培も主枝が支柱まで伸びてきたらヒモで誘引してください。

プランター栽培では、畑での栽培とは異なり「主枝」だけの一本仕立てにします。プランター栽培ではこの主枝を丈夫に育てることで鈴なりの実を付けるのです。

育て方:脇芽を摘む「芽かき」

出典:ライター撮影

トマトは葉の付け根から脇芽が伸びてきますが、生育をよくするために主枝以外は早く手で摘み取る作業が必要です。この作業は、他の野菜にも共通の"芽かき”といいます。

芽かきは一週間に一回を目安にして、芽かきしながら伸びてきた茎を20~30センチメートル間隔で支柱に誘引してください。手軽なトマトのプランター栽培ですが、毎日観察を怠らずにしっかり行いましょう。

脇芽は挿し木苗に使える

摘み終わった脇芽は挿し木にすると発根するため、新しい苗として使えます。畑で栽培するときに利用することが多い方法ですが、プランター栽培のトマトで挑戦してみるのもおもしろそうです。余っているプランターがあればぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

育て方:茎を支柱に固定する

出典:ライター撮影

トマトの茎はひょろひょろの伸びるため、支柱にしっかり固定させてください。ヒモは、支柱と茎の間で交差するように8の字にしてから結ぶのがコツです。ヒモ以外に市販されているゴム製の誘引キッドを使うのもよいでしょう。

固定させることでトマトが鈴なりに実を付けて重たくなっても、しっかり安定して倒れることがありません。細かいことですが、トマトの上手な育て方のコツとなります。

ヒモの結び方のコツ

トマトの茎を支柱に結びる付けて誘引するときのコツとして、ヒモの結び方に強弱を付けることがあげられます。茎はトマトの成長と共に太くなるため茎にかけるヒモは緩めにし、支柱にかけるヒモは株の重みを支えるためにきつめに結ぶのがコツです。

トマトの育て方④:人工授粉・追肥・摘芯

人工授粉

出典:ライター撮影

トマトの第一花房の中にある2~3輪が開いたら、トマトの花の中心部分をやわらかい筆などで撫でて受粉させてください。トマトの茎を指でトントンと叩いて振動させるのでもよいです。

通常はハチが媒介して受粉するのですが、都心部などの自然が少ない場所では人工授粉を行うとよいでしょう。

追肥・水やり

追肥は、培養土を使用したトマトのプランター栽培でも必要となります。植え付けの2週間後から2週間おきに、化成肥料を10グラムを与えてください。トマトの茎にパラパラとまくようにするとよいでしょう。

水やりは土の表面が乾燥したタイミングで、気温が下がる早朝か夕方に蓮口の付いたジョウロで与えてください。肥料は水やりのたびに流れてしまうこともあり、定期的に必要になるのです。

土寄せ


トマトのプランター栽培は、畑での栽培とは違って鍬などを使う大掛かりな土寄せは必要ありません。しかし水やりをしているうちに株元の土が薄くなってくることもあるため、そのときは手で周りの土を寄せてぐらつきをなくしてください。場合によっては培養土を足すのもよいでしょう。

育て方:摘芯

トマトの上手な育て方のコツとして、摘芯というトマトがある程度の大きさまで生育したときに行う作業があります。茎が支柱の高さになったときが摘芯のタイミングとなります。

トマトは上手に栽培できると6~7段まで実をつけますが、多くは4段前後までしか実をつけません。そのため4段めの花が咲いた後は、その上の葉を3枚残して主枝を摘芯するのです。摘芯することで養分が下の枝に回って房の成りがよくなります。

トマトの育て方⑤:収穫

Photo byKathas_Fotos

プランター栽培のトマトが上手に育てられると、実が少しずつ色づいてきます。へたの近くまで色づいたら一粒ずつハサミで切り取ってください。果房全体が色づいたときは、一粒ずつではなくブドウのように房ごと収穫してもよいでしょう。

トマトを収穫する時間的なタイミングは、なるべく朝早い時間帯に収穫するようにしましょう。トマトは収穫が遅れると果実が避けたり落果したりしまいます。

ミニトマトは収穫量が倍になることも

品種にもよりますがミニトマトは、土壌の水分と養分のバランスがうまく釣り合うと花房が二重になってたくさんの実をつけます。収穫量が倍になるため、上手に育てられるとコストパフォーマンスがよい野菜なのです。コツを踏まえていろいろ挑戦してみましょう。

プランター栽培のトマトで料理を作ろう!

Photo bycongerdesign

プランターでのトマト栽培は初心者も簡単なため、家庭菜園デビューにおすすめです。培養土を入れたプランター(サイズ:直径30×深さ30センチメートル)にトマトの苗を1株植え付けます。茎は主枝一本にし、プランターに支柱を3本立ててください。

追肥は植え付けの2週間後から始め、2週間おきに化成肥料を与えます。栽培期間が長いので水切れと肥料切れにはご注意ください。プランターでトマトを作って毎日楽しみましょう。

トマト料理が気になる人はこちらをチェック!

プランターで上手にトマトが栽培できたら、いろいろなトマト料理に挑戦しましょう。最近人気なのはドライトマトを使った作りやすいレシピです。手軽に場所を選ばずに育てられるプランター栽培のトマトを使って、いろいろ楽しんでくださいね。