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【富山県】立山登山の魅力を紹介!日帰りで雄大な自然を楽しめるコース&所要時間も!

富山県に在る、日帰りできる立山登山を紹介します。立山登山は山梨県側から黒部ダムを経て山頂に到るルートと富山県から登るルートがあります。今回は室堂を出発して立山連峰の頂に立つ魅力的な、しかも初心者でも日帰りで登れる、立山登山の魅力あるコースを紹介しましょう。
更新: 2021年9月23日
おわっシー
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「立山登山」とは

立山登山の「立山」の山名は万葉集に

立山は富山県にあり、古くから「信仰登山」の対象となった山。あの「万葉集」にも、この山にちなんで歌った「大友家持」の歌が載っています。立山は室堂から見える、台形状のどっしりとした姿のとても美しい山です。

台形の右端のピークが「雄山」、中央に突き出た形のピークが、最高峰の「大汝山」。そして一番左端にそびえたピークが「富士ノ折立」で、この三山を称して「立山」と呼び、立山登山の対象で景色がよく、初心者でも手軽に登れる人気の山なのです。

「立山」は古来より崇められた山

「雄山」の山頂に「雄山神社」が建立され、その前のピークには「峰本社」も置かれ、いかにも霊山らしき雰囲気が漂っています。万葉の時代より「神々が宿る山」とされているように、立山登山は山岳信仰の対象だったのです。

人々は、山に立ち入ることを慎んでおり、山麓に社を設けて麓から拝み見ていました。やがて平安時代になり、仏教が日本の社会に広まると、立山には仏教の山としての意義が自然と加わるようになり現在に至っています。
 

絶景を楽しむ「立山登山」

立山登山の魅力①「室堂~雄山は半日の行程」

室堂から見上げる立山は、台形状の大きな山容で立派な姿をしています。立山は雄山、大汝山、富士ノ折立からの三山からなり、立山登山そのものは、古来より信仰登山としての長い歴史を持っている山としても有名で初心者向けの山です。

立山登山の中でも雄山への登山は比較的簡単で、初心者でも半日登山が可能。夏にはファミリーで登山する人も多く見られるほどの人気があり、北アルプスの3000m級の山々の魅力と絶景が見られるのも立山登山の魅力の一つです。

立山登山の魅力②「立山三山」のいわれ

室堂から望む立山は、台形状のどっしりとした姿で聳えており、台形の右端のピークが雄山です。中央に少し突き出したピークが最高峰の大汝山で、左端のピークが富士ノ折立と呼び、これらの山々を総称して一般に立山とよんでいます。

また立山三山とは、雄山、浄土山、別山の事を指してよんでいます。古来より富士山、白山と並んで信仰登山の対象とされた山で、奈良時代の有名な万葉集には、この山にちなんだ大友家持の歌が残っているほど長い歴史の山です。

立山登山に必要な服装と装備の注意

立山登山は夏山の時期でも、3000m級の高山は平地に比べ気温がかなり低くなります。特に朝夕の稜線を歩くときは、かなり気温が下がりますので、登山初心者は必要装備品の中に、薄手の長袖などを必ず装備して行動にしましょう。

半面、昼間は気温が上がるので、半袖での行動することが求められ、つまり脱ぎ気が出来る服装が望ましいでしょう。また、防寒着として長袖シャツや薄手のフリースや、防風・防水のレインウエアは初心者のベストな必要な装備品と言えます。

立山登山・紅葉の時期の9月にベストな服装とは

夏山が盛んな8月を過ぎ、9月になれば立山では紅葉があちこちで見られる季節になります。立山登山も紅葉に時期である9~10月になると気温が5度前後となり、平地の真冬と同じ気温まで下がり厳しい冬のシーズンを迎えます。

この時期の服装としては、上は保温性のある長袖そして下は厚い生地の登山用のパンツの組み合わせがベストです。また防寒着として使えるフリースや、レインウエアは防寒に必要な装備品ですので必ず携行しましょう。

立山登山・日帰りコース1.「浄土山経由」

①立山登山・室堂~室堂山

立山登山のスタートは、室堂ターミナルから始まります。室堂ターミナルを出発したら、一ノ越への道標に従って進み、室堂山荘の前から石を敷いた遊歩道に入って、室堂山に進むと巨岩がゴロゴロした所に出ますので、そこが分岐点です。

分岐を右にとれば室堂山へと続き、左にとれば浄土山へと向かいます。まずは分岐を右の高みへと登り、展望台を経て室堂山へと登り、その後は先ほどの分岐まで戻ってから、分岐を左へと進んで歩き、その後は巨岩の続く急斜面を登ります。

②立山登山・浄土山~一ノ越

台地状の石のゴロゴロとした場所に出ると、 まもなく浄土山の広い山頂へと到着します。山頂の周囲には申し分のない景色が広がる道を、富山大学立山研究所脇を抜けて、龍王岳手前の T 字路を左に進み一ノ越に下って行きましょう。

一ノ越山荘の前で室堂への道を左に分けて、いよいよ雄山へと取り付きます。きつい急な登りがしばらく続きますが、三ノ越 あたりまで来ると傾斜も緩やかとなり、やがて立山登山の最初の目標である雄山の山頂部へと到着です。

③立山登山・雄山~大汝山

稜線の東側に張り出した高みには峰本社が設置されており、ここが雄山の最高点です。鳥居の脇から大汝山への縦走路に入り、そのまま展望の良い快適な道を進むと、難なく立山登山の最高峰である大汝山の山頂に到着します。

大汝山は、立山連峰の最高峰であるため、大汝山の山頂に立てば目の前に素晴らしい景色が開けています。その山頂から少し下ると、夏の期間営業して飲料水などを販売する「大汝休憩所」がありますので休憩をとりましょう。


④立山登山・大汝休憩所~別山

大汝休憩所を後にして平坦な道を行けば、富士ノ折立に到着。ですがここからは急な下り坂が始まります。その坂をジグザグと切って降りて行くと鞍部に到着し、ここから先は真砂岳稜線を通って登り続けていくのです。

真砂岳山頂を過ぎてから一旦下って、もうひと登りするとコースは二手に分かれます。ここで右の岩場を登れば、すぐに別山の山頂に立ち、絶景を見ることが出来るでしょう。立山登山の中でも最高の景色で、思わず歓声をあげたくなります。

⑤立山登山・別山~室堂

別山から西に稜線上を行くと、先ほど分けたトラバース道に合流します。その先で小さなピークを二つ越えると、剣御前山小屋の建つ別山乗越えに到着しますが、室堂へ行くにはこの地点を左折し岩の急斜面を下りていきます。

雷鳥沢の源頭部で左岸の尾根に移り、つづら折りをやると浄土川の河原に到着できます。対岸に渡れば雷鳥平で、ロッジ立山連峰の脇から地獄谷に入り天狗平への分岐では左折し、みくりが池温泉を経て室堂に到着して立山登山の終了です。

立山登山・浄土山経由のコースタイム

浄土山経由日帰りコースタイム 6時間20分
室堂 1時間
室堂山 30分
浄土山 20分
一ノ越 50分
雄山 1時間
真砂岳 40分
別山 20分
別山乗越 1時間10分
雷鳥平 30分
室堂 到着

立山登山・アクセス

交通機関を利用して室堂に向かうには、JR大糸線信濃大町駅からは、扇沢行きのバスを使って約40分で扇沢到着し、扇沢から黒部ダムへの交通手段は、関西電力トロリーバス利用すればおよそ15分で黒部ダム到着できます。

黒部ダムから黒部湖へは徒歩25分で到着します、黒部湖からは立山黒部観光ケーブルカーを利用すれば、大観峯には5分で到着し、大観峯から室堂まではバスを利用すれば10分ほどの時間で室堂に到着することとなります。

立山登山・問合せ先

松本電鉄 0263-26-7000
立山黒部営業本部 0764-32-2819
立山室堂山荘 0764-82-1127
一ノ越山荘 0764-21-1446
立山町役場商工観光課 0764-63-1121
2万5000分の1地形図 立山・剣岳

立山登山・日帰りコース2.「雄山経由」

①立山登山・室堂を発つ

扇沢・立山駅どちらからでも、立山黒部アルペンルートを利用すれば自然と室堂ターミナルへと到着します。ここはすでに標高2400mを超えており、この室堂ターミナルからは一ノ越を目指して登山道を伝いながら登って行くのです。

室堂山荘を過ぎれば、緩い上りはだんだん傾斜がきつくなりますが、最後のジグザグ道を登れば、やがて一の越の山小屋の前に到着します。目の前には岩だらけの雄山の絶景が広がって見えるでしょう。雄山へは石と岩の積み重なるガレ場の道を歩きます。

②立山登山・雄山~一ノ越

登りと下りの道がはっきり区別されていないため、反対側から来る登山客とすれ違う時は、ぶつかる恐れがありますので、注意しながら進んで行きましょう。急な上り坂をしばらく頑張れば、やがては雄山の山頂に到着します。

雄山の山頂には、立派な造りの雄山神社が、昔からの自然な姿のまま登山客を迎えてくれ、その先のピークには峰本社が安置されています。ここからの下山は往路を戻りますが、一ノ越までは道が狭いので慎重に進みましょう。

立山登山・登山のヒント

扇沢からアプローチした場合、お盆などの特別期間を除き、扇沢から始発のトロリーバスに乗っても室堂への到着は9時頃になります。始発以降は混雑のため、室堂での登山開始が遅くなりますので、可能ならば室堂に前泊しましょう。

全行程が森林限界上のため気象条件は自然と厳しくなります。さらに一の越から雄山間は急なガレ場となりますので、好天の日を選ぶことが大切で、悪天時の3000m級は危険な場所と意識し、事前に装備は充分確認しておいてください。
 

立山登山・雄山経由のコースタイム

雄山経由日帰りコースタイム 4時間15分
室堂ターミナル 出発 10分
立山室堂山荘 1時間10分
一ノ越 1時間
雄山 45分
一ノ越 1時間
立山室堂山荘 10分
室堂ターミナル 到着

立山登山・アクセスと登山レベル


往復共公共交通機関を利用して室堂に行くには、JR大糸線信濃大町駅からアルピコ交通バスを使えば40分で扇沢到着できます。扇沢からは立山黒部アルペンルート利用すれば、約1~3時間で室堂ターミナル到着可能なのです。

富山県側からは、室堂に行くには、富山地方鉄道立山駅から立山黒部アルペンルートを使って1時間5分で、室堂ターミナル到着できます。マイカーは長野自動車道の安曇野IC~国道148号経由で扇沢駐車場まで約42kmです。

 

立山登山・問合せ先

立山町商工観光課 電話 076-462-9971
立山黒部アルペンルート 電話 076-432-2819
アルピコ交通白馬営業所 電話 0761-72-3155

立山登山・日帰りコース3.「一の越経由」

①立山登山・立山駅出発

立山黒部アルペンルートの立山駅からは立山ケーブルカーを使い、美女平からは高原バスに乗車して室堂ターミナルで下車します。ターミナル屋上に出て玉殿の湧水横からは、一ノ越までのザンゲ坂という石畳の道を登っていきます。

夏山シーズンの初めの頃は、何箇所かの残雪の中を渡ることになります。一ノ越山荘が近くなってくると、ミヤマキンポウゲの咲き乱れる中尾流れる祓堂川の横に祓堂(はらいどう)があり、昔はここで穢れを除き祓い清めを行っていました。 

②立山登山・一ノ越~雄山神社社務所前

一ノ越山荘が建つ一ノ越は、黒部川から強い風が通る鞍部で、南の方角には赤牛岳や野口五郎岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳の山々が折り重なって見えています。浄土山を経由して五色ケ原や薬師岳方面への縦走路が続いているのです。

それぞれの越には小祠が残っており、三ノ越では広い尾根の一角に建っています。浄土山越しに加賀白山の姿が、雲に浮かんでいるかのように見えはじめると、まもなく雄山神社社務所の建物が大きく見えてくるでしょう。

③立山登山・雄山神社社務所前到着

秋の気配を告げるトウヤクリンドウや、岩の間に紫色の岩桔梗の花が健気にも岩に、しがみつくように咲いているのが見ることができるでしょう。 岩場を登りきれば、標2991.6mの一等三角点のある社務所前に到着となります。

③立山登山・雄山山頂縦走路~大汝山

峰本社のある雄山山頂への参拝は、鳥居をくぐってから遥拝するのが正しい方法です。雄山の周囲には壮大な山岳景観が広がり、黒部の谷を挟んでいます。雄山からは鳥居をくぐって縦走路に入り大汝山に向かいましょう。

ここから向かって進む大汝山の岩稜が至近距離に見えており、そこから先には真砂岳やさらには別山へと連なる峰々へと続く、登路が延びている様子が遠望できます。別山の奥には、剱岳の岩峰が頭を覗かせていることでしょう。

④立山登山・富士ノ折立~室堂ターミナル

富士ノ折立からはジグザグが続く急な下り坂となります。右手には生姜地形とされる内蔵助カールがあり、真砂岳は花崗岩が風化した砂礫帯の山で、振り返ると厳しいばかりの富士ノ折立の奇岩がそそり立っているのが見えてくるでしょう。

稜線を進み帝釈天を祀る別山に登ると、山頂から剣岳を望むことができます。 別山からはハイマツ帯を下り、剱御前、剣沢への道と交わる別山乗越に到着です。乗越には剣御前小屋があり、ここから雷鳥沢へと下って室堂ターミナルに戻って行くのです。
 

立山登山・一の越経由のコースタイム

一ノ越経由日帰りコースタイム 歩行時間 6時間20分
室堂ターミナル 1時間
祓堂 20分
一ノ越 50分
雄山 20分
大汝山 10分
富士の折立 40分
真砂岳 50分
別山 20分
別山乗越 1時間10分
雷鳥平 40分
室堂ターミナル 到着

立山登山へのアクセス

電車・バス利用は、立山アルペンルートで室堂ターミナルへ向かいます。富山県側からは、富山地鉄立山駅からケーブルカーとバス利用で1時間10分、長野県側からは、JR大糸線信濃大町駅からバス利用とトロリーバスでの乗り継ぎで約2時間で到着します。

マイカーを使って行く場合は、立山駅までは北陸道立山ICから約24km。扇沢まで長野安曇野ICからは約45kmで到着できます。両方ともアルペンルート経由で室堂ターミナルに向かうこととなるのです。

立山登山・問合せ先


立山町商工観光課 076-462-9971
山岳警備隊室堂派出所 076-463-5537
立山黒部販売予約センター 076- 432-2819
黒四総合予約センター 0261-22-0804

立山登山・中級者向けコース

立山の「雄山」から先は、足場の悪い「大汝山」や、「富士ノ折立」を巡り「大走り」を下って「雷鳥平」を経由し「室堂」に戻るといった立山登山の登山コースです。その中でも、少しハードな中級者向けコースの紹介をしましょう。

このコースの最大の見ものは、天候に恵まれれば、北アルプスの天に向かって、まるで剣のように聳え立つ「剣岳」の険しい姿を望むことができるチャンスがあることです。体力のある方は幸運を信じてチャレンジしてはいかがでしょう。

①立山登山・大汝山

大汝山は立山登山の中の最高峰で標高3015mです。雄山から向かうには岩場だらけの険しい登山道を、トラバースして向かうことになりますが、山頂付近は狭くて10名ほどしか滞在が困難なため、みんなで順番を待って登りましょう。

順番を待って登った先の狭い山頂からは、素晴らしい眺めが待っています。天に向かって聳えたつような雄々しい姿の「剣岳」や「奥大日岳」の絶景が展望できるのです、その時が立山登山の醍醐味を味わう瞬間なのは間違いありません。

②立山登山・富士ノ折立

この山の標高は、剣岳と同じで2999mです。山頂部は岩峰の登山道のため、緊張の連続を強いられます。転落事故や落石事故を引き起こす危険がありますので、十分注意しながら順番に登り下りすることをおすすめします。

③立山登山・「大走り」を下り「雷鳥平」から室堂

富士ノ折立から急なガレ場を下れば、そこから先の登山道は砂地の稜線を歩いていく道となります。このルートの途中には、真砂岳と雷鳥沢への下山ルートがありますが、そこから先は「大走り」の下山ルートへと向かって歩くのです。

このルートは浮石が多いため、転倒しないように注意しながら歩きましょう。無事に雷鳥平まで下った後は、もう一度石畳の道を登り返して歩き、ミクリガ池を通って室堂への道をたどって行けば、立山登山の終点に到着できます。

立山登山・中級者向けコースタイム

中級者向けコースタイム 5時間26分
室堂 1時間
一ノ越 1時間
雄山 20分
大汝山 15分
富士ノ折立 25分
大走り分岐 1時間20分
雷鳥平 1時間10分
室堂 到着

立山登山のまとめ

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。立山の山頂に立てば絶景が視界いっぱいに広がって見えるという、素敵な立山登山を紹介しました。あなたも必要な装備を揃え、大自然の中で絶景を楽しんでみてはいかがでしょう。

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