はじめに
房総半島の人気シュノーケリングスポット”沖ノ島”とは?
千葉の房総半島に“沖ノ島”という小さな島があります。島の周囲は約1km程で、歩いて30分ぐらいで一周することが可能です。“沖ノ島”はもともとは500m沖合に浮かぶ無人島でしたが、地震などで隆起を繰り返し陸続きになったとされています。
ちなみに関東大震災では“沖ノ島”は2mも隆起したとか。また、海上自衛隊館山航空基地を整備するために海の一部が埋め立てたことも、“沖ノ島”が陸続きになった理由の1つです。
”沖ノ島”の海は透明度抜群
“沖ノ島”の海は、透明度抜群でシュノーケリングに最適です。毎年行われている海水浴場の水質調査では、“沖ノ島”は最高ランクAAに続くAを得ています。そんな“沖ノ島”の周辺には、関東の海とは思えない色とりどりの魚やサンゴが生息しており、シュノーケリングで簡単に観察することが可能です。
また、シュノーケリングをしなくても、“沖ノ島”の浅瀬の岩場では貝、カニ、エビ、イソギンチャクなどの生き物が見られます。
”沖ノ島”へのアクセス方法
“沖ノ島”へ行くには、車でのアクセスが便利です。最寄りのICは富津館山道路「富浦IC」で、“沖ノ島”までの所要時間は約25分となります。
電車で“沖ノ島”へ向かうことも可能です。最寄り駅はJR内房線「館山駅」で、「館山駅」から“沖ノ島”へは館山日東バス館山航空隊行きに乗車します。所要時間は約10分です。ただし、バスを下車してから約25分程歩くので、子供連れの方はタクシーの利用をおすすめします。
駐車場は?
“沖ノ島”には、整備された駐車場は用意されていません。ただし、道路沿いに約500台ほど駐車できるスペースがあります。こちらのスペースは舗装がされていない部分もあれば、線などで区切りもされていません。
“沖ノ島”は海水浴シーズンなどは混雑することもあります。利用の際には、他の方の迷惑にならないよう細心の注意を払いましょう。
基本情報
沖ノ島
- 住所千葉県館山市富士見付近
- 電話番号館山市観光みなと課観光施設係 0470-22-3346
- アクセス富津館山道路「富浦IC」から約25分
”沖ノ島”のシュノーケリングスポットをご紹介
“沖ノ島”のシュノーケリングスポットをまとめてご紹介していきましょう!小さな“沖ノ島”ですが、島の中にはシュノーケリングに最適なスポットが幾つか点在しています。シュノーケリングスポットによって、海の中の光景も異なり変化に富んだシュノーケリングを楽しむことが可能です。ぜひ、参考にしてみて下さい。
シュノーケリングスポット①:”沖ノ島”への入り口周辺
”沖ノ島”への入り口、島に向かって右側はシュノーケリングスポットとして人気しています。この辺りは浅瀬で、夏期は海水浴場の場所です。
海水浴場オープンに伴って幾つかブイが設置され、そのブイ周辺に小魚が集まり格好のシュノーケリングスポットとなります。海の底は砂地となっているので、子供達でも安心してシュノーケリングを楽しむことが可能です。ただし、駐車場側にはテトラがあるので、波がある日は注意して下さい。
見れる魚や生き物は?
海水浴場に設置されたブイ周辺でシュノーケリングをすると、ブイに群がる小さいイシダイを見ることができます。ブイの下にはアマモが移植されており、その周辺はアオリイカの産卵場所です。そっと近づくとアオリイカの子供達に出会えるかもしれません。
他にも砂地を好む、キス、ハゼ、ヒラメといった魚たち観察することもできます。また、運がよければイワシの群れに遭遇することも。勢いよく泳ぐイワシのトルネードは圧巻です。
シュノーケリングスポット②:”沖ノ島”の東側
”沖ノ島”の東側は、ゴツゴツとした岩場が広がり格好のシュノーケリングスポットです。起伏に富んだ地形で、サンゴや魚などさまざまな生き物が観察できます。ただし、この辺りは遊泳注意エリア。
できればシュノーケリングツアーなどに参加して、シュノーケリングを楽しむのが望ましいでしょう。シュノーケリングをしなくても、岩場周辺では多種多様な生き物を発見できるので子供達の磯遊びスポットとしておすすめです。
見れる魚や生き物は?
“沖ノ島”の東側は、比較的浅瀬となっています。干潮の時には、水深1mぐらいのところにテーブルサンゴやイボサンゴなどのサンゴを見ることが可能です。他にもハコフグ、ボラ、カサゴ、ススメダイなどたくさんの魚の種類が観察できシュノーケリングを満喫できるスポットとなります。
また、岩場が広がるエリアでは、岩の影や下にはクモヒトデなど数多くの生き物を見ることが可能です。
シュノーケリングスポット③:”沖ノ島”の南側
“沖ノ島”の南側には15mほどの入り江があり、穴場的なシュノーケリングスポットとなります。というのも、この入り江は干潮時しか現れないからです。
入り江は岩場が多く、その先に砂地が広がる地形となります。波がなく比較的穏やかなので、子供達の磯遊びスポットとしてもおすすめです。岩場で怪我をしないよう、ビーチサンダルなどは必須アイテムとなります。
見れる魚や生き物は?
“沖ノ島”の南側の砂地では、スカシカシパンウニというウニの一種が見られます。直径14cm程の大きさで、体に穴が開いているのが特徴です。砂の中に隠れるようにいるので、ぜひチェックしてみて下さい。
他にもスズメダイ、メジナ、ホウボウ、カゴカキダイなども生息しています。珍しいところでは、タツノオトシゴも観察できるとか。この周辺ではサンゴも育ってきているので、海の底をよく観察してみるとよいでしょう。
シュノーケリング初心者には体験プログラムがおすすめ
“沖ノ島”ではシュノーケリング体験プログラムが開催されおり、シュノーケリングを体験したことが無い方におすすめです。プログラムでは、“沖ノ島”の浅瀬でシュノーケリングで使用するマスクやフィンなどの道具の使い方を練習します。
シュノーケリングの道具に慣れたら、いよいよ海の中を観察です。2021年は7月17日~8月31日迄開催されており、料金は1人4000円となります。道具などはレンタル可能です。
シュノーケリングプログラムの問い合わせ先
たてやま・海辺の鑑定団
- 住所千葉県館山市沼979
- 電話番号0470-24-7088
- 公式サイトURLhttps://umikan.jp/
”沖ノ島”の施設情報
“沖ノ島”のシュノーケリングスポットに続いて、“沖ノ島”の施設情報をご紹介します。海水浴で便利な海の家情報やトイレなどの情報をあるので、ぜひ確認してみて下さい。“沖ノ島”の施設を知ることで、快適にシュノーケリングが楽しむことができるでしょう!
施設①:海水浴場
記事の中でもご紹介していますが、“沖ノ島”では例年海水浴場がオープンします。場所は“沖ノ島”への渡り口の砂浜です。2021年の海水浴場は7月22日~8月22までの予定となります。営業時間は9:00~16:00です。
その間は監視員もいるので、子供さんがいても安心して楽しめます。“沖ノ島”の海水浴場は、向かって右側は比較的海水温度は低く、左側は温かめの海水温度です。好みの海水温度で楽しんで下さい。
海の家情報
海水浴場で便利な海の家。“沖ノ島”では、海水浴場開設とともに2軒の海の家がオープンしています。海の家では食事や休憩ができる他、温水シャワーや更衣室の設備も用意されており便利です。また、パラソルなどのレンタルも行っています。
ただし、2021年は海の家はオープンしないという情報がありました。海の家を利用する予定の方は、事前に館山市観光みなと課観光施設係などに確認しておくことをおすすめします。
施設②:トイレ
“沖ノ島”には、トイレが2か所設置されています。場所は、駐車場となっているエリアに1か所、島の中に1か所です。駐車場エリアにあるトイレは簡易トイレで、シュノーケリング客や海水浴客が増える夏には増設されます。
もう1つのトイレは島の中央です。こちらのトイレは環境に配慮されたバイオトイレとなっています。トイレットペーパーなどは設置されていないので、忘れずに持参して下さい。
施設③:休憩所
島の中央にあるトイレの横には、東屋もあります。テーブルとイスが設置されているので、ちょっとした休憩やお弁当などを食べたりするのに便利です。
島の中には、東の岬付近や西側にも休憩所があります。“沖ノ島”のシュノーケリングや散策で疲れた時には、利用してみて下さい。利用する際には、ゴミ捨てなどのマナーは守りましょう!
”沖ノ島”の時間を楽しむための注意点
最後に自然豊かな“沖ノ島”を楽しむ際に、気をつけたい注意点をご紹介します。シュノーケリングの際の注意点、駐車場での注意点、そしてそれら以外の注意点です。“沖ノ島”を訪れた人みんなが、気持ちよく“沖ノ島”での時間が過ごせるように1人1人が気をつけましょう。
注意点①:シュノーケリングについて
シュノーケリングの際に気をつけたい注意点をご紹介します。“沖ノ島”周辺は比較的浅瀬で、人気のシュノーケリングスポットとなっています。しかし場所によっては潮の流れなどの理由により遊泳注意の場所も多いです。
自己責任でシュノーケリングを楽しむ人はいますが、遊泳注意の場所ではできる限りシュノーケリングは控えましょう。また、シュノーケリングをする際には、必ず2人以上でシュノーケリングを楽しんで下さい。
危険な生き物にも注意
“沖ノ島”の海には、綺麗な生き物だけでなく危険な生き物も存在しています。電気クラゲで知られるカツオノエボシやヒョウモンダコ、ウムケムシ、ゴンズイなどです。
前述した体験プログラムでは、危険な生き物のレクチャーなども行っているので、“沖ノ島”で初めてシュノーケリングをする場合は、参加してみるとよいでしょう。
注意点②:駐車場について
透明度抜群の“沖ノ島”は、夏になると多くの観光客が訪れ駐車場は混雑必須です。利用客の中には駐車場スペースを数台分占領し、テント設置したりバーベキューをしたりする人が見受けられます。
“沖ノ島”の駐車場ならびに護岸エリアは、テント設置もバーベキューも禁止です。ルールを守って、駐車場を利用しましょう。交通誘導員が配置されている時期は、指示に従って安全に駐車場を利用して下さい。
注意点③:ゴミについて
ゴミについても注意が必要です。夏場の“沖ノ島”は、夕暮れ近くになると至るところにゴミが捨てられています。心無い人がそのままゴミを放置して帰っているのです。隣接する自衛隊施設にゴミを投げ込む人もいるとか。
また、シュノーケリング客だけでなく、釣り人が釣り針など危険な釣り道具を捨てる事例も多発しています。“沖ノ島”の駐車場エリアには2か所ゴミ箱が設置されているので、ゴミ箱に捨てるか必ず持ち帰りましょう。
注意点④:その他
“沖ノ島”の駐車場ではバーベキューが禁止されているということをお伝えしましたが、島内も火気厳禁となっているのでバーベキューは禁止です。また、悪質なバーベキュー客は、シュノーケリングの際に取ったウニなどを食べる人もいます。これは犯罪となるので、絶対にしてはいけません。
“沖ノ島”の自然保護のために協力を
美しい“沖ノ島”の自然を守るために、千葉県館山市の委託を受けてNPO法人たてやま・海辺の鑑定団では沖ノ島環境保全協力金を募っています。協力金の金額は1人500円または車1台につき1000円程度です。
里海観光案内所か高ノ島公園付近で受付しているので、興味がある方はぜひお願いします。ちなみに令和元年は約550万円集まり、トイレやゴミ箱設置、アマモ場再生事情など“沖ノ島”の環境維持に使われました。
千葉の”沖ノ島”でシュノーケリングを満喫
今回は、アクセス便利な千葉県の房総半島にある“沖ノ島”をご紹介しました。“沖ノ島”の海は関東に位置しながら透明度抜群で、シュノーケリングスポットとして人気です。「今年の夏は近場で過ごそう」とプラン中の方はぜひ、“沖ノ島”に足を運んでみてはいかがでしょうか?
“沖ノ島”は豊かな自然広がり、地元千葉ではその美しさを残そうと努力しています。海のルールをしっかり守り、シュノーケリングを満喫しましょう!
全国のシュノーケリングスポットが気になる方はこちらもチェック
関東周辺には“沖ノ島”のように、シュノーケリングが楽しめるスポットが数多くあります。下記の記事では、伊豆、三浦半島、初島の人気のシュノーケリングスポットが紹介されており、シュノーケリングスポット探しにおすすめです。穴場のシュノーケリングスポットや子供が楽しめる海水浴場もあるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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