100均のジェルポリマーで植物を育てよう!
近年、100均のガーデニングコーナーには続々と新しい商品が並び、その充実した品ぞろえが注目を集めていますね。今回は、そんな100均のガーデニンググッズから、見た目もかわいい「ジェルポリマー」をご紹介します。なんと、このキラキラのジェルボールで観葉植物が育てられるのです!
ジェルポリマーは水やりの回数が少なくて済む優れもの。忙しい人でも気軽にグリーンを楽しめますので、ぜひ挑戦してみましょう。
ジェルポリマーとは?
そもそもジェルポリマーとは何でしょうか。主成分を見ると、ポリアクリル酸ナトリウム、水となっています。これは、紙おむつや芳香剤などにも使われている高吸水性ポリマーのことです。自分の重さの何百倍もの水を吸水することができる特徴があります。
高吸水性ポリマーが水分をたっぷり蓄えて、徐々に供給することで植物が育つのですね。ジェルポリマーの利用は、土を使わない、水耕栽培のひとつと言えます。
いろいろな呼び方があります!
ジェルポリマーには、いろいろな呼び方があります。例えば、セリアの商品には「プラントビーズ」という名前が付けられています。他にも、「ジェリーボール」「プランツボール」「アクアジェリー」など商品によって沢山の異なる呼び方があります。
また、ジェルポリマーは乾燥させて、直径2~3mmのビーズ状に縮んだ状態にして販売されていることも。縮んだものは水を吸わせれば簡単に膨らみ、同じように使用することが可能です。
ジェルポリマーを使うメリット3つ!
メリット(1)土を使わないので衛生的
ジェルポリマーを使う最大のメリットは、何と言っても土を使わないで植物が育てられることです。土には有機肥料や腐葉土が含まれていて、コバエが発生する原因になることがありますが、ジェルポリマーなら土が要りません。虫がわく心配を減らせます。
また、土を使わないことで植物を部屋の中の好きな場所に飾ることができます。テーブルや台所、洗面台の上など、衛生面が心配な場所でも、ジェルポリマーを使えば清潔に植物を飾れるのです。
メリット(2)手間なし、簡単
二つ目のメリットは、水やりの手間が大幅に省けることです。ジェルポリマーは保水性が高いので、毎日水やりする必要がありません。
水分がなくなり、ジェルが縮んできたら、水を足しますが、1週間に1回程度と、お世話の回数を減らせます。植物の手入れに時間があまり割けない、忙しい人に嬉しい特徴ですね。
また、ダイソーの商品には最初から栄養素まで入っています。簡単に始められるのが魅力ですね。
メリット(3)インテリア性が高い
涼し気で可愛らしいジェルポリマーは、それだけでインテリア性が高いのも特徴です。カラーバリエーションも豊富で、ダイソーのジェルポリマーには透明、ピンク系、ブルー系、グリーン系のカラーが揃っています。
また、底穴が開いていない容器が使えるのもポイント。コップや空き瓶などおしゃれな容器を選ぶことができます。ダイソーやセリアには、安くてかわいい容器が沢山あるので、お気に入りを探してみましょう。
どんな植物が育てられるの?
ジェルポリマーで育てることができる植物には、どのようなものがあるのでしょうか。基本的に水耕栽培できる観葉植物であれば可能ですが、おすすめは、ポトス、アイビー(ヘデラ)、オリヅルラン、ミントなどです。
これらは生育旺盛で丈夫な性質を持ち、気軽な水耕栽培に向いています。ジェルポリマーが土ほどしっかり植物を支えられないことを考えると、全体的に軽めで小さい観葉植物が育てやすいでしょう。
あまり向いていない植物は?
全体のサイズが大きいもの、茎や葉、幹が重たいものは、柔らかいジェルボールでうまく支えることができません。ジェルポリマーの水分が少なくなって縮んでくると、バランスを失い、倒れることもあるので、あまりおすすめできません。
また、人気の多肉植物やサボテンを育てるには、ジェルボールは水分が多すぎます。乾燥ぎみな環境を好む植物は、植えてもうまく育たないことが多いので、注意しましょう。
実践!ジェルポリマーの使い方
ジェルポリマーの使い方はとても簡単!実際にジェルポリマーを使って観葉植物を植えてみたので、その方法を解説します。
準備する物
ジェルポリマー、観葉植物、水切り用のザル、底のない容器、根を洗うためのボールを用意します。
植物を植える容器は、ジェルポリマーのインテリア性を活かすため、また水やりのタイミングを図るために、ガラスやアクリルでできた、中身が見える容器がおすすめです。
観葉植物には、今回アイビーを選びました。タイミングが良ければ100均でもいろいろな観葉植物が手に入りますので、探してみてください。
ジェルポリマーを使った植物の植え方手順
手順(1)ジェルポリマーを容器に入れる
最初に、ジェルポリマーをザルに開け、水を切ります。プルプルとした触り心地がとても気持ち良いです。これを、用意した底穴なしの容器に半分ほど入れます。
手順(2)植物の根を洗う
観葉植物の苗をポットから取り出したら、根に着いた土を丁寧に取り除いていきます。水を入れたボールの中で振り洗いして、根に絡まった土を完全に洗い流します。根を傷つけないように気を付けましょう。
手順(3)植物を差し込む
ジェルポリマーに用意した苗を差し込み、高さと向きを調整します。高さと向きが決まったら、残りのジェルポリマーを入れ、苗を支えます。これで完成です!とても簡単で便利ですね。
お世話について~水やりと肥料は?
水やり
ジェルポリマーは毎日の水やりが必要ありません。水分が減ってくると、ジェルポリマーが徐々に縮み出します。縮んできたタイミングで、容器の5分1を目安に水を足しましょう。
古い水がずっと残っていると水が腐りやすいので、水が入れ替わるように、毎回しっかりと水分が無くなってから次の水を足します。
ジェルポリマーを水洗いする
生きている植物からは老廃物が出ます。土があればこれらは自然に分解されますが、水耕栽培では水の中にたまっていってしまいます。ジェルポリマーが汚れてきたら、すべて取り出してザルできれいに洗いましょう。
1~2週間に一回この水洗いを行うと、容器やジェルポリマーをきれいなままキープできます。洗って何度でも使えるとは、とても便利ですね。
葉水
ジェルポリマーで根から水を吸わせるのとは別に、観葉植物はときどき霧吹きなどで葉に直接水を与える葉水をしてやると良いでしょう。ほこりなどが取れ、元気が出ます。室内が乾燥しているときにも効果的です。
肥料はどうする?
ダイソーで売っているジェルポリマーには、あらかじめ栄養素が入っていて、とても便利です。ただし、この栄養素は約6カ月で切れてしまいますので、その後は追加する水に液体肥料を混ぜて与えましょう。
セリアやその他インターネット等で売られているジェルポリマーには栄養素が入っていないものもあります。必ず必要というわけではありませんが、長い期間、植物を元気に育てたいなら、液体肥料を適宜水に薄めて与えるのがおすすめです。
植え替え
ジェルポリマーで育てる植物は、土で育てる場合よりも成長のスピードが緩やかです。しかし、生きている植物ですから、環境が良ければ、成長してサイズが大きくなってきます。
容器とバランスが取れないほど大きくなってきたら、切り戻したり、容器をひと回り大きなものに変えて植え替えるなどしてあげましょう。また、もっとしっかり育てるなら、観葉植物用の土に植え替えてあげるのも良いでしょう。
他にもある!土を使わない植物の育て方
ご紹介したジェルポリマー以外にも、土を使わないで観葉植物を育て方法があるのをご存知でしょうか。代表的なものは、ハイドロボールやセラミスを使う方法です。
いずれも土の替わりに人工的な素材を使って植物を育てる水耕栽培になります。室内で清潔に植物を育てることができるので、土を部屋に持ち込むのは衛生的に心配、という人におすすめです。
水の与え過ぎによる根腐れが起きやすいので、必ず根腐れ防止剤を合わせて使いましょう。
ハイドロボール
ハイドロボールは、粘土を高温で焼いて作った多孔質の石で、これを使って植物を育てることをハイドロカルチャーと言います。最近は100均のダイソーでもハイドロボールを売っていて、気軽に挑戦することができるようになりました。
見た目が茶色の粒状で土に近く、植物との相性が良いのが特徴です。ジェルポリマーよりも植物をしっかり支えることができ、ミニサイズのパキラ、テーブルヤシ、ガジュマルなどを育てるのに向いています。
セラミス
セラミスとは保水性に優れ、水で洗えば何度でも使える人工的な用土です。ハイドロボールと同じく粘土を原料とした多孔質な素材で、レンガを砕いたような見た目が特徴です。
ネオコール
ネオコールは表面が多孔質のセラミック、中が木炭でできた二重構造の粒状素材です。炭の力で汚れを吸着し、水質を良くする特徴があります。
カラーサンド
カラーサンドは根腐れ防止剤としても使われる、ゼオライトを色付けした砂状の素材です。適度な排水性と保水性が特徴で、多肉植物やミニ観葉植物の土として代用できます。使い方はハイドロボールとほぼ同じです。水のやり過ぎに注意して育てましょう。
カラーサンドはカラーバリエーションが豊富なのが特徴です。自由に色を組み合わせて、デザイン性の高いひと鉢が作れます。100均にも売られているので、チェックしてみてください。
まとめ~ジェルポリマーを使ってみよう!
以上、100均で手に入るジェルポリマーについて、特徴や使い方をご紹介してきました。室内でちょっとした観葉植物を飾る際、とても役立つ便利な素材であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
お部屋に土を持ち込むことに抵抗がある人も、ジェルポリマーを使った水耕栽培なら安心して、清潔にグリーンを楽しむことができますね。緑あふれる暮らしを気軽に、楽しく始めましょう。
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出典:ライター撮影