ザミオクルカスってどんな植物?
ザミオクルカスは、サトイモ科ザミオクルカス属の観葉植物です。つくりもののようなツヤツヤした美しい葉っぱが特徴的で、土からシュッと出た枝葉はスタイリッシュで、置くだけでお部屋がおしゃれな空間になります。
ザミオクルカスは寒さに弱いので、冬の管理に注意が必要ですが、乾燥に強く、初心者の方でも育てやすいと言えるでしょう。
ザミオクルカスのふるさと
ザミオクルカスのふるさとはアフリカ東部です。アフリカは広いので、気候や風土は場所によって大きく違っています。アフリカ東部は乾燥しており、草原やサバンナが広がる地域。インド洋からは湿った空気が流れ、気温は高く、亜熱帯気候になっています。
ザミオクルカスの他に自生している植物は、ヤシやジャイアントセネシオ等、個性的な植物ばかりです。
ザミオクルカスの水やりの5つのコツ
ザミオクルカスは、葉っぱに水分を蓄えているため、乾燥に強い観葉植物です。育て方は簡単で管理しやすい植物ですが、枯れる原因として、水のやりすぎによる「根腐れ」が一番多いと言えます。
ですので、ザミオクルカスを育てるためには、水やりの管理がポイントです。ここでは、水やりの5つのコツをご紹介します。
①葉っぱを触ろう
ザミオクルカスの魅力の一つと言える肉厚の葉っぱは、水やりのタイミングを教えてくれるタイマーのようなものです。
ザミオクルカスの葉っぱには、水分を蓄えていますが、水がなくなってきたら葉っぱにツヤがなくなってきたり、薄くなってきます。時々手で触って、葉っぱの厚みを確認しましょう。
水やりをした次の日に肉厚の葉っぱに戻っていたり、ツヤツヤと輝いていると、管理がよくできていると思ってよいでしょう。
②土の状態を調べよう
土は表面から乾燥していくため、表面だけを見ていたら根っこの環境がよくわかりません。人指し指をズボッと土に入れて湿り具合を確認しましょう。
指を土に入れることに抵抗がある方は、鉢を持ち上げて、鉢の重さで乾燥具合を確認するのもいいですね。乾燥している場合は、鉢が軽くなっているのですぐにわかります。
いつも土が水を含んで重い場合は、水はけが悪いサインと思いましょう。
③季節によって水やりの頻度やタイミングを変えよう
ザミオクルカスは耐寒性が低いので、気温によって水やりの間隔や時間帯を変えてあげるとよいです。
春から秋にかけては、乾いたらたっぷりとお水をあげてください。冬は、休眠しますのでお水はあまり必要としません。耐寒性が低いので、気温10度を目安に土が完全に乾燥したらお水をあげてください。
冬は、夜にお水をあげると土が冷たくなるので、できたら午前中のこれから気温が高くなる時間帯にあげるとよいでしょう。
④お水はどのくらいあげる?
お水をあげても、ちょっとしかあげなかったら全ての根に水が行き届きません。お水をあげるときは、底から水が出てくるほどあげましょう。
底から水が出てくることで、全ての根に水が行き渡るだけではなく、土に空気が入ってふかふかになり、植物により良い環境を作ることができます。
ザミオクルカスだけでなく、全ての観葉植物の育て方の共通点になりますので、是非実践して見てください。
鉢皿にたまった水は捨てましょう
たっぷりと水をあげ流れ出た水を鉢皿にそのままにしておくと、根腐れや虫を呼ぶ原因になりますので、たまった水はすぐに捨ててください。
⑤葉っぱにもお水をあげよう
冷暖房をつけている部屋の場合、乾燥しやすいので、霧吹きで時々水をあげてください。ザミオクルカスに葉水をすることで害虫を防ぐこともできるので、一石二鳥ですね。
植物は、葉っぱから二酸化炭素や光のエネルギーを取り込んでいます。葉っぱにホコリがたまっていると生育が悪くなりますので、濡れティッシュでホコリを拭き取り元気な株に育てましょう。
ザミオクルカスの育て方
ザミオクルカスの育て方は比較的簡単で、初心者でも十分に育てられます。ザミオクルカスを育てるうえで大事なことは、気温に合わせた管理。ここでは、増やし方や肥料など、管理の各ポイントをご紹介します。
置き場所
ザミオクルカスは、室内のやわらかい日差しがよく当たる場所に置くと、元気に育ちます。
春から秋にかけては屋外でも管理が可能ですが、耐寒性と直射日光に弱いので注意が必要です。外で育てている場合は、気温が15度を下回るようになったら部屋の中へ取り込んであげてください。
また、冷暖房の風が直接当たるような場所は避けた方がよいです。
肥料
ザミオクルカスは、肥料を特に必要としませんが、春から秋に液体の肥料をあげると生育がよくなります。ただし、化成肥料よりは、有機肥料の方が植物を痛めにくいです。
虫が気になる方は、匂いも虫も来にくい「超発酵油かす」という肥料もあるので使ってみてください。真夏や、真冬は肥料は不要となります。
剪定
ザミオクルカスは、土から枝が生えてくる姿が魅力的なので頻繁に剪定はしなくてよいでしょう。株が混み合ってきた場合や、どうしても切りたい場合は、株を間引く感じで根元から剪定してください。
ザミオクルカスはサトイモ科特有の人体に有害な成分を含んでいますので、剪定した場合は、手に樹液がつかないように気をつけてください。切ったハサミも水で洗い流すとより安心です。
植え替え
ザミオクルカスは、植え替えをせずに放っておくと生育に良くありません。1〜2年に一回は一周り大きい植木鉢に植え替えてください。鉢底から根が飛び出している場合は、植え替えのサインです。1〜2年たってなくても植え替えた方がいいでしょう。
植え替える時に、大きすぎる植木鉢に植え替えると根腐れの原因になる場合があるので注意してください。植えた後は、鉢底から水が流れるほどしっかりとお水をあげるとよいでしょう。
植え替え時期
ザミオクルカスの植え替え時期は、5〜6月です。真夏の植え替えは、ザミオクルカスの体力を奪いますのでひかえた方がいいでしょう。
用土の種類
市販の観葉植物の土で十分育ちますが、水はけのよい用土を選ぶようにしましょう。鉢底には、鉢底石を入れて水はけを良くします。
もしも、用土を再利用する場合は殺菌を兼ねて黒いゴミ袋などに土を入れ、日光にあててください。そうすることで、虫などを死滅することができます。
深植えに注意
ちゃんと育てているのに枯れてしまう。その原因の一つが深植えです。深植えとは、植え替えの時に根鉢を土に深く植えることで、そうすると、今までの根が腐りやすくなってしまいます。
植え替える時は、今まで植えられていた高さに合わせて植え替えましょう。
鉢の選び方
植木鉢も雰囲気のいいものを選んで、おしゃれに演出したいですね。しかし、見た目だけでなく、ザミオクルカスが元気に育ちやすい植木鉢を選ぶことも大切です。購入する時の参考にしてみてください。
すり鉢状はNG
ザミオクルカスはサトイモ科で、根っこが他の植物より大きく、鉢中で増えていきます。すり鉢状になっているような鉢だと根が窮屈になりやすいので、あまりおすすめはできません。
鉢の底に穴が空いてないものはNG
鉢の底にある穴は、水を外に出してくれる大きな役割があります。水はけを良くするために、必ず穴は開いているものを選んでください。もしも、缶など容器に入れたい場合は、釘や市販のキリなどの工具を使って穴を開けてあげるとよいでしょう。
増やし方
ザミオクルカスの増やし方は大きく分けて挿し木、株分けがあります。わりと簡単に増やすことができますので、チャレンジしてみてください。
挿し木(葉挿し)
挿し木は、上部の葉2枚程残し、一番下のちぎった葉っぱの茎部分が土に埋まるように挿します。そして、土を乾燥させないように管理しながら発根を待ってください。鉢の下にトレイなどを敷いて、下から吸水させると管理が簡単です。
葉挿しの場合も、挿し木と同じでちぎった茎部分を土に挿すだけで増えていきます。
株分け
サトイモ科のザミオクルカスは、根っこが芋状になっています。その芋を手で分けて植えてください。時期は植え替えと同時期の5〜6月頃がよいでしょう。
株分けすることで、株が込み合うことなく、生育しやすくなるので是非行ってほしい作業です。株分けした鉢は、植物好きのお友達などにプレゼントしてもよいですね。
ザミオクルカスの害虫の対策
害虫を寄せ付けない育て方
生育環境が悪いと、害虫が寄って来ます。ザミオクルカスの場合は、ハダニやカイガラムシなどの一見虫に見えない小さな虫がつくことが多いです。
対策としては、霧吹きで葉水をするだけで、カイガラムシなどがつきにくくなりますので、近くに霧吹きを置いておくと手軽にできてよいでしょう。また、葉っぱのホコリをティッシュなどで拭き取るのもいいですね。
これって虫?害虫がついてしまった場合の対処法
葉っぱに細い糸が見えたり、白いワタのようなものがついていた場合は、害虫が発生していますので、すぐに濡れティッシュなどで拭き取ってください。殺虫剤を使用すると植物の生育環境によくないので、使用は避けましょう。
もしも、コバエが土から出てくるのを見かけたら、一晩、鉢を丸ごと水中に沈めて土中の虫を窒息死させてください。水中に一晩以上つけると、ザミオクルカスが弱る可能性があるので、一晩以上は水につけないことが重要です。
ハダニ
とても小さな害虫です。葉っぱから汁を吸います。放って置くと、増えていきますので、早めの駆除を徹底しましょう。
カイガラムシ
白い棉のようなものから、薄茶色のようなものまで、姿は様々。葉から汁を吸って、弱らせますので見つけたらすぐに濡れティッシュなどで取り除いてください。
花って咲くの?
ザミオクルカスは、クリームから白色の花を咲かせます。花といっても花びらをつけるわけではなく、棒状のユニークな花です。開花時期は9月〜10月。こんなお花、なかなかないので、見れたらいいことがありそうですね。
ザミオクルカスを元気に育てるために
ザミオクルカスを元気に育てる準備はできましたか?育て方のポイントは大きくまとめると2点です。増やし方も簡単なので、元気に育ててプレゼントするのもおすすめですよ。
土中の多湿に注意
ザミオクルカスは、乾燥を好み、水はけが悪く土が常に湿っている状態を嫌います。水は毎日あげず、乾燥していることを確認してからあげましょう。水をあげるときは、鉢底から水が流れるほどたっぷりと。葉水も大好きなので忘れずに。
日当たりと気温
ザミオクスカスは、耐寒性が低いです。外に置いている場合は、気温が15度を下回るようになったら部屋の中へ。また、室内でも氷点下になるような場合は鉢に布を巻いてあげるなどの寒さ対策も効果的です。
ザミオクルカスは、耐陰性はありますが日陰で育てていると株がひょろひょろしますので、直射日光が当たらない太陽の光がやわらかく降り注ぐ場所に置いてください。
観葉植物が気になる方はこちらをチェック!
ザミオクルカスのような、育てやすい観葉植物はたくさんあります。いくつか違う種類の観葉植物をお部屋にレイアウトしてみるのはいかがでしょうか?

ダイソーの観葉植物おすすめ13選!大きく成長するものからミニサイズまでご紹介!
ダイソーなどの100均で人気の観葉植物。育つと数メートルになる観葉植物もあります。室内のインテリア植物としても人気。トゲのある植物や花を咲か...

おしゃれな観葉植物10選!お部屋に合う選び方のコツとオススメの飾り方!
毎日の暮らしが楽しくなる観葉植物。選び方・おしゃれに見える飾り方大型も小型も一緒でも楽しめる観葉植物は身体に良いだけでなく、お部屋全体を明る...
出典:ライター撮影