世界が認めるソールメーカーとは!
ビブラムソールの歴史
ビブラムソールは、イタリア発の靴底メーカーVibram社から出ているソールの事。今では世界でその名を知らない有名なVibram社ですが、その創業者であるイタリア人のヴィタレ・ブラマニは登山愛好家としても有名でした。
そんなヴィタレがある登山中に吹雪に遭遇して仲間と遭難してしまいました。この自身の遭難事故がソール開発のきっかけとされています。それから1937年頃に遂にゴム素材のビブラムソールを発表しました。
加硫ゴム素材の開発!
Vibram社は設立当時、タイヤメーカーと一緒にソール素材の開発を始めます。そこで車のタイヤに使われる「加硫ゴム」を素材にしたソールが生まれました。加硫ゴムとは、ゴムに硫黄を加えることでゴムの密度が高まり、弾力が生まれ耐久性が強化されます。
またゴム素材は滑りにくいに加え、軽量という利点もあります。当時ゴム素材のラバーソールが主流ではない時代に、タイヤメーカーとタッグを組んで新たにゴム素材を開発したことは画期的でした。
こだわりのトレッドパターン
靴底の凹凸した溝の部分であるトレッドパターンにも従来のパターンではなく、ビブラムソールのこだわが詰まっています。車のタイヤでもトレッドパターンによってグリップ力や走りやすさが変わりますが、靴も同じくグリップ力があり、歩きやすいソールには、トレッドパターンの配置や溝の深さが関係しています。
独自のトレッドパターンと素材を組み合わせたビブラムソールは、1945年にイタリア人初の登山家隊が世界2位の高さK2に登頂したことに大きく貢献しました。
イタリア生まれの世界一のソールメーカーへ
Vibram社の本社は、ファッションの街イタリアのミラノから離れた郊外にあります。登山靴のソールメーカーとして一躍有名になったビブラムソールは、今まで培ったノウハウに改良を加えて安全な作業靴のソール開発も手掛けました。
それからもソール開発への探求心は止まることなく、軽量で歩きやすいスニーカーのソール開発など次々に新しいソールを展開していきます。設立当時の登山用ソールのイメージからどの靴にも合うおすすめソールとして成長してきました。
ビブラムソールの魅力と特徴!
ビブラスソールといえば、ラバーソールの滑らないグリップ力と歩きやすいソールですが、近年では軽量さやデザイン性にも定評があります。長年培われてきたノウハウに最新の流行やテクノロジーを常にアップデートし続けているからこそ世界中から信頼され続けています。
また扱っている靴の種類は300種類ほどの豊富な種類も魅力の一つです。素材選びから配合まで一つ一つの工程を自社で行う徹底したこだりぶりがビブラムソールの最大の特徴と言えるでしょう。
世界中で信頼されているソール!
当初はビブラムソールの定番であるアウトドアシューズやワークブーツといった耐久性が必要とされる靴底を作っていましたが、今ではビジネスマンの革靴やスニーカーまで幅広い分野の靴に合うソールを作っています。
どの靴にも耐久性とグリップ力が求められる中、ビブラムソールはまさに各シューズブランドが求めているソールだったのです。通常、靴を作る時に自社でソール開発まで行いますが、それでも各ブランドがビブラムソールを使用した靴を発表するのは品質の高さと信頼されている証です。
品質管理のこだわり!
ビブラム社のソールは素材の選定から開発、そして販売まで全て自社で行う徹底した品質管理を行っていますが、そのこだわりはソールの品質チェックにも表れています。工場で出来上がったソールは必ずいくつもの品質チェックテストを受けてから市場に出されます。
そのテスト項目数は10以上と言われおり、品質へのこだわりは登山という生死に関わる登山靴用ソールを作ってきたからこその品質管理です。こうした日々の積み重ねが今日の信頼に繋がっています。
ビブラムソールの強みと特徴!
特徴1:種類豊富なソールとトレッドパターン
ビブラムソールにはたくさんのソールパターンがあります。その種類はアウトドアシューズから革靴、スニーカーまで幅広い靴に採用されています。
時代の変化と共にソール開発を続けてきたビブラムソールは、どんな靴にも対応できる豊富な種類とそれに伴ったトレッドパターンを開発してきました。どのソールにもビブラムらしい耐久性、グリップ力を兼ね備えた、軽量かつ歩きやすいソールです。その種類は細かく分けられ、例えば登山靴用でも数種類に分けられます。
特徴2:耐久性があるのに軽量で歩きやすい
耐久性があること、そして優れたグリップで濡れた場所でも滑らない機能性あるソールですが、それに加えて軽量なソールというのも特徴の一つです。機能性が優れていても重い靴だと足に負担がかかります。
歩きやすさを求めると、足がスムーズに動くような軽さは重要な要素です。軽量された分、耐久性への不安が懸念されますが、ビブラムソールはしっかり耐久性も兼ね備えた軽量ソールになっています。
特徴3:コストパフォーマンスが高い
ビブラムソールは機能性がある上に長期間履け続ける頑丈さがあります。靴の寿命はソールの減り具合にも関係します。お気に入りの靴は少しでも長い期間履きたいものです。ビブラムソールは持続力あるソールなので、そうした要望にも応えられるソールになっています。
またラバーソールがすり減る時に消しゴムのカスのようなものが発生することがありますが、ビブラムソールはそのようなカスは発生しません。機能性があり長期に渡って履き続けられるのがビブラムソールです。
ビブラムソールの種類とその特徴!
ソールの種類を紹介
さまざまな種類のビブラムソールがある中、定番品からおすすめシリーズのソールを紹介します。どのソールも耐久性はもちろん、各ソールに搭載された特徴的且つ歩きやすいソールになっています。
また最新技術を使ったソールには、スニーカーにも搭載されるようになりました。履く場面や靴によって種類がソールの種類が分かりますが、先ずはどんな種類のソールがあるのが確認してみてください。
グリップ力のあるメガグリップソール
名前の通り、滑らないグリップ力があるソールです。グリップ力があることで雨の日や濡れた道でも滑らない歩きやすいソールになっています。山道など岩場の不安定な場所でもしっかりとしたグリップ力を発揮します。
注意点として履き慣れないとグリップ力がブレーキのように感じることがあります。どんな地形や地面でも安心して履ける安定したなソールは、トレイルランニングやアウトドアシューズにおすすめです。
軽量重視のVi-Liteシリーズ
Vi-Liteシリーズのソールは、軽量で特徴的なデザインのソールです。軽量化されてるのに、しっかりと耐久性もあります。何よりこの素材は歩きやすいように柔軟性があるので、歩き疲れや立ち仕事をする方にはおすすめなソールになっています。
このシリーズは、ビブラムソールの中でも人気商品のシリーズとなっており、ワークブーツからスニーカーまで幅広い靴に合います。また、その軽さからサンダルのソールとしても使われています。
寒冷地対応のArctic Gripシリーズ
ビブラム社の数ある種類の中でも最新の技術を駆使したソールです。このソールの特徴は、寒い地域でも適用した安定性あるグリップ力あるので、氷の表面でも滑らずに安心して履けます。
素材は全てゴムで、金属を一切取り入れていないことから軽量化も実現した氷の上でも歩きやすい画期的なソールになっています。他のビブラムソールも氷表面上でのグリップ性はありますが、これはその中でも最上級のグリップ力です。
ワークブーツ用|ビブラム4014ソール
ワークブーツ用のビブラム4014ソールは、白と黒の2カラーあります。合成ゴムを材料にしたクッション性ある歩きやすいソールです。どんな用途でも使用できるので山はもちろん、街歩き用としても使えます。
また、ストリートファッションブーツとの相性も良く、特にワークブーツやアイリッシュセッターブーツに合わせる人が多いですが、その中でもおすすめは人気ブーツブランド、レッドウイングのセッターブーツにこのソールを合わせるのが一押しです。
ビブラムソールの交換時の注意点!
ソール交換時の各注意点
ソール交換を経験したことがないと、その適切な時期やタイミングが分かりにくいものです。ソール交換時期の大体の目安は、履いている時にグリップ力の低下を感じた時は、注意深くがソールの減り具合を確認する必要があります。
ソール交換をしないですり減ったソールを履き続けるのは、安全面を考慮すると滑りやすく危ないです。以前と違和感を感じたら早めの交換をおすすめします。とはいえ、ソール交換の際にはいくつか注意点があるのでご紹介します。是非参考にしてください。
注意点①機能性の低下
ソールの全体的なすり減りが激しいと、いくら機能的なビブラムソールでもその機能性は低下します。トレッドパターンの溝部分がほとんどない状態までソールがすり減っていると、今までのグリップ力が低下して歩きやすさにも影響します。
定期的にソールのすり減り具合を確認することをおすすめします。また、履いている時にグリップ力に少しでも違和感を感じたらソール交換または修理の時期です。先ずは靴底も実際に確認してもう少し履くか交換するかを考慮してください。
注意点②歩きやすさの低下
注意点②は、ソール全体のすり減り具合もそうですが、ソールのどの部分がすり減り具合が激しいのか確認してください。歩き方によってすり減り部分は個人差があります。例えば、踵の一部分だけ大きくすり減ったソールを履き続けるのと足に負担がかかります。
そして不安定な歩き方にもつながります。一部分だけ過度なすり減りがあるソールは注意が必要です。歩きやすいソールを維持するには、一部すり減った部分のみ修理するか、ソール交換することをおすすめします。
注意点③好みのソールがない場合
注意点の最後は、お店によってはあなたのお気に入りソールが置いてない場合があります。ビブラムソールを扱っているお店はたくさんありますが、種類が豊富なため、全ての型を取り扱っているお店は少ないです。
ソール交換の場合は事前にどの種類のソールが交換可能かお店に確認することをおすすめします。また、靴修理店などでは、自分でビブラムソールを持ち込んでソール交換を引き受けてくれるところもあります。注意点を踏まえて上手にソール交換をしてください。
ビブラムソール仕様のシューズ紹介!
上記では、ビブラムソールの機能性や交換時の注意点について書いてきましたが、最後にアウトドアシーンで履けるおすすめビブラムシューズ、そして少し変わったビブラムソールを使用した商品を紹介します。
各シューズブランドからビブラムソールを使用した靴やサンダルがたくさん販売されています。今後のビブラムソールの靴を選ぶ時に参考にしてください。
ゴアテックス使用の最強アウトドアシューズ
[ホカ オネオネ]KAHA GTX
アメリカで大人気ブランド「ホカ」のトレッキングシューズにビブラムのメガグリップソールを搭載したシューズです。アッパーには防水に強いゴアテックス素材を使用した上にグリップ力がしっかりあるメガグリップソールでどんな環境や地形でも歩きやすい機能性抜群な靴です。
多方向にあるトレッドパターンがどんな地形でも安定したグリップ力を生みます。山などの複雑な地形で力を発揮するので、トレイルやアウトドア用におすすめです。
走れるサンダル
[ルナサンダル]
ベアフットランニングで有名なルナサンダルにもビブラムソールが使用されています。素足のように解放的なサンダルが特徴的ですが、ビブラムソールがしっかりと足底を守ってくれます。ラグパターンも細かくてグリップ力もしっかりあるので、岩場でもすいすい走り抜けます。
注意点としては、グリップが利きすぎるので最初は慣れないかもしれませんが、それぐらいどんな場所でも滑らないメガグリップソールです。サンダルで走りたい方にはおすすめのサンダルです。
日本文化とのコラボシューズ
Vibram FiveFingers FUROSHIKI
日本文化からのアイディアで生まれたビブラムシューズです。アッパー部分から足に巻き付けるビブラムソールになっており、包み込まれるような薄型シューズです。
ソールからアッパーまで繋がっている巻き付けソールと言われています。伸縮性もあるのでフィット感と素足感がありますが、ソール部分はしっかりグリップ力があります。持ち運びも便利なので、カバンに入れても邪魔にならずに持ち運びができます。
ビブラムソールを履いてみよう
その機能性を体験してみよう
ビブラムソールという名前は知っている人は多いですが、その機能性や種類の多さは以外と知られていません。登山出身のソールとして耐久性や滑らないグリップ力に定評があるビブラムソールは、アウトドアシューズのみならずスニーカーまで、あらゆる種類の靴に対応できるソールがあります。シルエットもかっこよく、ファッションブランドとのコラボシューズも多数出ています。
世界中から厚い信頼を得て世界をリードするソールメーカーとして君臨するビブラムソールを是非一度試してみてはいかがでしょうか?
アウトドアシューズが気になる方はこちらもチェック!
ビブラムソールはたくさんのアウトドアシューズに使われています。以下の記事はデザイン重視から機能性あるアウトドアシューズをまとめた記事になります。気になる方は是非こちらの記事もチェックしてみてください。

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