剣岳のおすすめ登山ルートをご紹介!
富山県にある剣岳ではではさまざまなコースや自然、見どころを楽しみながら登山を行えます。この記事では剣岳の登山コースを登るにあたって、見ることのできる多くの自然の数々や事前に必要な準備や装備などの紹介をはじめ、トイレや駐車場などの山周辺の環境についてもお話していきます。
また、この記事では剣岳の登山コースを紹介していくとともに遭難しないための注意点や登山に必要な装備についても詳しく解説していきます。
剣岳登山の基本情報とアクセス
剣岳の登山コースの魅力は、立山連峰や北アルプスといった見ごたえのある美しい景色が魅力的です。特に山の景観は季節によって大きく変わってくるので注目ポイントです。登山コースは経験者でも登ることが難しいと言われているので、初心者の人は決して一人では登らないようにしましょう。
長野などの近隣県からもアクセスしやすい山なので初心者には少し難易度が高めですが、初めての人は経験を積んだ上でここの登山コースにチャレンジしてみてはどうでしょうか?ここからは剣岳の標高や所在地、剣岳への行き方についてお伝えします。
剣岳の基本情報
剣岳の登山コースは日本に存在している山の中でも1,2位を争うほどの難易度の高い道のりで有名です。剣岳は昔から山岳信仰の対象として捉えられており、日本百名山の一つに数えられています。しかし、難易度の高い道のりといっても「具体的にはどれくらい難しいの?」「初心者には登れるの?」などの疑問点が出てくるかと思います。
そんな悩みにお答えするべく、ここでは剣岳登山コースの実施期間や難易度、登山コースの距離や所要時間、アクセス方法について紹介します。
基本情報
山域 | 北アルプス北部 |
都道府県 | 富山県中新川郡上市町、立山町 |
標高 | 2,999m |
剣岳へのアクセス
剣岳の地図
剣岳登山コースへのアクセスは春~秋シーズンなどは特に混雑をするので特に車で来る方は注意が必要です。地図では確認できませんが立山駅周辺に900台近く停めることのできる駐車場や混雑時には無料で開放される600台分の駐車場もありますが、電車やバスで移動すると比較的スムーズに行けるでしょう。
公共交通機関を利用してのアクセス(富山県側)
①JR「富山」駅で下車後、富山地方電鉄に乗り換え~富山地方電鉄立山線「電鉄富山」駅乗車~「立山」駅下車(大人1,200円・小人600円) |
②「立山」駅で立山ケーブルカー乗車~「美女平」下車(7分/大人720円・子供360円) |
③「美女平」で立山高原バス乗車~「室堂」下車(50分/大人1,710円・子供860円) ※立山駅から室堂までの往復前売券あり。(大人4,320円・子供2,160円) |
公共交通機関を利用してのアクセス(長野県側)
①JR大糸線「信濃大町」駅で下車後、アルピコ交通バスに乗り換え~「扇沢」下車(40分/大人1,360円・子供680円) |
②「扇沢」で関電トンネルトロリーバス乗車~「黒部ダム」下車(16分/大人1,540円・子供770円) |
③「黒部ダム」から「黒部湖」まで徒歩移動(約15分) |
④「黒部湖」で黒部ケーブルカー乗車~「黒部平」下車(5分/大人860円・子供430円) |
⑤「黒部平」で立山ロープウェイ乗車~「大観峰」下車(7分/大人1,300円・子供650円) |
⑥「大観峰」から立山トンネルトロリーバス乗車~「室堂」下車(10分/大人2,160円・子供1,080円) |
剣岳登山のおすすめルートを解説
これまでは剣岳登山コースの基本情報やアクセスについてお伝えしてきましたが、ここからはいよいよ剣岳の登山コースについてご紹介。実際のコースをもとに一つ一つ説明します。
剣岳の登山コースでは様々な魅力をたっぷりと経験できます。ここで登山コースに存在する登山口や自然の数々、登山の所要時間など必見してもらいたいおすすめスポットなどについて可能な限り紹介していくので、参考にしてくださいね。
おすすめルート①別山尾根ルート
登山難易度 | ☆☆☆☆ |
所要時間 | 12時間(宿泊あり) |
登山口 | 室堂 |
距離 | 約16㎞ |
行程 | 室堂→雷鳥沢→別山乗越→剣山荘→前剱→剣岳→剱沢→別山乗越→雷鳥沢→室堂 |
山頂までの登りは登山口の室堂からスタートし、山頂からの下山は山小屋の別山荘から下山する定番ルートです。別山尾根ルートは、合計で12時間の行程で室堂から登山をスタートします。
別山尾根ルートは剣岳の登山ルートの中でも最も利用されている登山ルートになっています。 上りの登山道の途中には国内で一番高いところに沸いているみくりが池温泉があります。正面から望める景色には立山連峰などの剣岳の山々が広がっています。別山尾根ルートでは宿泊が必要になるのでルートの折り返し地点になる山小屋で泊まりましょう。
上りのトイレはキャンプ場付近、剱御前小屋の所に有料のトイレが取り付けられています。有料なので宿泊時に利用した山小屋のトイレをおすすめします。道をジグザグと移動しながら道を下り、岩場の多い場所に到着です。ここから岩場を歩く道が連続しています。ハイマツのある道を武蔵のコルという場所へ向かいます。その後、鎖を使用する道が出てきますが、この道が終われば次の場所へ行くことができます。
前剱には上りと下りが分かれているので気を付けて進みましょう。次のカニのタテバイと呼ばれている所は鎖の道が続きます。ここを乗り切れば山の頂上が見えてきます。
下山はこれまで来た道ををわずかに戻って、岩の起伏が激しいところにたどり着きます。ヨコバイに取付く最初の一歩がとても重要です。岩のデコボコをを上手に利用して足を置く位置を決めましょう。ヨコバイを左に進みながらその後は階段を下りていきましょう。平蔵のコルからもクサリ場が続く道がありますが、気をつけて歩くことができれば問題ないはずです。この場所をトラバースした後に一服剱に着いたら、登山口に戻るまで充分に周りに注意しながら進んでいきましょう。
おすすめルート②早月尾根ルート
登山難易度 | ☆☆☆☆ |
所要時間 | 約15時間40分(宿泊あり) |
登山口 | 馬場鳥 |
距離 | 16.2㎞ |
行程 | 馬場鳥→避難小屋跡→剣岳早月小屋→剣岳→剣岳早月小屋→避難小屋跡→馬場鳥 |
早月尾根ルートは所要時間が15時間もかかる、登山経験者の中でも最高難易度のルートになります。山頂までの工程は馬場鳥からスタートし、山頂からの下山は往路か別山尾根ルートから下山する行程です。早月尾根ルートは、登山口の馬場鳥から登山をスタートします。
早月尾根ルートは上りの登山道の途中にはアップダウンの激しい道や勾配の強い道があります。正面から望める景色には立山連峰や北アルプスが広がっています。早月尾根ルートでは宿泊が必要になるのでルートの折り返し地点になる唯一の山小屋で泊まることになります。
スタートからいきなりの急勾配の道から始まり、丸太式のはしご道を登ったり、木の根っこを掴みながら登っていきます。標高1,500mを超えると少しづつですが周りの景色が見えてきます。さらに進みながら標高1,800m辺りを過ぎると赤谷山の大きな山が確認できます。
道のりが長いので立ち休みをしながら登っていくと良いです。標高2,200mを超えると早月尾根コース唯一の山小屋が見えてくるのでそこで宿泊しましょう。翌日はゆっくりしていると別コースの登山者で山頂がいっぱいになるので早朝に出発することをおすすめします。
翌日は山小屋を出て針葉樹林の道を進みます。標高2,600mを超えていくと滑りやすい場所に入り、滑落も心配されるので慎重に進みましょう。ここを乗り越えると広場にたどり着き、シシ頭に到着します。鎖を持ちながら進み、超えるとルート一番の難所と言われているカニのハサミです。
ここも鎖を持ちながら岩に打ち込まれているボルトを足場にして進んでいきます。ここからガレ場から岩場に移り、別山尾根の分岐を超えると山頂に到着します。頂上からの景色は北アルプス、立山連峰、富山湾を望むことができます。
剣岳で遭難しないための注意点
富山県にある剣岳は難易度の高い山であり、1歩間違えると命に関わる危険な登山コースとして知られています。命に関わるような重大な事故を回避するためには、スタート地点(登山口)やルート全体の確認など遭難しないための注意点を洗い出しておく必要があります。この見出しでは剣岳で遭難しないための注意点や事前に準備しておくことを解説していきます。
遭難しないための注意点①服装
富山の気候は春先や秋の季節でも山場の付近は気温がかなり低くなります。そこで、重ね着をできる服装を何着か用意して防寒対策は万全にして剣岳登山に臨みましょう。また、夏の時期は日差しが強くなる可能性があるので帽子を持って行くことも忘れずに。
剣岳の登山ルートは危険な場所も多く、実際に滑落による死亡事故も起きています。服装とは直接関係ないかもしれませんが、万が一に備えてヘルメットなどの頭を守るものを必ず用意してください。登山では事前準備が非常に大切なので、必要だと思ったら使わなくても準備しておきましょう。
遭難しないための注意点②事前準備
山登りにおいて本番よりも大切なのが「事前準備」となります。事前準備には登山ルートの地図の確認や地図を覚えること、登る山に必要な体力など上げたらきりがありませんが、以下の対策が必須です。
- 登る山の概要(山道が掲載されている地図を活用)
- 登山予定のルートの確認(オリジナルの地図を用意する)
- 登山ルートにかかる合計時間
- 積雪や気温、危険な場所といった登山道の状況確認(地図に書き込むと良い)
- 登山口までの道のり(地図で確認+バスなどの公共交通機関)
- 当日の天気予報
遭難しないための注意点③初心者は一人で登らない
剣岳は経験者が登っても非常にハイレベルな山です。そんなところへ地図の見方が分からない登山初心者の人が登るというだけでも遭難のリスクはグッと高くなります。対策は団体で登り、登山専門のガイドに引率してもらうことによって遭難のリスクはかなり減らすことができると思います。
また、どんなに他の山登っていたとしても初めて登る山に一人で行くことはお勧めしません。登山をするときは楽しみやワクワク感はもちろん持ち合わせても良いですが、必ず自分の命第一で、計画や準備から行動してみて下さい。
剣岳登山に必要な装備と準備
剣岳レベルの山に登る場合、滑落などの命に係わる事故を経験してしまう可能性があります。そのような重大な事故を未然に防ぐためにヘルメットやハーネスといった命を守ってくれる道具と装備を身につけておくことが大切です。
しかし、身に着けたことがない人や登山初心者にとっては自分で装備することが難しいこともあり、練習をこなす必要があります。身につけかたを間違えるとそれこそ重大な事故につながってしまう恐れがあります。この見出しではヘルメットやハーネスの特徴と役割を説明していきます。
装備と準備①ヘルメット
難易度の高い登山ルートでまず必要になってくる装備がヘルメットになります。ヘルメットはなんといっても滑落した際に生死を分ける頭部を守ってくれます。難易度の高い山でいきなり使うのではなく、常に身につけておくために練習が必要なので、他の山に登って、剣岳に登ることを想定した練習をたくさん行っておきましょう。
装備と準備②ハーネス
剣岳などの急勾配のある崖などを登る機会のある山を登る際には、ハーネスという道具が必須になります。装備するメリットは人とロープをつないでくれる役割と命綱となり、自身の命を守ってくれるでしょう。
装備の仕方は経験者に教えてもらいながらハーネスのつけ方も他の山に登りつつ、登山の経験を積みながら練習したうえで難易度の高い山で存分に活用することで効果を発揮します。
剣岳で登山をしてみよう!
剣岳の登山の魅力やコース内の施設、登山に大切な準備などを紹介しましたがいかがだったでしょうか。登山初心者の方もこの記事を読んで少しでも「登山に行ってみよう!」と思ったのではないでしょうか?
特に登山未経験の方で剣岳で登山をするときは、本記事を参考にしてください。剣岳で、自然を楽しんだり、壮大な景色を鑑賞しながら、思いっきり登山を楽しみましょう。
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