バイクのエンジンオイル:はじめに
バイクの状態を気にするのは楽しいこと
「またビーノのエンジンが止まってん」と妻。妻は通勤でヤマハのビーノに乗っています。真冬に差し掛かったころに出る症状で去年と同じ。減速中にスポスポスポ…とエンジンが止まるとのこと。去年はガソリン添加剤と走行距離200kmの強行新春ツーリングで対処し、1年間良好な状態を維持できましたが、汚れたエアクリーナーは放置したままです。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。
ビーノの指定エンジンオイル
ヤマハはユーザーにやさしいバイクメーカーで、公式ホームページでパーツリストを公開しています。絶版名車のパーツリストも順次公開中です。ビーノのパーツリストから部品番号を調べ、ネットショップにエアークリーナーを注文しました。ついでにビーノの取扱説明書を閲覧していると、おや?ビーノのエンジンオイルは10W-40なの?私が乗っているホンダのXR250は空冷キャブ車なのにエンジンオイルの指定粘度は10W-30です。
バイクのエンジンオイルについて語ります
10W-30を指定粘度にしているバイクメーカーはホンダのみです。理論上の最高速度が360.1km/hを超える国内モデル最速のCBR1000RR-R FIREBLADEですら10W-30のウルトラG1がエンジンオイルに指定されています。では本題!ここでは私がXR250で使っているエンジンオイルについて語ります。なお、この記事は2020年12月28日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。
XR250に使ってきたエンジンオイルの粘度や種類
10W-40の化学合成油
私がXR250で使っているエンジンオイルはAZのMEO-012です。10W-40の化学合成油ではコスパナンバーワン!約2000円/4Lで購入し、自分で交換しています。専門的な知識は別として、エンジンオイルの劣化を判断しやすいのが特徴です。鉱物油は緩やかに劣化しますが、化学合成油は体感できるほどシフトペダルのタッチが変わります。急にシフトチェンジの節度が悪くなり「スコッ」が「ガッチャッ」という感じに変わるのです。
10W-40の化学合成油は夏の渋滞で楽
AZのMEO-012を使うようになってから夏のツーリングが楽になりました。XR250のエンジンは暑さに少しだけ弱いのですが、AZのMEO-012を使うようになってから熱ダレを起こしにくくなったのです。XR250はフレームの一部にオイルタンクを内蔵したドライサンプ式で、ウェットサンプ式のXLR250Rより気温への耐性は格段に向上していますが、10W-30の鉱物油を使うと夏の渋滞で熱ダレを起こしやすいのです。
AZのMEO-012は処分しやすい容器が好き
AZのエンジンオイルはポリタンクに入っているのもメリットで、空の容器を資源ごみとして出せます。私が住んでいる奈良市ではオイル缶を資源ごみとして出せないので、以前はお世話になっている自動車工場で廃油と共に引き取ってもらっていました。こうした手間を考えると、エンジンオイルの交換はショップでしてもらったほうが効率的です。自分でオイル交換をするのは趣味のうち。レッドバロンでリザーブしているオイルはまったく減りません。
バイクのエンジンオイルに安い自動車用はNG?
自動車用10W-30鉱物油
ご法度気味の暴挙ですので真似をしないでくださいね。AZのMEO-012を使うまではXR250に自動車用のエンジンオイルを入れていました。1,000円/4Lくらいの安価なエンジンオイルです。ホンダは①二輪車用規格の「MA」②外気温に応じた粘度③API規格「SG、SH、SJ」この3つをすべて満たせば相当品として使用可能としていますが、私が使っていた安価なエンジンオイルは①の「MA」を満たしていませんでした。
自動車用のエンジンオイルはバイクに使える
バイクのエンジンオイルはクラッチも潤滑していますので、省燃費性能を重視した自動車用のエンジンオイルは使えません。XR250の取扱説明書には、「エナジーコンサービングを取得したオイルには摩擦係数の低いものがあり推奨しません」と書かれています。「MA」を取得しているエンジンオイルにドーナツマークは入っていませんよね。裏を返せば、エナジーコンサービングを取得していなければ自動車用も使用可能ということになります。
おすすめできませんがXR250では大丈夫でした
バイクに自動車用のエンジンオイルを使うのはおすすめできません。バイクにはバイク用のエンジンオイルを入れるほうが安心です。しかし、私のXR250は自動車用のエンジンオイルを使っても故障しませんでした。10W-30を使っていたからか夏の熱ダレは頻発しましたし、高回転時のスムーズさに物足りなさを感じましたが、ツーリングペースでは支障なかったのです。私のXR250は15年選手でありながら今も快調そのものです。
バイクのエンジンオイルは入れすぎNG?
ドライサンプ式のXR250
XR250はオイルの量を厳密に量る必要がなく、エンジンオイルを入れすぎても故障しないのがメリットです。ドライサンプ式のエンジンはクランクケース内のオイル量が常に適正で、余分なオイルはフレームのオイルタンクに送ります。ですので、オイルレベルゲージの上限さえ超えなければ問題ないといっていいですね。しかし、ウェットサンプ式のバイクはエンジンオイルを入れすぎるとクランクケースの内圧があがってしまい、エンジンを傷めてしまいます。
ドライサンプのエンジンは少し入れすぎても大丈夫
XR250の指定オイル量は1.3L(エレメント交換時は1.4L)です。さすがにオイルレベルゲージの上限を超える量のエンジンオイルを入れたことはありませんが、面倒な時はオイルジョッキに目分量で1.5L(エレメント交換時は1.6L)を入れてエンジンオイル交換をしています。それでオイルレベルゲージのアッパー位置に達します。オイル量が多いほどエンジンの冷却性を高められるのでは?という素人判断なのですが、それでエンジンが不調になったことはありません。
オイル添加剤よりもガソリン添加剤が好き
エンジンオイルに添加剤を入れる人も多いでしょうが、私はXR250にエンジンオイル添加剤を入れたことがありません。XR250は空冷キャブ車ですのでもう少し神経質になるべきなのでしょうが、自動車にエンジンオイル添加剤を入れて効果を感じたことがないからです。エンジンオイル添加剤よりもガソリン添加剤のほうが効果を体感できました。去年、ワコースのフューエルワンを入れて以降、XR250のエンジンの調子は良好です。
バイクのエンジンオイル:まとめ
ビーノで新春状態維持ツーリングを強行?
話は戻って妻のビーノ。エンジンが止まったときにFIの警告ランプは点灯していなかったとのことでしたので、原因は燃料系の不具合で一時的にガス欠状態になっていたと考えられます。燃料系の初期不良はヤマハのサービスキャンペーンで対策済みですし、パーツリストを確認すると燃料コックはありませんでした。ガソリン添加剤で燃料系をきれいにすればエンジンが止まる症状は改善されるでしょう。やはり今年も新春ツーリングはビーノで行くことになりそうです。
とにかく来年も元気で!
ガソリン添加剤の投入、エアクリーナーの交換、年に1度の長距離走行、そこまでしておけば、また一年ビーノは頑張ってくれるでしょう。いつもお世話になっているレッドバロン奈良店さんの年末年始の営業日を確認すると12月31日から1月3日まで休み。oh!エンジンオイル交換もしたかったのに。いやいや、一度にたくさん対処すると、エンジンが止まった原因を特定できなくなります。XR250は?明日実家でエンジンオイルを交換しますよ。
ツーリングは手軽なレジャーと考えたい
去年のお正月のこと、ビーノの状態維持運転のために200kmの日帰りツーリングをしました。XR250にはない速度感、快適なお尻、そして「原付バイクでここまで来た!」という達成感。ビーノは原付バイクのツーリングの楽しさを教えてくれたのです。バイクはスピードとスリルを楽しむ乗り物?ツーリングは自由を得るための旅?確かにそれもあるかもしれません。しかし、バイクやツーリングはもっと身近なレジャーへとなるべきではないでしょうか?