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【早わかり】無水エタノールと消毒用エタノールの違いは?その使い分けを解説!

無水エタノールと消毒用エタノールの違いにお悩みですか?そもそもエタノールとはどんな薬品なのでしょうか。無水と消毒用のふたつの殺菌・消毒効果の違いを知って上手に使い分けていきましょう。値段が安く代用できるその他のエタノール薬剤についてもご紹介します。
2020年12月20日
佐藤3
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はじめに

無水エタノールとは?消毒用に代用できるのか

フリー写真素材ぱくたそ

消毒用エタノールを購入しようとドラッグストアなどに足を運んだ時、同じ棚の比較的近くに無水エタノールという似たようなパッケージの薬品が並んでいることも少なくありません。この2つのエタノールの違いとはどこにあるのでしょうか。もし消毒用が品切れだった場合無水エタノールを代用品として使うことは可能なのか?そんなお悩みにお答えします。

エタノールとは?ドラッグストアで買えるエタノールの種類

エタノールの種類は無水エタノールと消毒用だけではありません。ここでは、一般的に手に入りやすいエタノール3種をそれぞれ軽くご紹介していきましょう。基本的情報としてまずは覚えておいてくださいね。

種類1.無水エタノール

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まずは無水エタノール。これは文字の通り水を加えていないエタノール(アルコール)のことです。しかし水が入って居ないだけで他のものが入っていないというわけではありません。

種類2.エタノール

単にエタノールとだけ表示されているパッケージ。それなら純度は高いの?と思われるかも知れませんが純度的にいうと無水エタノールと消毒用エタノールの中間。しかし無水エタノールとのあまり大きな違いはありません。あくまでも一般社団法人アルコール協会による分類方法にのっとった表記で名前が付けられています。店舗によってはこのエタノールは置いていない場合もあるでしょう。

種類3.消毒用エタノール

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消毒用エタノールはいろいろな名前で販売されていますが、3種類の中で比較すると混ざりものが一番多い種類となっています。医薬品ではなく医薬部外品でもあるのも特徴です。

無水エタノールと消毒用の違いは1.アルコール濃度

種類もわかったところで、早速無水と消毒用エタノールの違いについて触れていきましょう。まずはエタノール=アルコールの濃度から。

無水エタノールのアルコール濃度は

Photo byBessi

まずふたつのエタノールの違いは純度であるということをご説明しました。具体的には無水エタノールと呼べるのはアルコール分が97-99%程度とかなり高純度のエタノール液です。

消毒用エタノールのアルコール濃度は

一方先程混ざりものが多いとご紹介した消毒用エタノールですが、こちらは割合い的に言うと75-85%くらいのものが多いです。化粧品メーカーなどから出ている消毒用のこれらの商品では、エタノールでもよい香りが付いているものやジェル状になっていたりなど使いやすい工夫がされている場合も多いでしょう。

無水エタノールと消毒用の違いは2.消毒・殺菌効果

ここでは一番重要とお考えの方も多い、除菌・消毒・消臭の効果についてそれぞれのエタノールを比較してみます。とはいえその仕組はとても単純で簡単なもの。気負わずサラッと読んでみてくださいね。

無水エタノールの消毒・殺菌効果

Photo by duvsbefilmoc

無水エタノールも消毒用エタノールも濃度の濃さはあるものの、同じエタノールには違い有りません。ただしその消毒・消臭効果には大きさ差が出てきます。無水エタノールの場合、そのまま噴霧するだけではほとんど消毒・消臭効果は得られません。

消毒用エタノールの消毒・殺菌効果

一方消毒用と書かれたものはもちろん消毒や消臭の効果がなければ「看板に偽り有り」ということで消費者から苦情がくるだけでなく大問題となる場合も。消毒という効果で見ればこの商品が一番信頼度が高い、むしろ無水エタノールは消毒はできないと思ってください。

無水エタノールと消毒用の違いは3.値段

濃度によってエタノールは種類が分けられているということがおわかりいただけたのではないでしょうか。それではそれぞれの小売価格の差はどうなっているのでしょう。同じ500mlという容量での値段差を同じメーカー品で比較していきます。

無水エタノールの値段

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エタノール薬品がお店に置かれているとき、よく見かけるのは上記のパッケージではないでしょうか。こちらはケンエー(健栄)製薬という会社の商品です。多く取り扱われているということでこの値段で違いを見ていくと、無水エタノールの方が価格設定が高めとなっており、1700-1800円程度が希望小売価格であるようです。

消毒用エタノールの値段

同じメーカーの消毒用エタノールの値段は?というとそこから数百円お安くて1300-1400円程度となっています。同じ容量の〇〇エタノールの中では消毒用が安いという結果です。

無水エタノールと消毒用の違いは4.蒸発しやすさ


消毒にはアルコールの蒸発しやすさはとても重要なポイントです。これによって同じエタノールでも消毒できたりできなかったりということが現れるでしょう。

蒸発しやすさはアルコール濃度による

Photo by ume-y

無水エタノールは消毒・消臭効果はない。そして価格設定も高めでは消毒用エタノールしか選べないのでは?と思われるかも知れませんね。しかしちょっとまってください。消毒効果はアルコールの蒸発しやすさに関係しています。決してエタノール自体に消毒効果がないわけではないのです。純度が高いほどすぐ蒸発するため、除菌できるまえに気化してしまう=吹き付けただけでは効果が出ないというとわかいやすいでしょう。

消毒用エタノールの方が蒸発しづらい

蒸発のしやすさはそのアルコール濃度によりますので、混ざりものがある消毒用エタノールが蒸発しにくいのは当然ですね。逆をいえば無水エタノールも濃度を下げてあげれば、同じエタノールですので消毒効果が期待できますし、逆に蒸発しやすいことが必要な水分を嫌う箇所への消毒薬として使われることも多いです。

無水エタノールと消毒用の違いは5.使用方法

それでは無水エタノールはいったいどんな使いみちがあるのか?なぜ無水エタノールとしてドラッグストアなどで売られているのか。それには、このようなこの商品ならではの使いみちと理由があります。

無水エタノールも使い方で消毒・消臭できる

Photo byHeungSoon

無水エタノールの特徴として油にも水にも溶けやすいというものがありまくす。なのでハッカ油を自作する場合この無水エタノールは水と油の橋渡し的に存在として活躍します。またメーカーでは使用方法としてガーゼなどに含ませたもので冷蔵庫内の汚れやメガネの拭き取りがおすすめされています。ガーゼなど布ややわらかな紙に染み込ませることでアルコールの蒸発を抑え水を使わずに清掃・除菌することができるでしょう。

消毒用と使い分ける

消毒用エタノールがない場合の代用品として無水エタノールを精製水で除菌しやすい78-83%程度に調整すれば同様に使うことができますが、それは品物がない場合の策のひとつと考えるのがおすすめ。無水エタノールはそれだけでも掃除などに使える薬品です。基本的に消毒用エタノールとはまた別に考え使い分けてお役立てください。

消毒用エタノールの代用品に使える液体の種類

最後に消毒・消臭効果という点で消毒用エタノールが無い場合の代用品として使える成分とそれを含む物、その正しい使い方注意点をご紹介します。代用品とはいえ気をつけなければいけないことがありますので、よく御覧くださいね。

次亜塩素酸ナトリウム

Photo bySquirrel_photos

消毒用エタノールに含まれる消毒・消臭効果は次亜塩素酸ナトリウムという物質によるものです。ですので身近な製品の中にもこの成分を含むものであれば、精製水で適切な濃度にうすめて消毒として代用できると厚生労働省が発表しています。


Photo byklimkin

使えるのは、有害なメタノールを含まないエタノール濃度が70~83%の酒など

朝日新聞デジタル

その中でも比較的使いやすく、安全性が高いものとして飲料用のお酒があります。しかしこの場合エタノールの濃度が低くても高すぎても効果はありません。目安とするのはその液体中に70~83%のエタノールを含むことです。高いものはこの数値を目安に精製水で薄めればよいでしょう。具体的に言うとラムやウォッカ・ジン・テキーラといったスピリッツ系のアルコール(お酒)がアルコール度数が多いので使えるものが見つけやすいでしょう。

酸素系漂白剤

もうひとつ、ご家庭にあることも多い次亜塩素酸ナトリウムといえば酸素系漂白剤。こちらを精製水で薄めてドアノブなどの消毒液として代用できます。

代用品が使えるのは物の消毒に対して!手には使用しない

ただしエタノールの消毒はアルコールで皮膚の炎症などが起こる人にはもちろん吹き付けることはできませんし、上記の代用品はあくまでも物に対して消毒する場合にのみ推奨されているやり方。手の消毒には使えませんのでご注意ください。

まとめ

無水エタノールは消毒用と使い分けを

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3361970?title=%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%80%80%E8%87%AA%E5%AE%85%E5%BE%85%E6%A9%9F

エタノールとは?というところから無水エタノールと消毒用エタノールの違いと消毒用品として代用できるものを一般社団法人アルコール協会や厚生労働省といった公の情報を参考にご紹介してきました。少し複雑でわかりにくかったと思われた方は代用品などとは考えずきちんと消毒用と明記されたものを使うのが安心でおすすめ!アルコールの中には石油や化学製品由来のもので人の皮膚や吸い込みなどにより毒となる成分を含むものも多くあります。事故防止のためには最低限薬品は危険なものがあると理解した上で安全性の高いものを選ぶことが必要です。どうしても代用品をつかわなくてはならないという場合でも、肌などに噴霧するという使い方は避け、家具などの除菌剤として手袋などを着用した上で注意深く使ってくださいね。

除菌が気になる方はこちらもチェック

消毒用エタノールだけでなく除菌製品は化粧品メーカーや100均商品など市販品がたくさん出回っています。いろいろと除菌製品のことにご興味がある方はこちらの記事も是非参考にしてご覧いただければと思います。