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滋賀県最高峰の「伊吹山」登山ガイド!初心者にもおすすめのコースをご紹介!

昔から滋賀を代表する山であり続けた伊吹山は、登山をするにも絶好の山です。伊吹山には初心者にもぴったりな登山コースが複数あり、日帰り観光でも無理がありません。伊吹山で歩いてみたい幾つかの登山コースと、歴史ある山の魅力をお伝えします。
2020年12月4日
はぐれ猫
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伊吹山を知ってる?

日本百名山の伊吹山

この存在感たっぷりな伊吹山は、滋賀東部の米原市、岐阜の斐川町、関ケ原町の3都市にまたがっています。標高1,377mという高さは、岐阜県の最高峰。自然環境や風景が評価されて日本百名山にも選ばれ、登山も楽しめる山全域が琵琶湖国定公園に含まれます。

初心者向けの簡単な登山コースがある

数々の登山コースがあることも、伊吹山が人々に愛される魅力です。四方にある登山道には、日帰りハイキングにも最適なコースが含まれています。さらに標高1,200mを超える山頂部には、所要時間が短くて済む初心者向きな簡単コースもあるため、年間30万人が気軽なハイキングにやってきます。

伊吹山登山の心構え/米原市

伊吹山のアクセス

伊吹山ドライブウェイで山頂へ

車で山頂まで行く場合は、伊吹山ドライブウェイを走ります。入口は関ケ原町の国道365号線にあり、名神高速の関ケ原インターが近くです。全長17kmの日帰り余裕な道路を走れば、標高1,260m地点には600台収容の駐車場も完備。しかし11月下旬から4月上旬は閉鎖されるので、走れるのは春から秋限定です。

最寄り駅から

電車に乗って伊吹山の日帰り登山に向かうのも、不可能ではありません。近くには名古屋・京都から繋がる東海道本線が通り、最寄り駅には近江長岡駅や関ヶ原駅があります。最寄り駅の近江長岡駅から南斜面の登山コースまでは4.5kmなので、徒歩移動でもそれほど無理がありません。

バスでも行ける

湖国バスが、伊吹山南側にある伊吹山登山口バス停へ向かっています。近江長岡駅や長浜駅が、伊吹山登山口までアクセスの起点です。大阪駅桜橋口や名古屋駅からは、名神ハイウェイバスに乗って日帰りで簡単に山頂へ向かうこともできます。さらに夏の時期限定の、大垣駅や関ヶ原駅を出発する名阪近鉄バスもおすすめです。

伊吹山の名と歴史

伊吹山の名の由来

登山をしてみたい伊吹山は、昔から色んな異名を持っていました。漢字で書けば五十葺山、伊服阜能山、膽吹山など色々。修験道では大乗峰という別名でも呼ばれていました。伊吹は霊威ある風が吹くことが由来とされ、また伊吹の神が土地を支配したことが由来だとも伝わります。

松尾芭蕉も俳句を詠んだ山の神話と歴史

酒呑童子の父だったという力持ちの弥三郎が、琵琶湖の土を持ってきて積み上げたとの奇妙な神話が残ります。開山したのは役小角(えんのおづぬ)と伝わり、「日本書紀」では日本武尊(やまとたけるのみこと)が、東征の帰路で伊吹の神に返り打たれた伝説の地です。松尾芭蕉は「そのままよ 月もたのまし 伊吹山」と名句を残しています。
 

観光名所としての戦後の歴史

http://www.biwa.ne.jp/~mt-ibuki/

出典:http://www.biwa.ne.jp/~mt-ibuki/

戦後間もない1950年、伊吹山の全体は琵琶湖国定公園となり、1957年に伊吹山スキー場が開設され、山腹までロープウェイで登れるようになりました。現在の伊吹山ドライブウェイは、1965年に開通した道路です。その後スキー場は閉鎖され、近年にはロープウェイを使った登山も不可能となりました。

伊吹山登山でおすすめの時期

1年中の時期ハイキングできる伊吹山

季節には関係なく、伊吹山なら1年中登山を楽しめます。春から秋の時期は伊吹山ドライブウェイで山頂へ登って、標高の高い地点から短い簡単に登山できるので好都合です。夏の時期は涼しいので、避暑地にもぴったり。冬のシーズンはドライブウェイが閉鎖されますが、その他の登山道ならば山頂までの登山も支障ありません。

秋の伊吹山

秋の季節を迎えた伊吹山は、山の紅葉が楽しめるとあって登山初心者にも人気があります。10月中旬の時期に、山頂部の色づきが始まり、山頂の紅葉が見頃を迎えるのは10月下旬の頃。紅葉は徐々に山麓へと下がり、11月上旬の時期まで紅葉ハイキングがおすすめです。

冬の季節の伊吹山


山頂は一面が雪原となる冬の季節も、伊吹山は登山におすすめです。山頂までの伊吹山ドライブウェイは冬期シーズンは通行止めですが、標高はそれほど高くないので、最短コースなら時間をかけません。真冬の時期となった伊吹山で登山すれば、周囲の雪山だらけの風景も見応えがあります。

伊吹山の山頂の登山コース①中央の最短

中央登山道(中央遊歩道)

とても登山が簡単な山頂の中央登山道は、標高1,260mの駐車場から出発する最短コースです。3本の登山道のうち中央に伸び、距離はわずか500mほど。所要時間は上り20分と短いながら、伊吹山の高山植物と絶景が見どころです。東西のコースと組み合わせもでき、トイレも近くなので初心者の日帰りハイキングにもおすすめします。

もっとも簡単なコースの見どころ

ルート全体が長い階段で、平行して山頂売店のトロッコレールが伸びています。伊吹山を登ると周囲には高山植物のお花畑が広がり、北側の山岳風景は見事。斜面は色とりどりの花が見られるので、春から秋は一番登山が楽しみとなる時期です。7月には無数のヒメボタルが見られることがあって、夜の特別な登山も楽しみになります。

コース情報

【登山口】スカイテラス伊吹山駐車場
【コース】駐車場~中央登山道~山頂
【距離】500m
【所要時間】20分

伊吹山の山頂の登山コース②東の短距離

東登山道(東遊歩道)

山頂の駐車場から伸びている3コースのうち、伊吹山の東側をぐるっと歩ける東登山道も簡単な日帰りコースです。距離はわずか1.2kmしかなく、片道の所要時間は40分程度と短め。短いながらも絶景が見渡せると評判で、初心者がハイキングをする場合でも苦労は感じません。中央や西側のコースと合わせて歩いてみてください。

酒呑童子にゆかりの簡単なコース

東側のおすすめ登山道を歩けば。お花畑を通過したり、山岳の眺望が良いポイントにも出くわします。東側にはかの有名な酒呑童子の父親、伊吹弥三郎の庭園と伝わる百間廊下や、弥三郎泉水といった隠れた伝説の見どころも。酒呑童子の話は、伊吹山登山の道中でも盛り上がりそうです。

コース情報

【登山口】スカイテラス伊吹山駐車場
【コース】駐車場~東登山道~山頂
【距離】1.2km
【所要時間】40分

伊吹山の山頂の登山コース③西の短距離

西登山道(西遊歩道)

3つの山頂登山道のうち、西側の斜面をぐるり歩くコースも初心者におすすめです。出発地点はスカイテラス伊吹山のそばにあり、登山口では恋慕観音像がお出迎えしてくれます。およそ1kmの距離なので日帰りも簡単で、所要時間は40分と、中央に次いで短いコースになっています。

お花畑がすごい簡単なコース

暖かい時期に高山植物の花々がスゴイのは、伊吹山の西登山道です。お花畑の群落はかなり広範囲に渡り、夏にはサラシナショウマ、シモツケソウ、シシウドなどが綺麗に咲き誇っています。さらに7月になるとヒメボタルが乱舞するのもこの西側で、この時期の夜間には人が大勢ハイキングに詰めかけるのも恒例です。

コース情報

【登山口】スカイテラス伊吹山駐車場
【コース】駐車場~西登山道~山頂
【距離】1km
【所要時間】40分

伊吹山の主要登山コース①南西の主要道

表登山道

南西の表登山道は、初心者から歩きたいハイキングコースです。米原市の上野のバス停前から出発し、スキー場跡地を抜けて伊吹山の山頂に至ります。以前はロープウェイで途中まで行けましたが、閉鎖後は最初から長距離を歩く登山道となりました。往復で所要時間7~8時間もかけますが、日帰りは不可能ではありません。

人気のコースの見どころ

バス停前で登山届所に寄ってから歩き始めれば、伊吹山の前半は歩きやすい道のりです。スキー場跡地を歩いて3合目に到達すると山野草の保護地域で、ユウスゲの群生に遭遇。ここは売店やキャンプ施設も利用できる場所です。五合目からはつづら折りの急斜面が続き、標高1,200mを超える8合目では急坂の難所が待っています。

コース情報

【登山口】上野バス停前
【コース】上野バス停~スキー場跡地~避難小屋~山頂
【距離】‐
【所要時間】往復7~8時間

伊吹山の主要登山コース②南の裏道


弥高尾根(やたかおね)道

南側の弥高地区には、伊吹山の南斜面を登る弥高尾根道があります。米原市弥高の平野神社のそばに登山口があり、表登山道の東側に並行して登るルートです。山頂までの所要時間は7~8時間をかけますが、道がはっきりとしないポイントもあって、初心者を含む登山者があまり選ばないマイナーな道のりです。

マイナーな道のりの見どころ

平野神社の近くを出発すると、尾根道は初心者も楽で、神山地蔵や弥高寺跡などの見どころも楽しみです。しかし城跡の三角点(標高838m)からは道がわかりにくくなるので、マップやGPSなどの装備があったほうが無難です。五合目で表登山道に合流すると、そこからは急坂を登って伊吹山山頂を目指します。

コース情報

【登山口】米原市弥高平尾神社そば
【コース】弥高登山口~弥高寺跡~表登山道五合目~山頂
【距離】‐
【所要時間】往復7~8時間(弥高登山道は2~3時間)

伊吹山の主要登山コース③南東の裏道

上平寺尾根(じょうへいじおね)道

南東側の上平寺尾根道も、あまり知られない伊吹山のハイキングコースです。米原市の上平寺地区の伊吹神社に登山口があります。こちらも山頂までは所要時間7~8時間をかける道のりで、日帰り登山もさほど無理はありません。しかし弥高尾根道同様の問題があって、初心者向きとは言えない道です。

遺跡も多いコースの見どころ

始発点の上平寺には京極氏館跡や伊吹神社などもあり、歴史ファンなら登山のついでに見て回るのも楽しそうです。上平寺尾根自体は初心者も登りやすい道のりで、途中の草地には上平寺城本丸跡地もあって、伊吹山の眺めも良好。しかし弥高尾根に合流したあとは、はっきりしない道のりを通過して山頂へ向かいます。

コース情報

【登山口】上平寺伊吹神社前
【コース】伊吹神社~上平寺城跡~弥高尾根~表登山道五合目~山頂
【距離】-
【所要時間】【時間】往復7~8時間

伊吹山の主要登山コース④東の人気コース

笹又登山道

所要時間が短い東側の笹又登山道は、比較的に初心者向きです。上り5時間の伊吹山のハイキングコースは、揖斐川町のさざれ石公園が登山口。「君が代」に登場する50トンのさざれ石は、県の天然記念物に指定されています。公園が始発点ということで駐車場やトイレにも困らないので、日帰りには断然おすすめです。

さざれ石からのコースの見どころ

さざれ石のそばの農地から笹又登山道を歩き出すと、見晴らし良好なうねうねとした道が続きます。途中からは伊吹山ドライブウェイと平行して進み、静馬が原で北尾根コースに合流です。北尾根の絶景を目にしながら、あとはなだらかな尾根道を歩いて標高1,300mを超える山頂へと至ります。

コース情報

【登山口】揖斐川町笹又さざれ石公園
【コース】さざれ石公園~静馬が原~山頂
【距離】-
【所要時間】片道5時間(静馬が原まで2時間~2時間30分)

伊吹山の主要登山コース⑤北の長距離

北尾根コース(伊吹北尾根縦走路)

北尾根は伊吹山の北にくねくね伸びる地形で、1960年に切り開かれて伊吹北尾根縦走路となりました。コースは米原と揖斐川の境界にある国見峠から、静馬が原(伊吹山ドライブウェイの北尾根登山口)まで続きます。全体に標高1,000m前後の縦走路は、山頂までなら所要時間が7時間もある長丁場です。

長い尾根道の見どころ

国見峠の駐車場を出発すると、たいへん自然豊かなコースになっています。伊吹山までの縦走路には各地に絶景ポイントもあり、遠方まで連なって見える山脈は感動的。静馬が原から山頂まではゆるい坂なので苦労はないですが、長丁場なのでキャンプ込みの登山も検討しても良いコースです。

コース情報

【登山口】国見峠駐車場
【コース】国見峠~静馬が原~山頂
【距離】約8km
【所要時間】片道7時間(国見峠~静馬が原は片道3時間30分~4時間)

伊吹山の山情報①見どころ

伊吹山の山頂からの山々の絶景


標高が1,300mを超えている山頂は、近畿から中部の山岳を一望できることも、伊吹山に登山したい理由です。東側では乗鞍岳を始めとする日本アルプスの姿。西側を見れば緑地に囲まれた琵琶湖全体を綺麗に捉えられます。南側では霊仙山と鈴鹿山脈、養老山地といった山々が壮大。北側には奥美濃の山々や両白山地まで眺められます。
 

日本武尊像

山頂で人々が記念撮影したがるのは、日本書紀の伝説にちなんだ日本武尊像です。この像は1912年(明治45年)、山麓の住人と有志が登山して運び上げたものだとか。像の周囲は石の塀に囲われて、まさに伊吹山の守護神らしい風格があります。

伊吹山寺

どっかり山頂に鎮座する伊吹山寺も、訪ねたい名所です。持統天皇の時代(691~696年)に開山され、三修上人慈勝が伊吹四大寺を創建しました。長らく廃寺となるも、20世紀後半に復興、1991年に伊吹山寺山頂本堂が完成しました。厄除け護符や、御朱印を目当てにする参拝者も絶えず、冬期は避難小屋としての役割も担います。

山頂の植物

幾多の植物も、伊吹山でおすすめな見どころです。花の百名山にも数えられる山は、全国でも高尾山に次いで2番目に植物種が豊富と言われます。温帯性や亜高山性の植物が300種も生息し、伊吹山頂草原植物群落は国の天然記念物にもなっているほど。イブキトラノオなど20種のイブキ系植物の鑑賞も楽しみです。

伊吹山の山情報②お食事処

スカイテラス伊吹山

車で簡単に山頂に行くなら、訪れたいのが駐車場に接するスカイテラス伊吹山。標高1,260mの地点の施設は、お食事を取ったりお土産を入手できたり、登山中のトイレ休憩もできるところです。かき揚の伊吹そばなど名物グルメを味わえるのは勿論、展望階段と展望テラスという、琵琶湖の絶景を一望できる施設も楽しみです。

スカイテラス伊吹山の基本情報

スカイテラス伊吹山

  • 住所
    〒521-0307
    滋賀県米原市大久保(伊吹山山頂)
  • 電話番号
    0584‐43‐1155
  • 営業時間
    春~秋:10:00~16:00(夏季:9:00~18:00、冬季休業:11月下旬~4月上旬)
  • 公式サイトURL
    http://www.ibukiyama-driveway.jp/rest/opening_explanation/index.html

エビスヤ

山頂には幾つかの食堂が並ぶ中で、ハイキングのお供におすすめなのがエビスヤです。夏の時期に登山すると、抹茶、チョコミントなど24種類のソフトクリームは見逃せない美味しさ。さらに伊吹そばなど色んなメニューも用意しています。名物の名水コーヒーや伊吹牛乳は、伊吹山で見逃せない飲み物です。

エビスヤの基本情報

エビスヤ

  • 住所
    〒521-0312
    滋賀県米原市上野(伊吹山山頂)
  • 電話番号
    090‐3717‐2399
  • 営業時間
    9:00~17:00(11月~4月上旬休業)

伊吹山に登ってみよう

山頂の絶景やグルメを求めて

車で山頂まで行けてしまう伊吹山は、登山と絶景とグルメの名所でした。伊吹山なら短距離の簡単ハイキングもできるし、山麓からの日帰り登山ルートにも恵まれています。いつのシーズンでも遊びに行ける時が来たら、天気などをチェックして登山に挑みたいですね。

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