スノーボードのオーリーのやり方を徹底解説
オーリーとはスノーボードで行うトリックの1つです。スノーボードで行う飛び跳ねたり、回転する技の総称をトリックと呼びますが、オーリーはそんなトリックの中でも基本中の基本のトリックとされています。
オーリーは、板ごとジャンプする技で、スノーボードで行う数々のトリックの土台でもあるのです。そんなスノーボードのスキルアップに必要なオーリーの練習の方法や飛び方のコツを解説します。
オーリーをマスターしてスノーボード中級者にレベルアップしましょう。また、オーリーを覚えたての初心者の人でも簡単におすすめの簡単なトリックも紹介します。
スノーボードのオーリーってどんなトリック?
オーリーとはスノーボード板のしなりの反動を利用して飛び上がる技です。冒頭でも説明した通り、オーリーはグラトリの基礎的な技の1つとなり、グラトリの幅を広げるためにも非常に重要となります。
そのため、オーリーをマスターするとグラトリの幅が広がり、スノーボードがより楽しくなるのです。ここからはそんなスノーボードのオーリーのやり方や練習を始める時期などを解説します。
スノーボードのオーリーの原理
スノーボードのオーリーは一見するとジャンプするだけにも見える技です。厳密にはただのジャンプではなく、スノーボードの板のしなりを利用してその反動で飛び上がります。一見簡単そうに見えますが、初めのころは意外とタイミングが難しいと感じるでしょう。
オーリーの練習を始めるタイミング
初心者の方はスノーボードを始めてまず止まり方から始まり、木の葉滑り、ドリフトターンを練習するでしょう。このドリフトターンを完璧に習得してから、つまり、普通にゲレンデを滑れるようになってからオーリーの練習を始めることをおすすめします。
この時期になるとバランスのとり方や板の使い方なども把握できてきて練習しやすいですよ。
スノーボードのオーリーの練習方法!
ただ飛び上がる練習をすればいいというわけではなく、練習方法にもいくつか近道があるので具体的に解説します。練習の際の場所の選び方や練習の方法、基本動作などを紹介するので、オーリーを習得したい方は参考にしてください。
オーリーの練習をする場所
まずは、ゲレンデ内のフラットな場所を見つけましょう。地面に板を置いても滑らず、直立して立てるような場所がベスト。ゲレンデにもよりますが、リフトを降りたところやコースのつなぎ目、休憩場や駐車場の近くなどがおすすめです。
また、安全のために必ず周囲に誰もいないか確認する必要があります。
いよいよオーリーの練習を始めよう
スノーボード板を履く前に準備運動を行い、体をほぐしましょう。スノーボードのオーリーは膝の柔軟さや上半身の姿勢が非常に重要です。準備運動を終えたら、実際に板を履いて練習を行います。
まずはテール側の足を頭の下に持ってきましょう。そうすると自然とノーズが浮きます。まずはこの頭の真下にテール側の足を持ってくる感覚を覚えましょう。
オーリーの基本動作と飛び方
次にオーリーの基本動作と飛び方について説明します。まずは重心を落とすために膝を曲げます。この時の体重は両足に均等にかけましょう。飛び上がる際の重心はテール側にかけ、両腕を広げてバランスを取ります。
テール側の足と頭が一直線になるようなイメージです。板をしならせて飛び上がったらオーリーの完成。最初のうちは少し飛び跳ねる程度でも十分オーリーなので、空中での姿勢などはほとんど気にする必要はありません。
少し高く飛べるようになったら、膝を曲げてなるべく小さくなると安定しますよ。
オーリー番外編①テールプレスとノーズプレス
テールプレスというトリックがあるのですが、この技はオーリーと同じく、基本トリックの1つとされています。やり方はスノーボードの板のテールに重心を乗せノーズを浮かせます。
このテールプレスはオーリーを行う上で大切な技なので習得しましょう。テールに重心を乗せるという感覚や動作を体が覚えることでスムーズにでき、オーリー以外にも様々なグラトリで活躍してくれますよ。
スノーボード入門編のトリックとして非常におすすめです。
オーリー番外編②テールプレスの練習方法
テールプレスもまずは止まった状態で練習をして、慣れたらゆっくり滑りながら練習しましょう。まずはテール側の足に体重をかけ、体を斜めにしながらノーズを浮かせてみてください。
ノーズ側にはほとんど体重はかけずにバランスを取りながら浮かせられれば成功です。重心の割合はテール側が8割、ノーズ側が2割といった形ですね。両足の膝を曲げないとバランスを保ちにくいのでしっかり膝を曲げて、重心を落としましょう。
スノーボードのオーリーの6つのコツ
スノーボードのオーリーのコツ6つ
- 練習あるのみ!
- しっかりしゃがむ
- 上半身の使い方
- 目線
- スノーボード板の蹴り上げ
- 膝の柔らかさ
基本的にスノーボードのオーリーのコツは上記の6つです。ここでは6つのコツについて具体的に説明します。
スノーボードオーリーのコツ①練習あるのみ
スノーボードのオーリーは練習すればした分だけ上達します。動作自体はシンプルなので練習を重ねて自分のタイミングを見つけていきましょう。しかし、無理は禁物です。無理をしても疲れが溜まったり怪我のリスクが高まったりといったデメリットしかありません。
休憩をはさんだり、気晴らしに滑ったりしながら練習しましょう。
スノーボードオーリーのコツ②しっかりしゃがむ
オーリーは膝の動きが非常に重要です。膝がバネになるのでしゃがんで重心を落とします。飛び上がる前に力を溜めるイメージですね。この時の重心がお尻側にいったり、膝の曲げが足りずに頭が下がったりしないように注意してください。
スノーボードオーリーのコツ③上半身
オーリーでは上半身を使ってバランスを取ります。両腕を広げることで姿勢を安定させるのですが、両腕と両肩がスノーボードの板とほぼ平行になっていることが大切です。
ノーズ側の方が大きく開き過ぎてしまったり背中が丸まったりすると、バランスが崩れてしまいます。肩の力を抜いて自然に背筋を伸ばして足元を見ないように意識しましょう。
スノーボードオーリーのコツ④目線
上半身の姿勢で重要なことは目線です。特に滑りながら行うオーリーでは目線を進行方向に向けておきましょう。初心者の方は足元ばかりを見てしまいがちなので注意が必要です。
また、目線の位置が遠くなりすぎてしまうと、今度はノーズ側の肩が背中の方へ開きすぎてしまい、バランスを崩す可能性があります。自然な目線を心がけましょう。
スノーボードオーリーのコツ⑤蹴り上げ
オーリーはジャンプトリックであり、飛び上がる際にはテール側の足でしっかりと蹴り上げることも忘れてはいけません。上半身も使いノーズを引き上げた後はしっかりとテール側の雪面を蹴りましょう。
この時素早く蹴り上げることがポイントです。ゆっくり蹴り上げると、板が上がらないので、蹴り方のコツをつかんだら素早く蹴り上げることを意識しましょう。
スノーボードオーリーのコツ⑥膝の柔らかさ
オーリーにおいて膝は重要な役目があります。スノーボードをする前に屈伸など準備運動を行い、ほぐしておきましょう。まず膝を曲げてしゃがみ、重心を落とします。そして飛び上がってからはなるべく膝を高く持ち上げましょう。
その際に上半身をかぶせてしまわないよう、起こしておくことが重要です。着地の際は膝をクッションにして着地します。着地したときに膝が伸びてしまっていると、バランスを崩してしまうので注意が必要です。
滑りながらスノーボードオーリー練習
止まった状態でのスノーボードオーリーに慣れたら滑りながら挑戦してみましょう。はじめは緩やかな斜面での練習をおすすめします。
急な斜面では速度が速くなり、バランスを崩しやすいため、初心者の方は危険です。ここからはそんな滑りながらの練習方法のコツや高く飛ぶためのコツなどを解説します。
テールプレスからオーリー
スノーボードに慣れてきて、静止した状態のオーリーが完璧にできたら、テールプレスを覚えましょう。この技は板を反らせてノーズを持ち上げるトリックです。テールプレスができると、滑りながら行うスノーボードのオーリが行いやすくなります。
まずはテールプレスをマスターし、その後、テールプレスからのオーリーを行ってみましょう。テールプレスからのオーリーができると、滑りながらでも簡単にオーリーができるようになりますよ。
滑りながらオーリーをしてみよう
止まった状態でのオーリーをマスターしたら、次は滑りながら挑戦しましょう。スノーボードのオーリーはとにかく慣れが何よりも重要なので、練習の継続をおすすめします。
1日でできる人は少ないと思いますので、スノーボードは根気が大切です。最初はタイミングや姿勢よりも膝を曲げて重心を落とす感覚をつかむことに注意しましょう。
徐々にスピードを速くすると、スノーボードの爽快感が一気に出ますよ。
スノーボードオーリーでもっと高く飛ぶ
スノーボードのオーリーは慣れるとより高く飛びたい、と思うでしょう。高く飛ぶためにはいろんな練習方法がありますが、おすすめの練習方法はスノーボード板を付けずに自分だけで、ジャンプする方法です。
オーリーで高く飛ぶためにはまず自分自身が高く飛ばなければなりません。この練習方法なら自宅でも気軽にできるため、いつでも練習できますよ。板を付けずに飛ぶと高く飛ぶために足りていない箇所が把握できるのでおすすめです。
練習の際には特に上半身や膝の使い方に注意しながら練習しましょう。
スノーボードのオーリの応用
スノーボードのオーリーは練習すればするほど上達します。そのため、練習の時間が非常に重要なのです。しかし同じような練習を続けていても飽きてしまい、集中力が低下してしまうと思います。
そのため、オーリーと平行して様々なトリックの練習をしてみることをおすすめします。ここからはそんなオーリーを応用した簡単なトリックや地形を利用したオーリーの遊び方とその注意点を紹介します。
オーリーの応用①段差
ゲレンデ内には段差が存在することにお気づきでしょうか。滑り方の練習をしているときは意識しない方もいるでしょう。あからさまな段差ではなく、少し傾斜が急になっている場所やくぼんでいるところがゲレンデ内にはあるのです。
そのような地形を通過する際、特にオーリーをしなくても身体が浮き上がるかのような感覚が味わえます。初めのうちはかなりのスリルが味わえるため、オーリーの練習の合間に行うのもおすすめですよ。
オーリーの応用②盛り上がり
こちらも前記と同様に地形ですが、ゲレンデ内には段差と同じく盛り上がっている場所もあります。本当に少しの盛り上がりで十分です。盛り上がっている部分に入る前にしゃがんで、抜けるときに軽くオーリーをしてみると普段のオーリーより高く飛ぶことができますよ。
段差がある地形と同様にしっかりオーリーをするより飛ぶ前と着地をするときの膝の使い方を意識しましょう。オーリー上達のコツは膝の使い方にあるのです。
スノーボードの地形遊びの注意点
落ち込みの地形や盛り上がった地形を利用する際には必ず周囲や着地点に他の人がいないか確認を行う必要があります。特に落ち込みや盛り上がった地形を通過する際には着地点が見えないこともあるので注意が必要です。
同伴者がいる場合は同伴者に確認してもらいましょう。また、盛り上がりの中には見えない穴が空いていることもあります。地形を見つけたらいきなり飛ばずに一度は通り過ぎてから穴がないか、石などが転がっていないかを必ず確認してください。
オーリーの応用③物の飛び越え
滑りながらオーリーができたら次は物を飛び越えてみましょう。物といってもゲレンデ内にはそんなに簡単に飛び越えられるような物はありません。そのため、まずはゲレンデ上に転がっている雪玉を飛び越えましょう。
やり方は簡単で、飛び越える雪玉を見つけたらタイミング良くオーリーをして飛び越えます。雪玉なら飛べずに引っかかってもつぶれてくれるので、転倒の危険がありません。しかし、稀に雪玉のような岩もあるため注意が必要です。
オーリーの応用④キッカー
オーリーに慣れたらキッカーに挑戦しましょう。キッカーとはスノーボードやスキーで遊ぶジャンプ台です。傾斜やサイズも様々ですが、最初は2m程のキッカーがおすすめですよ。
スピードを出し過ぎなければ安全に練習できます。キッカーの飛び方は地形を利用したオーリーと同じように初めは膝や上半身の姿勢を意識することです。
初心者でも安心!キッカーの飛び方
キッカーの具体的な飛び方について解説します。まずアプローチと呼ばれるキッカーまでの滑走スペースでしっかり体勢とスノーボード板の向きを整えてリップの少し前からしゃがんで飛ぶための溜めを行います。
リップから抜けるときにオーリをするのですが、タイミングが難しくて最初は失敗するでしょう。そのため、最初は小さいキッカーがおすすめです。小さいサイズだと意識的にオーリーを行わなくても自然と体が浮き上がるので感覚をつかむには最適ですよ。
まずは小さいサイズから膝の使い方、上半身の姿勢など基本をマスターしましょう。
キッカーの注意点
キッカーは他の人も利用する場所ですので順番を守る必要があります。前の人がキッカーを飛んでいたら、飛び終わった姿をしっかり確認してアプローチに入りましょう。
キッカーでの衝突は最悪命にかかわる程危険です。そのため、必ずキッカーのマナーは守るようにしましょう。また、小さいキッカーを飛ぶ際のスピードにも注意が必要です。スピードが速いと、飛び過ぎて制御ができず、事故につながる可能性があります。
オーリーの応用⑤グラウンドトリック
平地で行うスノーボードのトリックのことをグラウンドトリック(グラトリ)と呼びます。スノーボードのオーリもこのグラトリの1つで基礎中の基礎です。そのため、オーリーをマスターすることでスノーボードがより楽しくなります。
ここからは、オーリーを習得したての方におすすめのグラトリを紹介するのでぜひ参考にしてください。
スノーボードのスピン系トリック入門編!180
初心者にもおすすめのグラトリが180です。その名の通りジャンプをしてスノーボードの板と共に180度回転します。時計回りに回転するやり方はバックサイド180、反対に回転するやり方をフロントサイド180といいます。
動作は非常にシンプルで、膝を曲げてしゃがんで回転したい方向に肩を入れながら、ジャンプします。また、回転させる際には腰も使います。原理さえ分かれば意外と簡単なので、挑戦してみましょう。
オーリーの応用トリック!ノーリー
ノーリーは基本的にはオーリーと同様ですが、アプローチの仕方に違いがあります。オーリーとは反対にノーリーはテール側を持ち上げ、ノーズの反動を利用して飛び上がるのです。基本はオーリーと同様ですが、難易度はノーリーの方が少し高いとされています。
とはいえ、継続的に練習すれば必ずできます。諦めずに根気強く練習してみましょう。最初から飛び上がるのは難しい、という方は前記で紹介したノーズプレスの練習がおすすめです。
オーリーができるスノーボーダーへ
スノーボードはゲレンデを滑っているだけでも楽しいですよね。そんな楽しいスノーボードをより楽しくするためにオーリーはおすすめです。オーリーを習得するとスノーボードの楽しさは何倍にも膨れ上がります。
オーリーを完璧にマスターするには、練習する必要がありますが、コツを押さえて練習すると、意外と簡単に習得できますよ。かっこいいスノーボードオーリーをマスターして上級スノーボーダーへとレベルアップしましょう。
おすすめのスノーボードグッズが気になる方はこちらもチェック!
スノーボードではウェアをはじめ、スノーボード板など様々なグッズを使用します。最初の内はレンタルでも問題ありませんが、ある程度続けると自分のグッズが欲しくなってくることでしょう。
しかし、スノーボードグッズの種類は非常に多いため初心者の人はどのグッズを選べばよいのかわからない、という人もいると思います。そんなおすすめのスノーボードグッズが気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。
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