スノーボードバックカントリーの基本を徹底解説!
スノーボードやスキーで人の手が加えられていない雪山を滑ることをバックカントリーといいます。常に危険と隣り合わせですが、レジャースポーツの1つとして非常に高い人気を誇っているのです。
直訳して「裏山」と訳されるバックカントリー。実は初心者の人でも簡単に行えるやり方があります。バックカントリーの基本をスノーボードに視点をあてて解説しますので、バックカントリーに興味がある方はぜひ参考にしてください。
スノーボードが今までより楽しくなると思いますよ。
スノーボードバックカントリーの魅力と危険性
ここからはバックカントリーの見どころと危険性を解説します。冒頭でも説明しましたが人の手が加えられていない雪山でスノーボードやスキーを行うため、多くの魅力と共に大きな危険もあるのです。
バックカントリー入門者の方はそれらを必ず把握しましょう。バックカントリーの魅力と危険性を理解しなければ楽しむことができませんよ。
スノーボードバックカントリーの魅力
まずはスノーボードバックカントリーの見どころを説明します。ゲレンデでのスノーボードとは一味違う魅力があるので、バックカントリー入門者の方はこれらの見どころに注目して行うと、より楽しめますよ。
ハイクアップ時の達成感
雪山にはリフトなどがないため、まずは自力で登らなければなりません。この雪山登山をハイクアップといいます。人の手が加えられていない雪山を登るため、体力が必要ですが、登り切ったときの達成感はそれまでの疲労を吹き飛ばすようです。
それはこれから滑り降りるという楽しみもありますが、登り切ったという達成感がその感動を生み出します。しかし、スノーボードの場合は板を背中に取り付けなければならないため、荷物が重くなるため、疲労が増すことを把握しておきましょう。
一面に広がる白銀の世界
バックカントリーは人工物と呼べるものがほとんどないため、一面に広がる銀世界を眺めることができるのです。まず、山に登る必要があるのですが、その時点から銀製絵画辺り一面に広がります
この光景はスキー場でのスノーボードでは見られない光景でしょう。辺り一面人工物がない銀世界です。もちろん、スノーボードで滑っているときも周りの景色に心奪われるでしょう。そんな景色を楽しめることが魅力の1つです。
雪山本来の地形を滑れる
バックカントリーでは人の手が加えられていない、自然のままの雪山を滑ります。もちろん、滑りやすい地形ばかりではありません。時には危険な障害物や崖などもあり、常に危険が伴います。
しかし、そんな自然の中にしかないような、天然のキッカーや凹凸などをスノーボードで楽しめるのです。中にはこれこそが究極のスノーボードだという方もいます。
自然の雪上を滑走できる
スキー場のゲレンデでも雪が降り積もれば、パウダースノー上を滑走できますが、それは一部にすぎません。バックカントリーでは滑る場所すべてがパウダースノーなので、まるで宙に浮いているかのようなスノーボードが楽しめます。
これもゲレンデでは楽しめない魅力ではないでしょうか。ゲレンデに降り積もるパウダースノーは多くの方が滑るため、すぐに圧雪となって固くなってしまいます。そのため、滑る場所のほとんどがパウダースノーなのはバックカントリーだけの魅力と呼べるでしょう。
スノーボードバックカントリーの危険性
冒頭でも解説しましたが、バックカントリーには非常に多くの魅力がある反面、非常に大きな危険もあるのです。そのあまりの危険性から毎年事故が発生しており、最悪死亡事故にもつながっています。
自然の驚異を侮ってはいけません。そんなバックカントリーの危険性について解説するので必ず把握しておいてください。
雪崩
雪山での最も怖いことの1つに雪崩があります。人の手が加えられていない雪山なのでそれだけ雪崩が発生しやすいともいえるのです。そのため、バックカントリーを行う際には雪山の知識が豊富な方と行う必要があります。
どのような状況下で雪崩が発生しやすいのか、雪崩が発生しやすい地形、万が一雪崩が発生した際に助かる確率を上げるために必要なこと、それらすべての知識が豊富な方と一緒に雪山に入りましょう。
遭難
遭難も雪崩と同じくらいの脅威ですが、遭難の場合は適切な知識と持ち物さえあれば、生き延びる可能性が高くなります。そのため、初心者の人でも遭難した際の対処法や必要な持ち物などの知識は最低限把握しておきましょう。
急激な天候の変化
山の天候は変わりやすい、ということを聞いたことはありませんか?まさにその通りで、数分前まで晴れていたにもかかわらず急に曇ってきて雨や雪が降ってくることもあるのです。
そんな急激な天候の変化に対応できずに方向感覚を失い遭難したり、体温を奪われて低体温症にかかったりする方もいます。そのため、常に天候の変化を頭に入れつつ、天候が崩れてもすぐに対処できるようにしておく必要があるのです。
障害物への衝突
前記でも解説しましたが、スノーボードバックカントリーでは人の手が加えられていない自然のままの雪山をスノーボードで滑ります。そのため、木々や岩などの障害物があることもあり、スキー場で滑る際よりも注意しなければなりません。
また、木々や岩などの障害物だけではなく、雪で隠れている穴や崖などにも注意する必要があります。バックカントリーを行う際にはその地域に詳しい方と行いましょう。
入門者がバックカントリーを行うためには
ここからは入門者の方が安全に行うための方法を解説します。スノーボードバックカントリーは常に危険が伴うため、初心者だけで行ってはいけないことは容易に想像できるでしょう。では初心者の方はバックカントリーができないのでしょうか。
そういうことではありません。初心者でもスノーボードを楽しむ方法はあるのです。そんな初心者の方でも楽しむやり方を説明します。
バックカントリー初心者だけでは行わない
スノーボードバックカントリーを行う際の大前提は決して初心者だけで行ってはいけないことです。毎年のように事故が発生している程危険な行為だということを認識しましょう。また、雪山の専門家がいても常に危険が付いているのです。
そんな常に危険と隣り合わせである雪山に、初心者だけで立ち入ることは自殺行為だともいえるでしょう。
スノーボードバックカントリーのツアーに参加する
初心者の方がスノーボードバックカントリーを行う上で最も安全な方法がツアーに参加すること。ツアーでは常にインストラクターの方が近くにいるため、万が一トラブルが発生しても適切な対処が可能です。
また、その他にもツアーがおすすめの理由があるので紹介していきます。
装備や持ち物をレンタルできる
ツアーではスノーボードに必要な道具をはじめ、バックカントリーで使用するスノーボード板やウェア、ビーコンなどの機材どがレンタルできます。また、機材だけでなく食料や水などの持ち物も用意してくれます。
雪山の必要な知識が学べる
雪山には非常に多くの魅力があると同時に非常に大きな危険もあります。そんな雪山の必要な知識を学習することができるのです。ツアーでは、まず最初に雪山の安全講習から始まります。
各装備の使い方や緊急時の対処法、雪面のコンディションチェックなど、様々な講習があるのです。また、わからないことがあればその場でインストラクターの方に質問できる、ということも魅力の1つといえるでしょう。
サポートが充実している
バックカントリーのツアーに参加するメリットの中で最も大きいことがサポートが充実している、ということでしょう。ツアーでは常に専門家やインストラクターの方が近くにいます。そのため、万が一トラブルが発生しても即座に対処できるのです。
自分の安全よりも大事なことは無いので、サポートが充実しているということは最大のメリットともいえるでしょう。
スノーボードバックカントリーの装備や服装
バックカントリーで使用する装備はおそらくほとんどの方が使ったことがないものばかりです。そのため、持っていない人の方が多いでしょう。安心してください。ツアーに参加する際はほとんどの装備や機材がレンタルできます。
しかし、バックカントリーを今後も継続的に実施する、という方は自分で装備をそろえた方が行いやすいでしょう。そんなスノーボードバックカントリーで使う機材や服装を説明します。
スノーボードバックカントリーに必要な装備
まずバックカントリーをスノーボードで行う際の持ち物や装備を紹介します。基本的な機材や持ち物はレンタルが可能ですが、スノーボードに使う装備はレンタルできないこともあるので事前に調べておきましょう。
スノーボード板
スノーボードで行う際には当然ですがスノーボード板を使います。スキー場で使用している板で問題ありません。スノーボードでハイクアップを行う場合はスノーボード板を背中に取り付けて背負ったまま歩きます。
ビンディングもゲレンデで使っているもので構いませんが、おすすめはワンタッチで付け外しができるタイプのビンディングです。わざわざ腰を下ろしてスノーボード板を付ける必要がないため楽に取り付けられますよ。
ビーコン
位置を特定するための通信機器で雪山三種の神器の1つです。道に迷った際や雪崩に巻き込まれて場所が分からなくなった人を素早く見つけることができます。ビーコンの所持が義務付けられている地域もあるほど重要な装備なのです。
しかし、使い方をしっかりと把握しておかなければほとんど意味がありません。そのため、まずはビーコンの取り扱い方法を覚えましょう。
プローブ
こちらも雪山三種の神器の1つとされている道具です。基本的に雪面に突き刺して雪の中に人がいないか確認するために使います。収納時は複数の棒が折りたたまれており、使用時には組み立てて一本の長い棒にするため持ち運びに便利です。
雪の中の人を探す他にも雪の状態を確認するピットチェックの際にも使われるため、非常に重要な道具だとされています。
スコップ・スノーショベル
雪山三種の神器の最後の一つがこちら。雪面に穴を掘って遭難者を掘り起こす際にはもちろんですが、雪質チェックや緊急時のシェルターである雪洞を作る際にも重宝されます。様々な使い方がある重要な持ち物なので必ず所持しておく必要があるのです。
シール
スキー板を利用する方はシールと呼ばれる道具が必要です。この道具はスキー板のソールに取り付けて、ハイクアップ時に滑らないようにする滑り止めのような役割があります。主にナイロンとモヘアの素材があり、入門者にはナイロン製のシールがおすすめです。
ちなみにスノーボードの場合は板を背中に担ぐため、必要ありません。
スノーシュー・ポール
これらの道具はスノーボードでのハイクアップ時に使う装備です。スノーボードの際にはブーツにスノーシューを取り付けてからハイクアップを行います。ブーツだけでは雪の中に足が埋まり、歩くことができません。
しかし、スノーボード板を背中に担がないといけない上、滑る際にはバックパックに取り付けることになるため、荷物が重くなるというデメリットもあります。
バックパック
バックパックは入門者の方が初めに購入するべき装備です。レンタルも可能ですが、毎回違うタイプのバックパックを使うのは面倒ですよね。そのため、まずはバックパックを購入しておくことをおすすめします。
用途はもちろん持ち物や食料などを入れるためです。バックカントリー用のバックパックが一番おすすめですが、予算的に厳しい場合は登山用のザックでも問題ありません。
スノーボードバックカントリーの基本の服装
ここからはスノーボードバックカントリーを行う際のウェアを紹介します。服装の基本は他のウィンタースポーツと同様に重ね着です。それぞれの役割とおすすめの素材などについて解説します。
ウェア
ウェアは内側からベース、ミドル、アウターに分けられます。ベースは吸湿速乾性に優れた素材、ミドルは保温性と吸湿性に優れた素材、アウターは防水性と透湿性に優れたハードシェルアウターがおすすめです。
ゲレンデで使用するようなスノーボードウェアなどは透湿性が低いため、スノーボードバックカントリーには向いていません。下衣は防水性と透湿性に優れた素材を選びましょう。
帽子・ヘルメット
頭部を寒さから保護するために帽子、衝撃から保護するためにヘルメットが必須です。入門者の方は安全のために必ず身につけておきましょう。
ゴーグル・サングラス
天候が良い日は目を紫外線から保護するためにゴーグルやサングラスが必須です。雪は日光を反射するため、非常にまぶしく、紫外線も強くなります。そのため、必ず用意しておきましょう。
危険性を把握してバックカントリーを楽しもう
スノーボードバックカントリーは非常に魅力が多いため、多くの方から高い人気を誇ります。ツアーなどもあるため入門者の方でも比較的始めやすいといえるでしょう。しかし、スノーボードバックカントリーには大きな危険があることも忘れてはいけません。
最悪命にもかかわるような事故が毎年のように発生しているのです。そのため、バックカントリーを行う際には入念な準備、雪山の知識の習熟などが必要となります。危険性を頭に入れたうえでスノーボードバックカントリーを楽しみましょう。
バックパックが気になる方はこちらもチェック
バックパックを毎回レンタルすると、毎回違うタイプのバックパックを使うことになるため、非常に面倒です。そのため、バックパックだけは入門者の方でも自分で用意することをおすすめします。そんなバックパックが気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。
バックパックの情報が具体的に掲載されていますよ。
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