はじめに:革靴修理はセルフで可能
ビジネスシューズなど革靴底の修理が必要と感じたら
革靴底の部分が割れたり穴が開いたときどうしていますか?ビジネス用をはじめとするおしゃれなレザーシューズでも張り替え修理はお店に持っていかなくても自分でできるものもあります。
簡単な作りの軽度なダメージの革靴の修理をセルフでやってみたいという方必見のレザーシューズソールの直し方手順をご紹介しましょう。
革靴底修理は自分でできる場合もある
革靴底の木製部分まですり減っているなど特殊な場合を除き、靴のゴム底部分の修理や張替えならば比較的簡単にはじめての人でもできる場合があります。
ビジネス用など他の人の見た目も気になる革靴底の修理となるとセルフリペアは少し躊躇される方もいらっしゃるでしょうが、ショップに頼むほどではない・できるだけローコストで靴の履き心地をよくしたいという方必見です。
靴底修理頼むか自分でやるかの見極めを
オールソール交換は初心者はやめよう
毎日のように履いているビジネスシューズの場合修理が必要と感じた時には、もう靴底の地の木製部分にまで達するほど穴があいていて雨水などが入ってから気がつくという場合もあるでしょう。
ソール部分が木製部分に大穴があいているとオールソール交換という方法になり、セルフでやるには難易度も高い上専門的な道具がないと難しい場合もあります。これはリペアショップに持ち込んで木製部分のベースから直してもらうか新しい革靴と買い替えた方がお得な場合も。
かかとのすり減り程度の簡単な修理を
それと比べて靴底のリペアの中でも軽度のすりへりを直す・接着剤が剥がれたものを張り直す程度であれば修理代金を支払ってプロにやってもらわず自分で何とかなる場合が多いです。
靴底のダメージの程度によってセルフで修理するかプロに任せるか決めていきましょう。
革靴修理に用意したい道具と材料
レザーの靴修理は思ったよりも簡単な道具や材料でできます。まずは何が必要なのかチェックしてください。レザー革靴の修理はここでは木製(金属の場合もあり)かかとや靴底の割れはそのままの素材で直すことはできませんが、ゴムなどを張り替えるというリペアで履き心地をよくすることは可能です。
革靴修理道具1.ニッパーなど
革靴修理では、古いゴム底部分を剥がす場合もあります。必ず必要になる道具ではありませんがそんな場合はニッパーがあると便利。革靴底のゴムを剥がす修理をお考えの方は是非お手元にご用意下さい。
必ずしもゴムをカットする必要はないのでそのときはペンチなどでも代用可能です。使いやすいサイズや重さのものがよいでしょう。
革靴修理道具2.トンカチ
革靴修理で靴底ゴムが剥がれたものを貼り付けるという作業は最も簡単なものといってもよいでしょう。そのときに必要になるのがトンカチ。できるだけしっかりと圧着したいので重さのある金属製のトンカチが望ましいです。革靴修理をする際に接着剤を使う場合は必ずご用意下さい。
革靴修理材料1.ヒール用素材
革靴を修理するならほとんどがすり減った部分を直すことになるでしょう。多少のすりへりであれば肉盛り用の材料が市販されていますのでそれを。もっと広範囲でソールのゴム部分をすべて交換した方が早いという場合は革靴修理できるような大きさ・厚みのゴム材をご用意ください。
革靴修理材料2.接着剤
革靴修理用の肉盛り材はそれ自体に接着する性質がありますので不要ですが、剥がれたソールをくっつける・新たなソールと交換するという革靴修理では強力な接着剤が必要となるため事前に用意してください。
比較的新しい靴なのにぺろんとソール部分だけが剥がれてしまったという方は、ソールの交換材料なしに接着剤だけで済む場合もありますのでご自分の修理程度に合わせて不要な道具・材料も出てくるでしょう。
革靴修理自分でできるリペア方法
それでは早速革靴の修理のやり方をご説明しましょう。使用済みで靴底が汚れていたり接着剤の付きをよくするために、まずはきれいにするところから。
ここでは前述の革靴修理に使う道具・材料外のものも出てきますが一般家庭にはあるもので代用できる場合もたくさんあります。絶対にそれを使用しなくてはならないわけではないので、臨機応変に身近にあるものを探してみましょう。
革靴修理1.事前準備
革靴修理はまずはシューズクリーニングから。とはいえピカピカに磨くのが目的ではなく靴底に泥や砂が付いていると作業がしづらい・肉盛り材が乗らない・接着剤で張り付かないなどのデメリットがあるためです。
まずは革靴の底を重点的に水で濡らした雑巾できれいにし、さらにあれば紙やすりやサンダーなどででこぼこ・ざらざらした部分をならす程度に環境を整えてから修理に入りましょう。
革靴修理2.しっかりと乾かす
泥などを落とすのには水拭きは必要となりますので、レザーが湿気った状態になっているのではないでしょうか。湿っていると作業が正確におこなえませんので、新聞紙などを敷いた上に靴底を表にして立て掛けるなどして乾かしてから革靴修理に入ります。
革靴修理3.ソールの張り替え
接着剤があまくてあまり履いていないのに剥がれて来た・古いすり減ったかかと部分のソールを新しいものと交換する。このふたつの場合がこの張り替えにあたります。
まだすりへっていない場合はニッパーで剥がしてそのまま再利用。すりへりがひどくかかと部分をすべて張り替える場合は、新しくかかとのサイズより少し大きめに切り取った板ゴム材を接着剤で貼り付けていきましょう。
接着剤の使い方と貼り方
やり方は簡単でまずはかかとの部分と靴底ゴムの両方に強力ボンドを適量出します。ヘラなどを使ってしっかりと全面に伸ばしたら指定時間乾かしたあとに(革靴底用ゴムの接着剤は乾かしてから貼ります)圧着。
これには先程ご用意しただいたトンカチが活躍するでしょう。全体的に叩いてしっかりと接着剤とゴム底が張り付くようにしてください。特に外周から剥がれて来てしまうことが多いのでその部分は念入りにおこなうのがコツ。
革靴修理4.軽度の肉盛りの方法
革靴のかかとなどのすりへり部分だけ肉盛りするシューズリペア材もいろいろなメーカーから出ています。しかしどれも使い方はほぼ同じ。枠になる部分をかかとにしっかり貼り付けてから肉盛りしたくない部分(すりへっていないところ)は、マスキングテープで養生してから肉盛り材をぬりつけてヘラで平らにならします。
あとはだいたい24時間ほどしっかりと乾燥させれば修理は完了です。少しのすりへりくらいであれば自分でできる革靴修理方法としておすすめ!
革靴修理5.仕上げの方法2通り
革靴修理の仕上げ1.張り替え
革靴に付いていたものが剥がれそのまま強力接着剤で貼り付けただけであれば、しっかりと圧着できており接着剤が乾いていれば修理は完了です。
しかし自分で新しいゴムを張り替えた場合は革靴底用の接着剤が乾いたあとにきれいにはみ出た部分をカットして、切り口をやすりやサンダーなどで研磨して整えてから修理の仕上げとしてください。
革靴修理の仕上げ2.肉盛りの仕上げ
革靴用の肉盛り材を使ったかかとなどの修理は、24時間以上たってしっかり乾いたあとにもう少し仕上げ作業が必要となります。やり方はまず貼り付けて枠を取り除き盛った部分を確認してください。
革靴底の肉盛り部分に気泡が入っていたり隙間があったらそこに肉盛り材を再度埋めるように塗布してまた乾燥させます。修理の最終仕上げは張り替えと同様に、周りのでこぼこした部分が大きければカッターなどできれいに切り取りやすりで滑らかに整えて完了です。
修理が必要な靴底の状態と対応修理の種類
穴が開いたという場合を除いて革靴の靴底修理はどの程度でやったら良いのかわかりにくい方も多いでしょう。最後になりますがこのような状態ならば自分で直した方が靴が長持ちするというケースなどの、修理の目安となる状態とその対策方法について解説します。
1.履いて数回で滑りやすくなってしまった
靴の中には数回履いただけでつるつると滑りやすくなったという感想もよく耳にします。この場合ソールの修理というよりも滑り止めを貼り付けるのがこの対策方法となるでしょう。
男性のビジネスシューズサイズなら1000-2000円程度で滑り止め用の靴底ゴムが接着剤とセットで市販されています。これを使って前述の貼り直しの方法と同様にハーフソール部分に貼り付けることで解決です。
市販のハーフソール滑り止めを貼り付ける動画
穴が開いたりすり減っていない靴底でも履いているとつるつる滑ることがあります。そのままでは危ないので市販のハーフソール材を貼り付けて自分でアレンジするとよいでしょう。靴底ゴム材は大きめにカットされて入っていますので、自分でソールの形に合わせてきれいに切って使います。
2.穴が空いて浸水がある
前にも触れましたが穴があいてそこから雨水などが入り込む場合はその損傷は重大です。靴のベースとなる木製や金属製の丈夫な部分までダメージがいっていることは明白なのでセルフで何とかしようとするのは無理。
この場合はお気に入りの靴で手に入りにくいならプロの修理へ。新しいものに買い換えられるならそちらの方がよいでしょう。
3.かかとの磨り減り具合
人の歩く姿もいろいろで足運びの癖であったり怪我などのため左右の足どちらかをより踏ん張って歩いたりという状況ではかかとりすり減り具合も左右バラバラとなります。
まっすぐ平らに薄くなっていく方は珍しく内側が減る人・外側から減る人さまざま。少しずつ減るため歩きにくさも感じずそのまま放置であることも多いでしょう。
靴磨きのときに左右並べて見てみる
このようなすり減りをいつ修理するのかは難しいのですが、目安として靴磨きなどのときに両足の靴をたいらに並べた状態で後ろから見てみてください。高さが違えば修理は必至。高さは気にならなくても後ろから第三者的視点で見ることで気になるすり減りも発見しやすくておすすめです。
4.ソール部分が剥がれてしまった
程度にもよりますが新しい靴底用ゴムなどを買わなくてもゴム用強力接着剤を買うだけで安くしっかりと張り直すことができます。
急ぐ場合や非常に高額の靴であり、もしもを考え修理の自信がない方はリペアショップに頼むのもよいですが、通常は接着剤で貼るだけですのでセルフで簡単に修理することができるでしょう。
まとめ:革靴の張り替え修理は簡単
木製まで割れていなければ革靴修理は可能
靴底の剥がれの張り直し・すりへりの補修の方法は以上です。レザー靴の修理は思ったよりも簡単だと感じた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。靴修理はリペアショップなどでも数千円という値段で請け負ってくれますが、場合によってはその値段に見合わないと感じることもあるでしょう。
割れなどはセルフではきれいに直すの難しいですが、簡単な革靴修理であれば自分でやってしまった方がコストもかからずこまめにお手入れできるので靴が長持ちすることもありおすすめです!
革靴修理が気になる方はこちらもチェック
今回は革靴底の修理についてのレクチャーでしたが、革靴のメンテナンスは修理だけではありません。保存方法や型くずれの直し方・革靴用防水スプレーのおすすめ商品などの記事も幅広く暮らしーのではご用意していますのでこちらも是非見てくださいね。
靴の防水スプレーおすすめ10選|スニーカー・革靴用スプレー比較!
どんなに大事に使用していても、靴は汚れてしまうものです。しかし、その汚れが付きにくくなる方法があるのです!!それは防水スプレーを使用する事。...
革靴の汚れや臭い落とす洗い方!型崩れしない乾かし方や手入れ方法もご紹介!
革靴の汚れや臭いを落とす洗い方はご存知でしょうか?革靴をよく履いている方は臭いに困っている方も多いですよね。また、中々とれない汚れがついてし...
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4364797