エギ番長3.5号 オリーブ・スポット・M
Draw4 3.5号
ダイワ エメラルダスラトル 3.0号 金-ボイルシュリンプ
エメラルダスダート2 S 3.0号 )
餌木蔵 3.5号
スミイカテンヤ UFO型 23号
コブシメとは?
コブシメとは、コウイカ目コウイカ科に属するイカの一種です。大型に成長するのが特徴で、同長(外套)は50cmを超えることもあります。外見上の特徴としては世界最大級に成長することがあるものの、一般的コウイカの特徴からは逸脱していません。また体色は紫褐色を地の色として、全身や目の周囲に白点や黒点が見られます。この白点が同族別種の見分けをするのに役立ちます。
コブシメの生態を紹介
暖かい海を好む生態を持つため、コブシメは亜熱帯海域が主な生息地です。その中でも、さらに狭いサンゴ礁帯で暮らすのが基本的な生態。餌には小魚やエビ、カニを特に好み、待ち伏せる形でこれらを捕食します。また生涯を1~2年の短い期間で終えるのが基本的なサイクルです。成熟した個体は、晩秋から春までに産卵を行い、後に死を迎えます。
コブシメの分布域や漁獲状況は?
先ほど触れたように、暖海性のイカであるコブシメは国内では南西諸島以南にのみ分布します。沖縄・奄美地方など人口が多い地域にも生息していて、時おり漁獲され市場に並ぶことも。ただし漁獲数は多くはなく、市場価格も高値から大きく変動はしません。またコブシメは沖縄宮廷料理に由来する料理法や食べ方なども存在し、ハレの日の料理素材としての価値もあります。
コブシメのさらに詳しい特徴・生態を紹介
雌雄の判別は難しい?
コブシメは地の色や白点などを他のイカと比較すれば容易に判断できます。しかし、難しいのは雌雄の判別。雄のコブシメにはエンペラから胴側部にかけて、白色の横筋模様が存在します。雌にはこの模様は存在せず、判断自体は難しくありません。ですが、模様が明確になるのは雌雄共に成熟してから。研究や繁殖を目的とする方々にとっては、少し悩みの種となっているようです。
産卵期のコブシメの生態
雌のコブシメは産卵期になるとイシサンゴ類に卵を産み付けます。この卵塊は2~3㎝程あり、乳白色なのが特徴。1度に産卵する個数は100~200個で、これを2か月間に渡って数度の産卵を行います。合計1,000~1,500個の卵塊を産み付け、その間雄は卵の周囲に浮かんで外敵から保護。その後、孵化した稚イカは深場に向かうのが特徴的です。
コブシメ釣りの特徴
他のイカ類には季節的な回遊の生態があるのに対し、コブシメは一年を通して釣りが可能です。釣りのポイントとしては、堤防や岩礁が散在する砂地が有力。普段はサンゴ帯に住むコブシメですが、周囲への回遊は行うようです。漁港などの船道やスロープ内でも釣り上げることもでき、比較的身近なポイントに潜みます。また産卵期には、大型に成長したコブシメが釣れることが多くなります。
コブシメをエギングで釣ってみよう!
エギングの基本
コブシメ釣りはエギングが手軽かつ人気があります。エギングとは、和製ルアーである餌木(エギ)に由来する釣り方。江戸時代から存在が確認されていて、歴史的な由来にも古いものがあります。現在ではルアー釣りと同様の道具構成で良く、釣り方としては餌などが不要な分シンプル。多くの釣り人に親しまれている釣り方です。
エギングタックルの解説
エギングに使うロッドは、専用設計のロッドであるエギングロッドが適しています。長さは7~8ftが適切で、エギにアクションを付けるのに扱いやすい長さです。また、リールには2000~2500番手の小型スピニングリールが向いています。これにPE製ライン0.6~1号程度を巻き込んでおきましょう。
イカ釣りに使える!エギの知識を紹介
エギを扱うためにはエギの重量やカラー、アクション性の3つが重要になります。例えばエギなら3~3.5号を中心に、狙うイカのサイズに合わせて号数を調整すればOKです。また、カラーは日中の澄み潮ならピンク。薄暮時や濁り潮時にはオレンジなどが有効になります。アクション性に関しては、ダートなどの各種アクションに優れたモデルを探すと良いでしょう。
生態から読むイカの活性状況
コブシメなどのコウイカ科は、海底付近で餌を待ち受ける生態を持つイカです。しかし活性が上がってきた場合、活魚に合わせた泳層まで浮上する生態も同時に持ち合わせます。イカ釣りの最中、仕掛けが海底に着く前にアタリを感じたら高活性の証拠。イカが浮遊している位置に狙いを集中して誘いをかけると良いでしょう。
エギングにおすすめのエギ5選
おすすめのエギ:餌木蔵のご紹介
餌木蔵 3.5号
おすすめのエギ1本目は、メジャークラフトから餌木蔵です。特徴はシャープノーズにより、シャクリが鋭く決まる点。フォールは前傾姿勢で沈むので、誰でも切れの良く浮遊感のあるダートアクションが発揮できます。さらに透過に差があるカラーを的確に使い分けることで、視覚的にイカへのアピールが可能です。
おすすめのエギ:エギ番長のご紹介
エギ番長3.5号 オリーブ・スポット・M
おすすめのエギ2本目は、エバーグリーンからエギ番長3.0です。遠投時に安定した飛行姿勢を見せるのがエギ番長の特徴。また着底時には、その手応えをロッドまで伝えられる敏感なシンカー設定をしています。アクション面ではダートが決まりやすい設計で、緩やかなフォール姿勢が長所。糸ふけを出しながらダートすれば、イカがエギに抱き着きやすいスピードを維持できます。
おすすめのエギ:Draw4のご紹介
Draw4 3.5号
おすすめのエギ3本目は、カルティバからDraw4です。名前は4つの「引き出し」から由来するもので、これはアクションの豊富さを示します。中でも注目なのが、「3Dダート」です。これは横ダートに縦の要素を加えたアクションで、前方移動は抑制しています。その結果、イカに更なる長時間のアクションを見せるアピールが可能。さらに糸ふけの調整で、ダート距離の長短を変えることも自在です。
おすすめのエギ:エメラルダスラトルのご紹介
ダイワ エメラルダスラトル 3.0号 金-ボイルシュリンプ
おすすめのエギ4本目は、ダイワからエメラルダスラトルです。ボディ内にガラスボールラトルが封入されているエギで、音によってイカにアピールするタイプ。シンカーをコンパクト化することにより、遠投性を高めています。障害物の回避性能も向上しているため、根掛かりが多いエリアにもうってつけ。またフォールは急角度の前傾姿勢でゆっくりとしているため、イカがエギを抱きやすくなっています。
おすすめのエギ:エメラルダスダート2typeS/SSのご紹介
エメラルダスダート2 S 3.0号 )
おすすめのエギ5本目は、ダイワからエメラルダスダートⅡtypeS/SSです。フォールスピードを大きく抑えた2モデルで、スレたイカに対して高い効果を発揮します。計測によるとtypeSは6秒/m、typeSSは8秒/mのフォールスピードを記録。SSモデルは特にゆっくりとフォールするので、浅場や藻場攻略に最適です。イカにじっくりと見せつけてエギを抱かせたい際にはおすすめです。
コブシメをテンヤ仕掛けで釣ろう!
テンヤ仕掛けの基本
スミイカテンヤ UFO型 23号
テンヤ仕掛けとは、生の餌を使ったイカ釣り専用の仕掛けです。主にコウイカ類を釣るために用いられる仕掛けで、オモリと掛針が一体となったイカスミテンヤを使用します。これを少し遠くに投げ、餌木のようにアクションを付けて手元まで仕掛けを寄せて来るのが基本です。
テンヤ仕掛けのタックル解説
テンヤ仕掛けには2.4~2.7m程度のロッドが適しています。テンヤ仕掛けは20~30号を水深や地形によって使い分けるので、ロッドは仕掛けと同等の負荷を扱えるものを選びましょう。また、リールにはエギングと同じものを流用しても問題ありません。PE以外のラインを使うなら、ナイロンライン3号程度を巻き込んでおきましょう。
コブシメの餌はエビが最高?
テンヤ仕掛けの餌にはエビが有効です。1987年に行われた養殖実験によると、最もよく食べたのが活魚・活エビの類であったとされます。死に餌には反応しにくい生態を持っているものの、例外的によく食べたのが冷凍の手長エビです。このため、コブシメには手長エビを含めた有頭のエビ類を餌に使ってみると良いでしょう。
沖縄でコブシメを狙おう!有力ポイントを紹介
沖縄県はコブシメの名ポイント!
沖縄県とその付近の離島は、コブシメが育ちやすい有力なポイントです。サンゴ礁帯に恵まれ、沖縄県の各所に漁港が散在しています。漁港にはコブシメが回遊する率が高い上、人間にとってもアクセスしやすい理想的なポイント。さらに沖縄本島から離れた宮古島周辺では、8.6キロもの超大型コブシメが釣り上げられています。
沖縄県宮古島市のポイント紹介とアクセス
博愛漁港
- 住所〒906-0000
沖縄県宮古島市城辺 - アクセス下地空港から沖縄県道201号線を南下、沖縄県道235号から東に道沿いに進む。イムギャーマリンガーデンが手前に見えるので、さらに進む。
先ほどの8.6キロのコブシメが釣り上げられたポイントは、沖縄県宮古島市の博愛漁港です。宮古島の南部に位置しており、イムギャーマリンガーデンの東にある施設となっています。博愛漁港と呼ばれる施設は2カ所あるものの、今回の目的地は友利地区にある博愛漁港。下地空港から南下するルートを取れば直ぐです。
沖縄県下地島でも8.2キロの大物が!
下地空港
- 住所〒906-0507
沖縄県宮古島市伊良部字佐和田1727番地 - 公式サイトURLhttps://shimojishima.jp/
- 駐車場あり
一般駐車場:104台 お体の不自由な方専用:2台 料金:無料。(日を跨いでの駐車可) - 送迎あり
宮古協栄バス合資会社(みやこ下地空港リゾート線)
中央交通株式会社(みやこ下地島エアポートライナー) - 営業時間フライト出発時刻の2時間前、到着時間の2時間後。
- アクセス東京(成田)~宮古(下地島)、GK323便(ジェットスター)、現地まで約3時間
東京(羽田)~宮古(下地島)、SKY613便(スカイマーク)、現地まで約3時間30分
大阪(関空)~宮古(下地島...
宮古島市の北西に存在する下地島でも8.2キロの大型コブシメが釣り上げられています。日時は8.6キロのコブシメが釣り上げられた前日となり、僅か一日で記録が塗り替えられたことに。下地島には3か所の釣りポイント存在し、特に下地空港の西にある通り池、少し東の佐和田の浜、伊良部島南部の渡口の浜が有力です。ちなみに下地空港へは羽田から直行便が出ており、アクセスの良い立地になります。
コブシメ料理をご紹介①コブシメの墨汁
イカ墨の食べ方「墨汁」の紹介と材料の下ごしらえ
白イカ(アオリイカ)2杯/イカの墨2杯分~/豚バラ肉100g/大根4cm/万能ねぎ適宜
■ (調味料)
☆豚のだし汁水+ほんだしでもOK
■ ☆鰹だし
☆味噌大さじ3
墨汁とはイカ墨を使用した料理方法です。イカ墨に含まれる濃厚はうま味が魅力的な一品。今回はアオリイカではなく、コブシメを使用します。下ごしらえは先にコブシメの甲を抜き取り、足を掴んで内臓を引き出します。この際に、墨袋を潰さないように注意して扱いましょう。胴体は皮を剥ぎ、一口サイズに切ると共に足の吸盤も切っておきます。
墨汁の完成まで
次に豚バラ肉を湯がいて取り出しておきます。ゆで汁は捨てずにアクを取り除き、豚バラ肉はイカと同じく一口サイズに切りましょう。ゆで汁にコブシメ(全部位)と豚バラ肉を入れた後、顆粒だしを入れます。沸騰するまでは強火にし、その後は弱火でアクを取りながら40分煮込みます。途中大根を入れ、食材全体に火が通ったら味噌と墨袋を入れネギを散らせて完成です。
墨汁料理・食べ方の由来などを解説
コブシメの墨汁に限らず、イカ墨を使った料理は沖縄特有の薬膳料理「くすいむん」に由来します。くすいむんは医食同源の考えを元にしており、イカ墨は体内の毒素の排出をすると共に産後の滋養にも良いと伝えられます。これらは中国を含む東南アジアや日本本州などからの影響です。特にイカ墨の効用は漢方薬からも由来していて、古代中国では心臓の病に効果があったと記されています。
コブシメ料理をご紹介②コブシメの天ぷら
シンプルな食べ方「コブシメ天ぷら」の材料と下ごしらえ
天ぷらの衣素材は薄力粉120gに卵一個、水180mlと氷数個です。衣の分量はコブシメ1~2杯程度が適量となります。コブシメは予め下ごしらえをしておき、薄く塩を振って下味を付けると共に水分を抜きましょう。水分が浮き出たらペーパータオルなどで拭き取っておくのがポイントです。
衣の上手な作り方
天ぷらの衣は卵と水を事前に混ぜ合わせます。次に薄力粉と氷を入れますが、この際に十字を切るように箸を動かして混ぜましょう。特に薄力粉を振るいにかける必要はなく、混ぜた場合にも少々ダマが出来る程度が衣を硬くしないポイント。また、衣を付ける際はコブシメに格子状の切り込みを入れます。
揚げる際の注意とコツ
素材を揚げる際の油温度は、イカ類では高温が理想的です。衣を菜箸から落としてみて、底に付いてから浮き上がってくれば150℃ほど。鍋の深さの半分から浮き上がれば180℃以上となり、適温です。一度に揚げる量は少なめにし、短時間で揚げましょう。一定温度で揚げれば、イカの身の破裂を防げます。
コブシメ料理をご紹介③花イカ
沖縄特有の珍しい食べ方、「花イカ」とは?
花イカとは、イカを食紅で染色した料理・食べ方です。イカの身に飾り切りを施すため、身が厚いイカに適した料理法で、コブシメなどのコウイカ類の使用が適しています。こちらも予めコブシメの下処理を行い、冊にとっておきましょう。なお、今回はゲソを使用しません。
飾り切りを入れる
コブシメの胴を冊に取ったら、飾り切りのために切り込みを入れます。この切り込みの入れ方に由来などはなく、自由な形で問題ありません。次に塩をまぶしてヌメリ取りを行います。切り込みの中までしっかりと擦り込んだら、一度洗い流して茹で上げましょう。約3~5分茹で、残り汁はイカが浸る程度に残して食紅で染色します。
味付けは中華風味などに!
薄く塩をまぶしたとはいえ花イカはほぼ無味です。料理の素材として味付けをするなら、中華風の炒め物といった食べ方がおすすめ。にんにくの芽や卵、トマトなどと一緒に薄味で炒めれば美味です。炒める際、花イカは食べやすいサイズにスライスして使うと良いでしょう。また、マリネにしても酸味と良く合って美味です。
花イカは宮廷料理由来の食べ方
記事冒頭でご紹介した宮廷由来の料理を指すのが、実はこの花イカです。東道盆(トゥンダーブン)と呼ばれる膳の料理の一部で、刺身などより保存が利き冷めても美味な酒肴から由来します。庶民の料理・食べ方としても浸透しており、戦前は三月節句の重箱料理に欠かせない物であったとされます。
コブシメのまとめ
コブシメを釣って食べてみよう!
【「コブシメ」とは沖縄の大型イカ!その特徴や美味しい食べ方、釣り方までご紹介!】は以上です。コブシメの魅力に迫ってきましたが、主な生息地の沖縄でも漁獲量の少ない貴重なイカ。それだけに市場に出回りにくく、新鮮なコブシメが食べられるのは釣り人の特権と言えます。沖縄観光や遠征など機会に恵まれたら、大型コブシメ釣りに挑んでみてはいかがでしょうか?
イカ釣りが気になる方はこちらもチェック!
日本国内では数多くのイカ類が見られます。特に沖縄では人気高いのアオリイカも生息しており、顔ぶれは多彩です。以下の記事では、アオリイカの釣り方や人気のエギをご紹介。アオリイカの生態を学べば、コブシメ釣りにも応用できるかも…?いずれも一見の価値アリです。
アオリイカの釣り方ガイド!エギングやウキなど初心者向け情報まとめ
アオリイカの釣り方についてです。疑似餌を使ったエギ釣りと生きたアジを使う泳がせ釣りを紹介しています。ウキ釣りやヤエンなど様々な釣り方でアオリ...
アオリイカエギングの釣り方講座!基本〜釣果UPまで攻略テクニックを解説
「エギ」と呼ばれるルアーでアオリイカを狙う「アオリイカエギング」は、手軽さとゲーム性の高さで、多くのアングラーを魅了しています。この記事では...