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キャンプ・野営での熊よけ方法は?被害を防止する万全の対策術を徹底解説!

山でのキャンプ・野営はアウトドアの醍醐味ですが、熊の生息域にいるということを忘れないでください。キャンプ・野営時の熊よけ対策を熊の習性や被害事例と併せて解説します。万全の対策をして楽しいキャンプ・野営を安全に行いましょう!
更新: 2022年5月5日
さくらドッグ
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はじめに

山キャンプ・野営での熊対策

Photo byBergadder

山の中でキャンプや野営をするときに怖いものと言ったら熊との遭遇ではないでしょうか?最大の熊対策は「熊と出遭わない様にする」ということです。事前に被害に遭わない様に対策をしてから山に出掛けましょう。

熊の習性や遭遇・被害事例から対策を紹介!

熊の習性や熊と遭遇した事例や実際に襲われるといった被害事例から熊と遭遇しない対策と実際に遭遇してしまったときの対策を紹介します。万全の熊除け対策をして山キャンプ・野営を楽しいものにしましょう!

日本に生息する熊の種類・習性

日本に生息する熊①ヒグマ

ヒグマは北海道に生息している熊です。基本的になんでも食べる雑食の食性ですが、肉食を好む熊となっています。冬の季節は冬眠をしますが、小さい子供を抱えているヒグマは冬眠せず、出遭ってしまったときに襲われるという事もあります。

食料がないとき

生息する地域に十分な食料がないときには人里まで下りてきて、畑を荒らしたり、家畜が襲われるということもあります。非常に大型で一度人間を食料と認識したヒグマは繰り返し襲撃を繰り返し執拗に襲われるといった事例がたくさんあります。

日本に生息する熊②ツキノワグマ

ツキノワグマは本州と四国に生息する熊です。ヒグマよりも肉食を好む熊とはいえませんが、生息域で食糧が不足すると人里に下りてきて果樹園や畑を荒らす事例が発生しています。

夏は標高の高いところで

夏は標高の高いところで生活を送り、冬に近くに従って生活域が下がってきます。人のレジャーシーズンとも重なるので事前に出没・遭遇情報を集めておくことが最大の熊対策となります。

熊も人間が怖い

ヒグマもツキノワグマも基本的に人間が怖い存在だと認識しています。遭遇してしまったときには強いストレスを感じたり、パニックになってしまい結果として人間が襲われるということが多くなっています。

食物への執着

熊が1度手に入れた食物を取り戻そうとしないようにしましょう。1度目は上手く撃退できたとしても自分のものと思った熊は2度・3度と襲撃してくる危険性があります。荷物を取られたときはすぐに避難すると覚えておきましょう。

熊の季節ごとの生態

季節①春

熊の繁殖期は6月となっており、精神的に過敏になっており襲われる危険性も比例して大きくなります。人間としてもレジャーに向いた季節で登山や山菜狩りの時期と重なるので出没・遭遇情報が増える季節となっています。

季節②夏

夏場の熊は朝早くか、日が落ちて涼しくなってから活動が活発になります。登山などで1日で登って下りてくる予定を立てると熊の行動時間と重なるおそれがありますので熊除け対策を万全にしておきましょう。

季節③秋

秋の季節は冬眠に向けてどんぐりなどの木の実やシャケなどを食べて栄養を体内に貯める時期となります。木の実の豊作・凶作によって熊のストレスも変わってきますので注意が必要です。

季節④冬

冬の季節は冬眠する時期にあたり、基本的に絶食し行動することはありません。しかし餌となる食糧がある地域では冬眠せず行動を続ける個体も確認されています。人里に出没する場合は冬眠に十分な食料を食べられなかった熊の可能性があります。

季節を問わず


山へ入るときは季節を問わずに熊と遭遇する可能性があります。活動が減る時期だから大丈夫ということはありません。その地域へ訪れる前に出没情報をこまめにチェックし、対策をしてから行く様にしましょう。

キャンプ・野営熊と遭遇・被害事例①

三毛別熊事件

キャンプ・野営での熊に襲われる事例ではありませんが、熊の大きな被害として語り継がれている襲撃事件です。北海道の三毛別で大正4年の12月にヒグマが複数回に渡り人を襲い死者7人・重傷者3人を出した事件です。

人間の住処と熊の生息域

北海道はご存知の通り、開拓をすることによって人がたくさん住む様になった土地です。元々熊が生息していた場所に人間が開拓をし、住処とすることで違いの生活圏が重複し、事件が起きたと考えられています。

現在でも

地域の高齢化などによって従来であれば整備されていた場所が荒れ放題となってしまい人間と熊の住む場所の線引きがあいまいになり、出没情報が多くなる傾向にあります。山へキャンプに行く計画を立てるときは熊をはじめとした「野生動物がいる」と考えて行動しましょう。

キャンプ・野営熊と遭遇・被害事例②

日高山系福岡大ワンゲル事件

日高山系福岡大ワンゲル事故は昭和45年7月に北海道で発生した熊による獣害事件です。死者3人を出した悲惨な獣害事件となります。テントを張り、野営地としたところにヒグマが現れ、荷物をあさり一度は物音を立てて熊を追い払いました。

翌朝から

熊を追い払った翌朝に熊はテントを倒しその場に留まる人、救助を呼ぶ人の二手に分かれて行動し、他のグループに救助の伝言を託してから元の場所に戻りました。それからは熊との追いかけあいとなり3人の犠牲を出しました。

熊に対しての知識

ワンゲル同好会のメンバーは九州の人で熊に対する事前知識がなく間違えた対処法をしたために熊の被害に遭ったと考えられています。熊があさった荷物を取り返そうとしたり、下山をためらったことが事故の原因と考えられています。

キャンプ・野営熊と遭遇・被害事例③

十和利山熊襲撃事件

十和利山熊襲撃事件は秋田県で起きた熊による獣害事件です。平成28年5月〜6月に山へ筍・山菜狩りへ来ていた人が襲われるといった事件です。死者4人・重傷者3人という被害を出した害獣事件となります。

熊の獣害事件として

熊の獣害事件としては珍しく、複数の熊が事件に関わっていたと報告がされています。事件があった近年は熊がよく食べるブナが豊作で繁殖して増えた頭数が多くなったためだと考えられています。

出没情報にアンテナを

熊の出没・被害情報を事前に調べて事案があった地域への訪問を避けたり、時期をずらすことが重要です。事前情報がなくても山へ入る時は野生動物のテリトリーに踏み込んでいるという緊張感を忘れないように万全の対策をする必要があります。

キャンプ・野営熊と遭遇・被害事例まとめ

食料が目的

熊と人里で遭遇・被害に遭う時は食料が目的です。一度人間の食べ物の味を知ると執拗に追いかけ回す習性があります。人の住む地域に出没するときは生息地域で十分な食料を食べられなかった個体の可能性があり、刺激すると襲われる可能性があります。

遭遇したら即下山

熊に遭遇した・出没情報を聞いたときにはすぐに下山しましょう。情報があるということはすぐ近くにまで熊が来ているということです。「熊は人間を怖いと思っているだろう」高を括っているとばったりと遭遇したときに被害に遭ってしまう可能性が高まります。山行の途中でも登山者同士の情報にアンテナを立てて行動しましょう。

人里に下りてくることも

本来は熊も人を怖いと感じており、こちらの存在を感じると嗅覚や聴覚が優れている熊は逃げていきますが、食料を十分に食べられなかった熊は季節を問わずにストレスを感じており、人と遭遇したことでパニックになり襲われる事態になってしまう場合があります。

山行のときは事前知識を

熊に限らず野生動物が生息しているところに行く場合は事前にその地域に生息している野生動物の種類や習性・出没情報と合わせて、遭遇したときにどのような行動をすれば良いのか事前知識を頭に入れておくことが被害に遭わないための対策となります。


キャンプ・野営熊よけ対策①

熊よけ対策:熊よけ鈴

山へ行く時は熊に自分の存在をアピールして熊の方から距離を取る様に仕向けるのが被害に遭わないための対策となります。熊よけ鈴は大きな音がなる必要がなく、控えめな音でも聴覚に優れた熊は人間の存在に気付き逃げて行きます。

おすすめ熊よけ鈴

熊よけ鈴はリュックにつけっぱなしにしておくことができるものであれば忘れる心配がありません。しかし電車などで移動している途中には音がうるさく他の人の迷惑になるおそれがあります。おすすめの熊よけ鈴は分銅を固定することで消音することができるので付けたり外したりする必要がありません。

熊よけ対策:ラジオ・スピーカー

ラジオやスピーカーなども熊除け対策となります。重要なのは常に音を出して熊に人間がいることをアピールすることが大切です。集団で行動して話をして音を立てるということが熊に襲われる可能性を下げることに繋がります。

キャンプ・野営熊よけ対策②

熊の出没情報を確認する

山行き・キャンプの際は自治体の熊の出没情報を確認してから訪れるようにしましょう。頻繁に熊が出没しているという情報があれば時期をずらしたり、行く場所を変える決断をすることも必要かもしれません。

出没情報がなくても

目立つ出没情報がなくても山に熊は生息していると考えて行動をしましょう。山に行くということは「熊の生息地域に人間が出没する」ということになります。熊の被害に遭わないためにも最大限熊除け対策をしてから出掛けるようにしましょう。

キャンプ・野営熊よけ対策まとめ

熊に遭遇しないのが最大の熊対策

山にキャンプ・野営をする際は熊に遭遇しないように熊除け対策をするのが被害に遭わない最良の対策となっています。また「焚き火を怖がる」という説がありますが、熊は火を怖がりません。

存在をアピールする対策を

熊よけ鈴に限らず物音を常に立てて人間の存在をアピールすることが有効です。ソロキャンプのときは熊鈴やラジオで常に音を立てて、複数で山行するときは常に固まって行動することでこちらの存在を熊にアピールすることに繋がります。

キャンプ・野営熊と遭遇した時の対策①

熊と遭遇した時の対策①落ち着く

Photo byasmuSe

熊と山で遭遇したときには「怖い」や「どうしよう」という感情が先行してパニックになってしまいますが、怖いと思うのは熊も同じでこちらの気持ちが熊に伝わると大変危険です。まずは落ち着いて行動することを忘れないようにしてください。

熊と遭遇した時の対策②大声を出さない

熊が出没・遭遇したときには怖いという感情が先行して大声を出しそうになりますが、金切声や大声は熊にストレスを与えて熊の攻撃を誘発する原因となります。口元を覆ってでも刺激するような声を出さない様にしましょう。

キャンプ・野営熊と遭遇した時の対策②

熊と遭遇した時の対策③走らない

Photo bygeralt

熊が出没したときには慌てて走ったり、逃げようとしないようにしましょう。熊が「怖い」という感情を覚える前に反射的に攻撃をしてくる可能性があります。動く時はゆっくりと刺激をしないように徐々に動きましょう。

熊と遭遇した時の対策④少しずつ距離をとる

怖いのは熊も人間も同じです。こちらが気持ちでも行動でも怖いと感じさせると熊の方が先に人間を攻撃し、結果として襲われることに繋がります。熊の方から目を離さずに、かといって目を合わせないように少しずつ距離をとっていきましょう。

キャンプ・野営熊と遭遇した時の対策まとめ

熊も人間が怖い


Photo byPexels

熊も人間と同じく怖い存在だと認識しています。大抵の場合にはこちらの存在を先に察知して逃げて行きます。熊が出没・遭遇する事例はお互いに視界が開けた場所や曲がり角での出遭い事故といったきっかけから被害に発展していきます。熊に出遭わないようにこちらの存在を最大限アピールしましょう。

熊を刺激しない

万が一出遭ってしまったときには最大限冷静に刺激をしないような行動を心掛けましょう。熊の方が身体能力が高いので結果として怪我を負ったり、最悪の場合死亡するということが多くなっています。熊も人を恐れ、過度に刺激を与えた結果として被害に遭うということが多くなっています。

熊と闘おうとしない

熊と出遭った時に一番最悪なのは焚き火を振りかざし、闘って撃退してやろうと考えたり、逆にテントに籠もってやり過ごそうとすることです。冷静にお互いの距離を取って少しずつ熊から離れていくことが最前の対策となります。

キャンプ・野営熊に遭遇・襲われる時の対策

熊に襲われる時の対策①熊よけスプレー

山キャンプ・野営で熊と上手く距離を取りきれずに襲われてしまったときのために熊よけスプレーを携行しておくと襲いかかってきたときのお守りになります。

熊よけスプレー B5457

出典:Amazon

使い方を覚える

熊よけスプレーは消化器のように使い切りのものとなっていますので万が一の時のために使い方を理解しておく必要があります。説明書を熟読し、万が一使うときが来ても間違いなく使用できる様にシュミレーションをしておきましょう。

風向きに注意

熊よけスプレーはエアロゾルのスプレーとなりますので自分が風下に立つと自分の方に熊よけ成分が飛散します。熊を撃退できるだけの力を持っているので目に入ったりすると失明のおそれもあります。

熊に襲われる時の対策②頭と首を守る

Photo bymohamed_hassan

キャンプ・野営で熊に遭遇したときに、万事を尽くしても熊を遠ざけることができなかったときには頭と首を両手で守りましょう。まともに闘っても負けるのは必至です。命を守る行動として致命傷を負わないようにしましょう。

死んだふりは効かない

俗説で「死んだふりをすると良い」といいますが、熊は屍肉も食べるので当てはまらないと言われています。キャンプや登山のときには「熊と遭遇しない」ではなく「熊と遭遇する」と考えながら行動しましょう。

まとめ

キャンプ・野営の際は事前に熊に遭遇しないように

山でのキャンプ・野営の際にはまず熊と出遭わない様に人間の存在をアピールする対策をしましょう。熊は個体によって季節を問わず行動しています。熊も人間を怖いと思っていますので出遭ってしまわないように心掛けることが最大の熊対策となります。山へキャンプ・野営をするときは熊の住処に入っているという自覚を忘れずに行動をしましょう。

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