「銀泉台」って?
「銀泉台」をご存知でしょうか。北海道上川郡上川町の、山の中にあるスポットです。内陸部で、北海道の真ん中に位置します。所要時間は旭川から車で2時間前後。上記の画像にもあるとおり、スキージャンプの高梨沙羅選手の出身地でもあります。銀泉台は、火山群である大雪山系の一部で、大雪山赤岳の登山口のため、登山客も訪れます。今回は、紅葉時期の銀泉台ついて紹介します。魅力あふれる場所なので、きっと訪れたくなるはずです。
大雪山国立公園って?
銀泉台が含まれる大雪山系は、赤岳の他、黒岳や旭岳などの山々に恵まれています。一帯の火山群や連峰郡の名称であり、「大雪山国立公園」に指定されています。なんと神奈川県ほどの広さで、日本の国立公園としては最大です。美しい山々や湿原、湖、温泉、そしてキタキツネやウスバキチョウに出会えるかもしれません。また、色鮮やかな高山植物にも恵まれ、花畑が広がることでも有名です。銀泉台は、雄大な自然の中にあるのです。
施設情報(大雪山国立公園)
【アクセス】上川駅より道北バスで層雲峡まで約30分
【備考】公園区域含め、詳細は下記環境省、または大雪山国立公園連絡協議会のページをご確認ください。
銀泉台の紅葉って?
「紅葉の名所」銀泉台
銀泉台は、国内有数の紅葉の名所と言われます。特に、銀泉台から30分ほど歩いた登山道から望む、赤・橙・黄・緑、またそれ以上の色に染まった斜面の眺望は、上手く言葉にできないほどの美しさです。この眺めが、毎年訪れる人々を魅了し、人気の高いスポットになっているのです。木々がさまざまな色を繊細に重ね、山々を彩る景観は圧巻です。
日本の紅葉のイメージは?
日本において紅葉と聞くと、イメージの一つとして、寺院などの庭の風景や夜間拝観などが浮かびます。そういった、日本的な美の中での紅葉も格別です。もう一方で、まるで異国の地で出会うような、手つかずの自然を感じさせる銀泉台も、北海道だからこそ体感できる、日本の紅葉名所の一つです。
銀泉台の雲海
これまでに「雲海」を体験したことはあるでしょうか。早朝に限りますが、銀泉台では、運次第で美しい雲海に遭遇することもできます。眼下にどこまでも広がる雲海も、紅葉と同様に圧巻です。早朝であれば朝日とともに雲海を堪能できるので、清々しく、また神々しい気持ちになることでしょう。紅葉と雲海をセットで体験するために、ぜひ早起きでトライしてはいかがでしょうか。
銀泉台の紅葉の見ごろは?
見ごろは9月中旬
銀泉台が「紅葉の名所」と呼ばれるのには、その美しい眺望に加え、もう一つ理由があります。銀泉台のある大雪山系一帯は、紅葉の見ごろが9月の中旬と、「日本一早く」訪れることになるのです。本州ではまだ夏の余韻が残る時期に、ひと足もふた足も早く、見ごろの紅葉を味わえます。
夏休みに紅葉体験?
9月であれば、社会人の方も、まだ夏期休暇を利用できる時期ではないでしょうか。連休と組み合わせ、羽を伸ばして、銀泉台はじめ北海道の秋を楽しみたいですね。また、9月に銀泉台で、10月以降には本州で、といった紅葉の味わい方も可能です。いつもより少し贅沢に、9月を過ごしてみませんか。
紅葉時期の銀泉台の気候について
なお、9月中旬の北海道は、一日の平均気温が20度を切ることになります。銀泉台周辺は山道であり、標高も1,500mと高いところに位置しますので、登山用の服装や靴、持ち物の準備は必要です。しっかり準備をして、銀泉台を存分に楽しみましょう。
紅葉時期の銀泉台への行き方は?
層雲峡経由
銀泉台へは、マイカーもしくは公共交通機関での、いずれかの行き方があります。札幌・旭川方面からは、上川町の有名な観光地である層雲峡と、広い駐車場のある大雪レイクサイトを経由します。帯広方面からお越しの場合も、同様の場所を経由します。
マイカー規制あり
なお、紅葉が見ごろになる9月中旬から下旬の期間は、例年、渋滞の軽減や事故防止、自然環境保護の目的で、マイカー規制が行われています。レンタカーを含め、一般車両をご利用の場合は注意が必要です。以下、マイカー規制含め情報を記載しますので、旅をしっかり楽しむためにも、事前にご確認ください。
銀泉台への行き方:①車(マイカー)
札幌・旭川方面からの行き方
マイカーでお越しの場合、のルートは次の3つ。①札幌から(高速道路利用)層雲峡まで、②旭川から層雲峡まで。それぞれの場合の距離については、それぞれ以下のとおりです。
① 札幌 - 層雲峡 205km ② 旭川 - 層雲峡 66km
層雲峡から、さらに車で1時間ほど山道を進むと、「銀泉台」に到着します。しかし、9月中旬~下旬の紅葉期は途中の道からマイカー規制となるため、「大雪レイクサイト」の駐車場を利用する必要があります。詳細は後方に記載します。
帯広方面からの行き方
帯広方面から、国道273号線経由で層雲峡までお越しの場合、距離は以下のとおりです。ただし、帯広からの場合も同様に、大雪レイクサイト以降はマイカー規制のため、シャトルバスへの乗り換えになります。
帯広 - 層雲峡 122km
銀泉台への行き方:②マイカー規制について
マイカー規制対象区間
上述のとおり、9月中旬~下旬の紅葉期間はマイカー規制があり、対象は「層雲峡以降の道道銀泉台線」から「銀泉台最寄りの国道273号線」の区間です。また「町道高原温泉線」もマイカー規制対象です。そのため、代替の交通機関として「大雪レイクサイト駐車場」以降はシャトルバス(有料)が運行されますので、そちらを利用します。もしくは、タクシーや貸し切りバスは、規制対象区間も通行可能のため、それらを利用する方法もあります。
大雪レイクサイト駐車場
大雪レイクサイトは、層雲峡からさらに進んでいくと出会う、「大雪ダム」のそばにある駐車場です。マイカーの場合、規制期間中はここでシャトルバスに乗り換えます。シャトルバス利用の場合、マイカー規制協力金として大人一名200円で駐車可能です。駐車場は広く、収容台数は700台ほどなので、満車となる心配はなさそうです。
シャトルバスの利用について
シャトルバスの利用は有料で、大人一名500円(片道)です。なお、「大雪レイクサイトから銀泉台間」のみでなく、「層雲峡から大雪レイクサイト間」もシャトルバスが出ていますが、そちらは一日の運行本数は少なく、事前の計画が必要です。シャトルバスの時刻表は、下記「マイカー規制・参考情報」の項目でご案内します、「上川町役場」のページをご確認ください。
マイカー規制・参考情報
大雪レイクサイト駐車場利用に関する情報や、マイカー規制に関する情報も、下記「上川町役場」のページに掲載されておりますので、併せてご確認ください(2020年1月時点の情報が掲載されています)。
銀泉台への行き方:③電車・バス
層雲峡まで
銀泉台へお越しの際、電車の最寄り駅は「JR上川駅」です。上川駅から層雲峡までは、「道北バス」で約35分(大人一名890円)です。なお、旭川駅から層雲峡区間もバスが通っており、「道北バス」で 約110分(大人一名2,140円)です。道北バスの路線図や時刻表は、下記に掲載の道北バスのページをご確認ください。いずれの路線も本数は多くないため、旅の充実のためにも事前にしっかりと計画をしておくのがよいでしょう。
層雲峡から銀泉台まで
層雲峡以降はシャトルバス、もしくはタクシーで「大雪レイクサイト」へ向かいます。マイカーの場合と同様、交通規制のため、大雪レイクサイトから銀泉台へはシャトルバスに乗り換えて向かいます。
銀泉台への行き方:④その他参考情報
銀泉台への行き方・参考ページ
銀泉台、また入り口である層雲峡への行き方について、マイカー、公共交通機関(電車、バス)の情報をお伝えしました。その他、空路も含めたより詳細なアクセス情報は、下記「上川町役場」や「層雲峡観光協会」のホームページにも記載がございますので、併せてご確認ください。
十分な準備で充実した旅を
上記のページ含め、情報は更新・改訂されることがありますので、旅の時期が近づきましたら、改めて事前の確認をするのが安全です。大自然に囲まれた地域なので、交通情報は、事前に調べるべきことも多いですが、準備・計画段階も旅の楽しみの一つ。銀泉台では、その甲斐充分な思い出をつくることができるでしょう。
銀泉台周辺の観光スポットって?
銀泉台だけじゃない!
銀泉台周辺は、土地が広大な分、紅葉の時期の旅をより充実させられるスポットが数多くあります。たとえば、銀泉台へ向かう入り口でもある層雲峡には、温泉宿を中心に宿泊施設も集まっています。泊まりがけで余裕をもって満喫できれば最高ですね。
紅葉時期に楽しめる!今回のおすすめ
大雪山系エリア内で、比較的アクセスしやすい周辺観光スポットだけでもたくさん用意されています。今回は、紅葉の見ごろ時期にも楽しめるものの中から、温泉と自然体験に分け、それぞれいくつか紹介させていただきます。老若男女、必ずそれぞれの楽しみ方が見つけられます。どのような過ごし方をするか、旅程を想像しながらご確認ください。
銀泉台周辺の観光:①温泉
層雲峡温泉
銀泉台への入り口、層雲峡には「層雲峡温泉」を楽しめる宿がいくつか集まっています。露天風呂のある宿が多く、夜はもちろん、早朝にそこから眺める紅葉の山々も格別でしょう。また、欧米の山岳リゾート風の宿もあり、大自然に囲まれながら、特別な雰囲気の中で過ごせそうです。ぜひ立ち寄りたいですね。
層雲峡・その他の見どころ
層雲峡には他にも見どころが多くあります。地産の豊富な素材を使った食事が楽しめる他、石狩川の側に「層雲峡オートキャンプ場」もあり、7月ごろから紅葉時期の9月下旬まで営業をしています。温泉宿の他にも、ご家族でキャンプという選択肢もあります。下記「層雲峡観光協会」のホームページからご確認ください。
高原温泉
層雲峡からタクシーで40分と、少し離れた場所にある「大雪高原山荘」のみで浸かることができる温泉です。大雪高原山荘は、毎年10月中旬以降、豪雪で道が閉鎖されるため、年間営業日が「123日間」と限られています。紅葉時期はまだ間に合うことから、ぜひ行っておきたい場所なので、紹介させていただきました。まさに「秘湯」と呼ぶにふさわしい温泉です。
施設情報
【住所】北海道上川郡上川町 層雲峡高原温泉
【営業期間】6月上旬 から10月上旬まで
【アクセス】層雲峡から無料送迎あり(事前予約制です)
【備考】日帰り入浴可能。詳細は下記「層雲峡観光協会」ページをご確認ください。
銀泉台周辺の観光:②自然体験
銀河の滝・流星の滝
幻想的な名前の二本の滝は、ともに層雲峡に位置し、国道沿いにあるため、アクセスしやすい名所です。銀河の滝は、銀泉台の名前の由来と言われています。二本とも落差は100m前後あり、その姿が人々を惹きつけ、界隈の滝では最も美しいとされています。また、銀河の滝は、細く繊細な姿から雌滝、流星の滝は迫力ある姿から雄滝とも呼ばれ、セットで「日本の滝百選」に選ばれているとのこと。
双瀑台
滝のそばの駐車場から、斜面を登った先にある「双瀑台」という展望台に立てば、二本セットで視界に納められるようです。アクセス情報などは、下記、層雲峡観光協会または北海道開発局のページにも記載があります。
大雪山赤岳
大雪山赤岳は、銀泉台が登山口です。つまり、銀泉台のある標高1,500mまでは車でアクセス可能な山です。銀泉台から3時間ほど山道を登った先の、頂上の標高は2,078mです。紅葉でお越しの際には、せっかくの機会、銀泉台で終わらず、その先に待つ赤岳登山をお楽しみください。
高山植物で有名な山
赤岳は、紅葉の美しさはもちろん、高山植物でも有名な山です。登山道中には花園も広がり、可愛らしい花々につい足を止めながらの山登りになりそうです。赤岳頂上でもさらなる絶景が待っていますので、頑張る価値は十分にあります。赤岳登山に関する情報は、下記をご参照ください。
大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ
標高1,984mの秀峰・大雪山黒岳は、層雲峡からロープウェイとリフトの利用で、短時間で訪れることができる山です。リフトを乗り継いで一気に7合目まで到達し、そこから1時間ほど登山道を進むと頂上です。ご家族やお仲間と一緒に、ほどよい山登りを体験できますね。春から冬まで、一年を通じての楽しみ方があり、秋にはもちろん、見ごろを迎えた紅葉が待っています。銀泉台と、もう一山を気軽に楽しみたい方はぜひお試しください。
施設情報(大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ)
【住所】北海道上川郡上川町 層雲峡
【営業期間】施設までお問い合わせください
【アクセス】道北バス停「層雲峡」下車、徒歩5分
【備考】詳細は下記「株式会社りんゆう観光」ホームページをご確認ください
おわりに
銀泉台の紅葉、いかがでしょうか。日本最速の紅葉は、ここだけの体験です。9月中旬の北海道は、すっかり秋。山中であることを忘れず準備をすれば、この時期の北海道を満喫できます。銀泉台での素晴らしい紅葉体験の他、雲海や登山、温泉めぐりなど、贅沢な楽しみ方が詰まった場所です。自然の恩恵によるアクティビティを、ここまで一気に体験できる場所は、そうないのでは。9月の旅の計画に、銀泉台をどうぞ。新鮮で感動的な体験が待っています。
秋の北海道について更に気になる方はこちらもチェック!
銀泉台が紅葉の見ごろを迎える、9月中旬の北海道をもっと楽しみたいという方、アウトドア関連の情報が満載の当サイトでは、秋の北海道の観光スポットについて、以下の記事にも情報があります。旅の計画の参考にいかがでしょうか。
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