はじめに
軽量でコンパクトな車体サイズ、イージーな操作性、経済性の高さなど、125ccのスクーターは通勤や通学などの街乗りで人気があります。
近い距離でもアドベンチャー感を得られる車格ですので、ツーリングで愛用するバイク乗りも多め。ここでは125ccスクーターの理論上の最高速度を計算し、最速ランキング順に紹介します。
125ccスクーターの加速感
125ccのスクーターが持つ街乗りでの加速感をイメージするために、ここではトルクウエイトレシオも加味したランキングとします。
基本的には理論上の最高速度を優先しますが、数値が同じであった場合はトルクウエイトレシオの優れた車種を優位にランキング。変速機がCVTのスクーターに限定し、全12車種を比較します。後半ではランキングの結果をもとにした考察も記しますね。
では本題、125ccスクーターを最速ランキング順に紹介します。(この記事は2019年12月11日現在の情報をもとに作成しています。)
2019現行!125ccスクーター最速ランキング8位:ヤマハ「BW'S125」
ヤマハ BW'S125のスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング8位はヤマハのBW'S(ビーウィズ)125です。理論上の最高速度は84km/h(7位タイ)、トルクウエイトレシオは119.00kg/kgf・m(9位タイ)。
全長はそれほど長くありませんが、シート高は780mm(12位)と高いので、小柄な人は足つき性を確認すべきです。また、大柄な人はシートの段差に留意してライディングポジションを確認しましょう。
原付二種!BW'S125のおすすめポイント
BW'S125のおすすめポイントはオフロード風のデザインです。腰高なシルエットや迫力あるタイヤサイズがかっこいいですね。
フロントサスペンションがややフワフワしているとのことですが、直進安定性、旋回性、ブレーキのタッチなど、走行性能は高く評価されています。シート下トランクの容量は29Lとまずまずですが、丈夫で武骨なリヤキャリアは標準装備です。ツーリングで愛用するバイク乗りは多いといえます。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング7位:ホンダ「ディオ110」
ホンダ ディオ110のスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング7位はホンダのディオ110です。理論上の最高速度は84km/h(7位タイ)、トルクウエイトレシオは105.26kg/kgf・m(3位)。
前後に大径の14インチのホイールを装着ていますが、ホイールベースは1255mm(2位)と短いので、通勤や通学などの街乗りで活躍します。シートの下に給油口があるので、ツーリングでリヤシートに荷物を積載するのは現実的ではありません。
原付二種!ディオ110のおすすめポイント
ディオ110のおすすめポイントは価格以上の働きをしてくれる勤勉さです。トルクウエイトレシオの軽さやホイールベースの短さ以外に特筆すべきスペックはないものの、毎日の移動手段に使っているユーザーからの評価は高いですね。
集合住宅の狭い駐輪場でも取り回しがしやすく燃費も良好!故障に不満を漏らすレビューも見かけません。シート下トランクの容量は18Lと少ないものの、フルフェイスヘルメットを収納できる形状になっています。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング6位:スズキ「アドレス110」
スズキ アドレス110のスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング6位はスズキのアドレス110です。理論上の最高速度は94.3km/h(6位)、トルクウエイトレシオは112.50kg/kgf・m(6位)。
車両重量は99kg(1位)、最小回転半径も1.9m(1位タイ)、シート高も755mm(4位)と、街乗りに特化したスペックを備えています。ブレーキロックの装備や、ロングストロークエンジンの粘り強さも魅力的です。
原付二種!アドレス110のおすすめポイント
アドレス110のおすすめポイントはコスパの高さです。足元がやや窮屈だったり、シート下トランクの容量が20L強と少なめだったりしますが、価格は19.8万円(1位)ですし、実際の新車価格帯も約16からとお買い得!
燃費が悪いバイクには見向きもしないインドで生産されているので、燃費性能も抜群です。街乗りに特化したスペックや価格にスズキ車らしい潔さを感じます。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング5位:ホンダ「リード125」
ホンダ リード125のスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング5位はホンダのリード125です。理論上の最高速度は94.5km/h(5位)、トルクウエイトレシオは103.64kg/kgf・m(2位)。
トルクウエイトレシオ以外のスペックは平凡なのですが、安定した走行性能、コントロールしやすいブレーキタッチ、自由度が高く快適なライディングポジションなど、スペックシートの数値に表れないところが高く評価されています。
原付二種!リード125のおすすめポイント
リード125のおすすめポイントは最良を目指したコンセプトです。スペックシートの数値は平凡なものの、多くのユーザーが満足できるように作り込まれています。
安定した走行性能、大きすぎず小さすぎない車体サイズ、パワフルでありながらスムーズなエンジンなどはもちろん、外装の仕上げもいいですね。シート下トランクの容量は37Lと大容量!ツーリングで増えがちなお土産やキャンプ道具をたくさん積載できます。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング4位:ヤマハ「アクシスZ」
ヤマハ アクシスZのスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング4位はヤマハのBW'S125です。理論上の最高速度は94.6km/h(4位)、トルクウエイトレシオは101.01kg/kgf・m(1位)。
全長1790mm(1位)、車両重量100kg(2位)の軽量でコンパクトな車体にスムーズなエンジンを搭載し、通勤や通学でストレスフリーな走行性能を発揮します。他の車種の陰に隠れた印象を受けるものの、街乗りでの実用性はナンバーワンだといえますね。
原付二種!アクシスZのおすすめポイント
アクシスZのおすすめポイントは街乗りからツーリングまでこなす汎用性の高さです。軽量でコンパクトな車体サイズは街乗りで快適ですし、インナーカウル内に設けられた給油口のおかげで、ツーリング時はリヤシートに荷物を積載できます。
エンジンがスムーズ過ぎて味気を感じないと評価されることもありますが、1台の125ccスクーターで何通りもの使い方ができるのはメリット以外の何物でもありません。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング3位:ヤマハ「トリシティ125」
ヤマハ トリシティ125のスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング3位はヤマハのトリシティ125です。理論上の最高速度は96.2km/h(3位)、トルクウエイトレシオは132.50kg/kgf・m(11位)。
全長1980mm(12位)、車両重量159kg(12位)と街乗りで重視したいスペックは最下位レベルですが、エンジンの性能のみ優秀。60km/h時の理論上のエンジン回転数は4678rpmで、最大トルク発生時のエンジン回転数比64.5%。大柄な車体サイズに合わせて余裕のあるエンジンになっています。
原付二種!トリシティ125のおすすめポイント
トリシティ125のおすすめポイントはフロント2輪が稼ぐ安心感ある接地感です。街乗りではかさ張る車体に煩わしさを感じるかもですが、荒れた路面でも不安を感じさせないフロントの接地感はまさに魔法的!
リヤタイヤのスリップはリカバリーしやすいのですが、フロントタイヤのスリップはほとんどの場合転倒につながります。
トリシティの安定感は疲労を軽減し、事故やトラブルの原因を少なくしてくれる125ccスクーターだといっていいですね。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング2位:ヤマハ「NMAX」
ヤマハ NMAXのスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング2位はヤマハのNMAXです。理論上の最高速度は97km/h(2位)、トルクウエイトレシオは105.83kg/kgf・m(4位)。
60km/h時の理論上のエンジン回転数は4640rpmで、最大トルクを発生させるエンジン回転数比64%(1位)ですので、エンジンパワーに余裕がある125ccスクーターだといえます。その反面、全長は1955mm(11位)と長め、車両重量は127kg(10位)と重めです。
原付二種!NMAXのおすすめポイント
NMAXはスポーティな足回りがおすすめポイントです。アジア市場向けのゴツゴツした乗り心地は否めないものの、車体の剛性感が起因する旋回時の安定感が秀逸!ワインディングロードでのファンライドが楽しい125ccスクーターだといえます。
残念なのはリヤサスペンションのプリロード調整ができないこと。キャンプツーリングやタンデムツーリングを想定し、プリロード調整ができるようカスタムしたいですね。
2019現行!125ccスクーター最速ランキング1位:ホンダ「PCX」
ホンダ PCXのスペック比較
2019年現行モデル125ccスクーター最速ランキング1位はホンダのPCXです。理論上の最高速度は97.2km/h(1位)、トルクウエイトレシオは108.33kg/kgf・m(5位)。
全長は1925mm(10位)、車両重量は130kg(11位)と、車体は大柄で重いものの、取り回しは良好とのこと。60km/h時の理論上のエンジン回転数は5244rpm、最大トルクを発生させるエンジン回転数比104.9%ですので、常用域でトルク感を得られるセッティングだといえます。
原付二種!PCX125のおすすめポイント
PCXは剛性感が高い車体がおすすめポイントです。高速道路走行を想定したPCX150とフレームを共有しているため、乗り味はMTバイクに近いと評価されています。
また、エンジンの静粛性が高く、早朝深夜の通勤や通学でも近隣住民への配慮がしやすいとのこと。シート下トランクの容量は28Lとまずまずなものの、WMTCモード値を基準にした航続距離は406km!ツーリングでの給油回数を少なくできるのがうれしいですね。
ランキング総括
125ccスクーターを最速ランキング順におすすめポイントも紹介しました。お気づきかもですが、125ccスクーターの理論上の最高速度は大差ないといっていいですね。
最速ランキングで紹介しながらも、理論上の最高速度は僅差だと証明した結果になりました。しかし、125ccスクーターには実用性を重視した車種からツーリングを想定した車種までありますので、スペックよりも使い勝手を重視するのがおすすめです。
下位の125ccスクーターの結果はこちら
125ccスクーターの理論上の最高速度はユーザーレビューの最高速度と誤差が大きいですね。最高出力を発生させるエンジン回転数より伸びるエンジンが多いと考えられます。250ccクラスのバイクと違って、一般道に特化したトルク特性を与えられており、エンジンの余裕はスペック以上に高いかもです。
【125ccスクーター最速ランキング9位以下】
順位 | 車種名 | 最高速度 km/h |
TWR kg/kgf・m |
9位 | スズキ アドレス125 |
83.6 9位タイ |
109.00 6位 |
10位 | スズキ スウィッシュ |
83.6 9位タイ |
114.00 8位 |
11位 | ヤマハ シグナスX |
83.6 9位タイ |
119.00 9位タイ |
12位 | ホンダ ベンリィ110 |
71.6 12位 |
132.95 12位 |
TWR:トルクウエイトレシオ
125ccスクーターの選び方
125ccスクーターはあなたの使い方に合わせた選び方をすると便利です。通勤や通学などの街乗りでしか使わない、ツーリングでしか使わない、街乗りからツーリングまで幅広く使いたい、125ccスクーターとの付き合い方を見極めた選び方をしたいですね。
これからバイクとの付き合い方を模索していく初心者なら、いろんな使い方ができる125ccスクーターを選ぶのがおすすめです。
125ccスクーターはあなたの感性重視で選ぼう!
125ccスクーターは毎日付き合う相棒として選びましょう。使い勝手だけにとらわれ過ぎて、あなたの感性に合わない125ccを選ぶのはおすすめできません。
スペックは違いを見出しにくいほど通っているので、シートにお尻を下ろすと毎日の生活がワクワクしそうな予感がする車種を選ぶのも正解だといえます。もちろん、デザイン重視の選び方もおすすめです。
まとめ
125ccのスクーターは毎日の移動手段として便利です。しかし、便利な乗り物というだけではおさまらないのが125ccスクーターの魅力。
街乗り用のセカンドバイクとして購入したものの、250cc以上のバイクでは得られないアドベンチャー感に魅せられ、125ccのスクーターがメインバイクになってしまう下克上事例は多いですね。
125ccスクーターといえどもバイクはバイク。たっぷり愛情を注ぎたくなる車種を選びましょう。
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