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ゴアテックスの寿命はどれくらい?防水・撥水などの機能の耐久性や手入れまで解説!

今回はアウトドアシーンで活躍する、ゴアテックスの寿命についての記事です。寿命はどれぐらいなのか?年数による劣化はあるのか?生地の回復・復活などの疑問。ゴアテックスの機能性、耐久性、仕組み、日頃のお手入れまでご紹介いたします。
更新: 2024年6月25日
captain55KAN
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ゴアテックスについて

ゴアテックスとは、ゴア株式会社が開発した素材のブランドです。ゴアテックスにはブラックラベルブランドの「GUARANTEED TO KEEP YOU DRY™」と、ホワイトラベルブランドの「GORE-TEX INFINIUM™」の2種類があります。

ブラックラベルの「GUARANTEED TO KEEP YOU DRY™」は、防水性、防風性、通気性の機能性があり、ホワイトラベル「GORE-TEX INFINIUM™」は防水性より、快適性が優先される商品となっています。この記事では主にブラックラベルブランドについての、お手入れ方法などのご紹介になります。

ゴアテックスの機能性

ゴアテックス(R)メンブレン

ゴアテックス(R)メンブレンは、フッ素系樹脂の薄い膜でできており、ブラックラベルの商品にはすべて採用されています。ゴアテックス(R)メンブレンは水は通さないけど、水蒸気は通す防水透湿という仕組みになっていて、これこそが防水・防風・通気性の機能を実現させています。

通常、ゴアテックス採用のレインウェアは、ゴアテックス(R)メンブレンを表生地(ナイロン)と裏生地(ニット)で挟んだ3層の状態になっています。表生地はメンブレンの保護にもなり、生地に撥水加工されており、メンブレンの機能を最大限に生かす役割をしています。

防水透湿性

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メンブレンの機能に、防水透湿性があります。メンブレンは水は通さないけど、水蒸気は通す穴の大きさになっていて、外側からの雨や水は生地を通さず、体から出た水蒸気、すなわち汗は穴を通って、ウェアの外側に排出することができます。これによりウェアの内側に汗がこもらないような仕組みになっています。

防水性に関しては、ゴアテックスでは耐水圧の表記はありません。人が耐えうる雨の量を想定しているそうなので、人が立っていられるぐらいの雨であれば、全く問題ありません。

撥水性

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ウェアの表生地には、超薄型コーティングや耐久性を備えた撥水剤が使用されており、水がはじかれ水滴となって落ちていく仕組みになっています。撥水性がないと生地表面に水がとどまり、ウェアの機能低下につながり、快適性がそこなわれてしまいます。撥水性が損なわれることが原因でおきてしまう、機能低下をご紹介します。

①ウェアが重くなる

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表生地に水が留まりつづけてしまうと、水の重さがウェアの重さに足されることになります。軽量化されているウェアでも、着ていて重く感じてしまいます。登山やハイキングなど長距離を移動するシーンでは、大事な体力をうばう一つの要因となるでしょう。

②体温が低下する

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水は蒸発するときに、まわりの熱をうばいます。これが着用しているウェアの表面でも起きてしまったら、簡単に体温をもっていかれてしまいます。特に山などの寒冷地では、すぐに体温がおちて低体温症なり、最悪の場合は死に至ることもありますので注意が必要です。


③透湿性の機能低下

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さきにメンブレンの防水透湿性の仕組みをご説明させていただきましたが、生地の表面に水がたまると、水蒸気が抜ける穴を塞いでしまいます。そうするとウェア内側の汗の水蒸気が抜けることが出来ず、ウェア内が蒸れて濡れてしまい、体温低下がおきたり、快適性が損なわれます。

ゴアテックスの寿命はない?

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ゴアテックスは寿命という、基準はありません。ゴアテックス(R)メンブレン自体に経年劣化が起きることがほとんどなく、生地に直接損傷がないかぎりは使用できます。ただこれは想定している用途での使用、適切な日頃のお手入れをしっかりとおこなっているうえでのことです。

また表生地の撥水性がゴアテックス(R)メンブレンの機能を発揮させる仕組みなので、表生地の撥水性のお手入れも重要となっていきます。年数を重ねてゴアテックスを愛用したいのであれば、ご紹介するゴアテックスの寿命をみじかくするような行動だけはしないようにしましょう。

ゴアテックスの寿命をみじかくする行動①

着用したあとそのまま放置しておく

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ゴアテックスのウェアはキャンプ、登山、ちょっとした防寒着としてなど、さまざまなアウトドアシーンで着用が想定されます。帰宅後に「少しは着たものの、汚れてないからそのまま収納しておけばいいや」なんて思って、そのまま保管していませんか?

少し着用した生地の表面にも、食事の臭いや炭の煙、洗剤など、さまざまなにゴミやチリが不純物として付着しています。そのままゴミなどの不純物を付着したままにしてしまうと、表生地の撥水性が損なわれる原因となりますので、ウェアを着用した時間が短いからといって、そのまま保管することはやめておきましょう。

ゴアテックスの寿命をみじかくする行動②

直射日光にあてる

雨の日に着用したレインウェアの表面には、ゴミやチリなどの不純物が付着しています。またレインウェアが濡れたままではカビが発生の原因にもなりますので、必ず洗濯から干しましょう。そこでついやってしまいがちなのが、直射日光に当ててウェアを、干してしまうことです。

ゴアテックスの表生地に使用されるナイロンは熱に弱いという、デメリットがあります。直射日光にあててしまうと、紫外線や熱で、生地が傷み、脱色、黄ばみの原因にもなります。必ずウェアを干すときは、ハンガーにつるして、日陰で風通しの良い場所を選びましょう。

ゴアテックスの寿命をみじかくする行動③

湿気のあるところに保管

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ゴアテックスのウェアを使わなかったからといって、そのまま車の中やバックに入れてクローゼットに保管していませんか?これも寿命をみじかくする行動。車の中やバックの中は、たいへん湿気の溜まりやすい場所になります。湿気は表生地とメンブレンの、接着性を悪くし、またカビの発生原因にもなります。

また折りたたんだままにしてもいけません。折りたたんだまま長期保管してしまうと、一部の生地が傷み劣化してしまいます。ウェアを使わなかったとしても、必ずハンガーにつるして湿気のないところに保管するようにしてください。

ゴアテックスの寿命をのばす手入れの重要性

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さきにもご説明しましたが、ゴアテックス(R)メンブレンの経年劣化はほとんどありません。大抵の場合、外的要因を受けて、劣化して機能性がなくなるのはウェアの表生地です。ウェアの表生地を手入れして、撥水性を保つことが、ゴアテックスの寿命をのばす大変重要なことになります。

ここでは表生地のお手入れ方法、撥水性を回復・復活させる方法をご紹介します。お手入れには多少の手間がかかり、撥水剤を購入するにはお金がかかります。しかし、ゴアテックスを長年使用するためにも、面倒くさがらずに大事にお手入れしてあげてください。

ゴアテックスの寿命をのばすお手入れ方法①

ゴアテックスの洗濯は寿命をのばす

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使用したウェアには汗、煙、洗剤など、多くの不純物が付着しています。付着した不純物は撥水性を低下させ、ゴアテックスの機能性が落ちる原因です。ウェアを正しく洗濯・乾燥・熱処理をすることにより、衣類の不純物を落とし、耐久性撥水(DWR)を回復・復活させます。

耐久性撥水(DWR)とは

耐久性撥水(DWR)とは、ゴアテックスプロダクト製品の表生地に、薄いポリマーが加工されているものです。DWR加工がしていることにより、水をはじき、水は水滴となって落ちていく仕組みになっています。不純物などで機能低下はしますが、加工は生地表面に残っています。熱処理を行うことで、簡単に回復・復活させることができます。
 

洗濯方法

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最初の注意点として、必ずウェアをの取り扱い表示を確認したうえで、洗濯・乾燥・熱処理をおこなってください。

洗濯

①ウェアの表面などに傷がつかないように、洗濯ネットに入れて洗濯をします。

②洗剤の種類の指定はとくにないですが、日本製の衣類用洗剤を使用してください。洗剤の形状は粉末洗剤は洗剤カスの残りが出る可能性があるので、液体洗剤が推奨されています。漂白剤、柔軟剤は、生地の変色や機能性を低下させる恐れがあるので、使用しないでください。

③すすぎは2回してください。

乾燥・熱処理

①乾燥は湿気がない日陰の風通しがよいところで、ハンガーにつるして干してください。

②乾かしたら、熱処理をしてDWRを回復・復活させます。乾燥機の場合:20分間、乾燥機にかけます。アイロンの場合はあて布を用意して、その上から低温・スチームなしでアイロンをかけます。表生地は高温の熱には弱いので、アイロンがけの際は細心の注意をしてください。
 

ゴアテックスの寿命をのばすお手入れ方法②

撥水剤を使用

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洗濯・乾燥・熱処理をしても撥水性が回復、復活しない場合があります。そうしたウェアには撥水剤を使用して、撥水性を復活させましょう。撥水剤にはスプレータイプ、つけ置きタイプがありますが、どちらも「防水透湿ウェア用」を選んでください。

スプレータイプは、ウェアに吹き付けるだけで簡単にできます。またつけ置きタイプは少し手間がかかります。撥水剤は多数のメーカーより販売していて、価格は1000円~2000円でほどで、ネットなどで簡単に購入できます。使用前は必ずウェアの取り扱い表示を確認の上、撥水剤を使用してください。

ゴアテックスの買い替え時期


メンブレンに穴が開いてしまった

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ゴアテックスはアウトドアシーンで活躍します。アウトドアシーンではどうしてもアクティブに動きますので、岩肌に腰をかけたり、あるいは木や何かの先端にに引っかかり、ジャケットに穴が開いてしまうことがあります。

自分でリペアキッドで補修をしたり、メーカーに修理を出すことも出来ますが、絶対的な防水ではありません。ある程度の年数が経っていれば、買い替えを検討してください。

シームテープがはがれてきたら

ウェアの生地と生地との繋ぎ目には、ゴアテックスのシームテープが使用されていますが、このシームテープが年数と共に劣化して、剥がれてきてしまいます。

シームテープが剥がれてしまうと、生地の隙間から水が入ってきてしまいます。そうなっては防水としての機能性は働いてはくれません。こちらのシームテープも穴あきと同様に、自分でリペアキッドで補修したり、メーカー修理がありますが、年数が経っていて他の部分も劣化していれば、買い替えを検討しましょう。

GUARANTEED TO KEEP YOU DRY:tm: プロミス

ゴアには「GUARANTEED TO KEEP YOU DRY™」プロミスという制度があります。防水性、透湿性、防水性の3つのどれかの機能性に問題がある場合に、交換や修理、返金などの対応がとられる制度です。ゴア社に送り、状態を検査・判断して問題がある場合のみ保証され、それ以外は返却される可能性もあります。

保証外となるのは、中古購入、撥水性、意図しない使用にて機能・耐久性がだめになった、お手入れ不足、年数による表生地の劣化になります。もし新品で購入されて問題がある場合は、ゴア社になるべく早くお問い合わせすることを、おすすめします。

まとめ

ゴアテックス(R)メンブレンの寿命の明確な基準はないですが、年数をかさねて穴が開いてしまったり、擦り切れたなどの劣化進み、お手入れでも復活させることができず、本来ゴアテックスがもつ機能性や耐久性がそこなわれたときが買い替えの時期になります。

長く使用するためにも、記事に書いたメンブレンの仕組みを理解して、寿命をみじかくする行動はせずに、日頃のお手入れをしっかりとすることが大切です。この記事をみてまだ実践していない方や、これからゴアテックスをご購入するかたにもご参考にしていただければ幸いです。

ゴアテックス商品が気になる方はこちらもチェック!

今回はゴアテックスの寿命・機能性・お手入れ方法についてご紹介しました。お手入れ方法さえ間違えなければ、長い年数にかけて活躍してくれます。

これから長年のパートナーになるゴアテックスは、せっかくならおっしゃれで、かっこいいほうがいいですよね。そんなおしゃれで、かっこいいゴアテックス商品をご紹介している記事がございますので、是非チェックしてみてください。