渓流専用メタルバイブ「カイモ」の特徴
バスやソルトではすっかりお馴染みとなったメタルバイブ。通常のプラグよりも良く飛び、早い沈みと強力なフラッシングで使い易さだけでなく、リアクションバイトを誘発する能力はピカイチ。
今回は渓流専用メタルバイブレーションの「カイモ」の使い方をご紹介させていただきます。
3つのラインアイ
カイモには3つのラインアイが空いています。
スナップを付ける場所によって、「アクション」「レンジ」が変わります。前・中・後ろの其々使い分けを整理していきましょう。
前
渓流で最も多く使う位置がこの一番前のラインアイ。
アクションはというと、少し動きが鈍い設計と成っています。「鈍い」というとネガティブなイメージを持たれてしまうかもしれませんが、実はこの鈍さが重要なのです。というのも、激しくアクションをしてしまうと揚力が発生してルアーが浮き上がってしまうのです。
これでは深場を攻めるハズが本末転倒と成ってしまいます。深いポイントをより長く引くには、従来のメタルバイブの様にブルブルし続けるのではなく、ブルッ・・・ブルッ・・・と断続的にアクションするのが効果的なのです。
中
使い易さで云うと最も使い易い仕様と成っています。
リトリーブではバイブレーションプラグの様にビビビビッと連続でアクションします。流れの中ではやや浮き上がりを見せますが、HWミノーより深いレンジを長く引きたい場合にお勧めです。
後ろ
最もレスポンスに優れる位置に空いたアイです。渓流ではボトムバンプさせる場合に使用します。
また湖やポンド型の管理釣り場の様な止水エリアでスローリトリーブや、リフト&フォールで使うのも良いでしょう。
渓流専用メタルバイブ「カイモ」が生きるポイント
堰堤下
落差の大きな堰堤は、深みを作りトラウト達の着き場を作ります。しかし、その深さ故にミノーやヒラヒラとフォールするスプーンでは白泡直下や堰堤の壁際を攻め切れない事が殆どです。
また、上手くボトムに到達させても複雑な流れによりルアーが浮き上がり意外と深いレンジをトレース出来ていない事があるのです。
プール(淵)
流れが停滞しプールとなったポイントには、多くの魚が集まります。放流されたトラウトは表層に定位する事もりますが、野生化した個体は岩盤際の深みを好みます。一見流れの止まった様に見えますが、水中には流れが存在しルアーを沈める時間が長ければ長い程、ボトムに着く頃には壁から離れてしまうのです。
そんな時はカイモの素早い沈下が活きてきます。またリトリーブ時も浮き上がり難い為、レンジを外す事がないのです。
石裏(巻き返し)
強い流れの当たった石の裏には"巻き返し"と呼ばれる渦巻き状の流れが発生します。
トラウトはここで流れてくるエサを待ち構えているのですが、流れの強さ故にボトムにルアーを送り込むのが困難に成ります。
この時、ボディにエアールームが存在しないメタルバイブレーションのカイモであればスムーズにボトムまで到達させる事が出来るのです。追う距離を長く取れない巻き返しでは、目の前に落としてリアクションバイトさせるのが得策と言えそうです。
渓流専用メタルバイブ「カイモ」の使い方
テンションフォール
カイモの重心は前に寄っている為、ラインテンションを掛けてフォールさせる事で、ブルブルとボディを揺らしながらフォールさせる事が出来ます。このフォール中のバイトにも集中しましょう。
また、石や岩盤の際になるべくタイトに落としたい場合はフリーフォールで素早く沈める事をお勧めします。
ショートトゥイッチ
ロッドティップを細かく揺する様に震わせながらリトリーブする事で、平打ちアクションを発生しキラキラとフラッシングアピールをする事が出来ます。
ボトムバンプ
メタルバイブレーションでは最もポピュラーな使い方です。
ルアーがボトムに付いたら、ロッドティップを上げ下げする事で、上下の動きを演出します。リトリーブの様に横方向の動きに付いて来ない個体に効果的なアクションです。
渓流専用メタルバイブ「カイモ」お勧めタックル
メタルバイブレーションはミノープラグに比べてキャスティング時にロッドに掛かる負担が大きく成ります。そこでお勧めしたいのが、Jacksonのトラウトアンリミテッドシリーズにラインナップされているオールソリッドモデルです。
文字通りブランクスがソリッドと成る為、粘り強さが違います。重いルアーも難なくキャストする事が出来るのです。
5ftと4.5ftの2機種がラインナップされていますが、5ftはオールマイティなレングスと成ります。枝沢や源流域、又はボサ川では4.5ftのシュートレングスが扱い易いでしょう。
最後に
渓流のトラウトフィッシングシーンはヘビーシンキング全盛の時代が長らく続きました。しかし、それだけでは攻め切れていないポイントが存在する事がメタルバイブレーションの登場によって明らかに成りました。また、ハイプレッシャー化する河川ではコンパクトなルアーが必要となる機会が増えました。解禁直後の低水温時、真夏の高水温期、先行者の後、というように深場のボトムを攻める機会は多く有ります。
そんな時はスピーディに、タイトに、より長くボトムを攻める事が出来る『カイモ』に頼ってみては如何でしょうか?