魚の干物の作り方は?うまい一夜干しを簡単に作る方法をご紹介!のイメージ

魚の干物の作り方は?うまい一夜干しを簡単に作る方法をご紹介!

日本人の正しい朝食には魚の干物が良く似合います。アジにサバ、イワシにカマス、色々な魚を色々な作り方で味わえるのが干物です。塩分濃度や干し方でも味わいは変わります。元々は保存食として作られてきた干物ですから、当然自家製もアリです。干物の作り方を覚えてみませんか。

2019年08月03日更新

kuma10
kuma10
神奈川県の三浦市で漁師の家に産まれ、その後生鮮魚介類問屋として魚に関わる仕事を続けてきたおかげで魚に関しては誰にも負けない知識があります。アウトドア好きが高じて離島に移住して20数年。釣りとカヌーとバイクが好きな不良オヤジです。
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目次

  1. 干物はなぜうまい?
  2. 干物に適した魚
  3. 簡単な一夜干しの作り方①「切り方」
  4. 簡単な一夜干しの作り方②「塩分濃度」
  5. 簡単な一夜干しの作り方③「干し方」
  6. その他の干物の作り方①
  7. その他の干物の作り方②
  8. その他の干物の作り方③
  9. 干物作りに必要な道具
  10. 釣れすぎた魚で干物を作ろう!

干物はなぜうまい?

魚は干すことによって旨味が凝縮すると言われています。もちろんその通りなのですが、ただそれだけではありません。水分が抜けることによって旨味成分の対重量比が増えるだけであの旨味は出ません。干すことによって魚の表面が乾き食感が良くなると共に、その内側でタンパク質が分解され「イノシン酸」という旨味成分が増えます。また漬け込む時の塩分も重要な旨味の元になります。味付けはもちろん、魚の筋線維の平均化を進め歯ごたえを出します。干すことにより旨味と食味の両方がアップするんです。

干物に適した魚

淡白なうま味の白身魚

淡白なうま味の凝縮される「白身魚」の干物は時に高級食材になります。アマダイ・タイ・ヒラメ・カレイ・キンメ・キンキ・キス・カマスなどがそうです。干物は基本皮は曳きません。ウロコすら剥がずに干す場合も多いのですが、特にアマダイなどはわざわざウロコを付けたまま干します。一方、フグやカワハギなどは例外的に皮を剥いて干物にします。身質のしっかりした魚だからできる干し方、作り方ですね。

おかずにピッタリな青魚

白身魚が高級食材になる一方で「青魚」は大衆食材として活躍します。アジ・サバ・イワシ・サンマ・ニシンなどですね。特にアジ・サバ・イワシの干物は朝食には欠かせない干物であるとおっしゃる方も多いのではないでしょうか。白身魚に比べてその青い部分のために腐敗が早く、そのために釣れたてを船で開き「風干し」にしながら帰港する漁船が昔はけっこういました。またその青い部分が旨味の素でもあるため青魚の干物は特別なコクが生まれます。

簡単な一夜干しの作り方①「切り方」

3パターンの切り方

一夜干しのレシピその1は「開き方」からです。まずは動画を見ていただき開き方の種類を覚えて下さい。最初の開き方は「背開き」で、アジの開きで良く使います。次が「片袖開き」で、身の細いキスやカマスなどに適した開き方になります。最後が「腹開き」で、腹皮の柔らかい大羽イワシやサバなどの開き方になります。おおむねこの3種類の開き方ができれば家庭での一夜干しにはことかきません。作り方のコツは身を傷めないように内臓や血合いの掃除をすること。魚は優しく扱いましょう。

イカは開いて

一夜干し用の魚の開き方で特殊なのは「イカ」の開き方です。腹側(エンペラや甲骨)の無い方に包丁を入れ、身を開いたら左右の目を外します。スミ袋を割らないように内臓と甲骨を抜いたら後は干すだけです。この動画の方はイカの「食腕(長い腕)」を上手く使って洗濯バサミの代わりにしていますね。ご家庭で干す場合は風通しの良い場所での「洗濯物干し」が適当ですよ。干物作りで一番簡単なのがイカかもしれません。

簡単な一夜干しの作り方②「塩分濃度」

干物の最適塩分とは

いろいろなレシピ本やレシピサイトに干物の塩水濃度のことが載っていますが、その作り方を鵜呑みにしてはいけません。実はこればかりは決まりが無いんです。塩分濃度を決める指針には魚の身の厚さ、身の質、脂のノリ、などの他に一番大切な「自分がうまいと思う濃さ」があります。これに季節によって外気温や湿度の違いなどが絡みますから一概に「この作り方が良い」とは言い切れません。今回は基本のレシピとして干物の一般的な塩分濃度と漬け時間を紹介しておきますね。

塩分濃度基本レシピ

干物を作るにあたっての、よく言われている塩分濃度のパーセンテージは10%から13%です。これが「一夜干し」に限ると15%と言われます。しかし漁師さんに聞くと「釣れた海の海水」で漬けるのが一番うまいと言います。海水の塩分濃度は約3.5%。この違いはどこから来るのでしょう。それは海水に含まれる各種のミネラル分によります。それを漬け汁に混ぜるのは無理ですが、15%がしょっぱすぎるのは分かると思います。一夜干しの基本塩分濃度は「身の薄い魚が10%」「身の厚い魚が12%」くらいで良いと思います。

漬け時間について

魚は塩水に漬けることによって腐敗を止めたり味を深めたりします。また浸透圧によって水分を抜くことにも塩水は貢献します。ですから逆に漬け過ぎはしょっぱくなったり硬くなったりしますので良くありません。一夜干しの場合20分目安で漬け込みましょう。

簡単な一夜干しの作り方③「干し方」

陰干し

一夜干しレシピの最後は「干し方」です。一夜干しは「生干し」とも呼ばれる干物の干し方で、完全に水分を抜くのではなく半生の状態で完成とします。干す時間は6~12時間ですが、干す魚の大きさによって時間を調整します。干し網に入れて風通しの良い日陰を選び乾かしますが、風の無い湿度の高い日などは腐敗の可能性もあります。そんな時は「冷蔵庫干し」という干し方もあります。バットにすだれを敷き、魚を並べて24時間冷蔵庫に入れておくだけで簡単に一夜干しができますよ。

天日干し

干物の作り方で「天日干し」という干し方は一夜干しの場合基本しません。イメージでは「日光消毒」や「旨味成分増大」など良いイメージがあると思いますが、実は天日干しには腐敗のリスクがあります。ですからどうしても天日干ししたい場合(湿気が多いなどの理由で)は魚の表裏を30分づつくらい干し、表面が乾いたら陰干しにしましょう。また、陰干しをして表面の水分が抜けきらなかった場合、朝日に30分くらい当てるくらいにしましょう。

その他の干物の作り方①

干物の王様「くさや」

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くさやの干物を食したことがありますか。何とも言えないうま味が口いっぱいに広がる絶品干物です。ムロアジがほとんどですが、時期になるとトビウオのくさやも出回ります。焼く時に驚くほどの臭いが出ますから集合住宅などでは近所迷惑になりますからなかなかおすすめできないのですが、年に何回かは「食べたいなあ」と思いを巡らせます。最近は焼いた物を真空パックなどにしての販売もありますので、まだ口にしたことの無い方はぜひ一度試してみて下さい。

くさやの干物の作り方

くさやの干物は「くさや液」という塩水に魚を漬け込んで干す干物です。ですからくさや液が無ければくさやの干物は作れません。くさや液ももともとはただの塩水だったのですが、一説によるとその塩水を取り換えるのがおっくうだった干物屋さんが使いまわしているうちに発酵が始まり、現在のくさや液ができあがったそうです。塩と水の継ぎ足しだけで百年以上使っている塩水もあるそうです。近いものでよければ「ナンプラー」を2~3倍に薄めて24時間漬け込んでから2日ほど干してみて下さい。くさや風干物ができますよ。

その他の干物の作り方②

「煮干し」も干物?

煮干しはお味噌汁の出汁や、おやつにうってつけの干物です。おやつの時間に「カルシウム」とか言われて食べさせられた思い出を持つ方もまだおられると思います。煮干しと言えば「カタクチイワシ」が主ですが、堤防釣りなどで釣れた小物(一夜干しにも小さいような)も煮干しになります。実際にアジの煮干しやトビウオの煮干しなども干物屋さんで見かけますよね。煮てから干すから煮干しなのですが、簡単ですのでサビキ釣りの獲物などを煮干しにしてみませんか。

煮干しの作り方

釣ってきた、または手に入れた新鮮な小魚を掃除します。カタクチイワシなど、小さなイワシならばバケツに張った水に入れてぐるぐる回すだけでOKです。ウロコがきれいに取れますよ。次に4%ほどに調整した塩水を沸かします。沸騰した泡で魚が暴れないように少し差し水をして「ザルなどに入れて」魚を茹でます。約3分茹でたらそっと上げ、新聞紙やキッチンペーパーなどに優しく広げます。風通しの良い場所で4日ほど干したら密閉袋に入れて冷凍保存しましょう。

その他の干物の作り方③

イワシの干物は「丸干し」

いわゆる朝食に出てくる「メザシ」と言われる干物が「丸干し」です。ウルメイワシの食べ方で一番うまい食べ方がこれだとおっしゃる方もおられます。それには理由があり、丸干しは自分で作った場合いろいろなタイミングで楽しめます。たとえばお昼くらいから3~4時間干したものを「生干し」として晩酌のお供にしたり、翌日の朝取り込んで「一夜干し」として朝食にしたり、また4日ほど干して完全な「丸干し」にして保存用干物にしたりとさまざまな楽しみ方できます。

丸干しの作り方

新鮮なイワシ(ウルメイワシかマイワシ)が手に入ったら、新鮮なうちにウロコを剥がします。剥がし方はカタクチイワシと同じで良いですが、少し手で擦ってあげましょう。きれいにウロコが落ちたら目を抜きますが、案外竹串など使いづらいので、おすすめは「ストロー」ですストローで両目を抜いたらそのまま一本のストローに5匹くらいづつ刺して行きます。15%ほどの塩水に3時間くらい漬けたら風通しの良い場所で陰干ししていきます。後は前述したように好きなタイミングで食べていきましょう。うまい干物ですよ。

干物作りに必要な道具

干物網

出典: https://www.photo-ac.com

干し網は陰干しには必須です。形は丸型や角型のものがほとんどで、大きさはさまざまあります。値段は100均のものから2000円くらいのものまでいろいろありますが、家族の人数や干物にする魚種などを鑑みて(かんがみて)購入しましょう。選び方のコツは何段かに別れている干し台が個別にファスナーで開けられるかどうか。一つのファスナーですべての段が開いてしまうものは時間差での取り込みや干物の大敵、小虫の進入に難があります。使い勝手の良いものを選びましょう。

包丁

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動画で紹介しているアジの開きで使っている包丁はいわゆる「出刃包丁」です。慣れてしまえば一番使いやすい包丁ですが、和包丁の本出刃は大きすぎて慣れるまでが大変です。硬い頭骨を持つ鯛などの魚を兜割りにするのであれば本出刃包丁をおすすめしますが、干物用にはこれより二回りほど小さい「小出刃包丁」をおすすめします。ちなみに小出刃包丁は「アジ裂き」や「アジ切り」「アジ割り」などと呼ばれることもあるんですよ。

塩はこだわらず

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最近はうまい塩がたくさん出回っていてどんな塩を使っていいのか目移りしちゃいますよね。しかし干物に使う塩はあまりこだわらなくて良いと思います。塩の大きな役割は「防腐」「脱水」であり「味付け」はメインではありません。味は魚本来のうまさにまかせておけばいいと思います。簡単なレシピでうまい食べ方ができるのが干物の良い所です。あまり材料費がかからないのも良い所です。また、天然塩に含まれる成分で干物に腐敗が起きる可能性もありますので気を付けましょう。

釣れすぎた魚で干物を作ろう!

堤防釣りや防潮堤釣り、イカダ釣りなどサビキなどを使っての五目数釣りは楽しいものですよね。しかし釣れすぎて食べきれなくなるほど釣れてしまうこともあります。そんな時はこの記事の「簡単干し方レシピ」を思い出して干物を作ってみましょう。釣れた魚一匹も無駄にすることなく美味しくたべてあげましょう!

新鮮な魚を手に入れたい方はこちらをチェック!

干物、特に一夜干しの場合干す魚の鮮度が出来あがりの味に強く影響します。一番新鮮に魚を手に入れる方法は何と言っても「自分で釣る」ことです。「暮らし~の」サイト中にお手軽に新鮮な魚を釣る方法がいくつか紹介されています。興味がありましたらぜひ読んでみて下さい。

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