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3気筒エンジンのバイク大集合!希少なレイアウトを持つ名車の魅力に迫る!

バイクのエンジンの中でも3気筒は、希少な存在です。でも、これまで名車と言われたバイクには3気筒のものが多く、今また3気筒のエンジンレイアウトを持つバイクが見直されています。そんな新旧の3気筒エンジンを持つバイクをご紹介し、その魅力に迫ります。
更新: 2024年7月10日
ironman17
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3気筒エンジンのバイクが気になる

単気筒や2気筒、4気筒に比べ、どこか異端児的な存在が、3気筒のエンジンを搭載したバイクです。でもこれまでにも、3気筒のエンジンを搭載したバイクはいくつかあり、いずれも名車と呼ばれたバイクが多いという事実があります。

そして今また、3気筒エンジンを搭載したバイクが生み出され続けています。独特なエンジンレイアウトを持つ3気筒バイクの魅力や、現行の3気筒バイク、これまでの3気筒の名車をご紹介します。

3気筒エンジンのおすすめバイク①

ヤマハ MT-09

ヤマハの隠れた名車とも言われるGX750の流れを汲む、120°クランクのトリプルシリンダーをパワーユニットに持つのがMT-09です。クロスプレーン思想に基づき作られた不等間隔爆発を起こすクランクは、エンジンの燃焼によって生み出されるトルクをもっとも効率よく引き出すことができます。

ライダーの意のままにリニアに反応するスロットルと、そのスパルタンな外観で、エキサイティングな走りを楽しむことができます。

スペック

メーカー ヤマハ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 845cc
最高出力 85kW/10000rpm
最大トルク 87N・m/8500rpm
全長×全幅×全高 2075mm×815mm×1120mm
シート高 820mm
車両重量 193kg

3気筒エンジンのおすすめバイク②

ヤマハ XSR900

ヤマハのどこか懐かしを感じるルックスに、現代風の解釈を加えたネオレトロシリーズのバイクが、XSR900です。エンジンはMT-09と共通の、クロスプレーンコンセプトに基づき開発された水冷のトリプルシリンダーです。

トラクションコントロールやABS、アシストスリッパークラッチも装備され、ライダーは見た目のクラシカルなイメージと、最先端の走りというギャップを楽しむことができます。

スペック

メーカー ヤマハ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 845cc
最高出力 85kW/10000rpm
最大トルク 87N・m/8500rpm
全長×全幅×全高 2075mm×815mm×1140mm
シート高 830mm
車両重量 195kg

3気筒エンジンのおすすめバイク③

ヤマハ NIKEN

フロント2輪、リヤ1輪というトリプルホイールの構造を持つバイクが、ヤマハのNIKENです。エンジンは、MT-09をベースにしたトリプルシリンダータイプを搭載、見た目以上にパワフルな走りを提供してくれます。

新開発のステアリング機構により45度という深いバンク角を実現し、3輪バイクでありながら、通常の2輪と変わらないアグレッシブなコーナーリングを楽しむことができます。

スペック

メーカー ヤマハ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 845cc
最高出力 84.6kW/10000rpm
最大トルク 87.5N・m/8500rpm
全長×全幅×全高 2150mm×885mm×1250mm
シート高 820mm
車両重量 263kg

3気筒エンジンのおすすめバイク④

トライアンフ スピードトリプル

挑みかかるようなアグレッシブなスタイリングを持つストリートファイターが、トライアンフのスピードトリプルです。低く構えたシャシーには、3つのシリンダーを並列に並べた1,049ccのハイパワーユニットを搭載しています。軽量・コンパクトなボディもあいまって、ライダーに走るよろこびを提供してくれるバイクです。


スペック

メーカー トライアンフ 
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC3バルブ直列3気筒
排気量 1049cc
最高出力 103kW/9500rpm
最大トルク 112N・m/7850rpm
全長×全幅×全高 ーmm×780mm×1070mm
シート高 825mm
乾燥重量 192kg

3気筒エンジンのおすすめバイク⑤

トライアンフ タイガーエクスプローラー

トライアンフの大型デュアルパーパスモデルが、タイガーエクスプローラーです。パワーユニットにはトリプルシリンダーを持つ1215ccエンジンを搭載、2気筒モデルのように主張しすぎないスムーズな走りを実現しています。

道を選ばず走れる足回りや、アップライトなラインディングポジションに大型スクリーンを装備し、ロングツーリングに出かけたくなる一台です。

スペック

メーカー トライアンフ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 1215cc
最高出力 102kW/9300rpm
最大トルク 123N・m/6200rpm
全長×全幅×全高 2230mm×830mm×1400mm
シート高 837mm
車両重量 244kg

3気筒エンジンのおすすめバイク⑥

トライアンフ ロケットⅢロードスター

トライアンフのクルーザーシリーズの中でも最高峰に君臨するのが、ロケットⅢロードスターです。太いシリンダーを3本縦に並べた縦置き水冷3気筒エンジンは、148psのハイパワーを発生、その威風堂々としたボディを軽々と走らせます。

クルーザーながらややスポーティなポジションと、ビッグトリプルならではの強大なトルクが生み出す加速感で、スポーツライディングを楽しむこともできます。

スペック

メーカー トライアンフ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ3気筒
排気量 2294cc
最高出力 148ps/5750rpm
最大トルク 221N・m/2750rpm
全長×全幅×全高 ーmm×970mm×1165mm
シート高 750mm
車両重量 374kg

3気筒エンジンのおすすめバイク⑦

MVアグスタ F3 800

イタリアの名門バイクメーカーであるMVアグスタの、スーパースポーツとしては珍しい3気筒のシリンダーレイアウトを持つバイクがF3です。トリプルシリンダーの下のクランクは逆回転タイプを採用し、ジャイロ効果を減弱させることによるクイックな旋回性を実現しています。

電子制御による4種類のライディングモードや、素早い加速を可能にするクイックシフターにより、本格的なスポーツライディングを楽しめるバイクです。

スペック

メーカー MVアグスタ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 798cc
最高出力 148hp/13000rpm
最大トルク 88N・m/10600rpm
全長×全幅×全高 2060mm×730mm×ーmm
シート高 805mm
車両重量 173kg

3気筒エンジンのおすすめバイク⑧

MVアグスタ BRUTALE800

F3と同様にトリプルシリンダーのパワーユニットを持つネイキッドスポーツが、MVアグスタのBRUTALE800です。

逆回転クランクやクイックシフターなど、スーパーバイク世界選手権やMotoGPで培われたテクノロジーを惜しみなく投入しつつ、ネイキッドならではの軽量・コンパクトなボディが生み出す軽快な走りで、都市を駆け抜けるストリートファイターに仕上げられています。

スペック


メーカー MVアグスタ
エンジン形式 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列3気筒
排気量 798cc
最高出力 116ps/11500rpm
最大トルク 83N・m/7600rpm
全長×全幅×全高 2045mm×875mm×ーmm
シート高 830mm
車両重量 175kg

歴代の3気筒エンジンの名車①

500SSマッハⅢ

カワサキが世界に誇る2スト3気筒の名車が、マッハシリーズです。なかでももっとも最初に発売された500SS(H1)、通称マッハⅢは特に高い人気を誇りました。

猛烈に白煙を巻き上げながら、大排気量車をも凌駕する加速を見せるマッハは、乗りこなすことすら難しい乗り手を選ぶバイクでした。逆にそれを乗りこなすことが、一人前のライダーの証であるかのような伝説を生み出した、珠玉の名車でもありました。

スペック

メーカー カワサキ
エンジン形式 空冷2ストローク ピストンバルブ直列3気筒
排気量 498.7cc
最高出力 60ps/7500rpm
最大トルク 5.85kgf-m/7000rpm
全長×全幅×全高 2095mmx840mmx1080mm
乾燥重量 174kg

歴代の3気筒エンジンの名車②

スズキ GT380

当時人気だったカワサキのマッハシリーズに対抗すべく、水冷2ストローク3気筒のシリンダーレイアウトを搭載して投入されたのが、スズキのGT380です。「じゃじゃ馬」と呼ばれたマッハと比較して、このGTはトリプルならではの特性を生かしたマイルドな乗り味で人気を博しました。

中央のシリンダーの冷却効率を高めるため採用された、ラムエアーシステムと呼ばれる独特なシリンダーヘッド形状でも話題になった、昭和の名車の一台と言えます。

スペック

メーカー スズキ
エンジン形式 空冷2ストローク ピストンバルブ直列3気筒
排気量 371cc
最高出力 38ps/7500rpm
最大トルク 3.8kgf-m/6500rpm
全長×全幅×全高 2090mm×815mm×1380mm
車両重量 183kg

歴代の3気筒エンジンの名車③

ヤマハ GX750

並列2気筒だったヤマハのTX750の後継モデルとして、直列3気筒のパワーユニットを与えられたのが、ヤマハスポーツGX750です。

3into1のエキゾーストシステムやトリプルディスクブレーキ、シャフトドライブなど、他社のライバルとは一味ちがう装備で人気を博し、1981年に空冷直列4気筒のXJ750にバトンタッチする形でその役目を終えました。

スペック

メーカー ヤマハ
エンジン形式 空冷4ストロークDOHC2バルブ直列3気筒
排気量 747cc
最高出力 6ps/8000rpm
最大トルク 6.3kgf-m/6500rpm
全長×全幅×全高 2155mmx850mmx1150mm
シート高 825mm
乾燥重量 237kg

歴代の3気筒エンジンの名車④

ホンダ MVX250F

前2気筒、後ろ1気筒のV型3気筒というユニークなシリンダーレイアウトで登場したのが、ホンダのMVX250Fです。V型トリプルの特性を生かした軽量で低振動なエンジンが魅力でしたが、逆に2ストロークの持ち味でもあるパンチ力は影をひそめてしまいました。

そのためライバルであるヤマハのRZRやスズキのRGガンマに対し、販売面では苦戦しましたが、市販車初の2ストロークV型トリプル搭載車として、ライダーの記憶に残る名車とも言えます。

スペック


メーカー ホンダ
エンジン形式 水冷2ストローク ピストンリードバルブV型3気筒
排気量 249cc
最高出力 40ps/9000rpm
最大トルク 3.2kgf-m/8500rpm
全長×全幅×全高 2010mmx735mmx1155mm
シート高 780mm
車両重量 155kg

歴代の3気筒エンジンの名車⑤

ホンダ NS500

バイクレースの最高峰であった世界グランプリ500ccクラスの、ホンダのファクトリーマシンがNS500です。最大の特徴は、当時主流だった直列4気筒ではなく、前1気筒、後ろ2気筒のV型3気筒のシリンダーレイアウトを採用した点です。

3気筒ならではの軽快な走りで、フレディ・スペンサーによって世界チャンピオンに輝き、名車の仲間入りを果たしました。その後、市販車として同じシリンダーレイアウトを持つレプリカモデルのNS400も発売されました。

スペック

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メーカー ホンダ
エンジン形式 水冷2ストローク ピストンリードバルブV型3気筒
排気量 498.6cc
最高出力 130.1ps/11000rpm
最大トルク 113.26kg

3気筒エンジンの特徴

3気筒エンジンとは

3気筒エンジンとは、文字通り気筒、すなわちシリンダーを3本持つエンジン形式です。少ない気筒数のエンジンは、構造もシンプルで燃費も良いのですが、パワーは小さく振動も大きくなります。

一方、多気筒のエンジンは大きなパワーが得られて、振動も少ないのが特徴ですが、その分、燃費も悪くなり、部品点数が増えるためエンジンの構造も複雑になります。この両方のエンジンのいいとこ取りをしたのが、3気筒エンジンであると言えます。

バイクでは希少な3気筒ですが、4輪では軽自動車に多く採用されているエンジン形式です。

3気筒エンジンのメリット

3気筒エンジンのメリットとしては、前述したとおり4気筒に比べ燃費性能が良く、単気筒や2気筒に比べてパワフルなことが挙げられます。また1気筒あたりの排気量が大きくなり、冷却や摩擦による損失が少ないことから、大きなトルクを取り出すことができます。

またバイクの場合、4気筒に比べ横幅が狭い3気筒は、エンジンを軽量・コンパクトにできることから、大きなバンク角や軽快なハンドリングを得られるというメリットもあります。

3気筒エンジンのレイアウト

軽自動車に搭載される3気筒エンジンは、基本的にシリンダーを横1列に並べた直列式です。バイクの場合も、基本的にはこの直列3気筒を横置きしたレイアウトが一般的です。なかにはトライアンフのロケットⅢのように、縦置きに配置したレイアウトも存在します。

またバイクならではの方式とも言えるのが、ホンダのNSやMVXに採用されたV型3気筒というシリンダーレイアウトです。ホンダは軽量・コンパクトなこのエンジンレイアウトで、ワールドチャンピオンに輝くことができました。

やっぱり3気筒バイクはカッコいい

3気筒のエンジンを持つバイクについてご紹介してきました。バイクのエンジンレイアウトとしては希少な存在でありながら、いつの時代も3気筒のバイクは作られつづけ、そのいずれもが名車と呼ばれているという事実があります。

現在も手に入る魅力的な3気筒バイクや、これからも生み出されるであろう3気筒バイクから目が離せません。