鳥海山とはどんな山
鳥海山は山形県の遊佐町・酒田市と秋田県の由利本荘市・にかほ市の4市町にまたがる標高2,236mの高山で、活火山でもあります。東北地方で2番目の標高をほこり周囲は日本百景に選ばれるほど、素晴らしい景色となっています。
山腹に秋田県・山形県の境界が通っていますが、標高1,775mの地点が秋田県の最高地点となっています。日本百名山や鳥海国定公園、国史跡・鳥海山に指定されるほどの素晴らしい名山であり、登山者やスキー好きに人気の山となっています。
鳥海山の天気と温度について
鳥海山は標高の高い山で、雪の多くふる山です。雪の時期には積雪も多く気温も下がりますが、鳥海山の特徴として雪の溶けにくい事があげられます。夏近くなっても雪渓があり万年雪になっている場所もあります。スキーなどもできるほどです。
この山に行くときは、気温の寒暖に対応できる服装を用意しましょう。普通の夏山の服装では危険が伴います。
鳥海山の登山口
鳥海山は2県にまたがっており広大な裾野が広がっていますので、登山口コースルートが複数設置されています。秋田県と山形県に分けて登山口を紹介します。
秋田県側の登山口
秋田県の鳥海山登山口は、合計4登山口が公設されています。内訳は、由利本荘市が3、にかほ市が1となります。百宅・猿倉・矢島が由利本荘市にあり、象潟がにかほ市にあります。
山形県側の登山口
山形県の鳥海山登山口は、合計5登山口が公設されています。内訳は遊佐町4、酒田市1となります。吹浦・長坂・万助・二ノ滝が遊佐町、湯ノ台が酒田市にあります。
鳥海山登山・公共機関でのアクセス
登山者の目的別に楽しむルートが鳥海山にはあります。楽しむ目的により登山口への行き方も違いますので、ここでは日帰り登山登山口の公共機関利用して行く道順を紹介します。
矢島登山口(祓川)・百宅登山口へのアクセス
JR羽越本線の羽後本荘駅を利用し、羽後本荘駅で由利高原鉄道・鳥海山ろく線に乗換えます。終点の矢島駅で下車する鳥海山が見えます。矢島駅前よりタクシーで登山口に向かうのが一般的です。
吹浦登山口(大平)へのアクセス
JR羽越本線の象潟駅を利用します。駅より登山口の近くの大平山荘まで、タクシー利用となります。雪が無くなる6月より、登山用の予約制乗合バスが運行されますので、利用すると良いでしょう。
湯の台登山口(滝の小屋)へのアクセス
JR羽越本線の酒田駅を利用します。酒田駅前より路線バスの観音寺行きに乗り、八幡総合支所で下車します。八幡総合支所で家族旅行村行きに乗換えて、家族旅行村まで行きます。家族旅行村に登山口の案内があります。
鳥海山登山・車でのアクセス
鳥海山には複数の登山口があります。すべての登山口には、駐車場・駐車スペースが設けられています。後述の代表的日帰りコースルート登山口へのアクセスを紹介します。
矢島登山口(祓川)へのアクセス
由利本荘市矢島町を通る国道108号を使用し、県道32号線に入ります。県道32号線で鳥海高原矢島スキー場を目指してください。スキー場入口あたりより、祓川への案内標識があります。案内標識に従って進むと、矢島登山口があります。近くには60台ほど駐車可能の駐車場があり、手前にも駐車場があります。
吹浦登山口(大平)へのアクセス
山形県遊佐町吹浦から秋田県にかほ市象潟町を結ぶ鳥海ブルーラインが一番便利です。中間点に大平山荘がありますので、少し進むに秋田県堺あたりに吹浦登山口があり、路肩駐車となります。さらに秋田県方面に進むと象潟登山口があり、大駐車場もあります。
百宅登山口へのアクセス
由利本荘市を通る国道108号線を使用します。道の駅・清水の里鳥海郷がありますので、そこの交差点を曲がり県道70号線に入ります。途中に法体の滝入口がありますので、案内に従って進んでください。進んで行くと鳥海山百宅口の案内看板があります。案内に従い進むと大清水園地駐車場があります。80台の駐車が可能です。
湯の台登山口(滝の小屋)へのアクセス
山形県酒田市にある、公園道路・湯の台滝の小屋線の利用が一番便利です。その道路の終点が登山口で、終点には45台ほど駐車が可能です。その手前にも75台ほど駐車可能な駐車場があります。初夏から秋は、人気があり混み合うことがあります。
鳥海山の代表的日帰りコースルート1
矢島登山口(祓川:はらいがわ)ルート
秋田県側で最も古い歴史を持つ登山道です。積雪量が豊富で、登山道の途中では夏でも雪渓が見られるルートです。登山口の祓川ヒュッテまでは舗装道路で、4月まで除雪されませんので、春から秋までの日帰りコースとなります。
案内標も設置されていますが、雪渓などに隠れた場合に備えて地図は常備してください。
矢島登山口(祓川:はらいがわ)ルートの詳細
矢島登山口(祓川)ルートのコースタイムを紹介します。登山口から賽の河原まで40分、賽の河原から御田まで20分、御田から七ツ釜まで25分、七ツ釜から氷の薬師まで60分、氷の薬師から七高山山頂まで60分、七高山山頂から新山山頂(鳥海山)まで60分となります。
往復でも4時間を切るタイムで登山ができ、日帰りコースには最適です。夏の雪渓も見所です。登山口から山頂の標高差は1,000mほどです。難易度は高くなく、初心者でも慎重に進めば登山可能です。
鳥海山の代表的日帰りコースルート2
吹浦登山口(大平)ルート
吹浦登山口(大平)ルートは山形県側のルートですが、すぐ隣が秋田県といった感じのルートです。この登山道は高山植物を良く見ることができ、カルデラ湖の鳥海湖のそば通り山頂を目指します。道迷いの備えとして地図を持って行ってください。
登りはじめが一番きつく、その後は快適ルートなります。初心者も最初を頑張れば、難易度は高くありません。鳥海ブルーライン沿いの大平山荘先に登山口があります。鳥海ブルーラインは冬期は閉鎖されているので注意してください。
吹浦登山口(大平)ルートの詳細
吹浦登山口(大平)ルートのコースタイムを紹介します。吹浦登山口⇒清水大神まで70分、清水大神⇒御浜小屋まで80分、御浜小屋⇒七五三掛まで60分、七五三掛か⇒御室まで80分、御室⇒新山山頂(鳥海山)まで20分となります。
往復10時間位の日帰りコースタイムとなります。景色を楽しみながら歩けるコースで、登山口から山頂までの標高差は1,100mほどとなります。
鳥海山の代表的日帰りコースルート3
百宅(ももやけ)登山口ルート
百宅(ももやけ)登山口ルートは、秋田県由利本荘市側にあります。大清水休憩所(避難小屋)やキャンプ場のある大清水から始まります。雪がなければ難易度は高くなく、初心者でも登山可能な人気ルートです。
登山口から山頂までの標高差は1,400mほどあります。道迷いの備えとして地図は携行してください。積雪時には、バックカントリースキーをする人達もいます。
百宅(ももやけ)登山口ルートの詳細
百宅(ももやけ)登山口ルートのコースタイムを紹介します。登山口⇒タッチラ坂まで80分、タッチラ坂⇒唐獅子平まで60分、唐獅子平⇒七高山まで70分、七高山⇒山頂まで20分となります。
往復で4時間くらいの行程となりますので、日帰りコースであり人気コースでもあります。
鳥海山の代表的日帰りコースルート4
湯の台登山口(滝の小屋)ルート
秋田県酒田市側からの登山ルートです。近くに湯の台温泉があり、登山口は公園道路湯の台滝の小屋線の終点にあります。火口湖・鶴間池がのぞけたり出羽丘陵や月山などが望める、景色を楽しめるルートとなります。
雪がなければ難易度は高くなく、初心者でも登山できるルートです。登山口から山頂までの標高差は、1,000mほどとなります。登山道には分岐が多くあるので、地図の携行が必要です。
湯の台口ルート(滝の小屋)ルートの詳細
湯の台口ルート(滝の小屋)ルートのコースタイムを紹介します。登山口より滝の小屋まで20分、滝の小屋から河原宿まで60分、河原宿からあざみ坂まで70分、あざみ坂から伏拝岳まで30分、伏拝岳から七高山まで50分、七高山から山頂まで20分となります。
往復の行程で4時間を切るくらいですので、景色を楽しみながらでも余裕の日帰り登山が楽しめます。
鳥海山登山のための天気状況
鳥海山は風光明媚な山なため、登山の際の天気状況が気になるところです。また、スキー目的で登山する人いると思います。鳥海山の天気状況を一年を通して、統計調査したデーターにより紹介します。積雪時期は、積雪の深さを表示します。
鳥海山の春の天気状況
3月から5月を鳥海山の春として、天気状況を統計調査しました。3月は、1日あたりの降雨量平均5,7mm、平均気温-9,8℃、最深積雪量352cmとなっています。4月は、1日あたりの降雨量平均5,5mm、平均気温-4,3℃となります。5月は、1日あたりの降雨量平均6,3mm、平均気温1,1℃となっています。
鳥海山の春の天気と山状況
春は雨が一番少ない時期です。しかし、3月にはまだ雪の降る日があります。4月・5月は積雪がしっかりと残っており、溶けにくい状況です。登山は難易度の低いコースルートを使用すれば、初心者でも何とか可能です。安全のために地図は携帯してください。
服装は、アンダー・ミドル・アウターは透湿性・発汗性に優れたものを着用し、急な温度変化に備えてください。
鳥海山の夏の天気状況
6月から8月を鳥海山の夏として、天気状況を統計調査しました。6月は、1日あたりの降雨量平均6,2mm、平均気温7,0℃となります。7月は、1日あたりの降雨量平均9,8mm、平均気温11,4℃となります。8月は、1日あたりの降雨量平均8,0mm、平均気温12,3℃となります。
鳥海山の夏の天気と山状況
夏は梅雨時期の7月に一番雨が降ります。それまでは、雪は残っているところが多くあります。晴天時に雪渓など雪の残るところを歩くと、日光の照り返しなどで体感温度が上がります。すぐに脱げるアウターを使用し、体温調節ができる服装が必要となります。急な雨も梅雨時期にありますので、透湿性の高い雨具を使用してください。
各コースルート共、難易度は1ランク下がりますので、初心者でも容易に登山できる日帰りコースルートもあります。案内標も設置されていますが、地図も持ってください。
鳥海山の秋の天気状況
9月から11月を鳥海山の秋として、天気状況を統計調査しました。9月は、1日あたりの降雨量平均7,4mm、平均気温7,5℃となります。10月は、1日あたりの降雨量平均7,3mm、平均気温1,9℃となります。11月は、1日あたりの降雨量平均8,6mm、平均気温-4,2℃となります。
鳥海山の秋の天気と山状況
秋は雨の少ない時期といえます。難易度の低いコースルートは、初心者でも歩けます。素晴らしい紅葉も見れるでしょう。
初旬は夏に準じる服装で良いですが、下旬の服装は雪がちらつきますので、保温性・透湿性にすぐれた服装を選ぶ事になります。道迷いに備え、地図は必要です。
鳥海山の冬の天気状況
12月から2月を鳥海山の冬として、天気状況を統計調査しました。12月は、1日あたりの降雨量平均8,7mm、平均気温-8,3℃となり、最深積雪量174cmとなります。1月は、1日あたりの降雨量平均8,1mm、平均気温-11,7℃となり、最深積雪量277cmとなります。2月は、1日あたりの降雨量平均5,8mm、平均気温-11,4℃となり、最深積雪量300cmとなります。
鳥海山の冬の天気と山状況
冬は雪で埋もれる鳥海山ですが、最深積雪量をみると凄い量となりますが、登山道付近は数字ほどひどくはなりません。しかし、ラッセルを必要とする場所が多くあります。
難易度も高くなり、初心者はかなりきつい登山となります。保温と透湿性に優れた服装を用意する必用があり、汗をかいた時のために体温調節のできる服装が必要です。雪のために同じような地形に見えるため、地図読みは慎重に行う必要があります。
鳥海山登山のまとめ
鳥海山は綺麗な山です。眺めるだけで満足する人もいるでしょう。鳥海山を好きになった人は、何度も何度も登ります。登山口がたくさんあり、山頂までの登山道ごとに鳥海山の違った魅力を教えてくれます。雪の深い山ですが、雪の時期の魅力がたくさんあります。
この記事を読んで、鳥海山に興味が湧きましたら、一度鳥海山を登山してみてはいかがでしょうか。
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